座間9人殺害事件は白石隆浩による大量殺人・死体損壊・遺棄事件です。
この記事では座間9人殺害事件の概要と発生場所のアパートと井上尚弥との関係、被害者、犯人の白石隆浩の生い立ちや経歴、実家、妹や親など家族、獄中結婚や犯行内容、判決と死刑執行、現在についてまとめました。
この記事の目次
- 座間9人殺害事件は白石隆浩が起こした連続殺人および死体損壊・遺棄事件
- 座間9人殺害事件があった場所は神奈川県座間市緑ケ丘6丁目のアパート
- 座間9人殺害事件があったアパートは井上尚弥の父親がオーナー
- 座間9人殺害事件の被害者は10代〜20代の女性8人と男性1人の計9人
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の実家は現場のアパートの近くにあった
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の実家の家族① 父親
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の実家の家族② 母親
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の実家の家族③ 妹
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の生い立ち① 幼少期〜小学校時代
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の生い立ち② 中学時代
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の生い立ち③ 高校時代
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の経歴① 高校卒業後は職を転々
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の経歴② 歌舞伎町でスカウトの仕事
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の経歴③ 座間9人殺害事件を起こす
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の結婚
- 座間9人殺害事件の犯行内容は裁判や書籍で明らかに
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の判決は死刑で2021年に確定
- 座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の現在…まだ死刑執行はされていない
- まとめ
座間9人殺害事件は白石隆浩が起こした連続殺人および死体損壊・遺棄事件
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「座間9人殺害事件」は、2017年10月30日に神奈川県座間市で発覚した連続殺人・死体遺棄・死体損壊事件です。
犯人は逮捕当時27歳だった白石隆浩という男で、被害者は15歳〜26歳までの女性8人と当時20歳の男性1人の合計9人でした。
犯人の白石隆浩は、2017年8月から10月にかけてTwitter(現在のX)や自殺サイトなどで知り合った女性をターゲットにして自宅アパートに誘い込み、首を絞めるなどして失神させた後に性的暴行を加えた後、ロフトにロープをかけて首吊り状態にして殺害しました。
白石隆浩は殺害した被害者の遺体をアパートの風呂場でノコギリや包丁、ハサミなどを使ってバラバラに解体し、匂いが出ないように様々な工作をした上で梱包して一部をゴミの日に出し、頭部や骨、内臓の一部などをクーラーボックスに入れて匂い対策として猫砂をかぶせるなどして自宅に置いていました。
白石隆浩は、殺害した被害者の遺体をバラバラに切断した後に、肉を刃物で骨から削ぎ落としたり、肉を剥がすために鍋で煮たりしていた事も判明し、あまりにも猟奇的でおぞましい犯行内容が社会を震撼させました。
座間9人殺害事件は、他に「座間9遺体事件」、「座間アパート9遺体事件」、「座間9人遺体事件」などの呼称でも報じられています。
座間9人殺害事件があった場所は神奈川県座間市緑ケ丘6丁目のアパート
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「座間9人殺害事件」が起きた場所は、犯人の白石隆浩の当時の自宅アパートの室内でした。
白石隆浩のアパートの詳しい場所ですが、「神奈川県座間市緑ケ丘六丁目16-15」にある「シーバスハイム」という築30年2階建て1階と2階にそれぞれ6部屋ずつの12部屋がある単身者向けの集合住宅で、間取りは4坪前後のワンルームでロフトがついていました。
白石隆浩はこのアパートの205号室に住んでおり、この部屋に被害者を連れ込んでは殺害する事を繰り返しました。
下は、座間9人殺害事件が起きたアパート「シーバスハイム」の場所とその周辺の地図です。
座間9人殺害事件があったアパートは井上尚弥の父親がオーナー
「座間9人殺害事件」が発生した場所であるアパート「シーバスハイム」は、あのボクシング世界4階級制覇王者である井上尚弥さんの父親の井上真吾さんがオーナーだった事がわかり話題になっていました。
神奈川県座間市のアパートで9人の切断遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された無職白石隆浩容疑者(27)の部屋から、「何かを煮込んだような臭い」が頻繁にしていたことが9日、分かった。管理会社の関係者が明かした。アパートのオーナーは、プロボクサーでWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥の父真吾さんと判明。真吾さんは取材に「困惑している」と苦しい胸の内を明かした。
井上尚弥さんの父親の真吾さんですが、座間9人殺害事件の後に神主さんを呼んでこのアパートのお祓いをされています。
座間9人殺害事件の被害者は10代〜20代の女性8人と男性1人の計9人
「座間9人殺害事件」の被害者は10代から20代の女性8名と男性1名の合計9名です。
座間9人殺害事件の被害者の名前と年齢は顔写真とともにメディアで公開されており、三浦瑞季さん(当時21歳)、石原紅葉さん(当時15歳)、西中匠吾さん(当時20歳)、更科日菜子さん(当時19歳)、藤間仁美さん(当時26歳)、須田あかりさん(当時17歳)、久保夏海さん(当時17歳)、丸山一美さん(当時25歳)、田村愛子さん(当時23歳)だという事です。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の実家は現場のアパートの近くにあった
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「座間9人殺害事件」の犯人である白石隆浩の実家は、現場となった神奈川県座間市のアパートの近くにあった事がわかっています。
白石隆浩容疑者の実家は現場のアパートに近い神奈川県座間市にある。地元の関係者らによると、同市で育った白石容疑者は両親と妹の4人家族。現在は父親が1人で住む実家を、最近も訪れることがあったという。
実家の近所の80代男性によると、父親は自営業。最近会った時も「息子が仕事を手伝いに来てくれる」とうれしそうに話していたという。
白石隆浩の実家はクリーム色のモダンな外壁の二階建て住宅で、座間9人殺害事件から見て23年前(1994年頃か)に両親と妹、白石隆浩の4人家族で引っ越してきたという事です。
実家は、事件現場となったアパートから歩いて30分ほどの場所にある。クリーム色のモダンな外壁の二階建て住宅に、両親と妹の4人家族が引っ越してきたのは23年前のことだった。玄関の表札には『Shiraishi』と書かれている。
白石隆浩の実家の正確な場所は明かされていませんが、座間9人殺害事件の現場となったアパートから近い場所で、朝日新聞は約2キロ離れた住宅街と報じています。
自動車部品を設計する父親と母親の間に、長男として東京都町田市に生まれた。妹ができ、座間市の一軒家へ。幼少期を過ごしたのは、現場となったアパートから約2キロ離れた住宅街だった。
また、一部のスポーツ紙が白石隆浩の実家の外観写真を公開しており、その画像から実家の場所は神奈川県座間市小松原ではないかと推測されています。
ただ、座間9人殺害事件の発覚後に実家に住んでいた父親はこの実家を出て別の場所へ移ったようです。また、事件の前に離婚していた母親と白石隆浩容疑者の妹はこの実家ではない別の場所に住んでいたという事ですが、母親と妹も座間9人殺害事件発覚から数日以内に自宅から姿を消したという事が報じられています。
神奈川県座間市のアパートで男女9人の遺体が発見された事件で、同アパートに住む白石隆浩容疑者(27才)が逮捕された。このアパートから徒歩15分のところにある白石容疑者の実家には父親が住んでいたが、事件後はその姿が見えなくなったという。また、実家から離れて暮していた母と妹もまた、事件発覚数日後以内に、家から姿を消した。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の実家の家族① 父親
「座間9人殺害事件」の犯人である白石隆浩の実家の家族構成は両親と妹の4人家族だった事が明らかになっています。ただし、白石隆浩の両親は座間9人殺害事件の少し前に離婚しています。
白石隆浩の家族のうち父親は、大手自動車メーカーの工場で細かい部品の設計の仕事をしており、その後独立して自営業で部品デザイナーの仕事をしていた事が明らかにされています。
父親は大手自動車メーカーの工場に勤務した後、独立。
実家の近隣住民によると、白石隆浩の父親は社交的で、顔を合わせると明るく挨拶をしてくれる人物だったという事です。
「お父さんは家のお手入れが好きで、よく植木にハサミを入れたり、落ち葉を掃いたり、2階のベランダで洗濯物を干す姿を見ました。自営業者で、パソコンで自動車の部品を設計する仕事をしていたようです。『外のオフィスを借りてもいいけど、自宅でできるから』と言っていたことを覚えています」
社交的で、顔を合わせれば「いい陽気ですね」と挨拶をしてきたという。
白石隆浩は勾留中に金銭や差し入れなどの報酬と引き換えに積極的にメディアの取材に応じていましたが「女性セブン」(2018年11月1日号)では、家族について語っていて、父親については「仕事が忙しく家族はお金に困らなかったがいつも疲れ切っていた」と話しています。
父親は、仕事が恐ろしく忙しく、家族がお金に困ったということはなかったが、仕事を頑張りすぎて、いつも疲れ切っていました。お金と仕事に対する熱量と収入のバランスがとれていなかったので、もっと楽な、ストレスのない仕事をすればいいのにと思っていました。
また、ノンフィクションライターの小野一光さんの著作「冷酷 座間9人殺害事件」では、拘置所で取材を受けた白石隆浩は父親とは中学生の頃から折り合いが悪く、実家を早く出たかったと語っています。
白石の父親は機械部品のデザイナーを自営でやっており、いつも家にいたという。中学時代の彼が、神奈川県にある某公立高校を選んだ理由も、そんな父親への反発からだった。「(白石が通った)××高校のパンフを見てたら、就職率100パーセントって書いてあったんですよ。これはスゴイと思って、そこを受けたんです。早く就職して家を出たかったから……」
白石隆浩は2015年10月から都内でスカウトの仕事をしていて、2017年2月に職業安定法違反容疑で逮捕されて3月に保釈された後は実家へ戻り父親と2人暮らしを始めています。
しかしこの時に父親に借金があり、「早く就職しろ」と言われてい実家に居場所がなく、一刻も早く実家を出たかったため、SNSを使って女性を探しその女性に金を出してもらってアパートを借りようと考えたのが「座間9人殺害事件」の最初のきっかけになったとも「冷酷 座間9人殺害事件」の中で白石隆浩が明かしています。
裁判の前には、白石隆浩と父親の関係は良好で、父親が近隣住民に「これから息子と飲みに行く」、「飼い犬の面倒を息子にみてもらう」などと言っていた事などが報じられていましたが、裁判では白石隆浩は父親を毛嫌いするような供述を繰り返していました。
近隣住民から見えていた印象とは異なり、白石隆浩と父親との関係は決して良好ではなかったようです。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の実家の家族② 母親
「座間9人殺害事件」の犯人・白石隆浩の家族のうち母親については、実家の近隣住民からは「無愛想であっても挨拶すらしない」とあまりよくない印象を持たれていたようです。
一方、母親は対照的で「無愛想な人ねと、近所の人と話していました。会っても挨拶すらしないこともあって」という。
しかし、白石隆浩は母親についてはメディアの取材に、マザコンなのではないかと思われるような発言をしています。
母親はきれいで料理がうまくて非の打ち所がない完璧な人。自分が19才のときに、パチスロにハマって多額のお金をせびったことで断絶してしまった。1回3万~5万円くらいで、結果として40万~50万円くらい借りがあります。
「お母さんって、どんな人だったの?」
「もう、お母さんはめっちゃイイ人だったですね。料理がうまいし、話を聞いてくれるし、わがままを聞いてくれるし……。いま思うとひどいことをしたなと思いますよ。高校時代にパチスロにハマって、おカネを無心して50万円くらい借りちゃって、返せずにそのまま家を出てますから。優しくて、頼めばすぐに貸してくれてたんです……」
座間9人殺害事件の裁判では白石隆浩の母親の供述調書が読み上げられていますが、それによると、白石隆浩の両親が結婚したのは1989年で、その翌年に白石隆浩は生まれています。当時は幸せに暮らしていたという事でした。
平成元(1989)年に夫と結婚し、平成2(1990)年10月9日、隆浩を出産しました。3086グラムでした。隆浩という名前は、いろいろな本を読んで、画数などから決めました。初めての子育てでした。幸せに暮らしていました。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の実家の家族③ 妹
「座間9人殺害事件」の犯人の白石隆浩には2歳下の妹がいます。
一部報道では、白石隆浩の妹は5歳下としていますが、裁判では母親の供述調書が読み上げられており、そこでは1992年に長女を出産とされているため1990年生まれの白石隆浩に対して2歳年下です。
平成4(1992)年に長女を出産。手狭になったために、座間市内に家を買いました。
実家の近隣住民は白石隆浩と妹が幼い頃は2人でよく一緒に遊んでいて兄妹仲が良いという印象を持っていたようですが、小野一光さんの「冷酷 座間9人殺害事件」では、白石隆浩は妹とは小学生くらいの頃までは普通に話をしていたが思春期の頃に話さなくなってそれっきりと話しています。
また、ジャーナリストの渋井哲也さんの取材に対しても白石隆浩は妹との関係について同様の内容を語っています。
妹は幼い頃は遊んでいましたが、だんだん疎遠になっていきました。思春期になると、ほとんど顔を合わせませんでした。接点はありませんでした。でも兄妹ってそんなものじゃないですか?
引用:《座間9人殺害事件》「女性と性行為をしたいですね。今は」白石隆浩死刑囚が面会でヘラヘラと語った“性”と“お金”への異常すぎる執着とは
その他、白石隆浩の妹については、名門私立大学を卒業しているとの情報が明らかにされています。
5才年下の妹は名門私立大学を卒業したエリートだ。
実家の近隣住民によると、白石隆浩の妹は都内の有名私大に進学して実家を出ていて、その時に母親も妹と一緒に実家を出て行ってしまったそうです。近隣住民は「一人暮らしできない年齢でもないし、(白石隆浩の両親の)別居の理由は他にあるのでは」と噂していたそうですが、その後、白石隆浩の両親は離婚しています。
また、妹は現在は結婚していて子供も生まれているという事です。
「妹さんは都内の有名私大に進学したんですが、そのころ、奥さんも娘の世話をするために2人で家を出たんです。といっても、一人暮らしができない年齢でもないし、通えないほど遠い大学でもないので、別居の理由は他にあるんじゃないかと噂になっていました。今じゃ、妹さんも結婚して子どもも生まれたそうですが、両親の別居は続いています」
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の生い立ち① 幼少期〜小学校時代
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「座間9人殺害事件」の犯人の白石隆浩の生い立ちや経歴については、かなり詳しく各メディアが報じていましたが、裁判ではさらに正確な白石隆浩の生い立ちの情報が明らかにされています。
白石隆浩は1990年10月9日に東京都町田市で生まれました。その後、1992年に妹が生まれ、自宅が手狭になったため、1994年頃に座間市内に一軒家(座間9人殺害事件当時の実家)を購入し家族でそこに移り住んでいます。
白石隆浩の母親の供述調書によると、家族は1年1回はどこかに旅行をして実家(白石隆浩の両親の実家)にも行っていたそうです。
母親は白石隆浩や妹に自由に物事を考えてもらいたいとして、過剰に干渉はせず、いう事を聞かなくても手をあげるような事はなかったということです。
白石隆浩は5歳から幼稚園に入り、他の活発な子と比べると内気な性格だったものの友達はおり、この頃にはサッカークラブにも入っています。ただ、いじめられていたわけではないもののボールを回してもらえずに1年ほどで辞めてしまったそうです。
白石隆浩は1997年に実家近くの公立小学校に入学(実家の推定場所から「座間市立旭小学校」ではないかと言われている)。
母親の供述調書によると、白石隆浩は小学校低学年頃までは扁桃腺の病気で月に1回は熱を出し病院に行っていたそうです。性格はおとなしく内弁慶だったという事です。
実家の近隣の住民からも小学生時代の白石隆浩は口数が少なく目立たないタイプで、勉強も普通でごく平凡だったとの証言が出ています。
「1つか2つ違いの妹と2人で遊んだりしていて“兄妹仲がいいなあ”と思ったものでした。ただ小学生のときにグループ登校していたウチの子どもは、彼のことをほとんど覚えていないと言っています。目立たないし、口数も少ない、勉強も普通で、ごく平凡な男の子という印象です」座間市に住む主婦がこう語った。
その他、座間9人殺害事件が発覚した2017年当時のテレビの情報番組が、白石隆浩の小学校時代の同級生にインタビューをしており、この同級生が当時、白石隆浩が友人とお互いの首を絞めあって意識を朦朧とさせ合って楽しむ趣旨の遊び「失神ゲーム」をやっていて、白石隆浩が本当に失神した事があると証言しています。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の生い立ち② 中学時代
白石隆浩は、2003年に中学校に進学しています。どの中学かは不明ですが「座間市立東中学校」ではないかと言われています。
母親の供述調書によると、白石隆浩は中学では最初野球部に入るも合わずに1年で辞めています。母親は「大人しいので個人競技が向いていたと思う」とも供述しています。白石隆浩は同時期に学習塾にも通い始めたという事ですが、1年も経たず行かなくなったそうです。
2年からは陸上部に入り、中学の卒業文集では「僕と部活」というタイトルで「勉強や遊びよりもひたすら部活を頑張っていた」、「部活を通じて成長できた、良い思い出でや友人もできた」などと書いています。
母親の供述調書によれば、中学3年生になった頃から成績が下がり、仲の良い友人とクラス分けで別々になり、この頃から「気の強い人ばかりで合わない、学校へ行きたくない」というようになり不登校になり、食事の時以外は部屋に閉じこもるようになったという事です。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の生い立ち③ 高校時代
白石隆浩は2006年に高校に進学しています。出身高校は「神奈川県立商工高等学校」(現在の偏差値は43〜44)だと言われており、ほぼ確定的だと見られています。
高校時代の白石隆浩については同級生の証言によると「勉強も運動も平均的、取り立てて目立つ存在ではなかった」という印象だったそうです。
白石隆浩は1年生の頃は真面目に学校に通っていたそうですが、2年の頃からサボりが増え、週に1度は学校に来ない日があり、授業中も居眠りをしていつも怠そうにしていたという事です。
母親の供述調書でも高校時代の白石隆浩が「高校はレベルが低い」、「クラスメイトがだらだらしているからつまらない」などと言って遅刻や休みが増えた事が明かされています。家にいるときはいつもゲームをしていて、ゲームをやめるように言われると激昂して壁に穴を開ける事もあったようです。
白石隆浩は高校では柔道部に入るも1年でやめ、2年からはホームセンターやスーパーのアルバイトに精を出していたようです。
高校でもボクシング部があればよかったんですが、なかったので、柔道部に入りました。でも、1年でやめました。バイトを始めたんです。相武台のホームセンターや、もう閉店していますが、座間のスーパーです。当時の時給は850円でしたが、部活よりも楽しかったんです
引用:《座間9人殺害事件》「女性と性行為をしたいですね。今は」白石隆浩死刑囚が面会でヘラヘラと語った“性”と“お金”への異常すぎる執着とは
また、高校時代に白石隆浩は北海道と北陸、山陰地方と3度も家出をしており、両親に自殺系サイトを見て、練炭自殺をするグループに参加したなどと嘘を言って父親から小遣いをもらう事に成功しています。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の経歴① 高校卒業後は職を転々
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「座間9人殺害事件」の犯人・白石隆浩の高校卒業後の経歴についても見ていきます。
白石隆浩は高校を卒業後は、高校時代からアルバイトをしていたスーパーマーケット(サミット)に社員として就職しています。
母親の供述調書によるとベーカリー部門の担当になり横浜市戸塚区の店舗に配属されたため、実家を出て1人暮らしをするようになったようです。当時の手取りは14万〜15万円ほどでで、スロットやパチンコにハマってお金が足りなくなり、母親にお金を無心して合計で40万円〜50万円もせびり、それが原因で母親との関係が断絶してしまったと白石隆浩本人が語っています。
白石隆浩は結局このスーパーは2年半ほどで退職し、その後は通信会社の訪問販売で3ヶ月、携帯電話の販売窓口業務で半年と職を転々とし、一時は無職になり15歳年上の女性と知り合ってその女性の座間市の相武台前駅の近くの部屋に転がり込んでヒモ生活を送っています。
しかしこの女性とは2ヶ月ほどで浮気がバレて破局して部屋を追い出され、その後は海老名市のパチンコ店で社員として働き始めています。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の経歴② 歌舞伎町でスカウトの仕事
白石隆浩は2015年頃にSNSで知り合ったスカウト会社の社長に誘われ、女の子をスカウトして風俗店などに紹介するスカウトの仕事を始めています。(裁判記録によるとスカウトを始めたのは2015年10月)
座間9人殺害事件発覚当時の報道ではパチンコ店で知り合った半グレの男に誘われてスカウトになったとされていましたが、実際にはSNSを通じてスカウト会社の社長に声をかけられたのがきっかけだったようです。
しかし、最初に入社したスカウト会社では結果を出せずに5ヶ月ほどでクビにされています。白石隆浩は競争の激しい都内ではなく座間市や横浜でスカウトをしようと考えて別のスカウト会社に転職し、そちらで長くスカウトとして活動していました。当時は基本給が20万円ほどで、あとは歩合制だったという事でしたが、白石隆浩はそこまで稼げるようなスカウトではなく多くても月に30万円ほどの収入だったという事です。
スカウト時代、白石隆浩は東池袋に家賃8万円のアパート(8階建の6階でトイレと風呂が別)を借りて住んでいたそうです。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の経歴③ 座間9人殺害事件を起こす
2015年よりスカウトとして活動していた白石隆浩ですが、2017年2月に職業安定法違反容疑で逮捕され3月に保釈され、身元引受人が父親であったため座間市内の実家へ戻り父親と2人で暮らすようになりました。(母親と妹は離婚して実家を出ていた)
白石隆浩は2017年3月〜5月にかけては、派遣社員として配送会社の倉庫作業員として勤務。その後、5月29日に職業安定法違反での懲役1年2月・執行猶予3年の有罪判決が言い渡されました。
そして、白石隆浩は一刻も早く実家を出たいとの思いから、SNSで自殺願望のある女性を騙して誘い出してアパートの家賃を払ってもらい、性的暴行を加えた上で殺害して金を奪おうと画策し、SNSで知り合った自殺願望のある女性を次々とアパートに誘い込んで殺害し、座間9人殺害事件を引き起こしました。
白石隆浩の犯行は2017年8月から10月にかけて行われ、女性8名、男性1名の被害者が出ました。
最後の被害者である田村愛子さん(当時23歳)は2017年10月21日を最後に行方不明になっており、兄が警察に被害届を出して捜査が開始されました。
田村愛子さんの兄がTwitter(現在のX)で情報提供を求めたところ、以前に白石隆浩と接触した事があるという当時30歳の女性が情報を提供。
警察はこの女性に協力を求め、白石隆浩に再び連絡をとってもらい、2017年10月30日にJR町田駅に誘き出す事に成功。白石隆浩が来たのを確認したところで女性に「行けなくなった」と連絡させ、警察官が帰宅する白石隆浩を追尾して自宅を特定しました。
そして、警察官たちはそのまま白石隆浩の自宅へ踏み込み、クーラーボックスに詰められた被害者達の遺体を確認し白石隆浩は逮捕され、座間9人殺害事件が発覚しました。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の結婚
「座間9人殺害事件」の犯人・白石隆浩ですが結婚はしておらず独身です。
ただ過去に1度結婚を前提に女性と交際していた事が、ノンフィクションライターの小野一光さんの「冷酷 座間9人殺害事件」の中で明かされています。
白石隆浩は22歳の時に7歳年上の女性と交際を始めそれから2年間交際しています。結婚を考えており、相手の両親にも紹介されて一緒に食事をした事もあったそうです。
しかしこの女性とは白石隆浩がチャットアプリを使って別の女性と浮気をしているのがバレてしまい破局し結婚には至らなかったという事です。
白石隆浩はこの時の事について「人生の大きな分かれ目かもしれないですね。あれがなかったら、普通に結婚してサラリーマンやってたかも知れないから」と語ったのだそうです。
また、白石隆浩はこの小野一光さんに「獄中結婚相手募集」を何かの媒体で出してもらえないかと頼んでいます。白石隆浩は面会に来るメディアの記者との会話で孤独を埋めていたようで、死刑判決が確定すれば弁護士と家族以外との面会ができなくなる事を心配し、誰かと結婚した方が良いと考えて「獄中結婚募集」を頼み込んだようです。
座間9人殺害事件の犯行内容は裁判や書籍で明らかに
出典:https://m.media-amazon.com/
「座間9人殺害事件」の裁判は、犯人の白石隆浩の死刑判決確定によって2021年に終了しました。
裁判では、座間9人殺害事件での犯人・白石隆浩の生々しい犯行内容が明らかにされ、直接、拘置所で白石隆浩と面会を重ねてきたジャーナリストの渋井哲也さんの「ルポ座間9人殺害事件
」やノンフィクションライターの小野一光さんの「冷酷 座間9人殺害事件」でも、犯行内容が詳しく書かれています。
全ての犯行内容をまとめると膨大な情報量となるためここでは詳しくは書けませんが、白石隆浩は合計で6つのTwitterアカウントを使い分けて、精神的に弱っていたり、不安定になっていたりする女性に理想振りをして巧みに自分のアパートへと誘い出して犯行に及びました。
実際の犯行内容は、被害者全員ほとんど同じで、部屋に入れて油断しているところを突然襲いかかり首を絞めて意識を失わせた後、性的な暴行を加え、部屋のロフトにロープをかけて首吊り状態にして殺害するという手口でした。
遺体は風呂場に運んで血抜きをした後、包丁やノコギリ、鋏などを使って解体し、解体した遺体は鍋で煮込んて肉や脂肪を骨と分離し冷蔵庫に入れて乾燥させた上で、ジップロックに入れて新聞紙で来るんで大きめのゴミ袋に入れてゴミの日に出していました。
ただ、頭部と大きな骨はこの方法では捨てられなかったため、クーラボックスに入れて臭いを防止するために猫砂をかけていました。
こうしたおぞましい白石隆浩の犯行内容は、渋井哲也さんの「ルポ座間9人殺害事件
」、小野一光さんの「冷酷 座間9人殺害事件」などで詳しく書かれているので興味がある方にはおすすめです。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の判決は死刑で2021年に確定
「座間9人殺害事件」の犯人・白石隆浩の裁判は2020年に始まりました。
白石隆浩は起訴事実を全面的に認めましたが、弁護人は被害者は自殺を望んでおり被告人白石隆浩との間で同意・承諾があったとして承諾殺人罪の成立を主張し、また、白石隆浩は何らかの精神障害を有している疑いがあり心神喪失か心神耗弱の疑いがあると主張して争う姿勢を見せました。
しかし、白石隆浩は一貫して「起訴内容を争わない」という姿勢を崩さず、その方針をとらない弁護団に苛立ちを見せる場面もありました。
2020年12月、東京地裁は白石隆浩に対して死刑判決を言い渡しましたが、弁護団は判決を不服として東京高裁に控訴する手続きを取りました。しかし、白石隆浩は独自に12月21日付で控訴を取り下げ、2021年1月5日の控訴期限満了を持って白石隆浩の死刑判決が確定しています。
神奈川県座間市のアパートで2017年、SNSなどで知り合った男女9人を殺害したとして、強盗・強制性交殺人罪などに問われた白石隆浩被告(30)に対し、死刑を言い渡した1審・東京地裁立川支部の裁判員裁判判決が確定した。同支部が5日、明らかにした。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の現在…まだ死刑執行はされていない
「座間9人殺害事件」の犯人・白石隆浩ですが、2021年1月の死刑判決確定以降は、情報がなく現在の状況はわかりません。
ただ、白石隆浩は現在の時点では死刑執行はされておらず、国内の拘置所に収容されているはずです。
白石隆浩は死刑判決が出るまでは立川拘置所に収容されていましたが、現在は東京拘置所に収容されているという事です。
まとめ
今回は、2017年10月30日に発覚した「座間9人殺害事件」についてまとめてみました。
座間9人殺害事件の犯人は白石隆浩という男で、発生場所はこの白石隆浩の自宅アパートでした。白石隆浩はSNS使って自殺願望がある若い女性をこのアパートに誘い出し、首を絞めて意識失わせた後に性的暴行を加えた上でロープで首吊り状態にし殺害し、死体を損壊し遺棄しました。
座間9人殺害事件の被害者は10代から20代までの女性8名、男性1名の合計9名で、遺体はバラバラに解体されて頭部はクーラーボックスに入れられて白石隆浩のアパートに置かれていました。
座間9人殺害事件の現場となったアパートですが、ボクシング世界4階級制覇王者・井上尚弥さんの父親の井上真吾さんがオーナーだった事がわかりこれも話題になりました。
座間9人殺害事件の犯人・白石隆浩の生い立ちや経歴については、1990年に東京町田の生まれで、幼い頃に家族(両親と妹)と神奈川県座間市へ移住し、その後はそこで育っています。小学校から高校までは大人しく目立たないイメージを持たれており、このような凶悪事件を起こすイメージはなかったようです。
高校卒業後はスーパーや通信会社、携帯電話販売窓口、パチンコ店など職を転々とし、2015年より風俗店に女性を紹介するスカウトの仕事をしていました。
座間9人殺害事件は裁判を終えており白石隆浩は死刑判決が確定しています。
現在、白石隆浩はまだ死刑執行はされておらず東京拘置所に収容されています。