中学や高校で部活動をしていた人は多いと思いますが、部活動ではいろいろな事故や事件も毎年のように起こっています。
中学や高校の部活動での事件や事故を衝撃度ランキングにまとめました。
この記事の目次
部活動(中学・高校)の事件・事故の衝撃度ランキング:35位~31位
第35位:岡崎城西高のチアリーディング部大けが事件
出典:mainichi.jp
岡崎城西高のチアリーディング部大けが事件
発生日:2018年7月
学校:岡崎城西高校
部活動:チアリーディング部
内容:練習中の事故
愛知県岡崎市にある岡崎城西高校で、2018年7月にチアリーディング部の練習中に事故が起こり、下半身不随の大けがを負う事故がありました。
1年生が体育館で先輩2人の方に乗ったまま前方宙返りをする技を練習していた時に前方のマットに首から落下し、脊髄損傷を追って下半身不随になりました。
この事故が起こった時、コーチも顧問も不在で、体育館にマットを敷いただけの状態で、部員のみで練習をして事故が発生してしまいました。
第34位:和歌山商業高校野球部体罰事件
和歌山商業高校野球部体罰事件
発生日:2022年10月
学校:和歌山県立和歌山商業高校
部活動:野球部
内容:監督による体罰
2022年10月に、和歌山商業高校野球部の60代の男性監督が、「ノックの球出しが遅い」などの理由で、1年生部員の男子生徒の頭を木製バットで叩きました。
この部員はヘルメットをかぶっていましたが、頭を打撲するケガを負い、その後退部しています。
その後の学校の調査で、ほかの部員に対しても同じように頭をバットで叩く体罰が4件確認され、監督は指導を自粛することになりました。
第33位:岩手県立花巻南高等学校野球部いじめ疑惑
出典:j-cast.com
岩手県立花巻南高等学校野球部いじめ疑惑
発生日:2016年10月
学校:岩手県立花巻南高校
部活動:野球部
内容:部員によるいじめ?
2016年10月に岩手県立花巻南高校の野球部で、部員がオリのようなところに閉じ込められている動画がネット上に流出しました。
野球部のユニホームを着た部員が高さ約40cmの半地下のようなオリのところに閉じ込められていて、その部員が「携帯返して」と涙ながらに訴えているところ、撮影者たちと思われる人物が「ちゃんとエサあげるから」、「(携帯を返すのは)警察に通報するからダメ」、「今日、(そこに)泊まって」と笑い飛ばしていました。
明らかにいじめと思われる動画でしたが、校長と県の教育委員会が記者会見で「いじめではない」と結論付けていました。
第32位:宝塚市立中学柔道部員暴行傷害事件
宝塚市立中学柔道部員暴行傷害事件
発生日:2020年9月
学校:宝塚市立長尾中学校
部活動:柔道部
内容:顧問の教諭からの暴行
2020年9月25日、OBから差し入れのアイスキャンディーを勝手に食べたという理由で、1年生の部員2人に対し、顧問教諭が「練習」と称して暴行を始めました。
2人の部員は3度謝罪をしましたが、教諭は部員に対して背負い投げや絞め技を繰り返し、失神するとビンタをして起こして、暴行を繰り返しました。
この暴行で1人は背骨を折る全治3か月の重傷、もう1人は首に軽傷を負い、顧問教諭は傷害容疑で逮捕されています。
第31位:姫路女学院高校女子ソフトボール顧問暴行事件
出典:sun-tv.co.jp
姫路女学院高校女子ソフトボール顧問暴行事件
発生日:2022年9月
学校:姫路女学院高校
部活動:ソフトボール部
内容:顧問による暴行
2022年9月24日、ソフトボール部の顧問教諭が地区大会で部員の女子生徒がユニホームを忘れたという理由で、顔や頭を殴る暴行を行い、翌日も暴行や暴言を行いました。
この暴行で部員の女子生徒は全治1ヶ月の外傷性開口障害と診断され、さらに急性ストレス反応とうつ状態になってしまい、10月末で自主退学することになりました。
この教諭は懲戒解雇となり、障害と暴行の罪で略式起訴されています。
部活動(中学・高校)の事件・事故の衝撃度ランキング:30位~26位
第30位:横浜市奈良中学柔道部暴行事件
横浜市奈良中学柔道部暴行事件
発生日:2004年12月
学校:横浜市立奈良中学校
部活動:柔道部
内容:顧問教諭による傷害事件
2004年に奈良中学校の柔道部の顧問教諭が引退した3年生の元部員を呼び出し、一方的に背負い投げや大外刈り、絞め技などをかけ、生徒が意識朦朧となってもやめることなく、生徒は頚椎捻挫・急性硬膜街血腫と診断され、さらに脳挫傷なども判明しています。
生徒は頭がい骨を取り外す手術を受け、その後も高次脳機能障害の後遺症が残ってしまいました。
学校や教育委員会は隠ぺいを行おうとしたことが明らかになっていますが、顧問教諭は傷害容疑で書類送検されました。
第29位:須賀川市第一中学柔道部暴行傷害事件
須賀川市第一中学柔道部暴行傷害事件
発生日:2003年10月
学校:須賀川市立第一中学校
部活動:柔道部
内容:男子部員から女子部員へのいじめ・暴行
2003年10月18日、この日は朝から部活の練習がありましたが、お昼ごろに女子部員の保護者に「女子生徒の具合が悪い」という連絡が行き、女子部員は病院に搬送されました。
女子部員は「硬膜下出血」と診断され、8時間にも及ぶ緊急手術が行われました。執刀医によると、女子部員の頭部には柔道の練習とは思えないような強い衝撃を何度も受けた痕があったそうです。
学校側はこの事故を隠蔽しようとしましたが、事故から約2ヶ月後に「事故の原因は男子部員のいじめ」という投書が、被害者女子部員の自宅に届き、事件が明るみに出ました。
ただ、この男子部員は当時13歳という年齢もあり、刑事責任を問われることはありませんでした。
第28位:木更津総合高校サッカー部パワハラ事件
出典:bunshun.jp
木更津総合高校サッカー部パワハラ事件
発生日:2022年(報道)
学校:木更津総合高校
部活動:サッカー部
内容:監督・コーチによるパワハラ
サッカーの強豪校である木更津総合高校のサッカー部で、監督やコーチによる体罰・パワハラが横行していると週刊文春が報じました。
記事によると、監督から丸刈りを強要されたり、空気椅子で座らされたりなどのパワハラがあり、3年生部員30人のうち20人が退部しています。また、このパワハラで適応障害と診断された生徒もいました。
第27位:宝塚市立中学吹奏楽部飛び降り自殺未遂事件
出典:sun-tv.co.jp
宝塚市立中学吹奏楽部飛び降り自殺未遂事件
発生日:2019年6月
学校:宝塚市立の中学校
部活動:吹奏楽部
内容:顧問から叱責後に自殺未遂
2019年6月8日、吹奏楽部の部活中に2年生の女子部員が校舎4階から飛び降りて左腕など複数個所を骨折する重傷を負った事件がありました。
トライアングルを担当していた女子部員は演奏にがうまくいかなかったことで、顧問の教諭から「廊下で100回たたいてこい!出ていけ」と強く叱責されました。女子部員は廊下で練習をしていましたが、うまくできる気がせず、音楽室に戻ってもまた叱られると思って絶望して、校舎4階から飛び降りました。
飛び降りたことに気づいた顧問が駆けつけると、女子部員は「先生、ごめんなさい」と繰り返していたそうです。
第26位:竜山中学校バレー部体罰事件
竜山中学校バレー部体罰事件
発生日:1998年8月
学校:兵庫県高砂市立竜山中学校
部活動:バレー部
内容:顧問教諭からの暴行
1998年8月28日、男子バレーボール部の合宿中に、2年生の男子部員がスパイクミスをしたことに顧問教諭が腹を立て、その部員に対し、至近距離からバレーボールを頭部にぶつける「顔面ボール」と呼ばれる暴行・体罰を加えました。
この男子部員は意識不明となり昏倒し、植物状態になってしまいました。
部活動(中学・高校)の事件・事故の衝撃度ランキング:25位~21位
第25位:船橋高校バレー部暴行事件
船橋高校バレー部暴行事件
発生日:2022年11月
学校:船橋市立船橋高校
部活動:バレー部
内容:顧問による暴行
2022年11月、バレー部の名門である市立船橋高校の男子バレー部で、顧問教諭(60歳)による暴行が行われていたことが明るみに出ました。
顧問教諭は、上半身の服を脱がせ、髪の毛をわしづかみにして引きづったり、ボールを至近距離から顔に投げつけるなどの暴行を複数の部員にしていました。
この顧問教諭は暴行容疑で逮捕され、減給10分の1(1カ月)の懲戒処分となっています。
第24位:龍野高校女子テニス部員熱中症事故
出典:nhk.jp
龍野高校女子テニス部員熱中症事故
発生日:2007年5月
学校:兵庫県立龍野高校
部活動:テニス部
内容:熱中症
兵庫県立龍野高校の女子テニス部で、2年生部員が練習中に熱中症で倒れる事故がありました。テニス部顧問はこの事故があった日は練習に立ち会っていましたが、途中から出張のために抜けていて、事故があった時には顧問はいない状態でした。
倒れた女子部員は一時心肺停止になり、蘇生したものの、低酸素脳症で寝たきりの状態になってしまいました。
第23位:誠信高校野球部落雷事故
出典:ameblo.jp
誠信高校野球部落雷事故
発生日:2014年8月
学校:愛知県の誠信高校
部活動:野球部
内容:落雷による事故
愛知県扶桑町にある私立誠信高校のグラウンドで、2014年8月6日に練習試合をしていましたが、投手としてマウンドに立っていた2年生の野球部員に雷が落ちました。野球部員は意識不明になり病院に搬送されましたが、翌7日の未明に死亡しています。
この日は練習試合を始めたら雨が強く降ってきたため、一時中断していましたが、晴れ間が見えてきたため試合を再開しました。しかし、その直後に落雷があり、マウンドにいた野球部員が倒れていたそうです。
マウンドの高さは40cmで、グラウンドの周囲には12本の避雷針がありました。この時、愛知県全域に雷注意報が出ていました。
第22位:特別支援学校バスケ部熱中症事故
出典:twitter.com
特別支援学校バスケ部熱中症事故
発生日:2017年8月
学校:都立永福学園高等部
部活動:バスケ部
内容:熱中症
2017年8月23日、都立永福学園高等部のバスケットボール部の練習中に1年生の男子部員が校舎外周22周(約9.9km)をランニングしていたところ、熱中症による脱水症状になり、途中でうずくまっているところを教員に発見されました。
保健室に搬送され応急処置を受けた後、病院に救急搬送されましたが、意識不明の重体になっています。
第21位:市立瑞浪中学校バスケ部いじめ自殺事件
市立瑞浪中学校バスケ部いじめ自殺事件
発生日:2006年10月
学校:瑞浪市立瑞浪中学校
部活動:バスケ部
内容:イジメが原因の自殺
瑞浪中学校のバスケ部に所属していた2年生の女子生徒が、2006年10月23日に自室のクローゼットで電気コードで首を吊って自殺しました。
女子生徒は遺書を残していて、そこには同じバスケ部の同級生の生徒4人の名前が書かれていました。また、遺書の内容はその4人からいじめを受けていて、それを苦に自殺をしたことが推測できる文面で、その4人は葬式で笑っていたという情報もあります。
学校側も最初は部活でのいじめが原因と説明していましたが、後日にそれを否定するようになりました。裁判でも、いじめの存在は認定されることはありませんでした。
部活動(中学・高校)の事件・事故の衝撃度ランキング:20位~16位
第20位:大分県立竹田高校剣道部熱中症事故
大分県立竹田高校剣道部熱中症事故
発生日:2009年8月
学校:大分県立竹田高校
部活動:剣道部
内容:熱中症と顧問からの暴行
2009年8月22日、大分県立竹田高校の剣道部の練習が午前中から行われていましたが、お昼ごろに2年生の男子部員が意識不明になり病院に運ばれましたが、その日の夜に死亡する事故が起こりました。
顧問教諭は練習中にあまり水分を取らせず、熱中症の症状が出ている部員がいても、「気迫がない」と怒り、倒れそうになった部員に対して、練習を続けるように強要し、蹴ったり平手打ちをしたりしていました。
亡くなった男子部員がふらつき、膝まづいて「無理です」と訴えても、顧問教諭は「芝居やろうが!きつい振りすんな!」と怒鳴りつけ、無理やり立たせようしました。しかし、男子部員は立つことができず倒れてしまうと、怒鳴りながら馬乗りになって往復ビンタまでしたのです。
その後、ようやく救急搬送されましたが、男子部員は亡くなってしまいました。
第19位:御影中学校柔道部死亡事件
御影中学校柔道部死亡事件
発生日:2005年8月
学校:神戸市立御影中学校
部活動:柔道部
内容:顧問による体罰
御影中学校の柔道部は2005年8月1日~3日にほかの中学校と合同で淡路島で合宿を行っていました。
合宿に参加していた1年生の男子部員は途中から体調不良を訴え、「インフルエンザにかかったように頭が痛い」と言ったり、夕食にほとんど手をつけなかったりしましたが、顧問たちは「練習をさぼるための口実」と思い、適切な対応をしませんでした。
このような男子部員を見た顧問は、、男子生徒をホテルのロビーで正座させて説教し、平手打ちをしたり蹴ったり暴行を加えています。
その後、男子部員は入浴しましたが、入浴後はぼんやりした様子で服を着ることができず、脱衣所に座り込むと、けいれんが出現し、意識を消失しました。
顧問教諭たちはすぐに救急車を呼ぶことなく、脱衣所で男子部員を寝かせ、スポーツドリンクを飲ませるなどをしていましたが、ほかの学校の教員の指示で、救急車を呼んで病院に搬送しました。
しかし、その時には男子部員の状態はかなり悪く血圧が低下していて、病院に到着後に治療が開始されたものの、病院到着から約3時間後に死亡が確認されました。
第18位:新潟県加茂市暁星高校野球部女子マネ死亡事件
新潟県加茂市暁星高校野球部女子マネ死亡事件
発生日:2017年7月
学校:加茂暁星高校
部活動:野球部
内容:ランニング後の低酸素脳症
2017年7月21日、新潟県加茂市の加茂暁星高校の野球部の2年生の女子マネージャーが、監督から指示されて、練習場の野球場から約3.5キロ離れた学校まで走って戻りましたが、到着後に意識不明で倒れました。
病院に搬送されたものの、低酸素脳症で死亡しました。
普段はマネージャーは走って帰らずに車に乗っていましたが、この日はケガをした部員が車に乗ったために、マネージャーは走って帰ることになったそうです。しかも、監督らは救急車が到着するまでの間、心肺蘇生やAEDの使用など、救命措置を取っていませんでした。
第17位:市原市立中学校陸上部死亡事故
市原市立中学校陸上部死亡事故
発生日:2023年9月
学校:市原市内の中学校
部活動:陸上部
内容:嘔吐後の死亡
2023年9月12日、市原市立の中学校で陸上部の練習をしていた時、2年生の男子部員が嘔吐して、水飲み場に歩いていこうとしたところで倒れました。救急搬送されたものの、約2週間後の27日に死亡しています。
この日は最高気温は30℃を下回っており、屋外でのスポーツが不適切という気温ではありませんでした。また、死因の詳細は報道されていません。
ただ、男子部員が1度嘔吐した後、休まずに再び練習に参加して、再度嘔吐したことや、生徒の吐物に対し、顧問が「その汚いものをどうするんだ」という発言をしたことが問題視されています。
第16位:土佐高校サッカー落雷事故
土佐高校サッカー落雷事故
発生日:1996年8月
学校:土佐高校(事故現場は大阪府高槻市)
部活動:サッカー部
内容:落雷による負傷
1996年8月に高知県にある土佐高校のサッカー部は、大阪府高槻市で行われた「第10回高槻ユース・サッカー・サマー・フェスティバル」に参加していました。
8月13日午後1時50分に試合が開始されましたが、試合開始時点で小雨が降り、遠くで雷が聞こえる状態で、試合終了ごろには豪雨となっていて、雷注意報も発令されました。
第2試合が16時30分から開始されましたが、試合中に1人の男子部員の頭に落雷があり、その場で倒れました。会場には200名くらいがいましたが、この落雷で負傷したのは男子部員1人だけです。
男子部員は心肺停止状態になり、すぐに顧問の教諭が心肺蘇生を開始し、救命救急センターに搬送されました。治療後に自発呼吸を再開したものの、視力障害や両下肢不随、両上肢機能障害など重大な後遺症が残っています。
男子部員はリハビリ後に復学を望んでいましたが、土佐高校はこの生徒を除籍処分にしています。
部活動(中学・高校)の事件・事故の衝撃度ランキング:15位~11位
第15位:博多高校剣道部生徒自殺事件
出典:asahi.com
博多高校剣道部生徒自殺事件
発生日:2020年8月
学校:博多高校
部活動:剣道部
内容:顧問からのいじめ・パワハラによる自殺
剣道部の特待生として博多高校に入学してきた1年生女子部員は、剣道部の顧問から竹刀で突き倒したり、ほかの生徒の前で怒鳴るなど暴力・暴言を繰り返し受けていました。
この部員の母親は子供にあざがあることに気づき、部活の練習を見に行って顧問に相談しますが対応してもらえませんでした。
この女子部員は8月29日の朝にSNSに部活が原因で自殺することを書き残し、電車に飛び込んで自殺しています。
第14位:作新学院高校野球部わいせつ事件
作新学院高校野球部わいせつ事件
発生日:2012年7月~8月
学校:作新学院高校
部活動:野球部
内容:部員によるわいせつ事件
2012年7月15日午前6時ごろ、作新高校野球部の2年生部員が宇都宮市内で17歳の女性に金品を要求し、住宅の植え込みに押し倒して強姦・強盗をして、ケガをさせました。
この年の夏、作新高校野球部は夏の甲子園に出場しますが、その帰りに再び16歳の少女に襲い掛かり、強盗・強姦を行いました。その他にも2件の同様の事件を起こしたことがわかっています。
逮捕された野球部員は常習性があり悪質な犯行であるとして、懲役5年以上10年以下の実刑判決を言い渡されています。
第13位:桜宮高校バスケットボール部体罰自殺事件
桜宮高校バスケットボール部体罰自殺事件
発生日:2012年12月
学校:大阪市立桜宮高校
部活動:バスケ部
内容:体罰を苦に自殺
2012年12月23日、桜宮高校のバスケ部の男子部員が顧問の体罰を苦に自殺する事件が起こりました。
男子バスケ部の顧問はJBA公認コーチの資格を持つ教諭で、この教諭が指導するようになってからは桜宮高校バスケ部は全国大会常連チームに成長していましたが、体罰は効果的な指導であるという認識を持っていました。
日常的に体罰が行われる中、部員の1人は顧問に体罰による指導方法に疑問を呈そうとしましたが、ほかの部員に引き止められていました。
12月22日に、その部員はその顧問から顔面や頭部を数十回殴打・暴行され、12月23日の早朝に自宅で首を吊って自殺しています。
自殺後にこの顧問教諭は懲戒処分されていますが、バスケ部の保護者の中にはこの顧問を擁護し、体罰を伴う指導を容認し、復帰支援をしようとする人もいました。
第12位:中津商業高校体罰自殺事件
出典:sosuikai.com
中津商業高校体罰自殺事件
発生日:1985年3月
学校:岐阜県立中津商業高校
部活動:陸上部
内容:体罰を苦にした自殺
陸上部でやり投げをしていた女子部員は県大会で優勝し、全国大会でも出場するほどの実力者でしたが、顧問教諭からは厳しく指導され、「ブス」、「馬鹿」、「やめろ」と罵倒されることもあり、さらに頭を叩かれるなどの暴力を受けていました。
女子部員は2年生の3学期の期末試験では追試を受けることになり、成績が低調だったことから、3月22日に顧問から長時間立たされて説教され、やり投げの練習をさせないと言われています。
その翌日の早朝、女子部員は自室で首を吊って自殺しました。
第11位:PL学園高校野球部いじめ死亡事件
出典:sankei.com
PL学園高校野球部いじめ死亡事件
発生日:1986年6月
学校:PL学園高校
部活動:野球部
内容:いじめからの事故死
1986年6月、PL学園高校野球部の3年生部員が敷地内の池にスリッパを投げ込んで、2年生部員にそれを取りに行くように命令しました。
命令された部員の1人はスリッパを取るために池に潜りましたが、上がってくることはありませんでした。
慌てた3年生部員は近くにいた大人(桑田真澄の父親)に助けを求め、レスキュー隊を呼んで、2年生部員は引き上げられましたが、すでに死亡している状態でした。
この池は人工池でそこに行くほど極端に冷たく、心臓マヒを起こしてもおかしくない水温で、2年生部員は上がって来なくなってから引き上げられるまで1時間半~2時間も経過していたとのことです。
部活動(中学・高校)の事件・事故の衝撃度ランキング:10位~6位
第10位:青森山田高校野球部寮内死亡事件
青森山田高校野球部寮内死亡事件
発生日:2011年12月
学校:青森山田高校
部活動:野球部
内容:上級生からの暴行による傷害致死
野球の強豪校である青森山田高校で2011年12月18日、野球部の寮で1年生部員が消灯時間を過ぎた後に焼肉を作っていたことを知った2年生部員が腹を立て、1年生部員の背中を素手で殴りました。
その直後、殴られた1年生部員は息苦しそうな様子を見せ、意識不明になり、心臓震盪を起こして2時間後に死亡しています。
この2年生は書類送検され、高校を自主退学しています。
第9位:丸子実業高校バレーボール部員自殺事件
出典:amazon.co.jp
丸子実業高校バレーボール部員自殺事件
発生日:2005年12月
学校:長野県丸子実業高校
部活動:バレー部
内容:いじめを苦に自殺?
2005年12月、丸子実業高校の1年生の男子バレー部員が自宅で自殺しました。
自殺した男子部員は部内でいじめられていて、不登校気味になり、病院ではうつ病と診断されていました。この男子部員の母親は学校・教育委員会と解決に向けての話し合いを続けている中での、男子部員の自殺でした。
しかし、この男子部員は母親から虐待・ネグレクトを受けていた可能性があることもわかっています。
学校に来れないのは男子部員が家事全般をしなければいけないからで、担任との面談では「学校に来たいし部活もしたい」と答えていたため、児童相談所が母子分離措置を計画していた矢先での自殺でした。
この男子部員の自殺は本当にバレー部のいじめが原因なのか、それとも母親からの虐待が原因なのか明確にはわかっていません。
第8位:柏高校吹奏楽部自殺事件
出典:47news.jp
柏高校吹奏楽部自殺事件
発生日:2018年12月
学校:柏高校
部活動:吹奏楽部
内容:長時間の練習による自殺
2018年12月5日、柏高校の吹奏楽部の2年生部員が自殺しました。この自殺した生徒は吹奏楽部の強豪であるという理由で柏高校に進学し、音楽関係の仕事に就くことを目標にしていました。
ただ、柏高校吹奏楽部は強豪であるが故に、平日は5時間、休日は11時間という長時間の練習を行っていたため、いわゆる「過労死」に至る状態になり、自殺をしたようです。
この生徒の授業+部活動の時間は月346時間になり、過労死のラインとされる240時間を大幅に上回っていて、1年生の夏ごろからうつ状態になり、さらに学業不振やいじめなどの問題も抱えていました。
第7位:秀岳館高校サッカー部暴行事件
秀岳館高校サッカー部暴行事件
発生日:2022年4月
学校:熊本の秀岳館高校
部活動:サッカー部
内容:コーチによる暴行
熊本県のサッカー強豪高校である秀岳館高校のサッカー部で、30代の男性コーチが3年生部員に暴行している動画がTwitterなどのSNSで拡散されました。
この暴行動画が拡散されたことで、サッカー部の部員11人が顔出しをして、「たくさんの人に迷惑をかけて申し訳ありません」と謝罪する動画を、サッカー部の公式Twitterに投稿し、さらに問題になっています。
この謝罪動画はサッカー部監督が関与していたことがあり、これはパワハラではないかと大炎上しました。
この事件の後、学校が調査したところ、動画の暴行事件以外にもサッカー部内で38件の暴行が確認されました。
第6位:滋賀県秦荘中柔道部暴行致死事件
滋賀県秦荘中柔道部暴行致死事件
発生日:2009年7月
学校:愛荘町立秦荘中学校
部活動:柔道部
内容:顧問によるしごき
2009年7月29日、秦荘中学校の柔道部の顧問教諭は、真夏の暑い体育館で3時間半にも及ぶ練習を課していました。
その練習で、柔道初心者の1年生部員は、受け身の技術が不十分だったこともあり、頭を打ち脳損傷の兆候があってフラフラになり、意識朦朧の状態になっていました。
それなのに、顧問や休ませることなく、それどころか「声が出ていない」として、1年生部員を1人残して練習させ、上級生の練習の相手をさせ、最終的には顧問自ら乱取りの相手となって、投げ続けました。
この1年生部員は急性硬膜下血腫を発症して亡くなり、顧問教諭は傷害致死容疑で書類送検されています。
部活動(中学・高校)の事件・事故の衝撃度ランキング:5位~1位
第5位:日大豊山高校八海山滑落事故
日大豊山高校八海山滑落事故
発生日:2017年7月
学校:日大豊山高校
部活動:地学部・物理学部
内容:滑落死
2017年7月31日に、東京の日大豊山高校の地学部と物理学部の合同合宿が新潟県の八海山で行われました。
八海山9合目の千本檜小屋に向かう途中、1370m付近から3年生の男子生徒が80m下に滑落しました。発見時、すでに心肺停止の状態で、8月1日に病院に搬送されて死亡が確認されました。死因は頭部外傷と骨盤骨折でした。
この部活の合宿では登山をする計画は学校側には提出されていませんでした。
しかも、八海山の日帰りルートは登山経験・体力が必要なルートでしたが、合宿メンバーは山岳部ではなく、登山には慣れていないメンバーでさらにスニーカーなど軽装だったため、登山自体に無理があった可能性があります。
第4位:沖縄県立コザ高校空手部パワハラ自殺事件
出典:qab.co.jp
沖縄県立コザ高校空手部パワハラ自殺事件
発生日:2021年1月
学校:沖縄県立コザ高校
部活動:空手部
内容:顧問からのパワハラによる自殺
沖縄県立コザ高校の空手部のキャプテンをしていた2年生の男子部員は、顧問からのパワハラを苦に自殺しました。
顧問からは日常的に暴言を受けていました。さらに、頻繁に連絡が来てそれにすぐに対応しないとまた叱られるため、携帯電話を手放すことができない状態でした。自宅で食事をうする時も携帯電話を片手に持っていた状態だったとのことです。
また、この部員は泣きながら丸刈りにしたこともありました。
顧問からの理不尽な暴言や人格否定と取れる侮辱的な暴言を浴び、さらに学校から高校総体連覇のプレッシャーをかけられ、自殺に追い込まれてしまいました。
第3位:山形マット死事件
出典:asahi.com
山形マット死事件
発生日:1993年1月
学校:新庄市立明倫中学校
部活動:いじめによる死亡
内容:卓球部
山形マット死事件は1993年1月13日に山形県の新庄市立明倫中学校で起こったいじめ事件です。
1年生男子部員は山形弁を使わず標準語を話し、裕福な家庭だったことから、いじめを受けるようになります。教室で下着を脱がアされたり、上級生から一発芸を強要されたり、殴られたりしていました。
1993年1月13日、放課後に部活をするために体育館に行ったところ、上級生たちから芸を強要されましたが、拒否したために、殴る蹴るの暴行を受けます。その後、被害者は巻かれて縦に置かれた体育用マットの中に逆さの状態で突っ込まれ、そのまま窒息死しました。
遺体は顔が腫れあがり皮下出血していて、頭がい骨も陥没骨折があったとのことです。
第2位:大阪偕成学園高校野球部強制わいせつ事件
出典:bunshun.jp
大阪偕成学園高校野球部強制わいせつ事件
発生日:2020年11月~2021年1月
学校:大阪偕成学園高校
部活動:野球部
内容:コーチによる強制わいせつ
大阪の野球強豪校である大阪偕成学園高校で、野球部コーチによる部員への強制わいせつが起こりました。
コーチの水落雄基は部員に対し、下半身を触ったり、性的暴行を加えたりしたことが明らかになりました。部員たちはコーチに嫌われると試合のメンバー選考や卒業後の進路に影響すると考えて、強く抵抗できなかったようです。
被害を受けた部員は明らかになっただけでも14人にも及び、精神的なショックから休学・退学に追い込まれたり、PTSDを発症したケースもありました。
このコーチの水落雄基は懲役10年の実刑判決を言い渡されています。
第1位:那須雪崩事故
出典:assh1991.net
那須雪崩事故
発生日:2017年3月
学校:大田原高校、真岡高校、那須清峰高校、矢板東高校、宇都宮高校、矢板中央高校、真岡女子高校
部活動:山岳部
内容:雪崩による死亡事故
春山登山講習会に参加していた栃木県内の山岳部などの生徒46名と教員9は、2017年3月27日に那須温泉ファミリースキー場付近で発生した雪崩に巻き込まれ、生徒7名と引率教員1名が死亡し、40名が重軽傷を負いました。
この那須雪崩事故は2000年以降に日本で起きた雪崩事故の中では犠牲者が最多の事故となりました。
部活動(中学・高校)の事件・事故の衝撃度ランキングのまとめ
中学や高校の部活動の事件や事故の衝撃度ランキングをまとめました。部活動は厳しい練習の中で学ぶことも多いですが、それでも中学生・高校生の安全は守られなければいけませんし、パワハラやいじめが起こらないように顧問や保護者、学校がきちんと管理する必要がありますね。