小野悦男の現在!生い立ちと国籍・若い頃や家族・足立区首なし殺人事件での逮捕・首都圏女性連続殺人事件の冤罪と真相・判決とその後を総まとめ

冤罪のヒーローと言われた小野悦男はその後殺人事件で逮捕されました。小野悦男の生い立ちや家族、国籍と若い頃の犯罪歴、首都圏女性連続殺人事件での冤罪や救援会の支援、足立区首なし殺人事件での逮捕、本当に冤罪か?弁護士の見解と現在をまとめました。

小野悦男は冤罪のヒーロー&足立区首なし殺人事件の犯人

出典:youtube.com

 

小野悦男は冤罪のヒーローとして注目されたものの、結局は殺人犯だった犯罪者です。

 

1968年から1974年にかけて東京都・千葉県・埼玉県で連続して起こった連続女性暴行殺人事件(首都圏女性連続殺人事件)で逮捕されたものの、救援会や弁護士の支援で冤罪を獲得して、冤罪のヒーローとして世間からもてはやされました。

 

しかし、その後に足立区首なし殺人事件の犯人として逮捕されて、有罪になりました。

 

冤罪のヒーローが一転して、殺人事件の犯人という判決が出たことで、首都圏女性連続殺人事件も結局は小野悦男の犯行で冤罪ではなかった可能性も指摘されています。

 

 

小野悦男の生い立ちや家族

 

小野悦男は1936年に茨城県行方郡北浦村(現行方市)で生まれましたが、複雑な家庭環境だったことがわかっています。

 

小野悦男の母親は1927年12月に結婚しましたが、入籍から6日目に夫と死別しました。

 

その後、母親は6人の子供を産みましたが、第一子の長男以外は戸籍には父親の名前がなく、父親も違っていたとのことです。小野悦男はすぐ上の姉は同じ父親だけど、それ以外の兄弟とは「種違いの兄弟」という状態ですので、小野悦男には戸籍上の父親はいないことになります。

 

ネットの情報によると、母親の実家は資産家で夫と死別した後も働く必要はなく、奔放な生活を送っていたとのことです。

 

殺人事件の時に週刊誌に書かれてたのは、母親の家が資産家で働かなくても生活できていて、セールスマンなどが自宅にくると連れ込んで情事に及んでいたらしい。
それで父親が違う6人兄弟ができあがったらしい。

 

引用:首都圏女性連続殺人事件・小野悦男

 

入籍6日目に夫と死別しても、6人の子供を産み、そのうち5人は戸籍上の父親がいなかったということですから、小野悦男が複雑な家庭環境で育ったことは間違いありません。

 

 

中学は素行不良&中退

中学校は北浦村立武田中学校に進学しますが、体育は3、それ以外は2という成績だったため、勉強はあまりできないタイプでした。

 

小野悦男は中学の頃から野菜を盗んだり米を盗んだりして素行不良な生徒でした。1951年(中学2年生の時)には土浦家庭裁判所から「紹介あり」となっているので、何らかの事件を起こしたものと思われます。

 

また、母親が後の裁判で語ったところによると、成績が悪く中学は中退したとのことです。中退後は母親や姉・妹と一緒に東京都内に引っ越しています。

 

 

小野悦男は若い頃から逮捕歴がある

 

小野悦男は中学時代から野菜や米を盗む生活を送っていて、素行は不良でした。その後、東京に引っ越してからは、16歳で無免許運転で初めて逮捕されます。

 

その後、土木作業員などをしますが、仕事は長続きすることはなく、火事場泥棒、窃盗、詐欺、放火、強姦、住居侵入などで合計で14回逮捕され、前科は8犯。1974年に首都圏女性連続殺人事件で逮捕・取り調べを受けるまでに13年間も服役していたことがわかっています。

 

特に、1962年からは出所しても半年以内にまた逮捕されて服役するという刑務所とシャバを往復する生活を送っていました。

 

1974年当時、小野悦男は38歳。38歳まででに13年間も服役していた。しかも、1度の過失による犯罪ではなく、何度も逮捕されて、刑務所を出たり入ったりしていたということは、小野悦男は根っからの犯罪者だったと言えるかもしれません。

 

 

小野悦男の国籍

出典:detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

 

小野悦男は若い頃から繰り返し犯罪を犯し、さらに殺人も犯しているため、「これほど素行不良ならば、日本国籍ではないのか?」と思う人も多いと思います。

 

小野悦男は特に「在日韓国人」やその他の国籍であるという情報はありませんので、日本国籍の可能性が高いです。

 

また、ジャーナリストの浅野健一(中島俊)によると、「小野悦男が首都圏女性連続殺人事件の犯人であるとマスコミが騒ぎ立てたのは被差別部落と無関係かどうかを徹底的に確かめてから報道した」とあります。

 

被差別部落と在日韓国人・朝鮮人は密接な関係がありますので、もし小野悦男が日本国籍ではないとなったら、「被差別部落と関係がある可能性が高い」と考えて、小野悦男が首都圏女性連続殺人事件の犯人とセンセーショナルには報じなかったのではないでしょうか。

 

このことからも、小野悦男は日本国籍の可能性がかなり高いと言えます。

 

 

小野悦男は結婚している?

 

小野悦男は結婚していません。結婚歴もありません。

1974年当時の小野悦男のことを報じる新聞記事には次のように書かれていました。

 

「もちろん妻子もいない」

 

38歳まで13年間も服役していて、しかも26歳からは刑務所を出たり入ったりしている生活をしていたら、結婚するような機会もなかったはずです。

 

 

小野悦男が首都圏女性連続殺人事件で逮捕されるも無罪に

小野悦男は1968年から1974年にかけて起こった首都圏女性連続殺人事件への関与を疑われて逮捕されましたが、「殺人はやってない」と主張して、救援会の支援もあり、冤罪だったとして無罪が確定しました。

 

 

首都圏女性連続殺人事件とは?

出典:twitter.com

 

首都圏女性連続殺人事件とは、1968年~1974年にかけて東京・埼玉・千葉で起こった女性連続暴行殺人事件です。

首都圏女性連続殺人事件は1人暮らしの女性が深夜に強姦されて殺害されるという事件内容で、各事件の手口に類似点があったため、同一人物による犯行と見られていました。

 

小野悦男の関与が疑われた首都圏女性連続殺人事件は10件あります。

 

1.1968年7月13日(暴行焼殺)
足立区の空き地で26歳のOLが暴行され焼殺された。

 

2.1973年1月26日(暴行焼殺)
北区のアパートで就寝中の22歳OLが絞殺されて放火

 

3.1973年2月13日(放火焼死)
杉並区のアパートで放火。22歳男性と67歳女性が焼死

 

4.1974年6月25日(暴行穴埋め殺人)
松戸市の30歳主婦が失踪し、8月10日に絞殺された遺体となって発見された。

 

5.1974年7月3日(暴行穴埋め殺人)
松戸市の19歳の信金OLが行方不明になり、8月8日に遺体で発見。

 

6.1974年7月10日(暴行焼殺)
松戸市のアパートで21歳の教師が暴行され焼殺された。

 

7.1974年7月24日(暴行焼殺)
葛飾区で48歳女性と58歳女性が暴行焼殺された。

 

8.1974年7月24日(暴行焼殺)
草加市のアパートで22歳の女性が暴行されて放火。

 

9.1974年8月6日(暴行焼殺)
足立区で24歳OLが暴行され焼殺された。

 

10.1984年8月9日(暴行焼殺)
志木市アパートで21歳OLが暴行され焼殺された。

 

この10件の事件は殺害方法に共通点があることなどから、同一人物による犯行と見られていました。

 

※7件目48歳女性と58歳女性が被害者の事件はほかに真犯人がいて逮捕されているため、小野悦男の犯行ではないことが後日判明。

 

 

警察は別件逮捕からの逮捕を狙う

 

上記の事件では現場近くで小野悦男に似た男性が目撃されたため、捜査線上に小野悦男が浮上しました。小野悦男がこの首都圏女性連続殺人事件の関与が疑われたのは、次のような理由があります。

 

・事件現場近くで小野悦男に似た男性が目撃されていた
・前科があり合計13年の服役歴があった
・アパートの放火が数回あった
・寝ている女性を強姦しようとしたことがあった
・犯人はO型または非分泌型と断定されたが、小野悦男もO型だった
・小野悦男は事件があった松戸や綾瀬の地理に明るかった
・小野悦男のアリバイがない
・事件後は親類や知人の家を転々としている
・犯人は被害者宅に侵入する時にハシゴを使っていたが、小野もハシゴの扱いに慣れている

 

このことから警察は小野悦男が、首都圏女性連続殺人事件の犯人と見ていましたが、直接逮捕に結びつく物的証拠はありませんでした。

 

そのため、警察は1974年9月12日に小野悦男を別件の窃盗容疑で逮捕し、連続殺人事件への関与を追及されることになりました。

 

警察がまず追求したのは、1974年7月3日に起こった松戸市の19歳信金OL暴行殺人事件です。この松戸市信金OL暴行殺人事件では現場の足跡が小野悦男のものと一致し、犯人との血液型も一致したことから、殺人容疑で逮捕しています。

 

 

マスコミが暴走して「首都圏女性連続殺人事件」の犯人と報道

 

1974年9月12日、小野悦男は別件の窃盗容疑で松戸署に逮捕され、その後松戸信金OL殺人事件での殺人容疑で再逮捕されました。

 

この時点で、小野悦男が逮捕された容疑は、窃盗と19歳女性の殺人だけになります。しかし、マスコミが暴走し、小野悦男を首都圏女性連続殺人事件(12人の殺人)の犯人であるとセンセーショナルに報道しました。

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・朝日新聞:「ウソの天才、捕われの人生」
・毎日新聞:「盗癖、平然とウソ」
・東京タイムズ:「実直さの裏に悪魔の顔」
・東京新聞:「愚直な男、犯罪ではプロ」

 

この首都圏女性連続殺人事件の中には、犯人の血液型がO型ではない事件(10件目の志木市の事件)もあり、すべて小野悦男が犯人かどうかはわかっていない状態でした。

 

しかし、マスコミが連日のようにセンセーショナルに「小野悦男が首都圏女性連続殺人事件の犯人」と報道したこともあり、警察は厳しい取り調べをするようになります。

 

・取調室で被害者の死体写真や顔写真や位牌を顔に押しつけられる
・香を焚かれて煙責めに遭う
・真冬に暖房を止められて窓を開けられる
・髪を引っ張られる

 

逮捕後、物証が乏しかったこともあり、小野悦男は一度釈放されましたが、1975年3月12日に東京地方検察庁は小野悦男を松戸信金OL殺人で起訴しました。

 

 

救援センターに助けを求める

 

殺人で起訴されたのと時を同じくして、小野悦男は「殺しは絶対にやっていない」として人権団体の救援連絡センターに助けを求め、文化人、宗教関係者、弁護士を中心に「小野悦男さん救援会」が結成されました。

 

この「小野悦男さん救援会」は自供以外の物的証拠が乏しいことや警察の無理な取り調べに目をつけ、代用監獄など自白の信用性を突き崩す方針で弁護を行うことになりました。

 

 

無罪を獲得

 

小野悦男の裁判は1975年から千葉地裁松戸支部で行われ、1986年に小野悦男に求刑通り無期懲役が言い渡されました。

しかし、小野悦男と救援会は判決を不服として控訴し、1991年4月に東京高裁で自白に信用性が乏しいとして無罪判決を下しました。小野悦男は逆転無罪を勝ち取り、1999年に無罪が確定したのです。

 

別件で窃盗罪と婦女暴行で懲役6年の有罪判決が出ていましたが、未決拘留になったため、刑務所に入ることはなく、小野悦男は16年ぶりに自由の身となりました。

 

 

小野悦男は救援会の支援で冤罪のヒーローとしてまつり上げられるが…

 

出典:taiyoyaro.ocnk.net

 

1991年に逆転無罪を勝ち取り、首都圏女性連続殺人事件(松戸信金OL殺人事件)は冤罪だったと裁判で証明された小野悦男は、「冤罪のヒーロー」としてもてはやされることになります。

拘留中の1979年には「でっちあげ―首都圏連続女性殺人事件」という本を出版していましたし、救援会の支援を受けて冤罪や代用監獄の問題に関する講演会や集会に呼ばれて講演するなどの活動をしていました。

 

マスコミの取材を受けた時には、冤罪被害者・冤罪のヒーローを演じていたのです。

 

今はとにかく、生活を安定させたい。6畳1間のアパートを東京都足立区に借りた。 励まし続けてくれた88歳の母と妹が近くの都営住宅に住む。1万1000円の日当 から6000円を貯金している。
 仕事の合間に月2回ほど、代用監獄や、人権と報道を問う集会に招かれて出かける。 新聞は出勤途中に買って読み、テレビのニュースもよく見る。どうしても事件に目が いく。よく確かめて報道しているのか気になる。

 

引用:小野悦夫氏関係記事データ

 

しかし、この「冤罪のヒーロー」というのは表向きの顔であり、裏では未決拘留期間の補償として手にした約3650万円を手にして飲み歩いていました。「国から大金せしめたんだ。何年でも飲んでいられる」と話していたこともあったそうです。

 

この冤罪のヒーローを演じていた小野悦男は、16年ぶりに釈放されてわずか1年後に窃盗事件を起こして逮捕され、2年間服役することになりました。3650万円を手に入れておきながら、わずか1年で窃盗をするということは、やはり小野悦男は根っからの犯罪者なのでしょう。

 

 

小野悦男は足立区首なし殺人事件で逮捕

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1991年に冤罪のヒーローとして釈放され、1992年に窃盗で2年間服役していた小野悦男はさらなる重大事件「足立区首なし殺人事件」を起こしました。

 

 

足立区で首なし遺体が発見

 

1996年1月9日、「東京都足立区東六月町の駐車場に黒いマネキンが捨てられている」という通報があり、警察が調べてみると、そのマネキンは布団にくるまれていて、首が切断された女性の焼死体であることが判明しました。この遺体は陰部が切り取られている状態でした。

 

捜査によって、この遺体は41歳女性であり、小野悦男と同棲していたことや「小野悦男と同棲している女性の姿が最近見えない」と噂されていることなどがわかりましたが、冤罪のヒーローであり、救援会が支援している小野悦男には警察もなかなか手が出せず、逮捕できない状態が続いていました。

 

遺体に付着しているDNAと小野悦男の体液を照合しようとして、刑事が浮浪者に変装して小野の唾液を採取するなど、警察は慎重に捜査を進めていました。

 

 

小野悦男は幼女暴行殺人未遂事件で逮捕

 

そんな時、事件から3ヶ月経った1996年4月に、足立区の公園で5歳の女の子が誘拐・暴行され、首を絞められる事件が起こりました。女の子は意識不明で倒れているところを通行人が発見し、病院に搬送されて一命をとりとめています。

 

警察の聞き込みで女の子が連れ去られる時に一緒に遊んでいた子どもが小野悦男の顔を見ていたこと、小野の顔を良く知る人物が小野が女の子を自転車に乗せているところを目撃していたことなどがわかり、小野悦男がわいせつ目的誘拐と殺人未遂で逮捕されました。

 

この逮捕で小野悦男のDNA鑑定を行い、小野のDNAと足立区首なし殺人事件の遺体に付着していたDNAが一致することがわかりました。

 

 

裏庭から頭部が発見される

 

このDNAが一致したという証拠を得て、警察は1996年5月2日に小野悦男の自宅の家宅捜索を行いました。その結果、裏庭の地中から首なし遺体の切断面と一致する頭蓋骨と遺体の切断に使われたノコギリが見つかり、さらに遺体の陰部が冷蔵庫から見つかりました。

 

突然、警察犬が激しく吼え始めた。スコップを持っていた捜査官たちの顔に緊張感が漲る。
「間違いない」「よし、掘れ」無言の捜査官たちが、それを掘り当てるのにさして時間
はかからなかった。「あった」「本当にあった……」
万感の思いを込めて、捜査官たちは目と目でうなずきあった。

 

引用:首都圏女性連続殺人事件・小野悦男

 

この警察の捜査によって小野悦男は犯行を認め、殺人容疑で逮捕されました。

 

 

逮捕されて有罪に

出典:history.aucfan.com

 

逮捕後、小野悦男は殺害を自供しました。小野悦男の供述によると、小野は被害者女性と公園で知り合い同棲生活を始めました。しかし、小野は女性が家事をしないことに腹を立てて、頭をバッドで殴り、死亡させたとのことです。

 

なぜ遺体を焼いて頭部を埋めたのか?その供述がサイコです。

 

また「遺体を焼いたのは、骨を家族に届けるため」などとし、「全身を焼却するこ とができなかったため、頭の部分をのこぎりで切断した。頭は自宅裏の庭に埋めて腐 らせ、骨にして家族に届けるつもりだった」と話しているという。

 

引用:小野悦夫氏関係記事データ

 

「骨を家族に届けるために遺体を焼いたけれど、全身を焼くことができなかったから、頭部をノコギリで切断して、頭部だけでも骨にして家族に届ける」、これを本気で言っているのなら、本当にヤバいですし、何とか罪を軽くしようとして供述しているのなら、最低野郎です。

そもそも、陰部はなぜ切り取って冷蔵庫に入れたのか・・・。

 

小野悦男は逮捕・起訴され、1998年3月に東京地裁で求刑通り無期懲役の判決が言い渡されました。その後、控訴しましたが、1999年に控訴棄却となり量刑が確定しています。

 

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小野悦男は本当に冤罪?弁護士も有罪を確信

小野悦男は首都圏女性連続殺人事件では冤罪であると裁判で判断されましたが、足立区首なし殺人事件では有罪となっています。

 

この足立区首なし殺人事件の逮捕・有罪判決によって、小野悦男は本当は冤罪ではなく、首都圏女性連続殺人事件の犯人だったのではないか?という声が上がるようになりました。

 

まずは、小野悦男の犯罪・逮捕・拘留の期間を確認しておきましょう。

 

・1974年まで:刑務所に合計13年間入っていた(1962年からは出たり入ったり)
・1974年~1991年:拘留中
・1991年:釈放
・1992年:窃盗で2年間刑務所収監
・1994年(?):出所
・1996年1月:足立区首なし殺人事件
・1996年4月:幼女誘拐暴行殺人未遂事件

 

この時系列を見ると、小野悦男は首都圏女性連続殺人事件の犯人の可能性があるように思えます。

 

本当に小野悦男は冤罪だったのか?それとも、やっぱり首都圏女性連続殺人事件の犯人だったのかを見ていきましょう。

 

 

小野悦男は秘密の暴露をしていた

 

小野悦男は1974年の松戸信金OL殺人事件で、「秘密の暴露」をしています。秘密の暴露とは、犯人でしか知り得ない情報・マスコミでは報じられていない事件の事実を供述することです。

 

松戸信金OL殺人事件では、小野悦男の供述によって、犯人が捨てた被害者の定期入れや服が見つかっています。また、犯人しか知らない被害者を暴行した建築中のマンションの様子も小野悦男は供述しました。

 

犯人しか知らないことを小野悦男は知っていました。ということは、小野悦男は松戸信金OL殺人事件の犯人の可能性が高いのです。

 

 

小野悦男に似た人物が目撃されている

 

首都圏女性連続殺人事件では、小野悦男らしき人物がたくさん目撃されていました。

 

<1968年7月13日(暴行焼殺)>
足立区の空き地で26歳のOLが暴行され焼殺された。
→数日後の小野が犯人という匿名の密告電話あり。小野が妹に「死体を見た」と話す。

 

<1973年1月26日(暴行焼殺)>
北区のアパートで就寝中の22歳OLが絞殺されて放火
→事件2日前に現場近くでバールを持って歩く小野悦男が逮捕された

 

<1974年6月25日(暴行穴埋め殺人)>
松戸市の30歳主婦が失踪し、8月10日に絞殺された遺体となって発見された。
→事件当日、現場すぐ近くのマンションで小野が窃盗

 

<1974年7月3日(暴行穴埋め殺人)>
松戸市の19歳の信金OLが行方不明になり、8月8日に遺体で発見。
→足跡一致、秘密の暴露あり

 

<1974年7月10日(暴行焼殺)>
松戸市のアパートで21歳の教師が暴行され焼殺された。
→現場近くで小野悦男が目撃された

 

<1974年7月24日(暴行焼殺)>

草加市のアパートで22歳の女性が暴行されて放火。
→現場直後と最寄り駅の始発電車で小野に似た人物が目撃される。事件前の7月1日には現場の向かいアパートに暴行目的で侵入した

 

<1974年8月6日(暴行焼殺)>
足立区で24歳OLが暴行され焼殺された。
→1年前に同じ家に侵入。現場から小野悦男に似た男が逃走しているのを目撃

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これだけの目撃情報や小野が犯人の可能性を示す証拠があります。

 

葛飾区の暴行焼殺は別の犯人が逮捕されていますし、杉並区のアパート放火殺人と志木市のOL暴行焼殺は別の犯人の可能性はありますが、上記7件の殺人事件は小野悦男が犯人の可能性が高いのではないでしょうか。

 

 

弁護士も有罪を確信していた

 

首都圏女性連続殺人事件の裁判で小野悦男を弁護していた弁護士の野崎研二氏は、小野悦男について次のように話しています。

 

「弁護人としては当時口が裂けても言えなかったが、(松戸事件の)一審の途中から小野を疑い始めていた」

 

弁護士としては小野悦男が無罪を訴えている限り、小野悦男を無罪になるように弁護するしかなかったのでしょう。でも、弁護士も小野悦男が犯人ではないかと疑っていたんですね。

 

小野悦男は足立首なし殺人事件で逮捕されたあとも、首都圏女性連続殺人事件への関与は否定し続けています。

 

 

小野悦男の現在

 

小野悦男は現在、無期懲役刑が確定して刑務所に収監されています。2024年で88歳になりますが、今後仮釈放される見込みはほぼないでしょう。

 

小野悦男は首都圏女性連続殺人事件への関与を認めていませんが、もし今後認めたとしても罪に問うことはできません。松戸信金OL事件は一事不再理の原則で再審はありませんし、ほかの事件はすでに時効を迎えています。

 

小野悦男は現時点ですでに50年以上、刑務所や拘置所に拘留されていることになります。このまま拘留され続けることが、被害者・遺族に対してせめてもの償いになるかもしれませんね。

 

 

小野悦男のまとめ

小野悦男の生い立ちや家族、若い頃からの犯罪歴、国籍や結婚の有無、首都圏女性連続殺人事件での冤罪判決や救援会支援による冤罪ヒーロー、足立区首なし殺人事件での逮捕、本当に冤罪なのかと現在をまとめました。

 

首都圏女性連続殺人事件の犯人なら、小野悦男が被害者と遺族のためにも、罪に問えなくてもせめて罪を認めてほしいですね。

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