大切なものは銀行の貸金庫に預けておけば安心。そんな幻想を打ち砕いたのが三菱UFJ銀行の山崎由香理 (今村由香理) です。
山崎由香理の生い立ちや実家の家族、高校や大学、若い頃からの経歴、和久井映見に似ているかどうか、旦那との結婚や離婚、子供の有無、年収や事件の概要と動機や判決と現在をまとめました。
この記事の目次
山崎由香理は三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件の犯人

出典:j7p.jp
山崎由香理
生まれ年:1977年
出身:埼玉県
職業:元三菱UFJ銀行
山崎由香理は三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件の犯人です。事件を起こして逮捕された時には今村由香理という名前で、逮捕後に離婚して、旧姓の山崎由香理に戻っています。
三菱UFJ銀行の行員だった山崎由香理は、貸金庫の鍵を管理するという立場を利用して、顧客の貸金庫から窃盗を繰り返し、総額17億円を盗み出しました。
山崎由香理の犯行は、貸金庫の中身が減っていることに気づいた顧客が銀行に相談したことで発覚しましたが、1人の銀行員が17億円もの大金を盗み出したことに世間は驚愕しましたが、貸金庫から誰にも気づかれずに大金を盗み出すことができるという銀行側のセキュリティも問題視されるようになりました。
山崎由香理の実家の家族や生い立ち

山崎由香理は埼玉県に実家があります。
両親は離婚していて、山崎由香理は母親に引き取られて、母子家庭で育ちました。
兄弟がいるかどうかは不明です。
両親は離婚していて母子家庭で育ったものの、父親とも交流はあり、事件前には父親の介護をしていたと報じられています。
それに埼玉県が出身で、『実家の父親が認知症になりかけていて面倒を見にいかなきゃいけなくて大変』とも言っていました。
山崎由香理の生い立ちはわかっていません。ただ、後述する学歴を見ると、子供の頃は経済的にはある程度裕福だったと思われます。
山崎由香理の高校や大学

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山崎由香理の出身高校はわかっていませんが、大学は豊島区にある川村短期大学出身と言われています。
川村短期大学はお嬢様学校と言われる短大です。(現在は短大は募集停止)
また、川村短期大学を運営している川村学園は幼稚園からエスカレーター式に上がる人も多いので、山崎由香理もお嬢様タイプで、小中高とも川村学園だった可能性もあります。
短大卒でメガバンクの三菱UFJ銀行に就職できるなんてすごい!と思うかもしれません。
ただ、山崎由香理が短大を卒業した当時は「指定校枠」のようなものがあったと言われています。「指定の短大から○名一般職で採用」という制度があり、山崎由香理もその制度を使って、三菱UFJ銀行に就職したものと思われます。
山崎由香理の若い頃からの経歴

短大卒業後の1999年4月、山崎由香理は一般職として東京三菱銀行に入行しました。入行当初は窓口業務を担当していました。勤務態度は良好で、仕事を評価され、社内の昇進試験を受けて、一般職から総合職になります。
その後、短大卒ながらも着実にキャリアを重ねて、管理職になりました。
・2020年 4月~2022年 6月 江古田支店 営業課長
・2022年 6月~2024年 9月 練馬支店 営業課長、営業課支店長代理
・2024年 10月 玉川支店 営業課支店長代理
営業課支店長代理にまで上り詰めた山崎由香理は、練馬支店で貸金庫の管理責任者になったようですが、行内でもかなり信頼されていたと言われています。
「貸金庫の管理責任者になるほどですから行内でもかなり信用され、ふだんの仕事ぶりも高く評価されていたようです」と語る。
引用:【三菱UFJ貸金庫盗難事件】今村由香理容疑者「氷河期世代で総合職へ転向」経歴に集まる驚き | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]
三菱UFJフィナンシャルグループのマネジメント職(次課長以上のポスト)の女性比率は19.6%(2023年3月末時点)です。2割未満しかない女性管理職だった山崎由香理。しかも、短大卒という学歴でメガバンクの管理職に就いていたのですから、優秀な人だったことは間違いありません。
山崎由香理は和久井映見に似ている?
「メガバンクの三菱UFJ銀行の行員が貸金庫から17億円もの大金を盗み出していた」という事件内容だけでも衝撃だったのに、週刊文春が山崎由香理のルックスを女優の和久井映見さんに似ていると表現したことで、ネットはざわつきました。
和久井映見さんほどの美貌を持つメガバンクのエリート行員が、17億円を盗む。このギャップに驚く人が続出したんです。
ショートカットで目が大きくて可愛らしい雰囲気。事案発覚時には玉川支店に勤務しており、窓口業務や貸金庫管理の責任者を務めていました。女優でいえば……」
和久井映見似だというのである。何やら映画に出てきそうな女性のようだ。
確かに映画やドラマの登場人物の設定にありそうです…。
しかし、報道された実際の山崎由香理のルックスは和久井映見さんとは似ても似つかないものでした。こちらが、和久井映見さんと山崎由香理の写真を並べたものです。

出典:threads.com
これは和久井映見さんに失礼ですよね。そもそも、犯罪者に似ているという記事で名前を出すなんて、和久井映見さんにとっては迷惑そのものです。
文春「三菱UFJ貸金庫泥棒は和久井映見似」
和久井映見の所属事務所は本気で抗議した方がいい。左:一般人が想像する和久井映見
右:和久井映見似の今村由香理容疑者 pic.twitter.com/Rg4OZ3GbNO— 花月吟 (@Touhakuko) January 15, 2025
「和久井映見さんに似ている」という報道で、山崎由香理のルックスへの期待値が上がってしまったので、SNSには落胆したり、「和久井映見似」と評した文春への批判の声があがりました。
ただ、角度や写真、その時のビジュアルによっては、「和久井映見さんにほんの少し似ている」と言えるかもしれません。それがこちらの写真です。

この写真なら、飲み会でみんなが酔っぱらった時にお世辞で「和久井映見に似ている」と言われても、「うん、まぁそう言われればそうかも…」と思えるのではないでしょうか。
逮捕・移送される時の山崎由香理を見ると、非常に人相が悪くて、和久井映見さんには全く似ていませんが、逮捕前の普段の山崎由香理は愛嬌があって、「ショートカットで目が大きくて可愛らしい雰囲気。」と評されたのは理解できますよね。
山崎由香理が結婚した旦那は?

山崎由香理は事件当時、結婚していました。結婚時期の詳細は不明ですが、2000年代初頭には結婚していたようです。旦那さんとの馴れ初めは共通の趣味のテニスでした。
結婚後、山崎由香理は東京都練馬区にある旦那さんの実家で生活していましたが、この旦那さんの実家は地主で資産家でした。
旦那さん実家は自宅敷地も含めると、200坪を超える敷地をもっていて、25台以上停められる駐車場を経営しています。
「賃料は長期なら1カ月で1万4000円。月30万~40万円の収入になるはずです。毎月末には今村さんの家に直接支払いに行くか、時々は奥さん自らが賃料を徴収しにくるんです」
同じ区内に夫が他の親類と共有する分の土地と合わせて、実勢の坪単価から試算した場合、土地資産だけで4億5000万円ほどにもなる。当然、月極駐車場の賃料収入もある。
引用:《三菱UFJ銀行》10億円を奪った元行員・今村由香理(46)の夫は“4.5億円資産家”だった 駐車場収入も「奥さんが徴収に来ていましたよ」 | 文春オンライン
旦那さんは土地持ちの資産家。玉の輿ですよね。
また、旦那さんの実家は銀行員一家でした。旦那さんの両親はみずほ銀行の行員でしたし、叔母は三菱UFJ銀行の行員でした。
旦那さんの職場・仕事は明らかになっていませんが、旦那さんも銀行行員だった可能性があります。
夫婦仲は良いが、義父とは家庭内別居
山崎由香理と旦那さんは夫婦仲は良かったようです。
別の近隣住民は「夫婦仲は良かった。明るい家族という感じ」と明かす。ただ、過去に浮気をされたことがあったようです。
それに一度浮気されたらしく『次に浮気したら絶対に許さない』とか愚痴ってたので、旦那さんのことが好きなのかなって。
また、義父とはあまり良い関係ではありませんでした。山崎由香理は旦那さんの実家で義父と同居していまたが、あまり家事しなかったようで、家庭内別居のような状態だったと近所の人が証言しています。
山崎由香理に子供はいない

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山崎由香理は結婚していましたが、子供はいませんでした。
テニスを共通の趣味とする資産家の元夫との結婚生活は子宝に恵まれなかったものの、金銭的には何不自由ない暮らしだったはずだが、事件発覚後に離婚を余儀なくされ、職だけでなく家族も失った。
引用:《三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件》元女性行員被告が法廷で語った空疎な犯行動機「FXで5億円以上を溶かした“重度のギャンブル依存症”」と「あふれる“UFJ愛”」 (1/1)| 女性セブンプラス
子供はいなかったものの、夫婦仲は良好だったようです。
山崎由香理はすでに離婚している

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山崎由香理は2025年1月14日に逮捕されましたが、その時はまだ旦那さんと結婚していました。しかし、同年3月10日に3回目の逮捕をされた時には離婚して、「今村姓」から「山崎姓」に変わっていました。
捜査が進む中、被告の身辺にも変化が生じていた。3回目の逮捕で、警視庁から発表される被告の姓が、「今村」から「山崎」に変わっていたのだ。捜査関係者が説明する。
「2回目の逮捕から3回目の逮捕の間で離婚し、現在は旧姓を使っています」
引用:《三菱UFJ貸金庫17億円窃盗》女性元行員「3回目の逮捕前に離婚」の衝撃情報 今村由香理被告(46)の夫も離婚を認めていた | 文春オンライン
週刊文春が逮捕前の1月9日に旦那さんに取材した時には、「離婚したので関係ない」と言っていたそうですが、この時はまだ離婚は成立しておらず、同居もしていたようです。
旦那さんとしては山崎由香理と結婚生活を続けるメリットはないはずですから、妻の山崎由香理が三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件に関わっているとわかった時点で、早く離婚したかったはずです。だから、文春に直撃された時に、思わず「離婚したから関係ない」と言ってしまったのでしょう。
山崎由香理の年収は?

山崎由香理は顧客の貸金庫から17億円を窃盗しましたが、一般人から見ると、高年収でした。
山崎由香理の年収は1,000万〜1,400万円程度はあったはずです。
メガバンクの支店長代理で、短大卒から勤めていますので、勤続25年になります。このことから、年収1000万円以上は確実にあったでしょう。
さらに夫名義の月極駐車場の賃貸料が月30~40万円、さらに夫もある程度は稼いでいたと考えると、世帯年収は2500~3000万円はあったのではないでしょうか。
子供がいないことを考えると、山崎由香理は経済的には全く困らない生活、むしろ裕福でセレブな生活ができていたはずです。
山崎由香理が起こした三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件の概要

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山崎由香理は2020年に江古田支店の営業課長になり、貸金庫の管理責任者になったことから、三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件は始まります。
顧客の貸金庫を開けるには銀行が保管するカギと顧客が保管する鍵の2つが必要ですが、山崎由香理は銀行が保管している顧客のスペアキーを使って貸金庫を開けました。
スペアキーは封筒に入れて割り印をしてのり付けされているのですが、山崎由香理は封を剥がしてスペアキーを使い、再度封筒に戻して糊付けをしていました。
山崎由香理の顧客の利用頻度やサイクルを把握して、盗む対象を決めていました。顧客にバレそうになった時には、「入退記録システム電源切る」「顧客にうその説明をする」などをして、隠し通していたそうです。
しかし、2024年になると、顧客から「貸金庫の中身が減った」「金品が消えた」などの問い合わせが三菱UFJ銀行に殺到し、銀行が調査を始めたところ、山崎由香理の犯行が発覚しました。
三菱UFJ銀行は山崎由香理を解雇し、2024年11月22日に三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件があったことを公表し、謝罪しています。
それから約2ヶ月後の2025年1月14日に、山崎由香理は窃盗罪で逮捕されました。
山崎由香理は約4年半の間に100人の顧客から17~18億円を盗んだと供述しています。
山崎由香理の犯行動機

山崎由香理はメガバンクの三菱UFJ銀行で管理職になり、貸金庫の鍵の管理を任されるほどの信用を得ていました。
年収は1000万円以上、しかも結婚した旦那は地主の資産家。
経済的には恵まれているはずなのに、山崎由香理はなぜ17億円もの窃盗をしたのでしょう?動機は何でしょうか?
動機は借金です。山崎由香理は競馬やFXに手を出していました。
「仕事でも営業課長という役職で重度のストレスを抱えて複数のクリニックを受診し、薬を服用していました。ギャンブル依存症で、“何かお金を賭けなくてはいけない”という強迫観念があり、平日はFX、土日は競馬にお金を賭けていました……」
引用:《三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件》元女性行員被告が法廷で語った空疎な犯行動機「FXで5億円以上を溶かした“重度のギャンブル依存症”」と「あふれる“UFJ愛”」 (1/1)| 女性セブンプラス
裁判で山崎由香理は仕事のストレスを理由に、ギャンブル依存症で薬を服用していたと語っています。ちなみに、借金総額は少なくとも10億円。いくらエリート銀行員でも10億円の借金は…。
この借金返済のために、山崎由香理は貸金庫から窃盗をするようになりました。
山崎由香理はギャンブル依存症で自己破産寸前だった過去も
山崎由香理は借金まみれで自己破産寸前に
山崎由香理はFXに手を出して、借金まみれになったのは営業課長になってからではありません。2010年頃からFXに手を出して、2013年頃には借金まみれになって、自己破産寸前になったこともあります。
山崎由香理は事件の15年前(2010年頃)から競馬を始め、FXにも手を出すようになりました。これらの競馬やFX取引で、山崎由香理は700万円以上の借金を背負うことになります。
捜査関係者によると、同容疑者は約15年前から競馬を始め、その後FX取引も始めた。損失が重なるなどして膨らんだ負債は700万円以上に達し、2013年8月に民事再生手続きを申し立て、同9月に負債の減額などが認められた。
借金で首が回らなくなった山崎由香理は小規模個人再生という制度を使って、債務を整理し、借金を減額しました。
「住宅ローンを除く借金総額が5000万円を超えない個人債務者が対象。継続的な収入の見込みがあれば、返済計画を立て、借金減額が認められる。彼女はこの小規模個人再生を13年9月から14年1月にかけて手続きし、東京地裁から認可されていました」
引用:「犯罪に手を染めているそぶりはなかった」 三菱UFJ銀行元行員・今村由香理容疑者の義父が明かす素顔(2ページ目) | デイリー新潮
小規模個人再生は自己破産の一歩手前のような救済制度です。この制度を使って、借金を減額しても職場にバレることはありません。
実際に、職場の三菱UFJ銀行は山崎由香理が借金まみれになり、小規模個人再生を使ったことを知りませんでした。
だから、事件後の再発防止策の中に、営業課長に登用する場合は「自己破産や小規模個人再生をつかっていないか確認する」という項目があったのでしょう。
過去の自己破産や個人再生等の債務整理やFX取引等の投機的取引の有無を確認
もし、三菱UFJ銀行が山崎由香理が借金を背負っていて小規模個人再生の制度を使って債務整理したと知っていたら、営業課長にはしなかったと思いますし、貸金庫の鍵を管理させなかったはずです。
旦那と誓約したが…
2013年に小規模個人再生の制度を使って借金を減額した山崎由香理ですが、その際に旦那と次のような誓約書を交わしていました。
・「ギャンブルをしない」
・「給料は夫が管理する」
・「小遣いは月3万円」
・「破ったら離婚」
しかし、この誓約の約1年後にはFXに手を出すようになり、借金が膨れ上がっていきます。
そして、その補填のために、山崎由香理は旦那のタンス預金に手を出し、それがバレないようにするために、貸金庫から金品を盗むようになりました。
裁判では「夫を失いたくなかった」と語っていましたが、そう思っていても、ギャンブル・FX取引に手を出してしまうのは、ギャンブル依存症だからなのかもしれません…。
山崎由香理の判決

出典:asahi.com
山崎由香理は窃盗罪で起訴されています。
実際に盗んだ総額は約100人から総額17~18億円であると証言しています。
法廷で被告は、起訴内容に含まれないものも含めると、20年ごろから4年半にわたり「100人ほどから17億~18億円相当」を盗んだと明かした。
しかし、起訴されたのはごく一部の窃盗のみでした。
判決によると、被告は2023年3月から24年10月、勤務先の貸金庫から、顧客の金塊29個(時価総額計約3億3千万円相当)や現金約6千万円、旅行券50枚(計25万円分)を盗んだ。
貸金庫の中身は利用者しか知らず、立件するのが困難だったという事情があるようです。
そして、裁判では懲役9年の実刑判決が言い渡されました。
17億円を盗んでも懲役9年というのは、判決はとても軽いように思えます。
山崎由香理の現在

山崎由香理は、現在控訴しています。一審の懲役9年の判決が不服で、弁護側は懲役5年が相当と訴えています。
ただ、犯した罪に対しては反省していて、「USJ銀行を悪く思わないでください」と裁判で訴えていました。
25年間勤めた銀行の方に対しても、UFJ銀行の名前とブランドに傷をつけてしまいました。私は、本当にこの銀行に感謝していて、本当にいい会社だと思っています。この悪人……私のためだけにUFJ銀行を悪く思わないでください。
引用:三菱UFJ銀行で“17億円窃盗”の元行員が裁判所で涙…「UFJを悪く思わないで」と語った“闇深い理由”(週刊SPA!) – Yahoo!ニュース
今後、控訴審が始まるのかは不明ですが、仕事を失い、離婚して夫を失った山崎由香理は今後徹底的に量刑を争っていくのかもしれません。
山崎由香理のまとめ
三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件の山崎由香理の生い立ちや実家の家族、高校や大学と若い頃からの経歴、和久井映見似は本当か、結婚した旦那や子供の有無、離婚や事件の概要、動機胃や判決と現在をまとめました。
この事件はギャンブル依存症の恐ろしさと銀行のセキュリティについて深く考えさせられるものでした。山崎由香理にはきちんと罪を償ってほしいです。

















