そこで生活していた人が去り、無人の街・集落・廃墟となってしまったゴーストタウンは日本にもたくさん存在しています。
日本のゴーストタウンを有名&怖い順にランキング形式でまとめました。
この記事の目次
ゴーストタウンとは
ゴーストタウンとは、街や集落に人がいなくなり廃墟となった状態です。建物は残っているものの、人がいなくなっている街・集落がゴーストタウンです。
ゴーストタウンになる理由には次のようなものがあります。
・環境破壊、汚染
・行政による集団移住(ダム建設など)
・戦争
・自然災害
・不動産投資(地上げ)
・その他要因での移住(不便な土地など)
日本にも様々な理由でゴーストタウンになった場所があります。
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキング:44位~41位
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキングをご紹介していきます。
ここでご紹介する日本のゴーストタウンは、ダムに沈んで見えなくなってしまったものなど当時の様子がわからないものではなく、現在でも当時の生活状況がわかるもの・人々が生活していた様子がしのばれるものを選んでいます。
第44位 上野集落
上野集落
所在地:群馬県甘楽郡下仁田町西野牧
ゴーストタウンの理由:廃村集落
上野集落は群馬県の下仁田町西野牧にある廃集落です。現在は廃屋が一軒建っているのみで、そのほかの家は倒壊してしまっています。ただ、農作業に使っていたと思われる用具が残っていたり、石垣が確認できるので、以前はここに人が集団で住んでいたことがわかります。
この上野集落までの道はかなりの悪路のようですので、しっかり準備してから行った方が良いでしょう。
第43位 石裂集落
石裂集落
所在地:栃木県鹿沼市上久我
ゴーストタウンの理由:過疎集落
石裂集落(おざくしゅうらく)は、栃木県鹿沼市上久我にある過疎集落です。もともと山岳信仰があったこの地は近代になって近隣の鉱山開発で人口が増えて、石裂小学校が作られました。
しかし、徐々に過疎化が進み、小学校は1964年に廃校になっています。廃校後はこの小学校は鹿沼市石裂寄栗地区集会施設として使われていましたが、1980年代に使用不可となり、周辺の住民も都市部に引っ越してしまったために、ゴーストタウン化しています。
この小学校の建物の隣には教員用の社宅がありましたが、2014年に崩壊したそうです。
第42位 若御子集落
出典:ameblo.jp
若御子集落
所在地:埼玉県秩父市荒川上田野
ゴーストタウンの理由:廃集落
若御子集落は埼玉県秩父市にある廃集落です。
この集落には江戸時代ごろから人が住んでいましたが、杉の植林事業が進んで湧水が出なくなってしまったことや近くに浦山ダムが建設されたことなどが影響して、住民が移住することになり、昭和50年代に無人化してゴーストタウンとなりました。
11位の岳集落のダムを挟んで向かい側になります。
第41位 水上温泉
水上温泉
所在地:群馬県利根郡みなかみ町
ゴーストタウンの理由:観光客の激減
水上温泉はここまで紹介してきたゴーストタウンのように、完全に無人化しているわけではありません。温泉地として観光客も訪れていますし、旅館・ホテルも営業しています。
しかし、観光客が激減し、団体客頼みだった大型ホテルは廃墟となり、ゴーストタウン化が進んでいます。廃墟となったホテルや閉店したスナック・商店などがそのまま残っていて、温泉街としての景観には難があり、観光客離れが加速している状態です。
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキング:40位~36位
第40位 真名市営住宅
出典:ameblo.jp
真名市営住宅
所在地:千葉県茂原市真名
ゴーストタウンの理由:老朽化
千葉県茂原市にはゴーストタウンのような市営住宅がいくつかありますが、その1つが真名市営住宅です。
真名市営住宅は、1970年代前半に作られた茂原市の市営住宅で、全299戸の団地となっています。
一時期はたくさんの人が住んでいましたが、建物の老朽化が進んだこともあり、現在は9割以上が空き家となっているゴーストタウンです。現在は真名市営住宅は住居募集は行われておらず、廃止が検討されている状態です。
第39位 茂原市営住宅国府関団地
出典:google.com
茂原市営住宅国府関団地
所在地:千葉県茂原市国府関
ゴーストタウンの理由:老朽化
茂原市営住宅国府関団地は、千葉県茂原市国府関の県道14号線沿いにある元市営団地です。1970年に建築された長屋のような平屋の公営住宅ですが、現在はほぼ人が住んでおらず、入居募集も行われていません。
団地内にはシーソーなどの遊具もあり、団地完成当初は子供連れの家族がたくさん生活していたことがわかります。
第38位 ヨシガ沢集落
ヨシガ沢集落
所在地:長野県松本市五常
ゴーストタウンの理由:廃集落
ヨシガ沢集落は長野県松本市にある廃集落です。全部5軒の家があった場所で、ほとんどの家屋がボロボロになりながらも残っているので、ゴーストタウンの雰囲気を味わうことができる場所です。
第37位 高島平団地
出典:bunshun.jp
高島平団地
所在地:東京都板橋区高島平
ゴーストタウンの理由:住民の高齢化
東京23区内の巨大団地である高島平団地は、ゴーストタウン化が進んでいる地域です。もちろん、現在は完全にゴーストタウンになっているわけではありません。しかし、一昔前の賑わいが嘘のように閑散として、ゴーストタウンのようだと言われることもあります。
1972年から入居が始まり、若年層が多く入居しましたが、現在はその住民の少子高齢化が著しく、65歳以上が全体の4割以上を占めています。
また、1970年代から投身自殺の名所として知られていて、入居開始から1980年代までに自殺者は133名にも上りました。この自殺の名所であったことも「ゴーストタウン化が進んでいる」というイメージがつく要因の1つでしょう。
第36位 鷲見集落
鷲見集落
所在地:滋賀県長浜市鷲見(旧伊香郡余呉町鷲見)
ゴーストタウンの理由:ダム建設による廃集落
鷲見集落は1960年には人口が101人がいて、冬季分校などもある集落でしたが、現在はダム建設による廃集落となり、ゴーストタウンとなっています。
この鷲見集落は映画「八つ墓村」(主演:渥美清)のロケ地としても使われていた場所です。
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキング:35位~31位
第35位 角海浜
角海浜
所在地:新潟市西蒲区
ゴーストタウンの理由:自然災害と原子力発電所の建設計画
江戸時代から続く角海浜村がありました。
三方を山地に囲まれ、目の前は海という地域でしたが、この角海浜村はマクリダシ(波欠け)という数十年に一度海岸の土砂を根こそぎ奪っていく自然現象が起こるという特殊な環境だったため、江戸時代には2,500戸ありましたが、徐々に少なくなっていました。そこに原子力発電所の建設計画が持ち上がり、1974年に廃村となり、ゴーストタウンとなりました。
現在は家屋などは残っていないようです。
第34位 武奈集落
出典:biwako.blue
武奈集落
所在地:滋賀県彦根市武奈町
ゴーストタウンの理由:廃集落
武奈集落は山間の集落で、住民は農業や炭・薪の採取などで暮らしていました。しかし、水利・交通の便が悪く、戦後は離村する住民が増えていき、住民の減少により、近くの武奈分校が1975年に閉校して、廃村となっています。
現在でもまだ建物や放置されたハイエースなどは残されていて、ゴーストタウンの雰囲気を味わえる場所です。
第33位 利賀村水無
利賀村水無
所在地:富山県南砺市
ゴーストタウンの理由:過疎による廃村
利賀川の最上流部にあった村で、昭和の頃には16戸120人余りが生活していた場所です。集落には分校がありましたが、人口の減少で1967年に閉校し、1970年に廃村となりました。
廃村となった後も、雪がない季節は住民がいたようで、現在でも残っている家屋は管理されているそうです。
第32位 寒川
出典:ameblo.jp
寒川
所在地:宮崎県西都市
ゴーストタウンの理由:集団離村
寒川は宮崎県西都市にある集落で、1965年には50世帯211人が住んでいましたが、1989年には6世帯13人にまで住民が減っている限界集落となっていました。
この寒川は1960年代には農業や林業が壊滅的な状態になり、1978年には小中学校が閉校していて、交通の便も非常に悪く、住民の力だけでは生活を維持することが困難になっていました。
1986年に住民が集団移転の陳情書を出して、寒川近くの地区に集団移転が決定し、廃村となったため、ゴーストタウン化しています。
第31位 堀向商店街跡地
堀向商店街跡地
所在地:東京都昭島市
ゴーストタウンの理由:横田基地による環境悪化
もともと東京都昭島市の堀向商店街は、1964年当時は800戸の家と50の商店などがありましたが、横田基地が拡張されていき、軍用機による騒音問題が持ち上がり、日常生活を営むことが難しくなってしまいました。
1965年から1970年代前半にかけて住民の集団移転が行われ、ゴーストタウン化しています。現在は商店街跡地は整備され、植林されていて、環境コミュニケーションセンターが建てられています。
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキング:30位~26位
第30位 東ノ川
東ノ川
所在地:奈良県上北山村
ゴーストタウンの理由:ダム建設による廃集落
東ノ川は奈良県上北山村にあった廃集落です。もともと山の中にあり、現在でも携帯電話の電波も届かないような地域でしたが、1961年に坂本ダムが建設されて、東ノ川のほとんどがダムの底に沈んでしまいました。
ただ、宮ノ平はダムに沈むことなく残っていましたが、1969年には宮ノ平の住民も三重県側の尾鷲市に移転して廃集落となっています。
この宮ノ平はまだ建物が残されていて、2005年までは東の川簡易郵便局が営業(現在は廃止)していましたので、ゴーストタウンの雰囲気が漂っています。
第29位 島根県益田市の高島
出典:twitter.com
島根県益田市の高島
所在地:島根県益田市
ゴーストタウンの理由:集団移住
島根県益田市のから12kmの沖合に浮かぶ島の高島は1960年代には125名が暮らし、小中学校の分校がありましたが、過疎化が進んだことに加えて、1963年の豪雪による被害・1972年の集中豪雨災害があったことで、1975年に全島民が本土に集団移住しています。
それ以降は、高島は無人島となり、ゴーストタウンになっています。
第28位 鶴ヶ丘アパート
出典:google.com
鶴ヶ丘アパート
所在地:北海道釧路市阿寒町布伏内
ゴーストタウンの理由:雄別炭鉱の閉山
鶴ヶ丘アパートは雄別炭鉱から約6.5kmの場所にある炭鉱住宅です。1947年に社宅が建てられていて、雄別炭鉱で働いている人たちが住んでいましたが、1970年には全炭鉱が閉山となり会社が解散となったため、それ以降はほぼゴーストタウンとなっています。
この斜め向かいには「布伏内地区住宅」という公営住宅が建てられていて、こちらも現在は人が住んでおらず、ゴーストタウンとなっています。
第27位 生駒山上廃別荘群
生駒山上廃別荘群
所在地:大阪府東大阪市上石切町
ゴーストタウンの理由:保養所の放棄
生駒山上廃別荘群は大阪府東大阪市の生駒山にある別荘群です。
もともとは企業の保養所として使われていましたが、現在は放棄された状態で、ゴーストタウンとなっています。生駒山上遊園地から徒歩圏内にありますが、かなり不気味な雰囲気となっています。
第26位 八丈小島
八丈小島
所在地:東京都八丈島
ゴーストタウンの理由:集団離島
八丈島の西7.5kmにある島が八丈小島です。この島では戦後には100人以上の人口がいて、自給自足の生活を送っていましたが、電気や水道、医療施設がなく、八丈島や本土の住民と比べて生活レベルの差がありました。
そのことから、戦後に住民の集団離島が検討されるようになり、1969年に24世帯91名が集団離島し、八丈小島は無人島となりました。
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキング:25位~21位
第25位 高浜住宅
高浜住宅
所在地:茨城県高萩市高浜3-13
ゴーストタウンの理由:老朽化
茨城県高萩市の市営住宅の高浜住宅もゴーストタウン化している場所です。1956年に建設され、314戸という比較的大きな公営住宅でしたが、老朽化が目立つようになっています。
現在は古い団地群の向かいに新しい市営住宅が建てられていて、古い高浜住宅は誰も住んでおらず、入り口はベニヤ板などで閉じられて、入れないようになっています。
第24位 白鳥台団地
白鳥台団地
所在地:北海道室蘭市白鳥台
ゴーストタウンの理由:人口の減少・老朽化
白鳥台団地は室蘭市の市営住宅です。
室蘭市は工業都市として高度経済成長期には人口が増えましたが、現在は人口が減り、市営住宅も老朽化しています。
白鳥台団地は現在も入居者はいますが、老朽化・入居者減少のために使われていない棟もあり、ゴーストタウンの雰囲気が漂っています。
第23位 臥蛇島
臥蛇島
所在地:トカラ列島
ゴーストタウンの理由:集団移住
臥蛇島はトカラ列島にある無人島です。現在は無人島ですが、1970年までは人が住んでいました。
1945年9月の枕崎台風、1951年10月のルース台風で大きな被害を受けた臥蛇島は、1952年にアメリカの占領下から日本に復帰します。それと同時に、県知事に対して、臥蛇島島民移住計画を提案しました。
その後も、たびたび台風で被害を受けて、1970年に島民全員の集団移住が実現しました。無人島になった後も1982年までは灯台の職員が交替制で勤務しています。
現在は完全な無人島になっています。かつての住民の住居は、台風などでほぼ朽ち果ています。現在は臥蛇島には無断で上陸することはできません。
第22位 四阪島
出典:yousakana.jp
四阪島
所在地:愛媛県新居浜市の北北東約18km
ゴーストタウンの理由:銅山の閉山など
四阪島は瀬戸内海に浮かぶ島です。
四阪島は銅の製錬事業所があった島です。そこで働く人たちが住んでいて、大正時代の終わりには人口は5,000人にもなり、小学校には児童が1,000人にも達しました。
1960年代でも人口は4,000人もいましたが、銅山の閉山などで島民は島を離れるようになり、1988年には無人島となりました。
現在も工場は稼働していますが、以前のような活気はなく、ゴーストタウンのようになっています。
第21位 燐鉱石貯蔵庫跡と沖大東島
燐鉱石貯蔵庫跡と沖大東島
所在地:沖縄の北大東村
ゴーストタウンの理由:リン鉱山の閉山
沖縄県の北大東島は20世紀初めから燐鉱産業が盛んになり、出稼ぎ者で人口が一時期は4,000人まで膨らみました。しかし、鉱山は1950年に閉山となり、現在は燐鉱石貯蔵庫跡がゴーストタウンのようになっています。
北大東村に属する沖大東島もリン鉱石鉱山があり、戦前はリン鉱業で栄えていましたが、品質が低下したことで閉山となり、現在は無人島になり、アメリカ軍の爆撃訓練場として使用されています。
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキング:20位~16位
第20位 金比羅火口災害遺構
出典:360navi.com
金比羅火口災害遺構
所在地:北海道の洞爺湖の南
ゴーストタウンの理由:有珠山の噴火
有珠山は2000年3月31日に噴火しました。この噴火でふもとの公営住宅「桜ヶ丘団地」は1階が火山灰で埋まり、廃墟となりました。
また、近くには温泉施設がありましたが、熱泥流で使用不可能となり、この辺り一帯はゴーストタウンのようになりました。現在は、金比羅火口災害遺構散策路の一部として、当時のまま残されています。
第19位 廃村八丁
廃村八丁
所在地:京都府京都市右京区京北の品谷山
ゴーストタウンの理由:廃村
廃村八丁は豊富な山林資源に恵まれていたため、鎌倉時代から争いが絶えない土地でしたが、1878年にようやく境界線が引かれ、分校が設置されました。
しかし、3mを超える積雪がある地域で、食糧不足などの問題もあったために、1941年に最後の家族が移住し、廃村となっています。現在は当時の家屋は残っていませんが、朽ちかけた鳥居や三角小屋などがあり、山の中のゴーストタウンとなっています。
第18位 大平宿
出典:travel.co.jp
大平宿
所在地:長野県飯田市
ゴーストタウンの理由:集団移住
江戸時代に作られた宿場町で交通・物流の要所として栄えましたが、鉄道の開通などにより衰退し、さらにエネルギー需要の変化で林業が成り立たなくなったことで、1970年に住民は集団移住しています。
現在は大平宿は「いろりの里 大平宿」として保存されていて、宿泊も可能になっています。きちんと管理されていないので、ゴーストタウン特有の怖い感じはありませんが、その分有名で観光客も訪れる廃村です。
第17位 幌内炭鉱住宅
幌内炭鉱住宅
所在地:北海道三笠市
ゴーストタウンの理由:幌内炭鉱の閉山
北海道三笠市に幌内炭鉱がありました。この炭鉱は明治期から太平洋戦争まで日本を支えた炭鉱の1つであり、多くの人が働き、炭鉱周辺に住んでいました。
炭鉱職員・家族の住居が旧炭鉱住宅です。長屋のような造りで「ハーモニカ長屋」や「タンジュウ」と呼ばれていました。現在も使用されているとのことですが、ゴーストタウンのような雰囲気があります。
幌内炭鉱の施設の多くは取り残されているものの、旧炭鉱住宅は三笠・ジオパークとして整備されています。
第16位 草加松原団地
草加松原団地
所在地:埼玉県草加市
ゴーストタウンの理由:老朽化・高齢化
1962年に入居が開始し、完成当時は登用最大規模と言われたマンモス団地です。しかし、老朽化が進み、ボロボロのアパートが増えて、一部がゴーストタウン化しています。
駅前の団地は少しずつ建て替えが進んでいて新しくなっているものの、駅から離れれば離れるほど、わびしい雰囲気となっています。
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキング:15位~11位
第15位 峰集落
出典:bunshun.jp
峰集落
所在地:東京都西多摩郡奥多摩町棚澤
ゴーストタウンの理由:廃集落
峰集落は東京都内にあるゴーストタウンです。
1972年に最後の住民が移住し廃集落となりました。倒壊した木造家屋や井戸・貯水槽、神社などが残っていて、山奥の不気味な廃集落となっています。
峰集落は民族学者の柳田國男が滞在した村としても有名です。
第14位 田老鉱山
田老鉱山
所在地:岩手県宮古市
ゴーストタウンの理由:閉山
岩手県宮古市にあった硫化鉱を採掘していた銅山です。最盛期には4,000人が暮らす大規模な鉱山で、従業員用の社宅や学校、郵便局などが周辺にありました。しかし、資源が枯渇したために閉山しました。
選鉱場跡や従業員住宅の遺構は緑に包まれていて、不気味で神秘的なゴーストタウンになっています。
第13位 イトムカ鉱山
イトムカ鉱山
所在地:北海道北見市留辺蘂町
ゴーストタウンの理由:閉山
自然水銀の鉱山で東洋一の規模を誇っていて、企業城下町が形成されました。最盛期は人口が5,000人を超える規模になりました。
イトムカには診療所や配給所、共同浴場、学校、郵便局、公民館、役場の出張所がありましたが、水銀の需要が低下し、1970年には規模を縮小して、1974年に閉山することになりました。
企業城下町だったイトムカは事実上消滅し、廃村となりました。現在も工場は稼働していますが、企業城下町だった名残はほぼ残っておらず、「イトムカ鉱山発祥の地」という記念碑が建っています。
第12位 長崎県池島
出典:syasin.biz
長崎県池島
所在地:長崎県長崎市
ゴーストタウンの理由:閉山
長崎県西彼杵半島の西方約7kmにある池島はかつて炭鉱があり、栄えていました。
しかし、2001年には閉山し、多くの従業員が島を去りました。池島にはまだ人が住んでいますが、炭鉱時代の寮やアパートなどは廃墟となっていて、島のお店も閉まっているところが多いです。
池島は第二の軍艦島とも呼ばれています。
第11位 岳集落
岳集落
所在地:埼玉県秩父市浦山
ゴーストタウンの理由:廃集落
岳集落は埼玉県秩父市の廃集落です。ホラーゲーム「SIREN(サイレン)」の「羽生蛇村(はにゅうだむら)」のモデルにもなった集落で、現在は朽ちて半壊した木造家屋や十二社神社という大きな神社が残っています。
岳集落はホラーゲームのモデルになり、昼間でも怖い雰囲気があるゴーストタウンなので、心霊スポットとしても有名です。
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキング:10位~6位
第10位 紀和町花井
紀和町花井
所在地:三重県熊野市
ゴーストタウンの理由:
紀和町花井は三重県熊野市にある集落ですが、2019年8月1日時点での人口は0人で、廃集落となっています。
ただ、地区外から住宅やお墓の管理・維持のために元住人が通ってきているようなので、現在のところはそこまで朽ち果てているわけではなく、ゴーストタウンの雰囲気はありません。
第9位 大夕張
大夕張
所在地:北海道夕張市の東部
ゴーストタウンの理由:閉山
大夕張は三菱鉱業による大夕張炭鉱開発により建設された街で、1955年には25,000人の人口を抱えていました。学校はもちろん、警察・消防・郵便局・商店・劇場・映画館などが揃っていました。
しかし、1973年に炭鉱が閉山する前から人口が激減し、2017年には人口400人にまで激減しています。現在は高台を除いた大夕張のほとんどがダムの下に沈んでいますが、2020年には普段は見られないゴーストタウンの雰囲気を味わえる湖底の散策イベントが開かれました。
第8位 雄別炭鉱
雄別炭鉱
所在地:北海道釧路市阿寒町雄別
ゴーストタウンの理由:炭鉱の閉山
雄別炭鉱は大正時代から操業していた三菱財閥系の炭鉱です。1964年に最大出炭量を記録しましたが、石炭から石油へのエネルギー革命が起こり、1969年には爆発事故を起こしたため、閉山に追い込まれました。
この雄別炭鉱で働いていた人たちは約4,000人もいて、炭鉱周辺には病院や映画館、住宅、学校、郵便局、役所、警察署などがあり、大きな街を作っていました。
しかし、突然の閉山・会社の解散で住民はそこからの移住を余儀なくされ、炭鉱周辺はゴーストタウンとなっています。雄別炭鉱の病院は心霊スポットとして有名になっています。
第7位 田浦廃村
田浦廃村
所在地:神奈川県横須賀市田浦町
ゴーストタウンの理由:住宅開発計画のとん挫
神奈川県横須賀市には田浦廃村というゴーストタウンがあります。
横須賀はご存じの通り、アメリカ軍基地がある街で決して田舎ではありません。それなのに、ゴーストタウンが存在するんです。
田浦駅から徒歩15分程度の場所に湘南田浦ニュータウンとして534戸の住宅が建てられる計画がありました。しかし、何らかの理由でその計画は中止(放棄)され、約20軒の家屋が取り残されています。
しかし、残念ながら2019年に廃屋は取り壊されていて、現在は更地になっているようです。
出典:google.com
第6位 羽幌炭鉱
出典:twitter.com
羽幌炭鉱
所在地:北海道北西部留萌炭田
ゴーストタウンの理由:閉山
羽幌炭鉱は1935年に操業を開始した北海道にあった炭鉱です。良質な炭鉱が取れることで知られていて、最盛期には人口は1万人近くいて、駅前に商店街や居酒屋、パチンコ、病院、映画館、50mプールなどがありました。
1970年に閉山しましたが、現在は人口50人未満のゴーストタウンになっています。現在も炭鉱施設や廃校になった小学校などのが廃墟になり残っています。
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキング:5位~1位
第5位 鬼怒川温泉
鬼怒川温泉
所在地:栃木県日光市
ゴーストタウンの理由:観光客減少
鬼怒川温泉は東京からのアクセスも良く、日本を代表する温泉地でしたが、現在はゴーストタウン化しています。
バブル期に団体客を見込んだ大型ホテルが建てられましたが、1990年代前半をピークに観光客が減少し、ホテルの廃業が相次ぎました。廃業したホテルはきちんとメンテナンスされておらず、廃墟となっています。
鬼怒川沿いに廃墟ホテルが立ち並ぶ鬼怒川温泉は怖い雰囲気となり、さらにお客さんが来なくなるという負のスパイラルにはまっているようです。
第4位 秩父鉱山(日窒社宅)
秩父鉱山(日窒社宅)
所在地:埼玉県秩父市
ゴーストタウンの理由:鉱山の縮小
秩父鉱山は埼玉県秩父市にある鉱山です。1765年には金採掘のために、平賀源内が入山したことでも知られています。
現在でも大理石の採掘などは行っていますが、1970年には金属の採掘はストップし、最盛期には職員のための日窒社宅などに3,000人がいましたが、現在は日窒社宅は無人化し、ゴーストタウン化しています。
しかも、2014年2月の大雪で屋根が壊れた部分もあり、倒壊しそうな社宅もあるそうです。
第3位 松尾鉱山
松尾鉱山
所在地:岩手県岩手郡松尾村(現在の八幡平市)
ゴーストタウンの理由:閉山
岩手県岩手郡松尾村(現在の八幡平市)にあった硫黄鉱山で、東洋一の産出量を誇っていたこともありました。
もともとは無人の山の中に大鉱山が作られたので、そこで働く人たちが鉱山町を作り出し、最盛期には人口は約1万3500人にも達しています。
労働者の確保のためにも、社員・労働者の福利厚生施設は整えられ、当時では珍しかった水洗トイレ・セントラルヒーティング完備の鉄筋コンクリートによる集合住宅や小・中学校、病院、映画館、活躍している芸能人を招いて公演を催す会館などが作られました。
山の中に日本最先端の施設が作られたため「雲上の楽園」と呼ばれましたが、1969年に会社が倒産し、1972年に完全に閉山されています。
木造の建物は延焼実験のために燃やされましたが、緑ヶ丘アパートなど鉄筋コンクリート造りの建物はそのまま残され、現在も11棟のアパートが残り、ゴーストタウンのようになっています。
第2位 福島県の帰還困難地域
出典:minpo.jp
福島県の帰還困難地域
所在地:福島県
ゴーストタウンの理由:原子力発電所の事故
2011年3月11日に東日本大震災が起こり、福島県の沿岸部にあった福島第一原子力発電所が津波により全電源を喪失し制御不能となり、メルトダウンが起こってしまいました。
この事故により、3月11日に半径2kmに避難指示、すぐに半径3kmに避難指示を出し、3月12日には半径20km圏内に避難指示が出ました。福島第一原子力発電所がコントロール下に置かれ、放射性物質の放出が止まった後も、避難指示は継続され、福島第一原子力発電所の半径20km圏内は東電関係者など事故処理・復旧作業をする人以外は立ち入ることができない状態になりました。
そのため、その地域はゴーストタウンとなり、インターネット上では「放射能の影響で奇形の生物が生まれた」などのデマも流れました。
現在は徐々に除染が済んで、避難指示が解除された区域もありますが、まだ富岡町・大熊町・双葉町・浪江町・葛尾村・飯館村・南相馬市が帰還困難地域に指定されています。
第1位 軍艦島
軍艦島
所在地:長崎県長崎市の端島
ゴーストタウンの理由:閉山
軍艦島の正式名称は端島です。明治から昭和にかけて海底炭鉱で栄え、日本初の鉄筋コンクリート造りの高層集合住宅が作られ、1960年代には東京以上の人口密度となり、0.063㎢(南北に約480メートル、東西に約160メートル)という狭い島の中に、一時期は5,000人以上が生活していました。
しかし、1974年の閉山と共に無人島となり、現在はゴーストタウンとなっています。2015年には「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」として世界文化遺産に登録され、観光ツアー船での上陸ツアーが人気となっています。
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキングのまとめ
日本のゴーストタウンの有名&怖いランキングをまとめました。何千人もの人たちが生活していたのに、無人のゴーストタウンになってしまうと、その空間はゴーストタウンになり、不気味な雰囲気となります。
ここでご紹介したゴーストタウンは観光客として立ち入ることができるものもありますが、私有地などの理由で立ち入り不可のところもあります。もし、立ち入り不可のところに入ってしまうと、法律に触れることになります。また、建物の中に無許可で入れば、不法侵入になりますので、ルールを守ってゴーストタウンを訪問するようにしましょう。