2010年10月に神戸市内で起こった殺人事件の犯人が2011年に逮捕され、2025年に刑が確定しました。その事件の被害者が堤将太さんです。
堤将太さんの家族(父親・母親・兄弟)と生い立ち、高校やヤンキーで素行が良くない噂、交際していた彼女、神戸弘陵学園高校生刺殺事件の概要や犯人の顔・SNS、動機や判決と現在をまとめました。
この記事の目次
堤将太は神戸弘陵学園高校生刺殺事件の被害者

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堤将太
出身:兵庫県神戸市
年齢:当時16歳
堤将太さんは2010年10月4日に発生した神戸弘陵学園高校生刺殺事件の被害者です。
交際中の彼女と一緒に神戸市北区筑紫が丘4の路上で話していたら、突然犯人にナイフで襲われ、失血死しました。
彼女という目撃者がいましたが、犯人の行方は分からないまま時間だけが過ぎていきましたが、2021年8月4日に犯人が逮捕されました。
堤将太の家族(父親・母親・兄弟)

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堤将太さんは6人家族で、4人兄弟の末っ子でした。
・父親:堤敏さん
・母親
・長姉:将太さんの9歳年上
・次姉:将太さんの8歳年上
・兄:将太さんの2歳年上
父親の堤聡さんは事件当時、電気設備会社を営んでいました。息子の将太さんの無念を晴らすために、事件の3年後からは「捜査や刑事司法の手続きを知りたい」と思い、通信制大学の法学部に入学しています。
犯人逮捕は父親や家族の執念が実った形になりました。
堤将太の生い立ち

堤将太さんは1993年に4人兄弟の末っ子として生まれました。
2歳上の兄の背中を追いかけていた少年で、9歳上の姉がソフトボールをやっていたこともあり、幼い頃から野球に興味を持っていました。小学4年の時に地元の少年野球チームに入り、中学に入っても野球部に入って真剣に練習に取り組みました。
堤将太の高校

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堤将太さんは野球部の強豪校である神戸弘陵学園高校に進学しましたが、野球部はレベルが高く、野球部に入ることはありませんでした。神戸弘陵学園高校の偏差値は40程度なので、堤将太さんはあまり勉強が得意なタイプではなかったようです。
学校の教科書はいつまでたっても新品同然。でもプロ野球の選手名鑑はぼろぼろになるまで読み込んだ。
引用:神戸・北区高2刺殺事件10年 将太よ(5)バイク好き 「おとんの仕事を継ぐのもいいかもな」 |総合|神戸新聞NEXT
あまり勉強はしなかったようですが、高校に入ると、バイクや車に興味を持つようになります。事件の約2ヶ月前の高2の夏休みには、父親の仕事を手伝うようになり、「おとんの仕事を継ぐのもいいかもな」と言うようになっていたそうです。
堤将太はヤンキーで素行が良くない?

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2010年に神戸高2刺殺事件が起こり、事件のことが報道されるようになると、堤将太さんはヤンキーで素行が良くないのでは?とネット上で言われるようになりました。
ヤンキーで素行が良くないと言われるようになった理由には、主に3つあります。
1.堤将太さんの写真が金髪&ヤンキーっぽい
2.未成年なのに夜遅くに外出している
3.神戸弘陵学園高校は当時ヤンキーが多い高校だった
ニュースで使われる堤将太さんの画像は襟足が長いヤンキーヘアだったり、金髪だったりしていたので、どうしてもヤンキーの印象が強くなります。
また、事件が起こったのは2010年10月4日22時45分。その時、高校2年生だった堤将太さんは外出して、中学3年生の彼女と会っています。未成年が深夜に1人で外出して彼女と会うなんて、ヤンキーではないか?と思った人も多いようです。
そして、将太さんが通っていた神戸弘陵学園高校は野球が強かったのですが、兵庫県内のヤンキーが集まるような高校でした。
神戸市北区の路上で、私立神戸弘陵学園高校2年の堤将太さん(16)が殺害されました。この少ない情報に思うことは、あぁ弘陵ね。とか、また北区の山猿が…などが神戸人として一般的かと。で、詳しい事がわかった頃に再度クローズアップされることも無く、最初の印象だけが残るわけです
— テラーニch (@Terrani1960) October 5, 2010
そのため、神戸弘陵学園高校の生徒=ヤンキーというイメージになり、堤将太さんはヤンキーで素行が良くないという噂が出るようになったようです。
堤将太は素行が悪い?
神戸弘陵学園高校生刺殺事件が起こり、ニュースで報道されるようになると、被害者の堤将太さんはヤンキーで素行が悪いという噂が出るようになりました。そして、当時の2ちゃんねるなどのネット特定班が将太さんの素行を調査するようになったのです。
すると、次のような情報が2ちゃんねるに投稿されるようになりました。
・高校には週2日くらいしか通っていなかった
・事件が起こった場所は不良仲間との溜まり場だった
・朝5時まで仲間と騒いでいたこともあった
・飲酒、喫煙、原付乗り回し、万引きなどもしていた
・中学生の彼女の家に入り浸っていた
・中学生の彼女と避妊をしていなかった
・暴走行為(暴走族)をしていた
当時の2ちゃんねるの書きこみによると、堤将太さんは自分でブログに書いていたようです。ただ、現在はこのブログはすでに削除されていて、確認することができないので、あくまでも「噂レベル」になります。真実かどうかはわかりません。
堤将太の彼女のポエムが当時のネットで話題に

堤将太さんは神戸弘陵学園高校生刺殺事件で犯人に襲われた時、交際中の彼女と一緒にいました。この彼女は事件当時、中学3年生でした。
この彼女は彼氏である将太さんと一緒にいたら、突然ナイフを持った犯人に襲われて将太さんが殺害されたので、精神的に大きなショックを受けたことは間違いありません。ただ、ネット上の情報では事件の翌日にブログを更新しています。しかも、そのブログはGReeeeNの「キセキ」を歌ったというポエムだったんです。
いつもの風景。
いつもの…違う…
将太がおらへん。
将太だけが、おらへん…
これが現実なんやって思ったら
また涙が出そうになってもうた。
教室に入った。
みんな一斉に、うちを見た。
空気が重くなるのが分かった。
その時やった…
明日、今日よりも好きになれる 溢れる想いが止まらない~
今もこんなに好きでいるのに 言葉に出来ない~♪
うちの好きなGReeeeNの『キセキ』やった。
クラスメイトみんなが歌ってくれた。
うちも泣きながら歌った。
アリガトウや Ah
愛してるじゃまだ足りないけど
せめて言わせて 「幸せです」と~♪
そうや…将太が助けてくれたんやもん。
将太、あのな
うち…幸せやで
彼氏が目の前で襲われて死亡した事件の翌日に、このポエムを書くのは…。彼女、なかなかすごいメンタルの持ち主です。
ただ、このブログはネット掲示板等に流出したもので、現在はその彼女のブログを確認することはできません。そのため、100%真実で彼女が事件翌日に投稿したポエムと断言することはできません。
また、女子中学生が目の前で彼氏を殺害されたというショックを受け入れることはできないはずです。受け止めきれないほどの残酷な現実から目をそらして悲劇のヒロインを演じることで、自分のメンタルを何とか保とうとした逃避行為だった可能性もありますので、安易に「非常識」と非難することはできません。
堤将太が殺害された神戸高2刺殺事件

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夜10時ごろ彼女と会う
2010年10月4日、高校2年生の堤将太さんは中学3年生の彼女やそのほかの友人と18時ごろに神戸市北区筑紫が丘3丁目の公園に集まっていました。その後、夜10時ごろに彼女ともう一度会う約束をしていったん解散し、自宅に帰ります。
その約束通り、将太さんは夜10時ごろに「友達と会ってくる」と家族に伝えて外出し、筑紫が丘4丁目の自販機前で彼女と会い、ジュースを飲みながら話をしていました。
不審な男性の存在
将太さんと彼女は自販機前で話していましたが、そこから約10m離れた車止めのポールに不審な男性が座っていることに気づきます。その不審な男性は将太さん達を見つめてきたことから、彼女は将太さんに「あの人気持ち悪いね」と話しかけ、将太さんは「ほんまやな」と答えます。
この時点で、将太さんと彼女は不審な男性を認識していて、「怪しい」と感じていたのです。
犯人に刺されて死亡
夜10時45分ごろ、不審な男性は2人に近づいてきて、突然ナイフを出して将太さんを刺しました。将太さんはその瞬間、彼女を突き飛ばして、彼女に向かって「逃げろー」と叫び、彼女を逃がします。おかげで彼女は無事でした。
将太さんは犯人から逃げようと現場から70mほど歩きますが、交差点の横断歩道で力尽きて倒れます。その道沿いの住人は、将太さんのものと思われる「助けて」という苦しそうな声を聞いたとのことです。
横断歩道に倒れたを通りかかった車のドライバーが見つけて119番して、事件が発覚しました。
午後11時ごろに将太さんの幼馴染が「将太が刺された」と家族に伝え、家族が現場に駆け付けると、すでにパトカーや救急車が到着していて、救急隊員が心臓マッサージをしている状態でした。
将太さんは病院に搬送されましたが、10月5日0時30分に死亡が確認されています。
死因は失血死で頭や首、肩、胸などを刺されていて、頸動脈や神経・筋肉を切断し、肺に達していたものもあったとのことです。
凶器は発見されたものの犯人は不明
犯人はすでに現場から逃走していて、行方は分からない状態でした。事件から5日後の10月10日に現場から100m離れた側溝から、凶器のナイフが発見されました。
神戸北警察署は堤将太さんの彼女を立ち会わせて実況見分を行ったり、1万4000人に聞き込み捜査をしたものの犯人につながる手掛かりは得られず、2012年12月には「捜査特別報奨金制度の対象事件」になり、報奨金上限300万円が設定されました。
それでも犯人は浮かび上がってこなかったのです。
彼女の証言が二転三転して謎が深まる
堤将太さんを殺害した犯人を見たのは、将太さんと一緒にいた彼女だけです。
しかし、その彼女の証言はブレがあり、二転三転しています。
「逃げろと言われたため、犯行は見ていない」と証言したり、「犯人は馬乗りになって刺していた」と証言したり。また、犯人の服装についても、証言がブレていたようです。
唯一の目撃者である彼女の証言の信ぴょう性が低かったことも、犯人を特定できなかった理由の1つかもしれません。ただ、夜突然襲われて、一部始終をきちんと覚えていられる人は少ないと思います。
特に、女子中学生という年齢を考えると、周囲の人に影響されて証言を変えたり、覚えていなくても犯人を見たと思い込んでしまうのは仕方がないかもしれません。
この彼女は証言がブレていて、前述のポエム投稿があったことから、ネット上で誹謗中傷を受けたり、犯人扱いされたりと、事件のもう一人の被害者だったと言えるでしょう。
堤将太殺害の犯人が逮捕

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10年以上、堤将太さん殺害の犯人は逮捕されず、未解決事件になっていましたが、2021年8月4日に犯人が逮捕されました。犯人は当時17歳だった男性(逮捕時28歳)です。
逮捕されたきっかけは、「疑わしい人物が愛知にいる」という情報提供でした。
捜査関係者によると、元少年を名指しして、「疑わしい人物が愛知にいる」との情報提供があったという。県警は周辺捜査で事件に関与した可能性が高まったとして、愛知県豊山町の自宅にいた元少年に任意同行を求め、県警小牧署で逮捕した。
この犯人は周囲の人に、「人を殺したことがある」と事件への関与を話していたそうで、そこから警察が捜査して、逮捕に至ったとのことです。
堤将太殺害の動機

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堤将太さんを殺害した動機は、「女性と一緒にいて腹が立った」とのこと
検察側は冒頭陳述で、男は、高校時代に交際していた女性が不良のような男性を好んでいたことから、そうした男性を憎むようになり、暴力行為を複数起こしていたと主張。
犯人は高校時代に交際していた女性が不良・ヤンキーのような男性を好んでいたから、そのようなルックスの男性に敵意を持つようになり、そのような時に将太さんが彼女と一緒にいたのを見たから、腹が立って犯行に及んだとのこと。
堤将太さんも彼女も、犯人とは一切面識がなく、犯人はたまたま見かけた将太さんを一方的に憎むようになり、殺害しました。
堤将太殺害の犯人の顔やSNSは?

堤将太さんを殺害した犯人は事件当時は17歳だったので、少年法が適用されています。そのため、顔写真も実名も公表されていません。
しかし、次のような情報は報道されています。
男は現在、愛知県の自宅近くでパートとして働き、勤務先施設の店舗の売り上げをまとめるなどの仕事をしていたという。
男のものとみられるSNSでは数年前から、写真を加工するソフトのノウハウを紹介したり、加工した写真を投稿したりしていた。
また、ネット上では犯人の名前がすぐに特定され、SNSアカウントも特定されました。(SNSはすでに閉鎖済み)
ここでは少年法を遵守して堤将太さんを殺害した犯人の名前や顔は晒しませんが、XなどのSNSで検索すれば、すぐに出てきます。
事件後の犯人の生活と暴力性
犯人は事件の数ヶ月前に青森県内の高校を中退して、現場近くの親類宅で生活するようになりました。
事件前には同級生をナイフで脅したり、地下鉄に居合わせた男性を殺そうと首を絞めたりしたことがありました。事件後は神戸から引っ越して、父親の不妊先の中国に行ったり、ドイツにサッカー留学したりしていたとのこと…。
2017年には堤将太さん殺害事件を彷彿とさせる小説を書いていました…。
この小説のストーリーは、高校を退学した少年が孤独な生活を送るうちに、自分以外の人物に対する恨みを募らせ、自宅近くの公園で高校生の男女4人が楽しそうな雰囲気で戯れているのを見て嫉妬して、次々にナイフで襲う。このうち、少女1人が生き延びる、というもの。
引用:神戸・男子高校生殺害事件 殺人罪で起訴の男 書いた小説、事件と類似するストーリー | ラジトピ ラジオ関西トピックス
また、犯人はSNSに画像のコラージュをアップしていましたが、その画像はグロテスクだったり、犯罪の臭いがするものがありました。
周囲に「人を殺した」と話していたことからも、犯人は相当ヤバいタイプだったことは間違いないでしょう。
神戸弘陵学園高校生刺殺事件の犯人の判決や現在

出典:sankei.com
堤将太さんを殺害した犯人の判決は懲役18年です。犯人は控訴・上告しましたが、2025年10月に懲役18年の実刑が確定しています。
また、堤将太さんの家族は、犯人と両親に対して民事裁判も起こしています。この裁判の中で、衝撃的な事実が発覚しました。事件直後、犯人は母親に「人を刺した」と打ち明けていたのです。
男の母親は、事件数日後に「刺したかもしれない」と男から打ち明けられたと証言。その上で「事件を目撃したか、錯覚したのではないかと受け止めた」と述べた。
この時、すぐに警察に相談していたら、犯人はすぐに逮捕されたはずです。
そもそも事件の前には、犯人は地下鉄で居合わせた乗客の首を絞めて殺害しようとしたという件がありました。この時に、両親が適切な対応をしていたら、この事件は起こらなかったかもしれません。となると、堤将太さんの家族がこの民事裁判を起こすの当然と言えるでしょう。
堤将太と神戸弘陵学園高校生刺殺事件のまとめ
神戸弘陵学園高校生刺殺事件の被害者である堤将太さんの家族(父親・母親・兄弟)や生い立ち、高校やヤンキーで素行が良くない噂の真偽、彼女のポエム、事件の概要と犯人逮捕や動機、顔・SNSと判決と現在をまとめました。
堤将太さんのご冥福をお祈りすると共に、ご家族が少しでも心穏やかに過ごせる日が来ることを願います。


















