蓮コラの意味

出典：twitter.com

 

蓮コラとは、蓮の花托の画像を人間に移植してコラージュした画像です。人間の皮膚に黒いボツボツ＆ブツブツが発生しているように見えます。

 

この蓮コラはブツブツの集合体が見た人に嫌悪感を抱かせることから、インターネット上での精神的ブラクラとして2ちゃんねるやその他の大型掲示板で用いられていました。

 

精神的ブラクラとは、閲覧者のメンタルにダメージを与えるためのもの（Webサイトや画像、スクリプト、リンク）を指します。

 

蓮コラの画像をと大型掲示板などに投稿すると、精神的なダメージを受ける人が続出するんです。

 

蓮コラに用いられる蓮の花托とは、蓮の花びらやおしべ・めしべをなくしたものです。蓮の花托は、ブツブツとした穴が空いていて、そこに種子がぎっしりと詰まっている構造で、不気味な目が集まっているようにも見えます。

 

自然界にある蓮の花托は、なかなかすごいインパクトですが、それを人間の皮膚などに移植してコラ画像にすると、さらに不気味さ・気持ち悪さが増すのです。

 

蓮コラが2ちゃんねるなどの大型掲示板で流行り出したのは、2000年代中頃のことです。蓮コラ画像があまりにも閲覧者にダメージを集めるため、一気に流行し、いろいろな蓮コラが作られるようになりました。

 

2000年代中頃はちょうと2ちゃんねる全盛期で、2ちゃんねるの利用者が多かったことも、蓮コラが流行した要因かもしれません。

 

 

蓮コラを検索してはいけない理由

 

蓮コラは検索してはいけない言葉の1つです。

 

なぜ、蓮コラは検索してはいけない言葉なのか？それは、蓮コラを見たら、見た人が精神的ダメージを受けるからです。

 

検索してはいけない言葉には、ほかにもグロ画像やウイルス感染のサイトへのリンク、オカルト系の都市伝説などがあります。代表的な検索してはいけない言葉には次のようなものがあります。

 

 

検索してはいけない言葉は、その危険度によってランク付けされていることが多いですが、蓮コラは「検索してはいけない言葉アットウィキ」によると、危険度4に指定されています。

 

「検索してはいけない言葉アットウィキ」では危険度は1～7までの7段階に分かれていますので、蓮コラはちょうど中間・中程度の危険度ということですね。

ただ、次のように注意書きがあります。

 

危険度：4
（ただし上述の通り、恐怖と感じるかどうかは人によって大きく異なるため、危険度は2から7まで変動する。詳しくは個人差が分かれやすいワードを参照）

 

引用：蓮コラ – 検索してはいけない言葉アットウィキ – atwiki（アットウィキ）

 

つまり、蓮コラの「検索してはいけない言葉」としての危険度は人によって大きく変わるということです。ちなみに危険度7は、「検索したらトラウマが生まれ、閲覧が推奨されない要素を多く含むコンテンツ」ですので、人によっては蓮コラはトラウマができてしまうほど、「検索してはいけない言葉」と言えるのです。

 

Yahoo!知恵袋にも、蓮コラがトラウマになった人がいました。

 

今から５年ぐらい前のことだったと思います。
いまだにボツボツ模様や女性の胸を見るとあの衝撃が蘇ります。
おかげで勃起不全になってしまいました・・・・・トラウマです。

 

引用：蓮コラ、蓮画像が流行ったのはいつごろのことでしょうか？ – 今から５年ぐら… – Yahoo!知恵袋

 

蓮コラ…トラウマ…

— 柳瀬 (@NCyanasegi) July 28, 2013

 

蓮の画像に恐怖心を抱くってのは蓮コラ見たことある人ならしょうがないと思うの。蓮の画像怖くないって人でも蓮コラみたらトラウマになると思うの

— Nﾄﾛ先生 (@UXOLEN) December 1, 2013

 

蓮の花はとてもきれいなのに、花びらが落ちた後は、「検索してはいけない言葉」になったり、人にトラウマを与えるほどの気持ち悪い画像のもとになるというのは、なんとも不思議な気がします。

 

 

蓮コラで集合体恐怖症という病気かどうかがわかる

出典：twitter.com

 

「検索してはいけない言葉」でもあったように、蓮コラは見る人によってその危険度・精神的なダメージの度合いは異なります。人によっては、蓮コラでトラウマが生じるほどのダメージを受けることもあるんです。

 

実は、蓮コラで本当にダメージを受けたり、トラウマを生じるような人は「集合体恐怖症（トライポフォビア）」という病気の可能性が高いです。

 

集合体恐怖症の正式名称はトライポフォビアです。

 

集合体恐怖症とは、その名前の通り、何かしらの集合体（特に小さな穴や斑点）に対して病的なほどに恐怖心・嫌悪感を抱く病気です。成人の16％は集合体恐怖症というデータもあります。

 

この集合体恐怖症の病気は新しく認識された病気で、2005年にギリシャ語のtrypo（punching, drilling or boring holes）とphobia（恐怖症）をかけ合わせた言葉として作られました。

 

そして、2013年ごろから集合体恐怖症（トライポフォビア）に関する研究が本格的に開始されました。

 

ただ、集合体恐怖症という病気（症状）は確かに存在するものの、『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版（DSM-5）には、まだ「集合体恐怖症」は掲載されていません。つまり、精神疾患としてはまだ正式は認められていないということになります。

 

この集合体恐怖症という診断は、ただ単に「蓮コラを見るのが嫌」・「蓮コラを見ると嫌な気持ちになる」・「蓮コラを見るとゾッとする」という患者の自己申告・患者の自覚症状だけで診断されるものではありません。診断には縮瞳（瞳孔が小さくなる）や皮膚電位の変化なども必要になります。

 

蓮コラを見て、気分が悪くなるだけでなく、交感神経が優位なって身体的な興奮状態の症状が出るかどうかということも、集合体恐怖症かどうかの診断には必要なようです。

 

蓮コラによる集合体恐怖症の症状には、次のようなものがあります。

 

 

蓮コラは集合体恐怖症を引き起こし、日常生活に支障をきたすこともあるんです。

 

 

蓮コラは集合体恐怖症の中でも最凶のものだった？

出典：zukan-bouz.com

 

集合体恐怖症（トライポフォビア）の人が嫌悪感を抱くのは、蓮コラだけではありません。

 

 

など様々な小さいものの集合体にも、集合体恐怖症の人は嫌悪感を抱きます。

 

iPhone11Proが発売された時には、背面カメラの｢タピオカメラ｣でも、集合体恐怖症を発症した人もいました。

 

（ＣＮＮ） 米アップルが１１日に発表した新しいｉＰｈｏｎｅをめぐり、３つのレンズが並ぶデザインが「集合体恐怖症」の症状を発症させるという声が相次いでいる。

 

引用：新型ｉＰｈｏｎｅ怖い、「集合体恐怖症」発症者が続出 – CNN.co.jp

 

集合体恐怖症の人は、蓮コラに限らずいろいろなものに嫌悪感を感じるようですが、その中でも特に蓮コラは最凶の存在と言えます。

 

なぜなら、蓮コラは自然界のものではないですし、人工的に作られたものの中でも「美しい」・「きれい」と言われるデザインではないからです。

 

たとえば、中国の深圳空港は集合体恐怖症ではない人が見たら、近代的できれいだなと思うデザインですが、集合体恐怖症の人にとってはきついデザインです。

 

https://twitter.com/kunukunu/status/1111828312714678272

 

それに対し、蓮コラは精神的ブラクラを目的として作られた。つまり、人に嫌悪感を抱かせるために作られたものです。

 

そのため、フジツボや蓮の花托、iPhone11Proのカメラを見ても平気な人でも、蓮コラには嫌悪感を抱く人・精神的にダメージを受ける人はいるんです。

 

だから、蓮コラは最凶のコラ画像と言えるかもしれません。

 

 

蓮コラはなぜ気持ち悪いのか？その理由

 

蓮コラは気持ち悪いと感じる人も多いです。なぜ蓮コラは気持ち悪いと感じるのでしょうか？蓮コラはなぜ気持ち悪いのか？この疑問に関する研究はいろいろと進められています。

 

 

死体や伝染病を想起させる

 

蓮コラはなぜ気持ち悪いのか？その理由は「死体や伝染病を想起させるから」というのが、現在の定説になっています。

 

蓮コラ嫌悪は虫・動物や死体に対する嫌悪と関連していることが明らかとなった。このことから，人体にコラージュされた蓮の実が死体に沸いたウジ虫のようなイメージを引き起こし，そのような対象に対して強い嫌悪を示す人が蓮コラを嫌悪している可能性が考えられる

 

引用：和田由美子「蓮コラ画像に対する嫌悪とその他の嫌悪との関連」

 

7月6日、英ケント大学のトム・クップファー博士らが発表した最新の研究結果によると、トライポフォビアは有毒生物への恐怖ではなく「寄生虫や感染症などの病気に対する嫌悪感」である可能性が高いという。

 

引用：細かなツブツブや穴が密集した画像はなぜゾッとする？　英研究者「病気への嫌悪感が過剰に反応」 – ライブドアニュース

 

本来なら、人間の皮膚に蓮の花托のような黒いブツブツはできません。もし、皮膚に黒いブツブツが病気を疑いますよね。例えば、天然痘は発疹（ブツブツ）が全身に広がりますし、ペストは皮膚が黒くなります。これらのことから、蓮コラは伝染病を想起させるんです。現代でも存在する伝染病でも、麻疹や風疹、水疱瘡などは、皮膚に発疹ができますよね。

 

だから、蓮コラを見ると、伝染病が自然に頭の中に浮かんできてしまうんです。

 

また、遺体をすぐに火葬せずに放っておくと、ウジ虫が湧いたり、ハエがたかったりします。その様子も蓮コラに似ているので、蓮コラは「死」も想起させます。

 

だから、蓮コラを見ると、嫌悪感を抱いてしまうのでしょう。

 

 

対象の心理的距離が近いほど嫌悪感は増す

 

蓮コラは蓮の花托を人間の皮膚に移植したものが多いですが、皮膚以外に移植した蓮コラもあります。

 

蓮コラは蓮の花托を人間の皮膚に移植したものが多いですが、皮膚以外に移植した蓮コラもあります。蓮コラは、蓮の花托を何にコラージュしたのかで、嫌悪感の度合いは変わるという研究結果があります。

 

蓮コラによる不快は観察者とコラージュ対象との心理的距離が近いほど増加する，という可能性が示唆された。

 

引用：古野真菜実、前田香奈、今泉修、神藤真優、日比野治雄、小山慎一 「蓮コラージュ対象の違いが不快感に及ぼす影響」

 

つまり、蓮コラに使われた移植先（人間や犬、その他）が自分にとって親しみやすいもの・近いものだった場合、より不快感が増すということですね。

 

 

本能的に嫌悪

出典：news.livedoor.com

 

蓮コラを見ると、なぜ気持ち悪いなどの嫌悪感を抱くのか？

 

この答えは、本能的なものと結論付けることができるようです。

 

集合体恐怖症研究の第一人者であるArnold WilkinsとGeoff Cole（アーノルド・ウィルキンス氏・ジェフ・コール氏）は、蓮コラなどの集合体を見ると、伝染病や死を想起されるため、本能的に死や伝染病を回避するために、本能的に嫌悪感を感じると結論付けています。

 

人間が生きていくためには、伝染病は回避しなければいけません。もちろん、「死」もです。伝染病や死を想起させるものに対して、本能的に嫌悪感を抱かせることで、感染源・死を遠ざけ逃げることができるようにしているということですね。

 

蓮コラを見て気持ち悪いと感じるのは、決して変なことでも病気というわけでもなく、本能的に自然なことであり、防衛本能が強いタイプというだけなのかもしれません。ただ、防衛本能が強すぎることで、現代社会では日常生活に支障が出てしまうこともありますが・・・。

 

 

蓮コラが平気な人・気持ち悪くない人もいる

出典：enjoytokyo.jp

 

集合体恐怖症（トライポフォビア）は成人の16％が当てはまるといわれています。

 

研究の対象となった成人286人のうち、16%が小さな穴の集合体に直感的な嫌悪を抱いているとわかった。

 

引用：ブツブツ見ると気持ち悪い？　トライポフォビアに新説

 

ただ、普通の蓮の花托やフジツボを見ても特に嫌悪感は抱かなくても、精神的ブラクラである蓮コラは無理！という人もいます。これは、蓮コラが嫌悪感のために作られたコラージュ画像だからでしょう。

 

ただ、蓮コラを見ても特に嫌悪感は抱かないタイプ、つまり蓮コラが平気な人・気持ち悪くない人もいます。

 

和田由美子著「蓮コラ画像に対する嫌悪とその他の嫌悪との関連」によると、蓮コラが平気な人・気持ち悪くない人は予想以上に多いです。

 

 

意外と蓮コラが平気な人・気持ち悪くない人は多いですよね。また、このデータから、女性よりも「男性の方がやや蓮コラに強い・蓮コラが平気な人が多い」ということがわかります。

 

蓮コラの画像を見ても平気という人が40％前後いるというのは、ちょっと驚きですよね。また、蓮コラ画像に囲まれて生活をしても特に気にならないという人もいるのはすごいですよね。

 

蓮コラを見ても平気な人・気持ち悪くない人がいる一方で、蓮コラを見るとトラウマが発動するという人もいるなんて、蓮コラとはいったい何なのか？ただ単に蓮の花弁を人間の皮膚に移植しただけのコラ画像なのに、人間の感覚の不思議を感じずにはいられません。

 

 

蓮コラは現在もある！あんスタで蓮コラ騒動

出典：sponichi.co.jp

 

蓮コラが流行ったのは2000年代半ばごろです。それ以降も、いろいろなところで蓮コラを散見することはありましたが、2023年になって蓮コラが再び注目される事件がありました。その事件とはあんスタの蓮コラ騒動です。

 

あんスタとは「あんさんぶるスターズ！！」とはアイドル育成ゲームです。2023年1月にTwitterのあんスタ公式のリプライ欄にあんスタのキャラクターの蓮コラ画像が投稿されました。しかも、その蓮コラ投稿は繰り返し行われていたんです。

 

あんスタのファンたちは、自分の推しキャラが蓮コラにされたことで大激怒しています。しかも、ファンの中には集合体恐怖症の人もいて、推しキャラを見てショックを受けたという被害者もいたようです。

 

自社のキャラクターを蓮コラにされたあんスタの運営は2023年4月に断固とした対応を取っています。蓮コラを投稿し続けた悪質なTwitterユーザーに対して法的措置を取るために情報開示請求や被害届の提出などを行っていたことを報告しています。

 

弊社キャラクター画像に不適切な加工を施し、SNS上で拡散した悪質行為者に対する法的な対応についてhttps://t.co/mBUt8Mni0M

— カカリアスタジオ (@cacalia_studio) April 12, 2023

 

今後も弊社コンテンツのイメージ低下に繋がる悪質事案に対しては、外部弁護士等との連携により然るべき法的措置を迅速に講じると共に、何よりもユーザーの皆様に安心して弊社コンテンツやイベント等を楽しんでいただける環境を維持・構築できるよう、毅然とした態度で厳正に対処していく所存ですので何卒よろしくお願い申し上げます。

 

引用：弊社キャラクター画像に不適切な加工を施し、SNS上で拡散した悪質行為者に対する法的な対応について | Happy Elements株式会社

 

運営がきちんとした厳しい対応を取ったことに対して、あんスタのファンたちは好意的に受け止めたようです。

 

先ほど紹介した研究で、心理的距離が近いほど、蓮コラにより強い嫌悪感抱くという結果がありますので、自分の推しキャラで蓮コラが作られたというショックは大きいですよね。それに対して、民事・刑事両方で責任を追及していくというのはファンは安心だと思います。

 

 

蓮コラのまとめ

蓮コラは「蓮の花托を人間の皮膚に移植した」だけのコラ画像ですが、思いのほか精神的ダメージを与えてくる画像です。少しでも苦手という人は、興味本位で見ないほうが良いでしょう。

 

まずは、「蓮の花托」を見て、一切嫌悪感を抱かない人だけが蓮コラを見たほうが良いかもしれません。