宮沢みきおさん世田谷一家殺人事件の犯人と真相!経歴や職業・北朝鮮や韓国人と宗教との関係もまとめ

宮沢みきおさんは2000年に発生した世田谷一家殺害事件の被害者で、一家の家長である人物です。

 

この記事では犯人は韓国人、統一教会と囁かれる事件の真相考察と、東大卒の宮沢みきおさんの経歴や仕事、公開された自宅、遺された家族について紹介します。

宮沢みきおさん家族が犠牲となった世田谷一家殺害事件

 

出典:https://www.youtube.com/

 

2000年12月30日の23時から31日未明にかけて、東京都世田谷区上祖師谷三丁目にある宮沢みきおさん(事件当時44歳)家族の暮らす家に何者かが押し入り、幼い子どもを含む一家4人が殺されるという事件が発生しました。

 

事件は隣の家に住む宮沢みきおさんの義理の母親が、31日の午前10時40分すぎに4人の遺体を見つけたことから発覚し、20世紀最後のショッキングなニュースとして報道されました。

 

また、この事件が大きな話題となった理由として以下のように不可解な点が多かったこともあげられます。

 

・現場となった家には犯人の血痕や指紋、靴の跡などの遺留品が多数残されていた

 

・犯人は宮沢さん宅にあったアイスクリームを食べる、麦茶を飲むなどしていた

 

・アイスクリームはカップから手で絞り出して食べていた

 

・浴槽には宮沢みきおさんの空の財布や書類などが切り刻まれてばらまかれていた

 

・宮沢さん宅のPCからある劇団のホームページを閲覧していた痕跡が見られ、犯人は長々と現場に滞在していた

 

・宮沢さん宅のトイレには犯人がしたと思しき大便が残っていた

 

・犯人は当時8歳であった宮沢さん一家の長女・にいなちゃん、6歳であった長男・礼くんにまで手をかけた

 

発生した翌朝には事件が発覚しており、かつ犯人特定が可能な遺留品が多くあったにもかかわらず、事件から20年以上が経過した現在も世田谷一家殺害事件は解決されていません。

 

事件発生時、警視庁捜査一課は7月に発生したルーシー・ブラックマンさん事件に人手をとられており、初動捜査に入ったのは経験が少ない未熟な部隊だったそうです。

 

そのため、世田谷一家殺害事件は迷宮入りしてしまったのではないかとも指摘されています。

 

なお、2010年の刑法および刑事訴訟法の改正によって殺人などの重大犯罪の公訴時効は撤廃され、これは過去に起きた未解決事件にも適用されることから、世田谷一家殺害事件が時効を迎えることはありません。したがって現在も、捜査は続いています。

 

 

宮沢みきおさん家族を殺害した犯人像

 

出典:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/

 

警視庁は宮沢みきおさん一家を殺害した犯人の特徴として以下のような情報を公開しています。

 

・服装から見て、犯行時は若い年齢だったと思われる

 

・身長は170cm前後

 

・血液型はA型で男性

 

・利き手は右の可能性がある

 

・現場に残した遺留品のジャンバーなどのサイズはLサイズ

 

・ヒップバックのベルトの長さから見て、犯行当時は痩せ型だったと見られる

 

・足の大きさは27.5cm

 

・犯行時に右手に怪我を負っていた可能性がある(現在も傷跡があるかは不明)

 

また衣服については被っていたクラッシャーハットが日本国内で販売されていたもの、上着がユニクロのエアテックジャケット、ラグランスリーブのトレーナーがマルフルという日本の洋品メーカーのものであることが明らかになっています。

 

一方でスニーカーについては足跡から韓国製で、日本国内でも販売されているメーカー・スラセンジャーのものでありながら、27.5cmというサイズは日本での取扱がないことが判明しています。

 

出典:http://www.aqast.net/

 

このことから、犯人は韓国人なのではないかと噂されるようになりました。

 

また帝京大学の法医学教室にてDNAプロファイルをおこなった結果、犯人のミトコンドリアDNAは「アンダーソンH型」であることがわかったそうです。

 

アンダーソンH型は地中海系の白人種に多く見られるミトコンドリアDNAで、この結果から考えて、犯人の母親が日本人の可能性はゼロだといいます。

 

犯人の父親は日本人をふくむアジア系の可能性が高く、世田谷一家殺害事件の犯人は混血の可能性が高いとのことです。さらに犯人はフランスのギラロッシュ社の香水を遺留品の洋服やハンカチにふりかけており、日本以外の土地で育った可能性も指摘されています。

 

 

宮沢みきおさんの経歴と人物像・東大卒で仕事は外資系コンサル

 

被害者一家の家長である宮沢みきおさんは、東京都板橋区に生まれ、都立小石川高校を卒業した後に東大農学部に入学したとされます。

 

1984年に東大を卒業してからはテレビアニメの制作やクイズ番組の製作に携わり、31歳の頃に外資系の大手デザイン会社に就職したとのことです。

 

この会社ではマーケティングコンサルタントを担当しており、企業のイメージ統合戦略を任されていたといいます。東大では農学部に在籍していましたが、宮沢さんは学生時代は演劇や人形劇などを趣味としており、『三国志』などで知られる人形劇の大家・川本喜八郎氏に師事していたとの話もあります。

 

またアニメーションが好きだったそうで、日本アニメーション協会の会員として会員名簿にも名を連ねていました。

 

そのため、クリエイター目線で物を見ることも得意だったようで、宮沢さんはニフティや富士銀行などの大手企業の企業イメージ確立戦略グループの中心人物として活躍していたそうです。

 

40代で転職したという英国系コンサルタント会社でも非常に評価が高く、上司からも「多角的にものを考えることができる、非常に貴重な人材だった」とのコメントが発表されていました。

 

 

個人で映像プロダクションを設立していた

 

事件後には「宮沢さんは自宅で怪しい仕事をしていた」との情報がネット上に流れたことがあったようですが、これはおそらく、宮沢みきおさんが自宅でアニメ関係の副業をしていたことから流れたデマではないかと思われます。

 

宮沢みきおさんは本業で手腕を発揮する一方で、学生時代からの趣味であった映像制作やアニメ制作をするために、自宅にて「祖師谷パークスタジオ」という映像プロダクションを設立していました。

 

 

上の警視庁刑事部の公式アカウントがアップした写真でも、自宅に個人の表札のほかに「祖師谷パークスタジオ」の看板が掲げられていることが確認できます。

 

 

宮沢みきおさんの家族

 

出典:https://www.youtube.com/

 

宮沢みきおさん一家は4人家族でした。事件現場となった自宅の隣には、妻の泰子さんの母と姉一家(夫婦と小学生の息子)が住んでいたといい、事件後にはみきおさんのご両親も取材に対応されています。

 

ここではまず、被害に遭われた泰子さんとにいなちゃん、礼くんについて見ていきましょう。

 

 

妻・泰子さん

 

宮沢みきおさんの妻、泰子さん(事件当時41歳)は東洋英和女学院大学を卒業後、有名化粧品会社(資生堂との話もあり)に就職、宣伝部に勤務していたといいます。みきおさんとは自己啓発セミナーを通して出会ったそうで、2人は1986年に結婚したとのことです。

 

結婚した2年後には泰子さんは化粧品会社を退職しており、東急線目蒲線奥沢駅前で実の姉と学習塾経営をはじめました。その翌年には自宅で学習塾経営をはじめたとされています。

 

短期間で立て続けに個人で学習塾を開設するなんて何かあったのかと思ってしまいますが、1992年に一緒に塾をはじめた姉が夫の仕事の関係でイギリスに移住しているため、おそらく1人で場所を借りて塾を続けるのは負担だと考えて、自宅に場所を変えたものと見られます。

 

なお、泰子さんの姉は事件が発生する2020年に日本に戻っており、事件時には宮沢みきおさん一家が暮らす隣の家に母とともに住んでいました。

 

 

娘・にいなちゃんと息子・礼くん

 

出典:https://blog.goo.ne.jp/

 

宮沢みきおさんと泰子さん夫婦の間には、1992年に長女のにいなちゃんが、1994年に長男の礼くんが誕生しています。事件当時、にいなちゃんは小学2年生、礼くんは保育園の年長でした。

 

姉のにいなちゃんはバレリーナになるのが夢の利発な少女で、弟の礼くんは発達障害があり、発語が少し遅れていたといいます。

 

そのためにいなちゃんは弟のことを常に気にかけており、幼稚園や小学校でも困っている子がいると真っ先に声をかけるような、優しい少女だったとのことです。

 

また、2人とも周囲の大人の愛情を受けて育った子どもたちで、泰子さんの姉も事件が発覚する前の31日の朝に「早起きのにいなちゃんと礼くんがいつまでたっても起きてこないみたいだけど、どうしたのだろう?」と不思議に思ったと話しています。

 

世田谷一家殺害事件では被害者の方々の殺され方が残酷であったと報じられていますが、なかでもショッキングだったのが、にいなちゃんの遺体の状態でした。

 

事件のあった夜、犯人は宮沢家の外壁の配管をよじ登り、中2階にある浴室の窓から屋内に侵入したと見られています。そしてまず、同じく中2階にある子ども部屋で就寝中であった礼くんに布団をかけて窒息死させたと考えられています。

 

その後は1階に降りてみきおさんを包丁で刺して殺害し、最後に2階に上がって、2階のロフトにある寝室で寝ていた泰子さんとにいなちゃんを殺害した可能性が高いとのこと。

 

ロフトで襲われた後、泰子さんとにいなちゃんは逃げようとしたらしく、滅多刺しにされながらロフトの階段を降りていき、礼くんが殺害された中2階で息絶えたものと見られています。

 

捜査関係者によると、ロフトには、にいなさんが泰子さんと寝るためのダブル幅のベッドが置かれていた。柳刃包丁(刃渡り21センチ)は先端が折れた状態で使われており、ベッドの上部付近に突き刺さった痕跡があった。ロフトの床には、犯行中さらに折れたとみられる刃の中間部分が落ちていた。

 

引用:【独自】ロフトの壁に包丁の傷 女児と女性を執拗に襲ったか 世田谷一家殺害事件20年

 

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泰子さんとにいなちゃんが襲われたロフトには上のような痕跡があったことも報じられており、犯人がこの2人に対して高い殺意を持っていたことが窺えます。

 

いい大人であろう犯人が個人的な恨みを持つことはまず考えられない、わずか8歳の少女に対してなぜここまで残虐なことができるのか、この点には社会からも「許せない」「子どもまで手にかける必要がどこにあるのか」と激しい批判が飛びました。

 

 

宮沢みきおさん世田谷一家殺害事件の真相考察① 1億5,000万円で購入した自宅

 

出典:https://plaza.rakuten.co.jp/

 

事件現場となった世田谷区上祖師谷の宮沢さん宅は、上の写真の通り2棟の家がぴったりとくっついたような変わった外観でした。内部で繋がっているのか、二世帯住宅になっているとのことです。

 

この家は1990年、宮沢みきおさんが34歳の時に宮沢さん夫婦と泰子さんの姉夫婦、泰子さんの母親が出資しあって購入したものだといいます。中古物件で土地と合わせて1億5,000万円であったそうで、購入後に2,700万円をかけてリフォームしたとの話も見られました。

 

地価の高さから「世田谷の一軒家」と聞くと代々そこに住んでいた人なのだろうな、という印象を受けてしまいますが、宮沢みきおさんは結婚後にこの場所に土地建物を購入していたのです。

 

この自宅の画像が公開された時、世間からは「周りに何もないように見えるけど、世田谷でもこんなに土地が余っている場所があるの?」という驚きの声が上がりました。

 

 

Google Mapで航空写真を確認するとわかるのですが、宮沢みきおさんの自宅(東京都世田谷区上祖師谷3丁目23番26号)の周辺は祖師谷公園となっています。公園のなかに1軒だけ民家が残っているような状態です。

 

もともと宮沢さん一家が住んでいた上祖師谷3丁目は都立祖師谷公園の拡張整備計画の対象になっており、1991年から本格的に公園の拡張と緑地化がおこなわれたために、1998年を境に20世帯ほど住んでいたという近隣住民は転居していました。

 

そのため事件発生時には宮沢さん一家の周辺は公園となっていて、周囲に民家がなかったのです。

 

宮沢さん一家はなぜ引っ越さなかったのか

 

ではなぜ、宮沢さん一家は引っ越さなかったのでしょうか?公園の拡張整備計画での立ち退きであれば都が適正な補償をしてくれるうえ、通常の不動産売買で生じる税金も発生しませんから、懐が痛む話ではなかったはずです。

 

宮沢さん一家が住んでいた周辺の地域は地上げ屋に狙われていたとの話もあります。世田谷という地価の高い場所、しかも20棟以上の家がまとめて動くとなると土地の所有者と東京都との交渉がまとまる前に間に入っておいしい思いをしよう、と目論む人間がいても不思議ではありません。

 

世田谷一家殺人事件についての著書も出版しているジャーナリストの一橋文哉氏も、立ち退きの話が具体的になった1998年前後から、宮沢さんの自宅周辺で怪しい動きがあったと述べています。

 

宮澤家周辺では、移転する家屋を安く買い上げ、転売を繰り返した末に東京都に高く売りつけて荒稼ぎしようとする不動産ブローカーや暴力団系地上げ業者が跋扈し、宮澤家の内情を調査したり家族の動向を見張っていた形跡があった。

 

引用:世田谷一家殺人事件、私は「真犯人」を知っている〜警察の致命的失敗とマスコミの怠慢

 

この情報から地上げ屋が提示した金額で土地の売買の話がまとまらなかったため、宮沢さん一家は殺害されたのではないか?との考察もされています。

 

ただ東京都東部公園緑地事務所によると、宮沢さん一家も2000年3月の時点で都との間で立ち退き交渉がまとまっており、登記簿上でも3月付けで所有権が移転されているといいます。

 

さらに事件の前には土地売却料と物件移転補償費の一部として数千万円が、東京都から宮沢みきおさんに振り込まれていたとされ、2001年3月に一家は転居する予定でした。

 

地上げ屋が入り込む余地はなかったようにも見受けられますが、 2002年に『新潮45』に掲載された一橋氏のレポートによると、上祖師谷の土地の売却の話は進んでいたものの、なぜか宮沢さん一家が転居先としていた土地については都との間で売買契約が成立しておらず、事件発生時に所有権移転さえおこなわれていなかったそうです。

 

宮沢さん一家は転居先では中古の家を買うのではなく、家を建てる予定だったとの話もあることから、転居3ヶ月前になって建築に着手していないどころか、建築確認申請も出していなかったというのも不思議な印象を受けます。

 

そのため、東京都との話がついた後も、やはり土地をめぐってトラブルに巻き込まれていたのではないか?とも指摘されています。

 

 

高額な立ち退き料目当てで家を買っていた?

 

出典:https://ja.wikipedia.org/

 

宮沢さん一家が上祖師谷に家を購入したのが1990年5月、その翌年に公園の拡張整備計画が本格化し、1998年に立ち退きが始まったことから、一家はもともと高額な立ち退き料を得るために家を購入したのではないか?とも噂されていたようです。

 

たしかにタイミングから考えても、購入した金額よりも高い立ち退き料が手に入るかもしれない、という意図があって上祖師谷3丁目に家を買ったのかもしれません。

 

最寄りの駅まで徒歩25分はかかるという決して便利とは呼べない立地だったこと、さらに『新潮45』の誌上で一橋文哉氏が泰子さんの父親について「在日の不動産ブローカーだった」と書いたこともあり、立ち退き料目的で家を買ったという見方はより強くなりました。

 

しかしほかの要素を見ると、買ってすぐに高く売ろうといったような山っ気のある目論見で宮沢さん一家が上祖師谷に住んでいたとは、あまり思えないのです。

 

すぐに売るつもりなら、高齢の母を連れて移り住み、2,700万円もの金額を投じたリフォームなどするものでしょうか?

 

もともと祖師谷公園は「日本のサグラダ・ファミリア」の異名を持つ公園で、1939年に策定された「東京緑地計画」の対象地区になっていたものの、周辺にどんどん住宅が建っていったことから緑地化が進まない地区として有名でした。

 

そのような場所ですから、宮沢みきおさん夫婦や姉夫婦も転居してすぐに立ち退きが本格化するとは夢にも思わず、「開発の話が出ているし、将来的に財産として子ども達に遺せたらいいな」程度の気持ちで家を購入したのではないでしょうか。

 

泰子さんの姉の入江杏さんは、事件後に「早く、あの家を出ればよかったと後悔している。1998年に立ち退きの話が出てから3年の猶予があったので、ギリギリまで住み続けようとしてしまった」「母ができるだけ長くあの家で暮らしたいと言っていて、私達もその気持ちに寄り添いたかった」と話されていました。

 

この話から考えても、宮沢さん一家は開発の立ち退き料を期待して家を買ったというよりも「都心なのに緑が多くて、母親にも子どもたちにとっても良い環境だった」という理由で、上祖師谷に住んでいたのではないかと思われます。

 

また引っ越しとなると、にいなちゃんと礼くん、そして姉夫婦の子どもと3人の子どもの学校や習い事などの都合も考えなければいけません。3つの世帯すべてが納得するような転居先を探すのは困難だったのではないでしょうか。

 

そのために他の世帯よりも立ち退きが遅れてしまっただけの可能性も、十分に考えられます。

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宮沢みきおさん世田谷一家殺害事件の真相考察② 犯人の狙いはにいなちゃん?

 

出典:https://www.youtube.com/

 

泰子さんとにいなちゃんが凄惨な殺され方をしていたことから、犯人の狙いは家長のみきおさんではなく、にいなちゃんだったのでは?とも考えられました。

 

実際に、にいなちゃんにつきまとっていたという近所に住む男を警察がマークしていたとの話もあります。バレエやピアノなどの習い事などの行き帰り時に、にいなちゃんの後をつけていたという男で、ほかの女児にもつきまとい、接触するなどして問題視されていたそうです。

 

警察はこの男がにいなちゃんのことを気に入って付け狙っていたところ、泰子さんに気づかれて阻止されるなどして逆恨みをしたのではないかと考え、任意で指紋採取もしたといいます。

 

なお、この男は父親が日本人、母親が南欧系というハーフで、事件現場に残されていたDNAプロファイルの結果と人種の情報が一致していました。

 

しかし、男の指紋と事件現場から採取された指紋は一致せず、男は犯行に関与していなかったと結論付けられました。

 

なお、事件現場に残された犯人の指紋は特殊な形状をしており、とくに親指の指紋が豚の鼻のようなかたちをしていたことから警察の捜査本部では「ブタバナ」と呼ばれていたそうです。

 

そのため初動捜査時には「これだけ変わった指紋の持ち主なら、簡単に探せるだろう」という楽観的なムードが捜査本部にはあったといい、現場周辺に住んでいる人や通行人から警察のデータベース、海外の犯罪者まで、約5,000万件の指紋照合がおこなわれたとされます。

 

ネット上でも「祖師ヶ谷大蔵のコンビニで働いていて、親指の指紋をとられた」「近くの道をバイクで走っていたら警察に呼び止められて、親指の指紋をとられた」といった体験談が数多く見られるため、警察が指紋にこだわって捜査をしていた様子が窺えます。

 

 

ただ現在では、指紋にこだわりすぎたがゆえに他の情報収集がおざなりになっていた、指紋が違うだけで怪しい人物の捜査も打ち切っていたと、指紋偏重の捜査について批判的な意見も出ています。

 

そのため、にいなちゃんにつきまとっていたハーフの男についても、もっと詳しく捜査をしたら何か出てきたのではないか、と疑問の声があがっているようです。

 

 

 

宮沢みきおさん世田谷一家殺害事件の真相考察③ 犯人は韓国人?

 

宮沢さん一家の隣には泰子さんの姉一家と母親も住んでいたのに、殺害時には誰も異音や悲鳴に気が付きませんでした。

 

これには理由があります。物音や悲鳴に誰も気づかなかったのは、お互いの生活の邪魔にならないように家を防音壁にしており、さらに犯人は被害者の首を掻ききり、声を出せなくしてからめった刺しにするなどして殺害していたためです。

 

先に喉を切るという殺害方法から、犯人はプロの殺し屋か軍隊経験者ではないかとも予想されました。そして浮上してきたのが、宮沢さん一家に振り込まれる予定であった立ち退き料を狙い、韓国人か中国人の犯罪組織が強盗に入ったのではないかという説です。

 

しかし韓国諜報員によると、犯行の際に自らも怪我をした挙げ句、血液や指紋という重要な証拠を残していること、凶器が量販店で売られている包丁と宮沢さんの自宅キッチンにあった包丁であること、殺害方法が荒すぎることから素人の犯行の可能性が高いそうです。

 

出典:https://www.youtube.com/

 

またこの諜報員は一見、奇行に見える長時間現場に留まってのPC操作にも理由があり、宮沢さん一家の資産や、お金の流れを把握できる情報を探っていたのではないかとも指摘していました。

 

そのため犯人は韓国か中国系マフィアの下部組織や下請けで雇われた人間で、指示を出した黒幕がいるというのです。

 

この説は2006年に出版された斉藤寅氏のベストセラー『世田谷一家殺人事件―侵入者たちの告白』でも取り上げられて話題となりました。

 

本書のなかでは、中国や韓国の留学生を中心とした犯罪組織「クリミナルグループ」が宮沢さん一家を殺害した実行犯と断定されていましたが、この説については警視庁捜査一課長が直々に否定しています。

 

 

投資顧問会社が韓国の元・不良少年を雇った?

 

同じく犯人は韓国人だという説で『世田谷一家殺人事件 韓国マフィアの暗殺者』などの本を出版しているのが一橋文哉氏です。

 

一橋氏は著作のなかで「投資顧問会社元代表の手引で元宗教団体幹部の幹部の金田(仮名)という男が、発語が遅れていた礼くんの支援と称して宮沢さん一家に近づき、自分の駒だった李(仮名)という元不良の青年に一家を襲わせた」と訴えています。

 

たしかに子育て中の母親を狙って勧誘をする宗教団体が多い、というのは有名な話です。「子育てに悩んでいるママの集まりに参加しないか」と誘われて行ってみたら、宗教のセミナーやマルチ商法の説明会だったという体験談はよく聞きます。

 

一橋氏は事業の失敗から多額の借金を負っていた金田(仮名)が、投資顧問会社元代表の黒幕に依頼されて、立ち退き料を盗む目的で宮沢さん一家に接触し、夜間に家に上げてもらえる程度の信用を得たところで、連れてきた李(仮名)に犯行を指示したとしています。

 

ただ一橋氏の説は重要人物がすべて仮名で書かれており、証言についても「元公安捜査官」「元諜報員」となっていて具体的な出どころを明かさない情報が多いのです。

 

そのため、李(仮名)や金田(仮名)のその後、なぜ彼らを逮捕できないのかについても著作内で取り上げているのですが、どこまでが本当なのかわからないような内容で、読者からも「作り話でしょうか?」「事件の詳細な話などは興味深かったが、犯人に関する話は大幅に作者の妄想が含まれているように読めた」といった指摘もされています。

 

 

犯人はフィリピンの軍人という見方も

 

出典:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/

 

 

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世田谷一家殺害事件では、凶器の柳刃包丁とともに穴の空いた黒いハンカチ(無印良品で売られていたもの)が残されていました。このハンカチは、警視庁が公開している上の画像のような方法で、凶器の柳刃包丁を包むのに使っていたとみられています。

 

2019年に入り、フィリピン北部のイロコス地方やイサベラ州で似たような方法でハンカチが使われるとの情報が、警視庁に複数寄せられたそうです。

 

とくに軍人が刃物を使う際にこのような包み方をするとの情報が目立ったことから、捜査本部がICPOに情報提供や協力を求めたとも報じられました。

 

この件については続報が出ていませんが、今後、事件解決の糸口になる可能性も否定できません。

 

 

宮沢みきおさん世田谷一家殺害事件の真相考察④ 事件の裏に統一教会がいる?

 

出典:https://ameblo.jp/

 

宮沢みきおさんと泰子さんは統一教会の信者だったのではないか?との噂があります。

 

宮沢みきおさんは大学卒業後、1985年頃から自己啓発セミナーに通うようになっていたそうです。

 

このことは2001年1月26日発行の『週刊朝日』で報じられたことで、証言をした東京大学時代の同級生は「(宮沢さんは)セミナーに通うようになってから、自分たち学生時代の友達とは距離を置くようになった」とも語っていました。

 

泰子さんと姉も同じセミナーに参加していたとの情報があることから、このセミナーが2人が出会ったきっかけだとされています。

 

2人が自己啓発セミナーに参加しはじめた1980年代というと、日本国内で統一教会の活動が盛んになりはじめた時期と重なります。そして日本のマスコミが霊感商法を激しく批判したことから、統一教会からの嫌がらせや反発が目立つようになり、教団が問題視されだした時期でもあります。

 

また、ほかの新興宗教やマルチ商法などがそうであるように、統一教会が自己啓発セミナーを装って若者を中心に信者を集めていたことも明らかになっており、世田谷一家殺害事件の背後には統一教会がいるのではないか?と囁かれるようになったのです。

 

 

犯人は統一教会の信者?

 

団体名は伏せられていましたが、『週刊朝日』は宮沢さん夫妻が通っていた自己啓発セミナーの運営団体にもインタビューをしており、以下のように語っていました。

 

・宮沢さん夫妻は10年ほど前までは、一週間に一度の頻度でセミナーに参加していた

 

・しかし、ここ最近になってぱったり来なくなった

 

・このセミナーは金儲けを目的にはしていない

 

・ゲームなどを通して自分を知り、反省するという大学のサークルのような集いである

 

・本当の自分を知ることで社会からも自由になるというスタンス

 

このインタビューから、宮沢さん夫妻は何らかの理由で自己啓発セミナーを運営していた団体と距離を置くようになっていた、あるいは事件前に脱会していた可能性が考えられます。

 

また活動内容で「ゲームなどで楽しく自己啓発をしている」といった旨の話をしていますが、カルト宗教がおこなっている自己啓発セミナーでボードゲームなどのゲームが洗脳の道具に使われることは少なくないといいます。

 

これらのことから、宮沢みきおさんは事件が起きる直前に統一協会を脱会した、そのために教団信者から殺害されたのではないか?とも考察されるようになったのです。

 

 

実際に、ジャーナリストの多田文明氏も、1987年に友人から自己啓発セミナーに誘われたのがきっかけで、統一教会に入ることになったと語っています。

 

多田文明氏の経験談から考えても、宮沢さん夫妻がそれと知らずに参加した自己啓発セミナーをきっかけに、統一教会に入信していたのではないか、との考察は否定できないものがあります。

 

しかしながら、仮に統一教会の信者だったとしても脱会した程度で一家全員が殺害されるのでしょうか。

 

多田文明氏は1996年に統一教会を脱会していますが、現在もご健勝でTVなどにも出演されています。

 

また、一時期は教団の広告塔的な存在であった女子新体操オリンピック選手の山﨑浩子さんも、現在は統一教会を脱会して暴露本も出版されています。

 

そこで浮上したのが、教団内で宮沢みきおさんは「特別な仕事」を任されていたのではないか?という仮説です。

 

 

 

宮沢みきおさん世田谷一家殺害事件の真相考察⑤ 北朝鮮と関わりを持っていた?

 

出典:https://pixabay.com/

 

2022年7月に発生した安倍晋三元首相銃撃事件以降、これまでタブーとされてきた統一教会の内情について新聞やTV、週刊誌がこぞって報道するようになりました。

 

表向きは反共産主義を掲げてきた統一教会ですが、教祖の文鮮明と金正日は義兄弟のような間柄であった、統一教会は北朝鮮に5,000億円を超える献金をしていたなど、実際には北朝鮮と深い関係にあったことも明かされてきています。

 

そのような状況のなかで注目を集めているのが、事件発生直後から囁かれていた「宮沢みきおさんは統一教会で、北朝鮮とのパイプ役を任されていたのではないか」という説です。

 

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この説では宮沢みきおさんは統一教会関係のパチンコ店の売上を北朝鮮へ送金する仕事を任されており、何らかの理由でそれを断る、もしくは送金予定のお金に手をつけるなどして送金を停止したために、統一教会関係者に殺害されたのではないかと考察されています。

 

ただ、この説の根拠となっているのが「マルハンの創始者の韓昌祐氏は、統一教会教祖の文鮮明の妻・韓鶴子の兄だから」という話なのですが、これ自体がデマで、韓昌祐氏と韓鶴子は姓が同じだけの赤の他人なのです。

 

そもそも韓鶴子は一人っ子だと公表していますし、韓昌祐氏も兄弟は兄がいるだけだと公表しています。また、2人の出身地も異なります。したがって、信ぴょう性にかける考察という印象を拭えません。

 

 

朝鮮総連の大物工作員を警察に売った報復?

 

宮沢みきおさんが入信していたのは統一教会ではなく、新宿百人町に拠点のあったキリスト教系の宗教団体「国際キリストセンター」だったのではないか?との説もあります。

 

国際キリストセンターは朝鮮総連元幹部の康成輝が設立した団体で、宗教を隠れ蓑に日本のキリスト教会に近づき、北朝鮮への食糧支援に携わる、韓国内に拘置されていた政治犯を北朝鮮に送還するなどして暗躍していました。

 

康成輝が日本において巨額の工作資金を調達していたこと、国会議員に近づいて抱き込んでいたことも新宿百人町事件と呼ばれ、明らかになっています。

 

この康成輝は2000年11月21日に、パチンコ店従業員や牧師など、他の工作員12名とともに逮捕されているのですが、康の情報を警察に売ったのが宮沢みきおさんで、報復として凄惨な殺され方をしたのではないか、と指摘されているのです。

 

そもそも宮沢みきおさんが国際キリストセンターに入信していたという根拠が薄いので、推測の域をでない考察ですが、ジャーナリストの麻生幾氏も月刊『文芸春秋』に以下のようなことを書いました。

 

北朝鮮の特殊部隊の兵士は、時折日本に上陸して日本人を殺害し、また北朝鮮に帰るという訓練をしている。脱北者の1人が、「ある北朝鮮の兵士が世田谷一家殺人事件とそっくりの事件について、自身が関与したことを自慢しているのを聞いた」というのです。

 

引用:世田谷一家殺害事件から20年、真実にここまで肉薄していた捜査の全貌

 

この情報が本当ならば、仕事やプライベートな集まりを通じて宮沢みきおさん一家が北朝鮮の団体と関わってしまい、トラブルに巻き込まれた可能性も否定できないでしょう。

 

 

 

宮沢みきおさん世田谷一家殺害事件の現在① 自宅が公開される

 

 

2020年1月18日、宮沢みきおさんの妻・泰子さんの姉の入江杏さんが事件の現場となった上祖師谷の自宅の内部をマスコミに公開しました。

 

宮沢さんの自宅は事件現場として長らく保全されてきたものの、2019年に3D映像にするなどして警察による証拠保全が完了したことから、取り壊しが打診されていました。

 

あまりにも辛い記憶が残る場所であったことから、姉一家は事件後に母親とともにひっそりと転居していったそうです。被害者遺族という立場でありながら、「お宅は無事で良かったわね」といったように、周囲から心無い言葉を投げかけられたことも「この場所にはもういられない」と思った理由だったといいます。

 

誰も住んでいなかったことからこの20年で宮沢さん宅は老朽化が進み、倒壊の危険性も出てきたとされます。

 

警察から宮沢さん宅の取り壊し延長要請の解除通知を受けた入江さんは、「家がなくなってしまうことで、事件が風化してしまうのではないか」との考えから、自宅内部の公開に踏み切ったとのことです。

 

 

事件を知らない世代が増え…フェンスに落書きされる事件も

 

出典:https://www.youtube.com/

 

2021年5月、宮沢さん宅を囲むフェンスに落書きをしたという17歳の少年が書類送検されるという事件が起きました。

 

少年は世田谷一家殺害事件のことを知らなかったといい、「ネットでストリートアートを見て、自分もやってみたくなった。反省している」と供述しているそうです。

 

事件が起きた直後はひっそりと静まり返っていた祖師谷公園周辺も、現在は近隣に保育園ができて新しい住民も増え、普通の公園として親しまれているといいます。

 

新しく越してきた住民のなかには「1軒残っている家が世田谷一家殺害事件の現場だと知っているけれど、気にならない」という人のほかに「あの家がなぜ残っているのか知らないし、気にしたこともない」という人もいるとのことです。

 

入江さんが危惧したように、あれだけ凄惨な事件でも風化していっていることが窺えます。

 

このことについて、ネット上でも「少なくとも周辺の学校では、事件の話を子どもに教えたほうが良いのではないか」「このままだと、近隣の若者からは心霊スポットのような扱いをされてしまうのではないか?遺族のために、それだけは避けて欲しい」との声も見られました。

 

解決に向けてより多くの情報を募るためにも、事件を風化させない働きかけが求められます。

 

 

 

宮沢みきおさん世田谷一家殺害事件の現在② 遺族の現在

 

隣に暮らしていた泰子さんの姉や母親だけではなく、みきおさんの母親である節子さんも事件解決に向けて長らく働きかけをされています。

 

2021年末に開かれた警察関係者が参加する事件解決を願う集会にも参加し、90歳をこえるご高齢でありながら一家の命日のお墓参りも欠かさずにおこなってきたそうです。

 

宮沢みきおさんの父親・良行さんは、事件の解決を見ないまま2012年に他界されたといいます。そのために節子さんは「どうしても自分の目で事件解決を確認したい。それまでは生きていたい」と強く願っているとのことです。

 

みきおさんは良行さん、節子さん夫婦にとって一人息子だったそうです。お一人で暮らす家で事件の解決を待ち続けている節子さんがどれほど辛く苦しい思いで日々を送っているか、察するに余りあります。

 

 

 

宮沢みきおさん世田谷一家殺害事件の現在③ 警察が焼肉店の元店員をマーク?

 

2021年11月、『週刊FLASH 』が世田谷一家殺害事件に新展開があったと報じて話題になりました。

 

2021年の9月に、事件当時に世田谷区内で焼肉店を経営していたという男性のもとを「Hという従業員について話を聞きたい」として警察が訪れていたというのです。

 

警察が「H」という男性について捜査をしたきっかけは、2001年の元日にHが手に包帯を巻いて祖師ヶ谷大蔵の商店街を歩いていたところを焼肉店の常連客が目撃したという情報が、なぜか今になって寄せられたからだといいます。

 

この焼肉店の元店主は、世田谷一家殺害事件が起きる前後に自宅に空き巣に入られており、腕時計や貴金属、現金など数百万円相当を盗まれていたそうです。

 

空き巣事件の犯人は見つかっていないといいますが、店をやっていた当時はHを含む従業員を家にあげて食事を振る舞っていたことから、警察から「お宅の空き巣事件にも、世田谷一家殺害事件にもHが関与している可能性がある」と聞かされたとのことです。

 

警察が異例の実名捜査をおこなったことから、Hが見つかればDNAか指紋の照合で犯人が捕まるのでは?と注目を集めましたが、報道から1年近く経ってもHはどうなったのか、続報はありません。

 

 

 

宮沢みきおさんと世田谷一家殺害事件についてのまとめ

 

今回は2000年の年末に発生した20世紀最後の凶悪事件・世田谷一家殺害事件と被害者の宮沢みきおさん一家について、現在わかっている情報をまとめて紹介いたしました。

 

調べてみると、あまりにも事件について不可解な点が多いためか、「被害者の宮沢みきおさんに裏の顔があったのではないか?」との考察も少なからず見られました。しかし、実際のところは誰が狙われてもおかしくないような理由、それこそ「あの家に大金が入ってくると聞いたから」「周囲の家が立ち退いていて、強盗に入りやすそうだったから」といった理不尽極まりない理由で宮沢さん一家が襲われてしまったのではないかという印象を受けます。

 

時効が発生しない事件とはいえ、事件から年月を重ねるほど解決は難しくなっていきます。ご遺族のため、そして家族で過ごす正月を前に凶刃に襲われてしまった宮沢さん一家のために、一日も早く犯人が捕まることを願います。

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