音楽番組「夜のヒットスタジオ」に岡田由希子さんの幽霊が現れる放送事故があったとする都市伝説が話題です。
この記事では夜のヒットスタジオの都市伝説の内容や、原因となった岡田有希子さんの落下事件、中森明菜さんの歌詞が事故を予言していたとする噂などについてまとめました。
この記事の目次
「夜のヒットスタジオ」の都市伝説…中森明菜の背後に岡田有希子の幽霊が映り込む放送事故
1968年11月から1990年10月まで22年にわたって放送されたフジテレビ系の音楽番組「夜のスタジオ」には、有名な都市伝説が存在します。
夜のヒットスタジオの都市伝説とは、1986年5月28日に放送された同番組で、ゲスト出演していた中森明菜さんが自身の新曲「ジプシー・クイーン」を歌っている背後に、岡田有希子さんの幽霊が映り込む放送事故が発生したというものです。
岡田有希子さんは、同年4月8日に所属事務所のビル屋上から飛び降りて死亡しており、その約2ヶ月後に放送の「夜のヒットスタジオ」で、幽霊として映り込んでいると騒動になってテレビ局に電話が殺到したという流れでした。
さらに、その2週間後の6月18日に放送された「夜のヒットスタジオ」でも、同じく「ジプシークイーン」を歌う中森明菜さんの背後に、岡田有希子さんの幽霊が映り込んでいると騒ぎになり、またしてもテレビ局に電話が殺到しました。
当時は、中森明菜さんに岡田有希子さんが取り憑いているのではと噂になり、こうした内容が現在も都市伝説として流布されています。
また、当時の週刊誌がこの岡田有希子さんの幽霊騒動をこぞって報道したため、この噂は「夜のヒットパレード」の視聴者や岡田有希子さんのファン以外にも瞬く間に広がり、社会的な現象となりました。
今回はこの「夜のヒットスタジオ」に出演した中森明菜さんの後ろに岡田有希子さんの幽霊が現れたとする都市伝説についてまとめていきます。
「夜のヒットスタジオ」の都市伝説の元になった岡田有希子の落下死亡事件について
「夜のヒットスタジオ」の都市伝説の元になったのは、1986年4月8日に発生した、岡田有希子さんの所属事務所ビル屋上からの落下死亡事件でした。
岡田有希子さんは当時、ポスト松田聖子とも目されるほどの人気アイドルでしたが、死亡事件発生当時は、何らかの理由で精神的に不安定になっていたようです。
岡田有希子さんは、ビルから落下して死亡した日の午前中に自宅マンション室内でリストカットをし、ガス栓を開けるガス自殺未遂事件を起こしていました。この時は2階上に住むマンション住人が異臭に気づき通報したため、レスキュー隊が駆けつけて大事に至る前に岡田有希子さんは救助されています。
ところが、病院で治療を受けて、所属していたサンミュージック事務所の入る7階建のビルに戻ってきた岡田有希子さんは、その直後の昼の12時15分頃にビルの屋上へと登り、そこから地上に落下して死亡しました。岡田有希子さんは当時まだ18歳でした。(当時の報道では数え年で20歳と伝えられていたが、実際には未成年だった。)
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岡田由希子さんの自宅マンションには、便箋に鉛筆で書かれた遺書らしきものが残されており、その遺書の内容から、岡田有希子さんはある人気俳優に想いを寄せていたものの、その恋が敵わないことを悟り絶望して自殺したのだと噂されましたが、真相は不明です。
そして、この岡田有希子さんのビル落下事件にも都市伝説があります。その内容は岡田有希子さんが亡くなる直前に撮影された写真に不気味な赤い光が映り込んでいるというものでした。
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上の画像が岡田有希子さんが死亡事故直前に撮影された心霊写真だと噂されているものですが、実際にはこれは岡田有希子さんが亡くなる前に出版された「これはすごい日本の心霊写真集」という本に掲載された写真です。この写真に写っている女性はそもそも岡田有希子さんではなく、都市伝説自体がデマ情報でした。
ただ、こうした岡田有希子さんにまつわる心霊話は当時から多く出回っており、「夜のヒットスタジオ」の岡田有希子さんの幽霊話もそうした流れの中で発生した都市伝説でした。
「夜のヒットスタジオ」で中森明菜が歌っていた歌詞が岡田有希子の自殺を予言していたという都市伝説も
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「夜のヒットスタジオ」の都市伝説の内容は、中森明菜さんが自身の新曲「ジプシー・クイーン」を歌う背後に、岡田有希子さんの幽霊が現れたというものです。
この都市伝説の派生として、この中森明菜さんの「ジプシー・クイーン」の歌詞が、岡田有希子さんの落下事故を予言していたとする都市伝説も存在します。
まず、「ジプシー・クイーン」の冒頭の歌詞は以下のようなものです。
百二十五頁で 終わった二人
燃える愛の途中で Ah すべて
恋の終わりを連想させるような歌詞ですが、この「百二十五頁(125ページ)」という部分が、岡田有希子さんがビルの屋上から飛び降りた「12時5分」を予言していたのではないかと噂されました。(報道では12時15分頃とされたが、実際に飛び降りたのは12時5分頃ではないかとの憶測を呼んだ)
そして、「ジプシー・クイーン」の歌詞は以下のように続きます。
Wine 色を染める 重い空に嘆き
岡田有希子さんのビルからの落下死亡事故は、真昼の時間帯だった事もあって、多くの人々に目撃され、落下し地面に横たわる岡田有希子さんの姿も写真に撮影されてしまいました。この写真は一部の雑誌などに掲載され騒ぎになりました。そしてこの写真では、岡田有希子さんの頭部から流れ出した血が地面を赤色に染めているのも確認できました。
つまり、「ジプシー・クイーン」の「Wine 色を染める」という歌詞は、この地面に流れ出した血の赤色を指しているのではないかと噂されたのでした。
さらに、「ジプシー・クイーン」の歌詞は下のように続きます。
アスファルトのBedに ため息こぼれる
これはそのまま、「アスファルトのbed」とは、岡田有希子さんが落下した地面そのものを差しているのではないかと噂されました。
中森明菜さんの「ジプシー・クイーン」の歌詞は、失恋した女性の心を歌うような悲しい内容だったので、岡田有希子さんが亡くなった理由が、ある有名俳優との失恋だったという噂と関連づけられ、歌詞が死を予言していたという都市伝説へとつながりました。
ただ、それにしても、この歌詞は奇妙に思えるほど、岡田有希子さんの死の状況と一致しており、こうした都市伝説が生まれたのも無理からぬように感じられてしまいます。
「夜のヒットスタジオ」で岡田有希子の幽霊が映り込んだ都市伝説の真相
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中森明菜さんの歌う「ジプシー・クイーン」の歌詞の内容との奇妙な一致もあり、「夜のヒットスタジオ」の都市伝説には不気味な信憑性を感じてしまうところです。
しかし実は、この夜のヒットパレードの都市伝説の真相については、映り込んでいたのは岡田有希子さんの幽霊ではなく、生きている人間だったと概ね結論づけられています。
まず、1度目の騒動が起きた5月28日の「夜のヒットスタジオ」で歌唱する中森明菜さんの背後に映り込んでいた人物は、おそらく共演者の誰かではないかと言われています。というのも、あまりにもはっきりと写っており、また、共演者の座るひな壇に座っているためです。派手な衣装を着ており、ほぼ間違いなく共演した歌手の誰かだろうと言われています。
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また、最初の岡田有希子さんの幽霊騒動が起きてから2週間後の6月18日放送の「夜のヒットスタジオ」での中森明菜さんの背後に映り込んだとされる幽霊ですが、これは、その日共演していた「聖飢魔II」のボーカル・デーモン小暮閣下でした。
ただ、6月18日の方は実は、幽霊を見たという視聴者からかかってきた電話の内容は「後ろにいるデーモン小暮の頭の上あたりに、岡田有希子の顔が見える」というものでした。
真相は不明ですが、もしかしたら見える人には幽霊が見えていたという事なのかも知れません。
ちなみに岡田有希子さんも生前に、この「夜のヒットスタジオ」に何度か出演しており、共演した中森明菜さんと仲良く話をする場面などもありました。そうした事も、未練を残した岡田由希子さんの幽霊が現れたのではないかという都市伝説につながった部分があったようです。
下は岡田有希子さんの幽霊が現れたと騒動になった、1986年5月28日放送の「夜のヒットスタジオ」のYouTube動画です。
下は2度目の幽霊騒動が起きた6月18日放送の「夜のヒットスタジオ」のYouTube動画です。
噂ではデーモン小暮さんの頭の上あたりに岡田有希子さんの幽霊がぼんやりと浮かび上がるのだそうです。
「夜のヒットスタジオ」以外の番組でも岡田有希子の幽霊の目撃情報が続発
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「夜のヒットスタジオ」で歌う中森明菜さんの背後に、岡田有希子さんの幽霊が現れたという都市伝説が流れた後、他の番組でも岡田有希子さんの幽霊を見たという視聴者からの問い合わせが続発しました。
まず、2度目の「夜のヒットスタジオ」での幽霊騒ぎから2日後の6月23日に放送された日本テレビ「歌のトップテン」では、出演した中森明菜さんの横あたりに、さらに、3日後の6月26日に放送されたTBS「ザ・ベストテン」では、中森明菜さんの肩のあたりに、岡田有希子さんの幽霊らしきものが浮かんで見えたといった噂が流れています。
さらに、歌番組だけにとどまらず、フジテレビのバラエティ番組「さんまのまんま」に、松田聖子さんがゲスト出演したときに、岡田有希子さんの幽霊があらわれて、松田聖子さんの首を絞めるようにしていたなどといった不気味な噂も流れました。
さすがにこうした続発の岡田有希子さんの幽霊の噂は、最初の「夜のヒットスタジオ」での幽霊騒動に便乗した愉快犯によるものではないかと推測されます。
ただ、当時、岡田有希子さんの落下死亡事故は、後追いで飛び降りをする若者が現れたほど社会に大きな衝撃を与えた事件でした。そのため、岡田有希子さんの突然の死に強いショックを受けた一部のファンの人々が集団パニックのようになって起こされた騒動だったのではと分析する見方もあるようです。
#オカルト記念日 ついでに言うと「岡田有希子さん」が亡くなられた後の「夜ヒット」で中森明菜さんが歌うてるときに岡田さんの霊がっ!て話があった。一種の集団ヒステリー現象だと思うけど。(´・ω・`)
ってか、幽霊より悪魔が写っとるやんけ!https://t.co/aJgtGESzs3— マダム銀子🦊🤘🤘🤘 (@foxy_kuzunoha) July 13, 2020
まとめ
今回は、1986年に騒動になり、現在もネット上で話題になっている「夜のヒットスタジオ」に岡田有希子さんの幽霊が現れた都市伝説についてまとめてみました。
夜のヒットスタジオの都市伝説は、同番組で新曲「ジプシー・クイーン」を歌う中森明菜さんの背後に、その2ヶ月前にビルの屋上からの落下事故で死亡した岡田有希子さんの幽霊が現れたというものです。
リアルタイムで番組を見ていた視聴者が、テレビ局に岡田有希子さんの幽霊がいるという電話が殺到し、それを週刊誌などが取り上げた事から大きな噂に発展し、現在も語り継がれる都市伝説となりました。
また、中森明菜さんが幽霊騒動の時に歌っていた「ジプシー・クイーン」の歌詞が、岡田有希子さんの落下死亡事件を予言していたという都市伝説なども生まれました。
この幽霊騒動後、「夜のヒットスタジオ」以外のテレビ番組でも、岡田有希子さんの幽霊が映っているという問い合わせが続発したことも話題になりました。
ただ、その真相としては、岡田有希子さんの死にショックを受けた視聴者が集団パニックを起こしていたという説や、共演者の歌手が幽霊と誤認されたという説が有力となっています。