2015年に大阪のミナミで飲酒運転をして1人が犠牲になった事件を起こしたのが白坂愛里です。白坂愛里の経歴や結婚の有無、大阪ミナミ飲酒運転事件の概要と逮捕、裁判の判決や賠償金と現在をまとめました。
この記事の目次
白坂愛里は大阪ミナミ飲酒運転事件の犯人
白坂愛里
住所:大阪府高石市綾園(事件当時)
年齢:25歳(事件当時)
職業:美容師(事件当時)
白坂愛里は、2015年5月11日未明に大阪ミナミ飲酒運転事件を起こして逮捕された女性です。この事件では、河本恵果(けいか)さんが亡くなりました。
2015年の事件当時は25歳でしたので、2025年時点で35歳になっていると思われます。
白坂愛里の経歴:美容師として勤務
白坂愛里は事件当時25歳で、美容師として勤務していました。
勤務先の美容院は「DICE」(ダイス)だったことが分かっています。このDICEは事件当時大阪府内に3店舗あったようですが、白坂愛里は地元である高石市のDICEだったと思われます。
得意なイメージはカジュアル・ストリートで、美容室のWebサイトには「口べたですが、誠実が売りです」とと書かれていました。本当に誠実が売りだったら、飲酒運転なんてしないと思うのですが…。
バンドやアメ車が好きとのことですが、事件当時、白坂愛里が運転していた車を見ると、「アメ車が好き」というのも納得できます。
事件当時、白坂愛里が運転していたのは、アメ車の「フォード・エクスカージョン」でした。排気量は6800㏄。こんな大きな車を運転していたなんて、白坂愛里は給料が良かったのでしょうか…。
白坂愛里は結婚していない
白坂愛里は結婚していないものと思われます。結婚していたという情報はありません。事件当時25歳でしたので、まだ結婚はしていなかった可能性が高いでしょう。
結婚間近だったのは白坂愛里ではなく、被害者の河本恵果さんです。被害者の河本恵果さんは母親の背中を追う形で看護師をしていました。友達とルームシェアをしている24歳で、フィアンセがいて、結婚を控えていたとのことです。
被害者参加制度を利用して法廷に立ち、婚約者との結婚を楽しみにしていたまな娘を突然失った悲しみを裁判員に切実に訴えた。
真面目に看護師として働き、フィアンセとの結婚を楽しみしていた被害者の河本恵果さんは、白坂愛里の飲酒運転によって命を落とすことになったのです。被害者の河本恵果さんやご遺族、フィアンセの無念は計り知れないですね。
白坂愛里は大阪ミナミ飲酒運転事件を起こして逮捕
出典:mika-y.com
事件の概要
2025年5月11日未明、大阪府大阪市西心斎橋にあるアメリカ村(ミナミのアメ村)の一角で、白坂愛里が運転する車が自転車2台をはね、河本恵果さんが死亡し、女性1人と男性1人がけがをする事件がありました。
・事件日時:2025年5月11日
・場所:大阪ミナミのアメ村
・加害者:白坂愛里(25歳)
・死亡者:河本恵果さん(24歳)
・負傷者:河本さんの知人女性(左腕骨折)、外国人男性(軽傷)
事件の詳細
2025年5月11日、加害者の白坂愛里はまず500mlの缶ビールを購入して飲み、それから飲食店に行ってもビールをジョッキで複数杯飲みました。
そして、お店を出た後には、小腹が空いたためにコンビニに行ってカップラーメンを購入してお湯を入れた状態で、コインパーキングに駐車していた車に向かいます。この時、発泡酒も購入して飲んだようです。
そして、白坂愛里は友人2人と一緒に車に乗り込み、コンビニで買ったカクテルを片手に車を運転して、コインパーキングを出ようとします。この時点で、白坂愛里はビールを約1.9リットル飲んでいたと言われています。
コインパーキングを出ようとした時、一時停止を怠り、さらにコインパーキング前の道路は一方通行でしたが、そこを逆走しました。
そのタイミングで、夜勤明けで自転車に乗った河本恵果さんと知人女性が通りかかります。白坂愛里が運転する車は河本さんと知人女性をはね飛ばし、河本さんの頭部を轢いて、知人女性とビルのハンバーガーショップの店長の外国人男性を巻き込んでビルに突っ込みました。
白坂愛里からアルコールが検出
被害者の河本恵果さんは外傷性くも膜下出血、両側多発頭蓋底 骨折、脳挫傷、他全身骨折等でほぼ即死の状態でした。知人女性は、左前腕骨骨折など全治6ヶ月~1年の重傷を負っています。
白坂愛里は駆け付けた警察官に逮捕されましたが、事件40分後に行われたアルコール検知では呼気1リットルあたり0.25mgのアルコールが検知されました。
逮捕後、白坂愛里はアクセルとブレーキを踏み間違えたと供述しています。
同署によると、白坂容疑者は容疑を認め、「自転車に気付くのが遅れ、アクセルとブレーキも踏み間違えた」と話しているという。
また、警察の取り調べでは自分は酔っていて、正常に運転できる状態ではなかったと供述しています。
『私はお酒に酔っている状態で車を運転しましたが、このときは正常に運転できる状態ではなかったのです』
車に乗る前にはコンビニに行ってカップラーメンを買ってお湯を入れているのですが、お湯入りカップラーメンを持って歩いている時にお酒に酔っていてふらつき、お湯がこぼれて手やズボンにかかっているのですが、お酒の影響であまり熱さを感じなかったそうです。
熱湯がかかっても気にならないというのは、かなりお酒に酔っていたことがわかります。
白坂愛里の裁判と判決
過失致死傷から危険運転致死傷に変更
白坂愛里は大阪ミナミ飲酒運転事件後は、「自動車運転処罰法違反(過失致死傷)」で逮捕されました。
しかし、取り調べで「正常に運転できる状態ではなかった」と供述したことなどから、悪質であるとして、「危険運転致死傷」に切り替えて送検しました。
ただ、大阪地検は「危険運転致死傷」から過失運転致死傷に切り替えて起訴したのです。危険運転致死傷よりも、過失運転致死傷は罪が軽くなります。
「危険運転致死傷」から過失運転致死傷に切り替えた理由は、アルコール検知の数値です。白坂愛里は逮捕後に0.25㎎しか検知されませんでした(0.2mgという情報もあり)。
道路交通法で「酒気帯び」に当たるのは0.15mg/L以上になります。
0.15mg/L以上:正常な判断が困難となり、危険への感受性が低下
0.25mg/L以上:危険の認知が遅れ、事故リスクが著しく上昇
つまり、呼気中0.25mg/Lというのは酒気帯び運転であることは間違いないのですが、誰が見ても明確に運転ができないほどお酒に酔っていたとは言えない数値なのです。
そのため、白坂愛里は罪が軽い過失運転致死傷に切り替えられたと思われます。
しかし、その後遺族が支援者たちと共に危険運転致死傷になるように署名運動を開始し、7万5000筆の署名と共に「危険運転致死傷罪」への訴因変更を求める上申書を大阪地検に提出し、結果として、検察の訴因は「危険運転致死傷罪」に変更になりました。
白坂愛里は法廷で覚えていないようなことを証言?
白坂愛里は危険運転致死傷容疑で起訴されましたが、警察での取り調べではお酒に酔っていてよく覚えていないと言っていたのに、裁判では詳細を証言し始めました。
・きちんと回避行動をとっていた
・事故直後に被害者に駆け寄り、同乗者に救急車を呼ぶように指示した
・同乗者に対して、被害者に声をかけるように指示した
しかし、この事件で負傷した外国人男性によると、この男性が110番通報をしたし、白坂愛里は適切な行動をとっていなかったようなんです。
被告が車から降りてきたのはそれからしばらく経ってからで、背後から一度だけ『大丈夫?』と声をかけてきたので、『大丈夫じゃないよ!』と答えると、その後は、車の後ろ側に座り込んで何もしてなかったと証言されています
引用:【アメ村・飲酒逆走事故】は、なぜ「過失」で処理されたのか… 娘亡くした母が驚愕の判決文を公開(柳原三佳) – エキスパート – Yahoo!ニュース
白坂愛里がこのように証言を変えたのは、罪を軽くするために、弁護士にアドバイスを受けてのものと思われます。白坂愛里の証言を「嘘」と断定することはできませんが、事故直後の証言と裁判での証言が変わるのは、印象は非常に悪いですよね。
過失致死傷で懲役3年6ヶ月
2016年11月2日、大阪地裁で白坂愛里に対して、懲役3年6ヶ月(未決勾留360日を含む)が言い渡されました。検察側は控訴したものの、2017年に控訴棄却になり、刑が確定しています。
裁判では危険運転が認められず、過失運転致死傷罪が適用になりました。白坂愛里は事件は「飲酒ではなくただの運転ミス」を主張していましたが、その主張が認められた形になりました。裁判長も酔いの程度は弱いと述べています。
飯島裁判長は、事故後に白坂被告が救急車を呼ぶよう同乗者に指示していたことから、「その場に応じた行動ができていた」と指摘。駆けつけた警察官が当初は白坂被告の飲酒に気づかなかったことも踏まえ、当時の酔いの程度は「弱いものにとどまっていた」と述べた。
白坂愛里は飲酒運転をして、河本恵果さんを死亡させ、2人を負傷させる事件を起こしましたが、判決は懲役3年6ヶ月のみ。しかも、未決勾留360日を含みますので、実際に刑務所に入るのは約2年6ヶ月になります。
「殺害」というわけではないですが、1人の尊い命を奪ったのに、懲役3年6ヶ月というのは被害者・遺族としては納得がいかないと思います。
白坂愛里に賠償金を遺族に支払う判決
白坂愛里は刑事裁判では懲役3年6ヶ月の実刑判決を受けました。そして、民事裁判では遺族から損害賠償を求められました。遺族は白石愛里と同乗者2名に対し、計約9730万円の損害賠償をも求めました。
遺族は「飲酒が事件の原因だった」と認めてもらいたいという気持ちが強かったようです。
民事裁判では、事件と飲酒の因果関係が認められ、白坂愛里に対して約6230万円の支払いが命じられました。
石丸将利裁判長は「アルコールの影響で運転能力が減弱した」と飲酒と事故の因果関係を認め、元受刑者に計約6230万円の支払いを命じた。
刑事裁判では飲酒との関係はきちんと認められなかったのに、民事裁判では認められました。遺族としては、少しは溜飲が下がる思いだったのではないでしょうか。
白坂愛里の現在
出典:iza.ne.jp
白坂愛里は現在出所していて、2025年には35歳になっているはずですが、どのような生活を送っているのかは不明です。
2020年に民事の損害賠償の判決が出た時にはすでに出所していました。20代で出所したことを考えると、モヤモヤは残りますが、これからは河本恵果さんの遺族に6000万円以上損害賠償金を支払わなくてはいけませんので、借金まみれの状態になっているはずです。
白坂愛里のまとめ
大阪ミナミ飲酒運転事件で逮捕された白坂愛里の美容師としての経歴や結婚の有無、事件の詳細や判決、賠償金額や現在をまとめました。
既に法律上の罪は償っていますが、一生事件のことは忘れずに河本恵果さんに詫びてほしいです。