NOKKOさんをボーカルとするバンドのレベッカの楽曲には「先輩」という声が入る心霊現象があるという噂があります。
レベッカの「MOON(ムーン)」の心霊現象や「フレンズ」と混同する人が続出した理由、「先輩」の声の真相をまとめました。
この記事の目次
レベッカはNOKKOボーカルのバンド
レベッカは1984年にメジャーデビューをしたバンドです。当時のバンドとしては珍しいほどメンバーの入れ替わりはありましたが、次の4人のメンバーでブレイクを果たしています。
・土橋安騎夫(キーボード・リーダー)
・高橋教之(ベース・プログラミング)
・小田原豊(ドラムス)
ボーカルのNOKKOさんの溌溂としていて、特徴のある声を活かした曲が人気となり、1985年リリースの「フレンズ」はオリコン3位・30万枚の大ヒットとなり、4枚目のアルバム『REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜』は130万枚のミリオンセラーとなり、第2次バンドブームを牽引したバンドとなりました。
その後、日本武道館6日間公演、横須賀港での5万人野外コンサート、東京ドーム公演など大規模イベントを成功させていましたが、多忙なスケジュールが創作に影響するようになり、1991年2月14日に解散しています。
1995年には、阪神・淡路大震災の復興支援目的での2日間の横浜アリーナを開催しましたが、その後は特に目立った活動はありませんでした。
しかし、2015年に再結成し、本格的にバンド活動を再開しています。
レベッカのフレンズに心霊現象があるという噂と真相
出典:amazon.co.jp
フレンズはレベッカ最大のヒット曲
レベッカの代表曲と言えば、「フレンズ」です。フレンズはレベッカの最大のヒット曲です。
・レーベル:CBSソニー/FITZBEAT
・タイアップ:日本テレビ系ドラマ「ハーフポテトな俺たち」のエンディングテーマ
・最高順位:オリコン3位(週間)
・作詞:NOKKO
・作曲:土橋安騎夫
「フレンズ」はレベッカ最大のヒットとなったため、その後の『REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜』に収録されたほかにも、ベストアルバムにたびたび収録されていますし、バンド解散後にNOKKOさんがセルフカバーしています。
そのため、当時のレベッカのファンでない人、レベッカ世代ではない人でも、この「フレンズ」は知っているという人も多かったんです。
フレンズに「先輩」の声が!?
レベッカのフレンズの音源レコードからは、曲の途中で「先輩」という不気味な声が聞こえるという心霊現象があるという噂があります。
https://twitter.com/kumatomo4690/status/1385193443186544641
「先輩」と言えば、レベッカの”フレンズ”に出てくる「せんぱーい…」ですよね。
— KG OK (@keijirook) December 15, 2010
レベッカのフレンズって曲って幽霊の声入ってるんだって。「先輩」って。
— . (@mc_1160) January 13, 2013
レベッカのフレンズの曲の中には幽霊が「先輩」とつぶやく声が入っていると、レベッカの解散前から都市伝説のように噂になっていました。
ただ、レベッカのフレンズの当時の音源を聞いても、どこにも「先輩」という声(音)は聞こえません。
https://www.youtube.com/watch?v=fcl2-4B6Zxc&ab_channel=MachibusePub-HitomiIshikawaVietnamFanclub
この初期バージョンと思われる音源を聞いても、どこにも「先輩」という声の心霊現象はないんです。
レベッカの曲の心霊現象はフレンズではなくMOON
レベッカの「フレンズ」には、「先輩」という幽霊の声が入っているという心霊現象があるという都市伝説は、実はデマなんです。「フレンズ」には先輩という幽霊の声は入っていません。フレンズには心霊現象は発生していません。
「フレンズ」には、1番のサビの後(時が止まる気がした)すぐに「ひろこ…」という幽霊がつぶやく声が入っているという都市伝説もありますが、フレンズを何度聞いてもそんな音は入っていません。
では、レベッカの「先輩」という幽霊の声の心霊現象の噂は一体どこから出ていたのか?実は、確かにレベッカの楽曲の中には「先輩」という幽霊の声が入っているものがあります。その楽曲は「フレンズ」ではなく「MOON」です。
MOONは9枚目のシングル
「MOON」とは、1988年2月26日に発売されたレベッカ9枚目のシングルです。アルバム「Poison」からシングルカットされた楽曲で、レベッカのファンたちからはフレンズよりも人気がある楽曲で、「レベッカ最高の曲」とも言われています。
フレンズと混同した人が多かった理由
レベッカの楽曲の中で「先輩」という声が入っているのは、フレンズではなくMOONです。では、なぜ「フレンズに先輩という声が入っている」と勘違いしている人が続出したのでしょうか?
これは、やはりレベッカの代表曲が「フレンズ」だからでしょう。一般的に、レベッカのフレンズを知っている人・歌える人は多いですが、「MOON」を知っている人は少ないです。MOONを知っている人は当時のレベッカのファン・音楽ファン(第2次バンドブームの頃の音楽ファン)だけでしょう。
次のような流れで、『レベッカのフレンズには「先輩」という声が入る心霊現象がある』という都市伝説が広がったと推測できます。
2.レベッカファンたちが周囲の人たちに「MOON」の中の「先輩」という幽霊の声を聞かせて、レベッカの心霊現象が都市伝説のように広がっていった
3.レベッカの解散と共に、レベッカの「MOON」も心霊現象も忘れ去られた
4.NOKKOの「フレンズ」のセルフカバーやレベッカの再結成があった
5.『そういえば、レベッカの曲で「先輩」って声が入っている曲があったよね』と思い出す人が続出
6.「先輩」って入っている曲のタイトルを思い出せず、「レベッカの曲=フレンズ」と認識していて、フレンズに「先輩」という声が入っていると誤解する人が多かった
レベッカの曲と言えば、「フレンズ」で「MOON」はそれと比べると、ややマイナーな曲です。だから、本当は「MOON」に先輩という声が入っているのに、その楽曲は「フレンズ」と混同してしまう人が多かったのでしょう。
レベッカのMOONに「先輩」という幽霊の声(動画あり)
出典:zakzak.co.jp
レベッカの「MOON」には本当に「先輩」という幽霊の声が入っています。実際に「MOON」を聞いてみましょう。
上記の動画の2分12秒~に、女性のか細い声で「先輩」と入っています。「家を飛び出して戻らなくなった~」というNOKKOさんの声が途切れた後すぐに「先輩」と入っているんです。
このレベッカの「MOON」の心霊現象の声の主は、レベッカのライブに向かう途中に交通事故に遭って亡くなったレベッカのファンの女性という噂があります。
懐かしい!!
確か当時、レベッカのコンサートに行く途中に事故に遭った女の子の声だとか…言われてましたよね?!レコード時代はその手の話、ちらほらありましたね。
そう思って「MOON」をもう一度聞くと、とても不気味な気がしますよね。
レベッカのMOONの「先輩」心霊現象の真相
このレベッカのMOONの「先輩」という心霊現象の真相は、もうすでに解明されています。
この「先輩」という声の主は、レベッカのボーカルNOKKOさんだそうです。1998年8月8日に放送された「奇跡体験!アンビリバボー」の中で、レベッカの「MOON」の心霊現象を検証するという特集がありました。この番組内での検証で、「MOON」の先輩という声は、レコーディングでフェイクを間違えたNOKKOさんの声であると判明しています。
つまり、この「先輩」は幽霊ではないということですね。フェイクとは、即興で崩して歌うことを意味します。なぜ、そんな声が入り込んでしまったのか?その理由は2つ考えられます。
2.話題作りを狙った
ノイズの消し忘れ
当時は1本のテープを使いまわしていたから、ノイズを消し忘れてしまったという説が濃厚のようです。
この手の話は、大体は収録時に一本のテープを使い回していて、前に録音した音声が消しきれなくてノイズとして残った物です。
現在は完全にデジタルですが、30年以上前のことなら、「消し忘れ」もあり得ますよね。そう思って聞いてみると、「先輩」という声は曲のリズムと見事に合っていて、リズム感抜群です。もし、本当に幽霊の声なら、「リズム感抜群の幽霊」と言えるでしょう。
また、よく耳を澄ませて聞いてみると、「先輩」と言っているわけではないようにも思えます。「先輩」という先入観を持って聞くと、「先輩」に聞こえますが、NOKKOのフェイクと思って聞くと、違う言葉にも聞こ得ませんか?
話題作りを狙った
この「MOON」の「先輩」という声は、話題作りだったのではないか?という説もあります。ただ、当時のレベッカは既に超人気バンドでしたから、わざわざ話題作りをする必要もないように思います。。
それでも、「先輩」の声の消し忘れがあったけれど、「面白そうだから、まぁいいか!」という理由で、そのまま発売してしまった可能性はありますね。
レベッカのMOONの心霊現象のまとめ
レベッカのMOONの「先輩」という声の心霊現象についてまとめました。「MOON」の発売当時から、「先輩」という声の心霊現象は、大きな話題になりました。また、フレンズの中に入っていると混同している人が多いのは、面白い現象ですね。
レベッカのMOON以外にも、心霊現象のような声・音が入っているJ-POPや歌謡曲などはありますので、興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。