東須磨小学校教員いじめ事件とは

神戸の東須磨小学校教師いじめ事件とは、2019年秋に発覚した教師同士のいじめ事件です。30～40代の教師4人が20代の男性教師にひどいいじめを行い、被害者教師は適応障害の診断を受けました。

 

加害者教師のいじめ内容はとても酷いもので、加害者4人はそれぞれ処分を受けましたが、このいじめには当時の校長が加担していたことも発覚し、大きなニュースとしてマスコミに取り上げられ、社会問題になりました。

 

 

東須磨小学校教師いじめ事件を時系列で

出典：ijimesos.jp

 

東須磨小学校教師いじめ事件を時系列で説明していきます。その前に、まずはこの事件に関与している登場人物をご紹介します。

 

 

では、時系列で東須磨小学校教師いじめ事件を見ていきましょう。

 

 

この時系列を見ると、2017年夏に被害者教師は飲み会参加を柴本力（当時は教頭）から強要されるというパワハラを受けていたので、2017年度にはすでにいじめに近い状態だったと思われます。そして、そのいじめが本格化したのは、柴本力が校長に昇進した2018年度でした。

 

2018年4月から被害者教師へのいじめが始まったと仮定すると、そのいじめは被害者教師が窓口でハラスメントを訴えた2019年9月まで、つまり1年半もの間続いたことになります。

 

しかも、そのいじめ内容は非常に凄惨なもので、ほかの教師からも「過度のふざけ・からかい、暴力行為がある」とわかるもので、管理職への相談もありました。

 

周囲もいじめがあると把握していて、管理職も報告を受けていた。さらに神戸市の教職員課もその報告を受けていたのに、いじめを止めることはできなかったのです。

 

 

被害者教師へのいじめの内容

出典：youtube.com

 

被害者教師に行われたいじめ内容を箇条書きでご紹介します。

 

 

言葉を失うほどひどいいじめです。これを小学校教師が行っていたなんて信じがたいほどひどいいじめですよね。このようないじめが1年半もの間続いていたなんて・・・。

 

しかも、被害者教師は着任したばかりの20代前半の若い男性教師。加害者は教員経験豊富な30～40代の教師です。ベテラン教師が若手教師をいじめるなんて、言葉がありません。

 

 

校長もパワハラをしていた

出典：dailyshincho.jp

 

いじめが加速した2018年度の東須磨小学校の校長は柴本力でした。

 

柴本力は2017年度の教頭時代に飲み会に不参加を申し出た被害者教師に対して、職員室でほかの教師に聞こえるような大きな声で次のように恫喝しました。

 

 

また、別の日には書類を提出しようとした被害者教師に、

 

 

と怒鳴りつけました。

 

こんなパワハラをしてくる校長には、いじめの相談はできませんよね。どうせ、また恫喝される可能性が高いですから。柴本校長は「プチヒトラー」と呼ばれるほど、いつも高圧的な態度だったとのことです。

 

実際、ほかの教師からいじめがあると校長に訴えがあった時には、柴本校長は内容を確認することなく握りつぶしたという情報があります。

 

今年２月には同僚の一部が「職員室での（被害教員に対する）からかいが度を過ぎている」と訴えたが、前校長は内容を確認しなかった。

 

引用：神戸新聞NEXT｜連載・特集｜神戸・東須磨小　教員間暴力｜前校長、被害教員に飲み会参加を強要　神戸・東須磨小

 

東須磨小学校のトップが柴本校長だったから、このいじめは加速して、どんどん悪化していったと言えるでしょう。最初に飲み会不参加の時に、柴本校長（当時は教頭）がみんなの前でパワハラをしたから、加害者教師・職員室の中にいじめを容認する雰囲気ができてしまったのかもしれません。

 

 

加害者教師と校長はそれぞれ処分される

出典：diamond.jp

 

東須磨小学校教師いじめ事件を受けて、加害者教師と校長はそれぞれ処分を受けることになりました。

 

 

これを見ると、あのような凄惨ないじめをしていた割には、処分は軽いのでは？と思ってしまいます。

 

 

ほかの教師へのいじめもあった

出典：ktv.jp

 

神戸の東須磨小学校のいじめ事件では、ハラスメントを訴えた25歳の男性教師以外にも加害者教師4人からいじめを受けていた被害者がいたことが発覚しました。

 

 

30～40代の教師がやるいじめではありません（いじめ自体をやるのがおかしいですが）。小学生・中学生でも普通はやらないような最低ないじめ内容だと思います。

 

 

東須磨小学校教師いじめ事件の加害者は4人の教師+校長

東須磨小学校教師いじめ事件の加害者は4人の教師と校長です。

 

 

上記の加害教員A～Dは神戸市の「東須磨小学校における教員間のハラスメント事案（報告）」の中の加害教員A～Dにそのまま基づいています。

 

 

加害教員：蔀俊・柴田祐介・佐志田英和

30代男性の加害教師3人の名前は蔀俊（しとみしゅん）、柴田雄介、佐志田英和です。こちらが蔀俊（しとみしゅん）の画像。

 

出典：twitter.com

 

こちらは柴田祐介の画像。

 

出典：twitter.com

 

これが佐志田英和の画像です。

 

出典：twitter.com

 

この3人のうち1人は、2016年に児童の腕を骨折させています。しかも、骨折させた後、同僚教師に「骨折させたった」と自慢のように話していたという情報もあります。

 

ただ、生徒からの評判は悪くなかったようです。

 

「2人とも優しくて面白い先生でした。生徒を怒鳴ったりする怖い先生ではありませんでした。B先生はどちらかといえば体育会系の印象ですが、いじめるようには見えませんでした。けっこうイケメンで、女子生徒に人気がありました。結婚していて小さなお子さんがいるはずです。C先生も結婚しています」

 

引用：《神戸・教師いじめ》親族も困惑する、リーダー格 “女帝” 教員のあきれた素顔（2ページ目） | 週刊女性PRIME

 

生徒からの評判は良くても、同僚の後輩教師をいじめていたら、それは教師失格だと思います。

また、この加害者教師3人のうちの2人は、いじめ問題が発覚した後給与を差し止められたことに対して「違法である」とし審査請求をしています。

 

当初、市教育委員会は加害側４人に対し、自宅謹慎の代わりに有給休暇を取らせた。しかし、市民らからの批判を受け、市が関連条例を改正。職員が重大な非違行為を犯し、起訴される恐れがある場合などを分限休職処分の対象に加え、給与差し止めを可能にした。

 

引用：神戸教員間暴行、加害側２人の「給与差し止め違法」　神戸市人事委｜総合｜神戸新聞NEXT

 

給与差し止めは違法なのかもしれませんが、自分たちがいじめをしていたからこんなことになり、被害者は苦しんでいるのに、「給料はもらわないとおかしい！」と声高々に訴えられるのは、やはり倫理的な側面がどこかおかしくなっているのかもしれません。

 

 

加害教員D：長谷川雅代

出典：twitter.com

 

加害教員Dは加害者の中で唯一の女性教師だった長谷川雅代です。長谷川雅代は職場で「女帝」と呼ばれていて、柴本校長とも親しく、大きな力を持っていました。そのため、主犯が長谷川雅代であり、ほかの30代男性3人の教師はその取り巻きとも言われているんです。

 

その証拠に、長谷川雅代は被害者教師のクラスを学級崩壊させるべく、児童をたきつけたこともありました。

 

「反抗しまくって（X教員の）学級をつぶしたれ」と生徒をたきつけた過去があることもわかった。

 

引用：《神戸・教師いじめ》親族も困惑する、リーダー格 “女帝” 教員のあきれた素顔（2ページ目） | 週刊女性PRIME

 

また、この長谷川雅代は柴本校長が東須磨小学校にヘッドハンティングしてきた教師で、柴本校長と仲が良かったこともわかっています。

 

加害4教師の中でリーダー格は40代女性教師だが、前任の校長が気に入った教員を自分の学校に招き入れる「神戸方式」のシステムでやってきた。この女性教師は現校長より長く学校にいて、「校内ですごい発言力を持つ、ある種女帝で、いじめの標的定めをやっていた」

 

引用：神戸・教師いじめ女ボスは「女帝」と呼ばれ、前校長のお気に入り　児童にいじめ自慢の話まで: J-CAST テレビウォッチ【全文表示】

 

東須磨小学校では、いわゆる「お局」のような存在だったと思われます。

 

 

校長：柴本力

出典：twitter.com

 

神戸の東須磨小学校で教師のいじめ事件が発覚した時の校長は仁王美貴校長でしたが、いじめが最もひどく行われていた2018年度の校長は柴本力校長でした。

 

この柴本校長は前述のように、被害者教師にパワハラをしていて、いじめがあるとほかの教師から相談されても、きちんと対応しませんでした。

 

なぜ、きちんと対応しなかったのか？それは、加害者教師と仲が良かったからという可能性が高いです。

 

報道によると、柴本校長と加害者教師の蔀俊と柴田祐介は親しい関係だったそうです。また、前述のように女帝の長谷川雅代は柴本校長が東須磨小学校にヘッドハンティングしてきた教師ですので、柴本校長と親しいことは想像に難くありません。

 

ということは、加害者教師4人のうち、少なくとも3人は校長一派だったということになります。

 

校長は自らパワハラをするタイプであり、いじめの訴えがあっても握りつぶすタイプです。校長と女帝、いじめ加害者がタッグを組んだら、いじめの相談なんてできないし、いじめを止めることは難しかったと思われます。

 

 

東須磨小学校教師いじめ事件の原因は女帝が被害者に恋心を抱いたこと？

 

出典：news.line.me

 

この神戸の東須磨小学校教師いじめ事件はなぜ起こったのでしょうか？その動機はストレス発散と加害者教師（蔀俊）は語っていました。

 

いじめの動機としてA教諭が「俺が楽しかったらいい、お前の気持ちなんてどうでもいい、ストレス発散」などと語っていたことも記されていた。

 

引用：(2ページ目)東須磨小の教諭いじめ事件の調査報告書に記された驚くべき“動機”　「ストレス発散」 | AERA dot. (アエラドット)

 

ただ、それ以外にも動機・原因はあるようです。その原因とは長谷川雅代の失恋です。

 

被害者教師は25歳男性で、イケメンだったという情報があります。そして、40代の女帝・長谷川雅代は被害者教師を憎からず思っていたようなんです。

 

しかし、被害者教師から「自分には交際相手がいる」と打ち明けられ、ショックを受けたという情報があります。

 

「やがて、X先生は信頼していたA先生に、『内緒にしといてくださいね』とお願いしたうえで、自身の交際相手のことも打ち明けたようです。X先生にとってA先生は恋愛対象外だったゆえのことですが、A先生はおもしろくなかったのでしょう。というのも、実はA先生はひと回り以上も年下のX先生に、特別な感情を抱いているフシがありました」

これ以降、AのX先生への態度は豹変し、他の加害教師によるイジメも益々加速していった。

 

引用：【教師いじめ】女帝は被害者・男性教諭に恋愛感情か？　男性教諭に交際相手がいると知り、態度が豹変

 

この情報が本当なら、長谷川雅代は相当ヤバいですよね。25歳の男性に対して特別な感情を抱き、交際相手がいると知り、自分が恋愛対象外だったことにショックを受けるなんて・・・。

 

長谷川雅代は確かに独身のようですし、20代の男性に恋心を抱くのは変な事ではありませんが、常識的に考えて、40代の女性が20代のイケメンの恋愛対象に入るはずはありませんよね。

 

 

東須磨小学校教師いじめ事件では加害者の「女帝」は守られた？

出典：twitter.com

 

東須磨小学校教師いじめ事件では次のような処分になりました。

 

 

これを見ると、長谷川雅代の処分が軽いことに気づくのではないでしょうか？長谷川雅代は女帝と呼ばれるほど影響力が強く、このいじめ事件の黒幕・主犯と言われる女性です。それなのに、ほかの2人は懲戒免職であるのに対し、長谷川雅代は停職3ヶ月です。

 

長谷川雅代が懲戒免職ではなく、停職3ヶ月で済んだのは、家族のコネが働いたのでは？という情報があります。長谷川雅代は神戸が地元で教育者の家庭で育ち、祖父・父・兄・兄嫁も教育界で働いているようです。

 

お兄さんたちも、お兄さんの奥さんも教師とか教育関係の仕事をしているそうです。
お父さんも教育関係の仕事に従事していて、おじいちゃんも有名な人だったと聞きました。教育者の家庭ですよ

 

引用：《神戸・教師いじめ》親族も困惑する、リーダー格 “女帝” 教員のあきれた素顔（2ページ目） | 週刊女性PRIME

 

父は教育委員会関係者、祖父は市教委の大物、兄二人も教員と教育委員会関係という。市教委にとって蔀教諭や柴田教諭はもはやどうでもいい存在だったが彼女だけは守らなくてはならなかったようだ。

 

引用：神戸「教師いじめ」、男性教師2人は懲戒解雇でも45歳「女帝」は停職3か月の不可解（2ページ目） | デイリー新潮

 

長谷川雅代だけは何とか懲戒免職にしないようにしたのでしょうか。長谷川雅代の親族から圧力がかかった可能性もありますが、教育委員会が忖度をした可能性も十分にありますね。

 

 

東須磨小学校教師いじめ事件のその後と現在：被害者教師は現場復帰

出典：daily.co.jp

 

東須磨小学校教師いじめ事件の被害者は2019年9月にハラスメント（いじめ）を訴えて以降、適応障害と診断されて療養を続けていましたが、2020年4月1日付で、神戸市内の小学校に着任し、教師として復職しています。

 

東須磨小学校での復帰の可能性もありましたが、被害者教師本人から「精神的な負担が大きい」という申し出があり、ほかの小学校になったとのことです。

 

この被害者教師には療養中に児童からの励ましの手紙が届いたとのことです。

 

一時は、教師を辞めようともした。「子どもたちから手紙や写真をたくさんもらった。もう一度、先生として仕事したいと思った」

 

引用：神戸新聞NEXT｜総合｜「もう一度、先生として仕事したい」東須磨小・教員間暴行の被害教員が心境語る

 

この教師は自分がいじめられたことで、いじめの辛さ・苦しさなどを身をもって経験しているので、きっと児童に寄り添った素敵な先生になると思います。

 

 

東須磨小学校教師いじめ事件のその後と現在：懲戒免職の2人は不明

出典：change.org

 

東須磨小学校教師いじめ事件のその後と現在、まずは懲戒免職になった2人（蔀俊と柴田祐介）についてです。懲戒免職になった2人は、懲戒免職になった時点で教員免許が失効しているので、今後、小学校の教師になる可能性は非常に低いと思われます。

 

ただ、近年は教員不足が申告ですので、ほかの自治体で教員免許がない社会人対象の採用試験を受けて合格すれば、教員になる道はありますし、塾講師などの道もあります。

 

普通に考えれば、もう教育に関する仕事はしないと思いますが、同僚をいじめていたような教師ですし、いじめ事件発覚後に「給与差し止めは違法！」と訴えるようなタイプです。また、教師は「つぶしが効かない職業」と言われていますので、教育関係の仕事に就く可能性はゼロではないと思います。

 

 

東須磨小学校教師いじめ事件のその後と現在：加害者3人は公務員のまま

出典：ktv.jp

 

東須磨小学校教師いじめ事件で停職や減給になった3人（佐志田英和、長谷川雅代、柴本力）は、まだ公務員を続けています（柴本は定年退職になった可能性あり）。

 

佐志田英和と長谷川雅代は神戸市教育委員会に異動になりました。つまり、教育の現場を離れていますが、教育関係の公務員の仕事は続けているということです。

 

しかも、将来的には教壇に立つ可能性も残されているとのこと。

 

先月末、懲戒処分発表後の記者会見時、女性教諭と男性教諭については、市教委による研修が行われ、将来的に、教壇に復帰する可能性があるとした。

 

引用：神戸「教員いじめ・暴行事件」、加害者たちは今何をしているのか（秋山 謙一郎） | 現代ビジネス | 講談社（3/8）

 

あんな酷いいじめをしていても、「公務員」としての身分を保証され、仕事と給料を保証され、福利厚生があり、このまま定年退職まで勤めあげれば、しっかり退職金もある。

 

なんだか納得いきませんが、そういうことなのでしょう。

 

 

東須磨小学校教師いじめ事件の後、いじめ事件担当職員が自殺・・・

出典：times.abema.tv

 

東須磨小学校教師いじめ事件では、その後に神戸市の担当職員が自殺した事件が発生しました。

 

2月9日、市教育委員会総務課の男性係長が、兵庫県芦屋市の東灘芦屋大橋から飛び降り、命を絶った。市の防災に携わる市長部局から昨年4月、同課に出向してきたばかりだった。

 

引用：神戸・教師いじめ暴力事件の担当職員が「飛び降り自殺」（週刊女性PRIME）

 

この自殺した男性は神戸市立東須磨小学校教師いじめ事件の教育委員会内での会議の調整に関わっていたとのことです。東須磨小学校教師いじめ事件が自殺の直接的な原因と決まったわけではありませんが、いじめ事件の処理・対応がストレスに拍車をかけていた可能性はあります。

 

 

東須磨小学校教師いじめ事件のまとめ

東須磨小学校教師いじめ事件の時系列での概要やいじめ内容と加害者の処分、加害者4人と校長の詳細、いじめ事件の原因や女帝が守られた理由、被害者教師と加害者のその後と現在や関連事件をまとめました。

 

小学校教師がこのような陰湿ないじめを行うなんて、本当に衝撃的ですが、真面目に頑張っている小学校教師もいることは忘れないようにしたいですね。