浄蓮の滝は静岡県の伊豆にある観光名所の1つです。山の中にあるので、神秘的でスピリチュアル、さらにちょっと怖いイメージもあるのではないでしょうか?
浄蓮の滝の概要や場所、浄蓮の滝の伝説、車転落事故や車種、心中事件、スピリチュアルなパワースポットなどをまとめました。
この記事の目次
浄蓮の滝は「天城越え」にも出てくる伊豆の滝
浄蓮の滝は静岡県伊豆半島にある滝です。
滝の落差は25m、幅は7m、滝つぼの深さは15mという大きさの滝で、その落差から周囲には水しぶきが飛び散り、マイナスイオンを体中で感じることができます。
滝つぼはエメラルドグリーンの神秘的な色をしていて、周囲は深い樹木が生い茂り、とても神秘的な場所になっています。
また、水量が豊富で水の透明度が高いことでも知られていて、日本では日本の伊豆と熊本でしか自生していない天然記念物の「ハイコモチシダが」が群生していることでも有名です。
日本の滝100選にも選出されています。
この浄蓮の滝の成り立ちは今から約1万7000年前にさかのぼります。約1万7000年前に火山が噴火が起こり、その際にできたと言われています。浄蓮の滝の名前の由来は、かつて滝の左岸付近に建てられていた浄蓮寺です。ただ、現在はその浄蓮寺はなくなっています。
明治以降&石川さゆりの「天城越え」で有名に
浄蓮の滝は明治以前は山深い場所にあり、断崖と峡谷に囲まれていましたので、人が簡単にたどり着けない神秘的な滝とされていました。
明治時代に滝に降りる道を開くようになり、ようやく一般人が少しずつ浄蓮の滝に行くことができるようになりました。
その後、浄蓮の滝がある伊豆の天城山が川端康成の伊豆の踊子の舞台となり注目を集め、さらに1986年7月21日に発売された石川さゆりさんの「天城越え」が大ヒットしたことで、浄蓮の滝が広く一般的に知られるようになりました。
「浄蓮の滝」という滝の名前を全国の人々が知るようになったのは、「天城越え」の功績が非常に大きいでしょう。天城越えの1番のBメロの部分に「寝乱れて 隠れ宿 九十九折り 浄蓮の滝」という歌詞があるので、それで「浄蓮の滝」という名前の認知度がグッと上がりました。
浄蓮の滝の場所
浄蓮の滝は静岡県伊豆市湯ヶ島にあります。
出典:google.com
伊豆半島のど真ん中にあることがわかります。「伊豆」というと、海のイメージが強いかもしれませんが、伊豆半島の中心部は険しい山となっています。そのため、浄蓮の滝は明治以前は簡単には人が近づくことができない断崖・峡谷に囲まれた神秘的な滝だったのです。
現在でこそ、道路が作られ、滝に降りていく歩道が作られていますが、それでも浄蓮の滝を見ることは簡単なことではありません。
国道414号線沿いに浄蓮の滝の無料駐車場がありますので、そこに車を停めて浄蓮の滝を見に行くことになります。駐車場には浄蓮の滝の展望台(バリアフリー)はありますが、滝の近くまで行くには片道10分歩かなくてはいけません。
しかも、駐車場から谷を降りていく形になりますので、平たんな道ではなく、行きは下り坂・帰りは上り坂になります。階段は約200段になりますので、高齢者や足腰に自信がない方にはかなりハードな道になります。
21世紀の令和時代になっても、浄蓮の滝は簡単に見られるものではないんですね。
浄蓮の滝の伝説
浄蓮の滝には女郎蜘蛛の精の伝説があります。浄蓮の滝の滝壺には、女郎蜘蛛の化身・女郎蜘蛛の精が住んでいるという伝説です。
伊豆の天城山中にある浄蓮の滝は、周りは鬱蒼とした木々が生い茂るような場所にあり、夏でもひんやりとした肌寒さを覚えるような場所でした。
ある日、1人の木こりが浄蓮の滝の近くの大木に目をつけて、切り倒そうと斧を打ち込み始めました。
その木こりが一休みしようと思って、切り株に座って一服していると、どこからともなく1匹のジョロウグモが現れて、木こりの足元にクモの糸を巻き付けて来たのです。
木こりはその様子を眺めていましたが、仕事に戻ろうと思い、その糸を自分が座っていた切り株に巻き付けてから立ち上がりました。
すると、すさまじい地響きが鳴り響き、大地が揺れると、そのクモの糸を巻き付けた切り株がごそっと引き抜かれて、浄蓮の滝の滝壺に飲み込まれてしまったのです。
この出来事を木こりが近所の人に話すと、「それは浄蓮の滝の主の女郎蜘蛛の仕業に違いない」という噂が出て、浄蓮の滝に近づく人はいなくなりました。
それから数年後、違う木こりが浄蓮の滝に現れて、大木を切ろうとして斧を打ち付けました。休憩している時に、またいつかと同じようにジョロウグモが現れて、同じように糸を木こりの足元に絡め始めます。
木こりが立ち上がった時、仕事道具である斧も滝壺に引き込まれてしまったのです。
驚いた木こりが斧を取り戻そうと滝壺に飛びこもうとすると、1人の妖艶な若い女性が斧を持って現れました。
その女性は「浄蓮の滝の廻りの木を切ってはなりませぬ。そして、今日の事は誰にも語ってはなりませぬ。約束を守るなら、貴方の斧は返しましょう。私はこの淵の主の女郎蜘蛛」と言い、木こりに斧を返してくれました。
木こりは女性との約束を守り、この時のことを誰にも話しませんでしたが、ある日お酒に酔った勢いで浄蓮の滝で出会った女性のことを話してしまい、話し終わると同時に木こりは亡くなってしまいました。
このことがあってから、人々は浄蓮の滝とその主の女郎蜘蛛を恐れ、浄蓮の滝に近づく人は一人もいなくなったそうです。
浄蓮の滝は鬱蒼とした中にあり、簡単には近づくことができない場所にあるため、このような女郎蜘蛛の精の伝説が生まれたのかもしれません。
浄蓮の滝で車転落事故が発生
出典:at-s.com
2022年11月5日午後1時40分ごろ、浄蓮の滝の駐車場から車が転落する事故が起こりました。
駐車場には転落防止のためのフェンス・ガードレールがありましたが、それを突き破って斜面を落下し、約55m落下したところで止まりました。当初の報道では約20m下とのことでしたが、続報では約55m下まで落下したと報じられています。
事故があったのは、伊豆市湯ヶ島の「浄蓮の滝」の駐車場で、5日午後1時40分ごろ、「車がフェンスを突き破って落ちた」と目撃した人から消防に通報がありました。
引用:車が「浄蓮の滝」駐車場から転落…60代夫婦が死傷 落下防止柵突き破り20メートル下の斜面に 静岡・伊豆市(静岡朝日テレビ) – Yahoo!ニュース
車乗っていたのは、67歳(夫)と65歳(妻)の夫婦です。運転席に座っていた夫は鎖骨を骨折するなどの重傷を負い、妻は胸を強く打ち、意識不明の重体で救急搬送されましたが、死亡が確認されています。
事故の原因はアクセルとブレーキの踏み間違いの可能性が高いです。
大仁署によると、運転ミスにより、駐車場から車止めと歩道の段差を乗り越えて柵を突き破り、斜面を落ちたとみられる。斜面の下には滝に通じる遊歩道があるが、巻き込まれた歩行者はいなかった。同署が当時の状況や原因を調べている。
この車は木に当たったため、せき止められる形で止まりましたが、この車が止まったすぐ下には多くの観光客が使用する遊歩道があり、もし車が止まらなかったら、さらに大きな被害が起こっていた可能性があります。特に、事故があった11月5日は土曜日で紅葉の観光シーズンでしたので、観光客が多く訪れていました。
この事故により、浄蓮の滝は数日間閉鎖されていましたが、現在はオープンしています。
浄蓮の滝の車転落事故の車種はプリウス?
2022年11月5日に起こった浄蓮の滝の車転落事故は、アクセルとブレーキを踏み間違ったことにより、転落防止のガードレールを突き破って、55m下にまで転落する大惨事となりました。この事故で助手席に乗っていた女性が死亡、運転席の男性は重傷を負っています。
この事故を起こした車種がインターネット上で話題になっています。Twitterなどでは、この事故を起こした車はプリウスではないか?と噂されているんです。
浄蓮の滝 もしプリウスなら
国は動いたほうがいい— ゆにおん (@union_shop2) November 6, 2022
https://twitter.com/union_shop2/status/1588966251199860737
ただ、事故を報じるニュース記事では、事故車の車種は報じられませんでしたので、車種は不明です。ただ、事故車の画像はありました。
この写真を見ると、車のメーカーや車種はよくわかりません。ただ、プリウスに見えないこともないですね。黒のプリウスの画像を見てみましょう。
出典:autoc-one.jp
うーん、プリウスと言われれば、プリウスに見えなくもありません。ただ、このTwitterに合った車の画像を見ると、プリウスではない可能性が高いようにも思います。
出典:twitter.com
なぜ、この事故車両の車種がプリウスではないか?と言われているのでしょうか?それは、その事故の詳細が関係しています。この浄蓮の滝の車転落事故は、67歳の運転手がアクセルとブレーキを踏み間違えたことが原因とされています。
高齢者がアクセルとブレーキを踏み間違える事故は、日本でたびたび起こっています。(現代の日本で67歳を高齢者と言って良いのかはわかりませんが・・・)その車種はプリウスが多いんです。
・2016年12月:原三信病院タクシー事故
・2017年10月:吉祥寺プリウス暴走事故
・2019年4月:池袋暴走事故
・2019年5月:千葉県市原市の事故
・2019年6月:大阪市歩道突っ込み事故
インターネット上では「プリウスミサイル」という言葉が生まれるほど、プリウスの事故は多く、しかも高齢者がアクセルとブレーキを踏み間違えて暴走を起こすタイプの事故が多いんです。当時87歳の元通産官僚の飯塚幸三が起こした池袋暴走事故もプリウスでした。
2016年1月から2017年12月までのプリウス暴走事故は少なくとも12件が報道されています。
国土交通省の自動車リコール・不具合情報サイトによると、十七年一~八月までの暴走トラブル報告はプリウスが十件。同期間の販売台数がプリウス(十一万三千七百二十台)に近い日産自動車の「ノート」(十万六千三百二十七台)が二件だから突出している。報告件数を販売台数で割ったトラブル報告率ではプリウスがノートの四・七倍と圧倒的に高い
そのため、「高齢者のアクセルとブレーキを踏み間違える事故=プリウス」というイメージがついたんです。確かに、プリウスの事故確率は高いようですが、プリウスがヒット商品であること、さらに高齢者が多いこと、プリウスが高齢者に人気の車種であることを踏まえると、どうしても高齢者のプリウス運転ミスの事故は多い印象になるということもあると思います。
今回の浄蓮の滝の車転落事故は、画像を見る限り、プリウスではない車種で起こった事故と思われます。
浄蓮の滝近くでは天城山心中事件も起こっていた
浄蓮の滝は山深い鬱蒼とした木々に囲まれた中にありますが、その近くでは以前、心中事件が起こっていました。
浄蓮の滝近くで起こった心中事件とは、天城山心中事件です。
天城山心中事件とは、1957年12月10日に伊豆の天城山の浄蓮の滝付近で大久保武道(20歳)と愛新覚羅慧生(19歳)が起こした心中事件です。
大久保武道は青森県八戸市出身で、父親は八戸市議で東北銀行八戸支店長を務めるなど裕福な家庭で育ち、学習院大学入学を機に大久保武道は上京しました。
愛新覚羅慧生はその名前からわかるように、清のラストエンペラーである愛新覚羅溥儀の姪で、幼少期から学習院で育ち、学習院大学に入学して2人は出会いました。
大久保は質実剛健・猪突猛進タイプで、いわゆる「バンカラ」なタイプだったために、ハイソで煌びやかな学習院大学では浮いた存在でした。そのような大久保は愛新覚羅慧生を女神のように崇め、慧生は周りの男子とは違うタイプの大久保に興味を持つようになります。
しかし、あまりにも環境が違うため慧生の家族は大久保との交際を大反対しました。そんな反対もあったためか、2人は逆に燃え上がり、1957年2月に2人の間で婚約を決めてしまいます。
ただ、この時は慧生がすぐに冷静になり、大久保に婚約解消を持ち出しますが、大久保が自暴自棄になったために、婚約解消の話は立ち消えになるということを繰り返していました。
1957年12月に入ると、大久保が思いつめるようになり、自殺を考えるようになりました。慧生は自殺するつもりはなく、友達に大久保の自殺願望の相談をしていましたが、最終的には大久保の自殺に同意したようです。
1957年12月4日、慧生は普段通りに大学に向かいます。午前中には学習院大学で慧生の姿が目撃されています。しかし、午後7時になっても自宅に慧生が戻らないため、家族が心配していろいろなところに電話をして、探し始めました。その日の夕方には、湯ヶ島の派出所にタクシー運転手から「伊豆の山中で男女を下ろしたけれど、2人は心中するつもりではないか」という届が出ていました。
タクシー運転手は次のように証言しています。
12月4日の夕方に修善寺駅から男女2人を乗せた。その客は天城トンネルまで行くように言っていた。女性の方は「帰りましょう、ねえ、帰りましょう」「今なら、まだ間に合うから、帰りましょう」と言い続けていたけれど、午後5時に山の中で降りた。タクシー運転手は「待っていましょうか?」と声をかけたが、男が「この辺りは良く知っているから」と即答し、女性は「あぁ!こんな時間!」と言いながら、山の中に入っていった。
12月5日には友人のもとに慧生から「思いつめた大久保に同行するが、強制されたわけではない」という旨の手紙が届き、大久保が伊豆の地図を持っていて、秋に旅行していたことが発覚し、12月6日から伊豆方面に捜索が出されました。そして、12月10日に2人の遺体が浄蓮の滝近くで発見されます。慧生のこめかみには銃による傷があり、大久保の手には銃が握られていました。
この天城心中事件の詳細を知ってから、石川さゆりさんの天城越えの歌詞を見ると、大久保の気持ちを歌っているように思えてなりません。
浄蓮の滝はスピリチュアルなパワースポット
浄蓮の滝はスピリチュアルな場所です。ご紹介した女郎蜘蛛の伝説がありますし、鬱蒼とした山の中にありますので、心霊スポットと言われています。また、マイナスイオンたっぷりの場所ですので、パワースポットとしても人気があります。
なかなかたどり着けない山の中にある浄蓮の滝は、神秘的な雰囲気がありますので、心霊スポット&パワースポットなんですね。
浄蓮の滝のまとめ
浄蓮の滝の概要や場所、浄蓮の滝の女郎蜘蛛伝説、車転落事故とその車種について、過去の事件やスピリチュアルなスポットについてまとめました。
浄蓮の滝はスピリチュアルな場所です。あなたも一度訪れてみてはいかがでしょうか。