宮城蔵王キツネ村は宮城県白石市にあるキツネをメインにした民間の動物園です。この記事では宮城蔵王キツネ村の炎上事件やキツネにリュックを噛ませた炎上の犯人・メンマの現在や問題のツイート、運営がひどいと言われる理由、アクセス、料金を紹介します。
この記事の目次
宮城蔵王キツネ村とは
宮城蔵王キツネ村は宮城県と山形県の県境にまたがる蔵王連峰の南側、南蔵王に位置する民間の動物園です。
施設名からもわかるように展示のメインはキツネで、園内では6種約250頭ものキツネが飼育されており、うち約100頭が広い囲いのなかで放牧されていることが特徴とされています。
放牧エリアではキツネに触ることはできないものの、ごく近い距離で野生下とほぼ同じ生活をするキツネを観察できるため、アクセス困難な場所にありながら人気の観光スポットです。
また、キツネと聞くと日本では主にキタキツネを宿主として人間にも感染するエキノコックスが心配されますが、宮城蔵王キツネ村の個体は人工飼育で育ったもので感染症の心配もないと明言されています。
そのためエキノコックスの心配をせずに愛くるしい子狐を抱っこできるエリアもあり、近年では外国人観光客も多く訪れているそうです。
宮城蔵王キツネ村の炎上事件① リュックが盗まれたというツイート
2023年3月28日、蔵王キツネ村を訪れたという人のツイートが炎上するという事件が起こりました。
炎上したのはメンマ(menma393)という人物のアカウントで、問題となったのは下のツイートです。
内容としては「蔵王キツネ村でキツネにリュックを盗られた」という一見、注意喚起にも見えるものです。
しかし、蔵王キツネ村では入園時に以下のような注意事項が伝えられており、地面に私物を置いたままにするのは禁止されているのです。
落とし物をしないよう、お手回り品には十分ご注意ください。キツネは落とし物を壊して土中に埋める習性があります。
ほかにも「キツネは噛む動物だから、それを前提に行動をしてください」という内容の注意も事前にされています。
場内でキツネに触るのは禁止です。咬まれる事故が多いです。
これらの注意事項に納得して入園している以上、置きっぱなしにしていたリュックをキツネに持っていかれたとしても自業自得としか言えません。
それどころか噛みちぎった繊維をキツネが飲み込んでしまったら、腸閉塞を起こしてしまうおそれもあります。
そのため、施設のファンや動物好きの人たちを中心に上のツイートには批判が集まり「キツネ村が悪いように書くな」と炎上してしまったのです。
さらに、このツイートの主は、抱っこ体験向けの大人しいとされているキツネも噛み付いてくる、園内で飼育されているのは獰猛な個体ばかりだとご認識させるような内容のツイートも投稿していました。
そして、宮城蔵王キツネ村の総評として以下のようなツイートも投稿。まるで東北の人全員が客商売に向かない性格をしているかのような酷い感想まで投下し、「聞き捨てならない」「東北の人に謝れ」とさらに炎上が大きくなってしまったのです。
宮城蔵王キツネ村の炎上事件② 立入禁止エリアに入っていた?
ツイートが拡散されるとともに、話題になったのが「そもそも、どこからキツネがリュックを持っていくのを見ていたのだろうか?」という点です。
ツイート主のメンマさんはキツネがリュックを持っていく動画をTwitterにアップしていました。
動画を見る限り、撮影しているメンマさんと思われる人物と、リュックの間にはロープが張られているのが確認できます。
このロープは、入園者が歩いて良い舗装路と立入禁止エリアを区切るために張られたものです。
つまりメンマさんは、わざわざ立入禁止エリアに入って、キツネがリュックを持っていく様子を撮影していたことになります。
出典:http://zao-fox-village.com/
放牧エリアに入っていたとなると、メンマさんは「物を置かない」「舗装路の外に出ない」「キツネは噛む動物ということを頭に入れて行動する」という、園側が提示している3つの注意事項を破ったことになります。ただの不注意というには流石に不自然です。
まるでベストポジションからキツネがリュックを持っていく様子を撮影するために、立入禁止エリアに入っていたかのような印象も受けます。
また、メンマさんは「あっという間にキツネが集まってきて、怖くて取り返せなかった」というような主張をしていました。
しかし、動画では2匹目のキツネがリュックに近づくまでには20秒近い時間があります。これに対して、「普通なら、動画なんか撮ってないでさっさと取り返すよね?」と不思議がる声もあがりました。
そして、ネット上では「わざとキツネにリュックを盗ませたのではないか」「キツネを使って炎上して、有名になりたかっただけでは?」という疑惑が持ち上がったのです。
メンマさん本人に対して以下のようなリプライを送る人も現れ、ふざけた返答に呆れ返るツイートも多く寄せられました。
宮城蔵王キツネ村の炎上事件③ 監視カメラにキツネを蹴る姿が映っていた
ネット上での騒ぎが収まらないなか、4月4日に炎上事件の渦中にある宮城蔵王キツネ村の公式サイトにて「メンマさんと思われる人物がキツネを蹴っていた」という発表がされました。
当社では、投稿者に対し警告及び、厳しい対応を現在行っております。皆様には、ご心配いただきありがとうございます。
この投稿者は最初キツネを蹴飛ばしたり場内を走り回って鞄を振り回していることが
防犯カメラの映像に映っていました。
当社で、今後このような悪質な行為等が発生しないよう、監視等を強化していきます。
早くからメンマさんのツイートを把握していた蔵王キツネ村は、「(ツイートについて)おしらせいただき、ありがとうございます。当園のキツネたちの健康状態に異常はありません」と、誤飲、誤食で体調を崩したキツネがいないことを発表していました。
その直後に上記の監視カメラの件が公表されたことで、「バズりたいためにキツネを蹴って荷物を盗らせたのか!」「動物を虐待するとか許せない!」と、さらなる怒りの声が噴出。
滝川ガレソさんなど有名ツイッタラーが一連の炎上を取り上げたことも相まって、騒ぎはいっそう大きくなり、メンマさんのTwitterアカウントは凍結されることとなります。
宮城蔵王キツネ村の炎上事件④ コレコレの配信にメンマ本人が凸?
キツネ村の公式発表から3日が経った4月8日。今度は暴露系YouTuberのコレコレさんの生配信に「蔵王キツネ村の関係者」を名乗る人物が出演し、またしても騒ぎになります。
「蔵王キツネ村の関係者」を名乗る人物が出てくるのは36:39頃です。非常に不自然な主張が多いので、気になる方は聞いてみてください。
この人物は「自分は宮城蔵王キツネ村の元従業員で、この施設が信じられないほど危険だと感じている」と以下のようなことを主張しています。
・放牧エリアでは少しでも立ち止まると「必ず」キツネに噛まれる。
・働き始めた頃、先輩から「カバンは下に置いちゃ駄目。キツネに持っていかれる」と指導された。
・来園者に落ち度がなくても、放牧エリアではリュックを持っているだけでキツネが襲いかかってくることもあるかもしれない。
・宮城蔵王キツネ村はメンマさんに問題があるように主張しているが、ここのキツネは何もしなくても物を盗るし、危ない。
・メンマさんがカバンを振り回したり、キツネを蹴ったりしたのは、凶暴なキツネに襲われたからじゃないかと思う。正当防衛だ。
・キツネに物を盗られた時や襲われた時の対処法は知らない。何かあったら従業員を呼ぶことになっている。私は元従業員だけど、従業員がどう対処するのか知らない。
・エキノコックスの話題が出た際に「エキノコックスがあるからキツネは危険」と、とれるような発言をする。
配信をリアルタイムで見ていた視聴者からは「この凸者、怪しくない?メンマ本人だろ」「民間とはいえ動物園で働いていた人が、動物を虐待した人間を庇ってキツネを悪者扱いするようなことを言うか?」と反論が殺到。
また、この元従業員を名乗る人物がなぜかボイスチェンジャーを使ってコレコレさんの配信に出演しており、この声がメンマさんがTwitter上に投稿していた動画に録音されていた「リュックを盗られた女性」の声に酷似していた点も話題になります。
コレコレさんも怪しいと思っているようなトーンで話を聞いていましたが、配信があった時点で宮城蔵王キツネ村が法的措置を視野に入れていると発表していたため、厳しく追求することはありませんでした。
しかし視聴者の疑いと怒りは収まらず、「これは宮城蔵王キツネ村に対する営業妨害ではないのか」と再びTwitterでも話題になりました。
宮城蔵王キツネ村の炎上事件を起こしたメンマとは?
炎上事件を起こしたメンマさんは、凍結前のアカウントに以下のようなプロフィールと自身の画像をアップしていました。
清楚な雰囲気の女性です。「この人がキツネを蹴ったの!?」と驚く方も多いと思います。後述しますが、この画像は拾い画で、メンマさん本人ではない疑いがあります。
ほかにプロフィールとして婚活中、24歳の女性とあり、身長は168cm、体重は45kgと書かれていました。
さて、この時点で主に女性のネットユーザーからはツッコミが入っていました。身長と体重のバランスがおかしいためです。
168cmの女性の平均体重は62.1kg、美容体重(一般的にスタイルが良いとされる体重)は56.4kg、シンデレラ体重(モデルや女優に求められる体重)でさえ、50.8kgです。
数値上では身長168cm、体重45kgのメンマさんはモデルよりもずっと痩せているということになります。
しかし写真を見る限り、心配になるほど痩せているという印象はありません。細いけれども健康的です。
このように身長に対してあまり現実的ではない数値の体重が公表されていたため、プロフィールの段階で「本当に女なの?」という疑惑を持つ人も少なくありませんでした。
そしてメンマさんの正体は「女性の体型について知識がないネカマなのでは?」といった憶測が飛び交います。
メンマの正体は30代女性?本当は男性?
身長、体重以外にもメンマさんのツイートにはおかしなものが見受けられました。
以下のツイートは、年齢について質問した人に対するメンマさんの回答です。
これに対して、さらに「プロフィールは24歳となっていますが、本当はいくつなんですか?」との質問があり、メンマさんは「今は34歳で、プロフィールは飼い猫のものです」と意味不明な回答をしています。
たしかにプロフィールの趣味の欄には「ちゅーる」と書いてあり、猫なら趣味がちゅーるを食べることでも納得です。しかし、体長168cmの猫なんて存在しません。その大きさならイエネコではなくジャガーです。
このやり取りで、メンマさんの年齢と身長、体重が嘘であることが明らかになります。
先ほど紹介したメンマさんの写真ですが、こちらの画像の女性は「34歳でちょっとぽっちゃり」という風貌には当てはまりません。
上の画像はネットで拾った別人の画像らしく、炎上騒動をまとめた滝川ガレソさんに以下のようなリプライを送っていました。
滝沢ガレソさんへ
TOP写真のやつ、拾い画で拝借してた女の子のやつなんで転載やめてください。
あなたが訴えられますよっと。 pic.twitter.com/EonoCRT0wi— えりちゃん (@www241982847) April 5, 2023
えりちゃん (www241982847)というアカウントは、4月3日にメンマ(menma393)が凍結されてから新しくメンマさんが作ったものと見られており、最初は鍵アカでしたが現在は全体公開されています。
しかし、新しいアカウントでも「障害者手帳を持っています。誹謗中傷のせいで通院が増えたら損害賠償請求をします」「障害者なわけないじゃん。私は健常者です」「動物ネタの人は別人です」「キツネ村のことで私を中傷した人には法的措置をとります」と辻褄の合わないツイートを短期間で繰り返しており、やはりツイートから人物像を探るのは難しい様子です。
また、過去にメンマさんは以下のようなツイートをしていたことから、男性、トランス女性なのではないかとも言われているようです。
宮城蔵王キツネ村炎上事件の現在・メンマの自作自演か
宮城蔵王キツネ村は4月11日付で今回の件について法的措置を検討していること、また方針が決まるまでは取材にも応じられないことを公表していません。
現在法的措置を検討しており、個別のお問い合わせについてお答えすることができません
また当案件に対する取材等も同様の理由でお断りしております
ご報告できる内容については当HPに随時投稿してまいりますのでそちらをご確認いただければと思います
宮城蔵王キツネ村はこの直前にアップされた弁護士ドットコムの記事で「キツネにリュックを持って行かせたのは自演だ」と指摘しており、以下のツイートからも自作自演が強く疑われています。
自作自演でキツネにリュックを盗らせて、Twitterで子どもが入れない危険な施設のように感想を広めたメンマさんの行動は、偽計業務妨害罪に該当するおそれもあります。(3年以下の懲役または50万円以下の罰金)
またキツネに危害を与えた映像が撮られている以上、動物愛護法違反にも該当します。(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)
4月3日の時点でTwitter上で宮城蔵王キツネ村に謝罪をしていますが、その後にキツネ村が法的措置の検討を公表しているため、キツネ村側はこれを謝罪と認めていないのでしょう。
【公式に謝罪します】
キツネ村の件はごめんなさい。
ただ、念願だったキツネ村に行けて嬉しかったのと、思いの外冷たい対応があったりして投稿した。
また、私の顔写真など無断で他サイトに載せるのはやめてほしいな。— えりちゃん (@www241982847) April 4, 2023
ではなぜ、メンマさんはこのような行動をとったのでしょうか。おそらく、その理由だと思われるのが以下のツイートです。
目立つことができたら幸せ。
— えりちゃん (@www241982847) April 4, 2023
理解し難い心理ですが、注目を集めたくて炎上騒ぎを起こしたのでしょうか。
このアカウントでもほかの動物園で猿に人間用のクッキーを食べさせた、などの問題行動を悪びれずにツイートしていたため、キツネを蹴ったこと、誤飲・誤食をさせそうになったことについても深く考えていないのかもしれません。
宮城蔵王キツネ村はひどい?運営に問題があるとの口コミも
炎上事件では「良い施設なのに」と擁護の声が多数集まった宮城蔵王キツネ村ですが、Googleやじゃらんなど旅行情報サイトのレビューでは賛否両論の口コミが寄せられています。
こ店員の態度が悪いし悪臭もひどい。
二度と行きたくない。入場料1,000円の価値はない。
清潔感がなくキツネもかわいそう。
入り口に「臭いのはキツネではなく下にある養豚場です。」と書いてる看板があるが、完全に豚の匂いではない。
外で動物を放牧している以上、泥遊びをして汚れている個体や、体に糞尿がついている個体がいるのは致し方ないことですし、キツネから獣臭がするのは当たり前だというコメントも多く見られます。
また、「大人1人で複数の子どもを連れて行ったら入園を拒否された、ひどい」という口コミもありましたが、宮城蔵王キツネ村は公式サイトで「安全のために小学生以下の子どもには1人ずつ大人が付き添ってください」と注意書きをされているため、これは確認不足と言わざるを得ません。
「キツネは可愛いけれどスタッフの態度が悪い、大声で怒鳴られた」という意見も多く投稿されていました。
しかしメンマさんのような自演でなくても、不注意で物を取られそうになったり、キツネに近づきすぎて噛まれそうになる人もいるのでしょうから、来園者の安全確保のために厳しい対応になるのも仕方ないのかなという気もします。
万が一、来園者を襲って荷物を奪えば食べ物が得られるとキツネが誤学習してしまうと、動物園として経営できなくなってしまいます。
いずれにしても宮城蔵王キツネ村は民間の動物園ですから、研究施設の役割も持っている公営の動物園と同じ感覚で行くと、どうしても違和感を覚えてしまうのかもしれません。
宮城蔵王キツネ村へのアクセスと入場料金
宮城蔵王キツネ村の最寄り駅は、東北新幹線の白石蔵王駅およびJR東北本線の白石駅となっています。
どちらの駅からもみやぎ蔵王山麓アクセス線というバスでキツネ村まで向かうことができ、白石駅からは「きゃっするくん」という市営バスも出ています。
車で向かう場合は、どちらの駅からも20分前後かかると見ておきましょう。
また、仙台駅から車で向かうのならば東北自動車道経由で約1時間、山形駅から向かうのであれば山形自動車道経由で約70分となります。
入場料金は中学生以上が1,000円、小学生以下の子どもは無料です。水曜が休園日で夏季と冬季で開園時間が異なるため、事前に時間を確認しておくと安心です。
宮城蔵王キツネ村と炎上事件についてのまとめ
今回は宮城県白石市に位置する民間の動物園、宮城蔵王キツネ村とキツネ村の来園者が起こした炎上事件について紹介しました。
バカッターやバイトテロなど注目を集めるために炎上を起こしたネットユーザーは数多くいますが、今回の事件では生き物を危険に晒した、危害を加えて虐待したという点が非常に悪質です。
キツネ村がメンマさんにどのような措置をとるのかは明かされていませんが、同様の事件を起こす輩を出さないためにも、思い切った対応を望みたいですね。