『おもいッきりDON!』は2009年から2010年にかけて日本テレビ系列で放送された昼のワイドショーです。この記事では『おもいッきりDON!』について心霊現象と騒がれた怖い放送事故、検索してはいけない理由、打ち切り原因をまとめて紹介します。
この記事の目次
おもいッきりDON!とは
出典:https://www1.edogawa-u.ac.jp/
『おもいッきりDON!』は、日本テレビ系列で2009年3月30日から2010年3月26日まで放送されていたワイドショーです。午前10:25〜11:25までが第一部、11:55〜13:55までが第二部という二部構成になっており、月曜から金曜まで放送されていました。
第二部の総合司会を中山秀征さん、第一部の総合司会を曜日別でビビる大木さんとますだおかだの岡田圭右さんが務め、日替わりのレギュラーパネリストとして徳光和夫さんや草野仁さんらが出演していました。
おもいッきりDON!の放送事故が怖い
お昼の明るいバラエティ番組、情報番組として愛された『おもいッきりDON!』ですが、2009年8月6日(木曜日)の放送で、後々まで語り継がれるような怖い放送事故を起こしています。
まずは問題の放送事故シーンを、デジタル放送版、アナログ放送版にわけて見ていきましょう。
デジタル放送での放送事故シーン
エンディングの挨拶として、カメラの手前から奥に並んだ出演者が、中山秀征さんの「おもいっきり」という声に対して、「ドン!」と答えるという掛け合いが終わった後、0:06くらいから画面に異変が起こります。
まず画面が固まり、出演者のなかで優木まおみさんとナイツの塙信之さんだけがガクガクと不自然に振動し、僅かに遅れて「カタカタカタ…」という電子音のような音が入ります。
この状態が15秒程度続いた後、何事もなかったかのようにCMに切り替わって番組は終了しました。
アナログ放送での放送事故シーン
より怖いとされているのが、同日同じシーンをアナログ放送で見ていた場合に起きた放送事故です。
上の動画がアナログ放送での事故を録画したものなのですが、0:05くらいから優木まおみさんと塙宣之さんにくわえてナイツの土屋伸之さんがガタガタと揺れるようになり、徐々に画面の色がおかしくねっていきます。
さらに画面の左側がじわじわと黒くなっていき、最後は画面に赤い線が浮かび上がってきます。「カタカタ…」という音が鳴り続けているのは、デジタル放送と同じです。
とくに怖がられたのは最後に赤く浮かび上がってきた模様で、「最後に赤い文字で『死』という漢字が浮き上がった」「『呪』という文字が見えた」とネット上でも意見が飛び交いました。
おもいッきりDON!の放送事故は心霊現象?当時の反応まとめ
放送直後、『おもいッきりDON!』の放送事故はなぜ起きたのか、なにか不吉なことの予兆ではないかとネットでは噂になりました。ここでは当時囁かれた放送事故の原因を紹介していきます。
①心霊現象
徐々に広がっていく画面左側の黒い影のようなものが人影に見える、イヤホンで音声を聞いているとCMに入る直前に「あはは、あはは」という女の笑い声が聞こえるといった噂も流れ、『おもいッきりDON!』の放送事故は心霊現象だと騒がれました。
とくに2ちゃんねるのオカルト板などでは「この放送事故の映像を見てからずっと頭が痛い」「これを見た知り合いが交通事故にあったらしい」という書き込みまでされていたほどです。
また、学生の夏休みの時期で普段とは違う視聴者層を呼び込める可能性もあったため「近日中に番組内で心霊特集をやる予定で、その宣伝か話題作りで意図的にこんな映像を流したのかも」という意見も見られました。
②8月9日という日付も話題になる
『おもいッきりDON!』で放送事故が起きたのは8月6日。長崎に原爆が投下された日です。
そのためネット上では「原爆が投下されて街が一瞬で吹き飛んでいく様子に見える」「『おもいッきりDON!』という番組名も意味深だ」と、原爆と関係のある放送事故なのではないかとの考察も飛び交いました。
また、「ニュース番組では一般の視聴者にはわからないような隠語や映像を挟んで、重要な報道を限られた人に伝えようとすることがあるらしい」という都市伝説を持ち出して、「爆発を連想させる放送事故は、近日中に北朝鮮からミサイルが発射されるっていうメッセージだったりして」との意見もありました。
③アステカの祭壇
アステカの祭壇とは見た人は必ず呪われる、不幸になると噂されている写真です。特定の1枚の写真を指した呼び名ではなく、赤い光とともに壺や台のようなものが映り込んでいる写真を総じてアステカの祭壇と呼び、撮影された場所や時代は問いません。
たとえば下の画像がアステカの祭壇のなかでも有名な1枚です。見ても呪われることはないのでご安心ください。
アステカの祭壇は現像を必要とするアナログカメラでの撮影でのみ起こる現象で、感光したフィルムを使って撮ると必ず上のような写真ができあがるといいます。
フィルムの既に焼けた部分に赤い光や影のようなムラが出るため、どこで撮影しても同じく心霊写真のようなものが撮れるわけです。
しかし、このようなトリックが明かされる前にアステカの祭壇は都市伝説として浸透してしまい、「『おもいッきりDON!』の放送事故もアステカの祭壇に似ている」と話題になり、放送を見てしまった人は呪われると囁かれました。
おもいッきりDON!の放送事故の原因
『おもいッきりDON!』の放送事故は、直後に放送された『情報ライブミヤネ屋』でも謝罪がされており、後日発売された『週刊文春』で機材トラブルが原因だったと明かされています。
『おもいッきりDON!』の放送局は日本テレビで、次番組の『情報ライブミヤネ屋』は読売テレビの番組です。
この間のバトンタッチがうまくいかず、読売テレビ側のミスで『おもいッきりDON!』のエンディング部分がループしてしまったとのことです。
いまだにおもいッきりDON!の放送事故が伝説扱いされている理由
『おもいッきりDON!』の放送事故は、現在でもたびたびネット上で話題になっています。
その理由は原因がわかっていても不気味すぎることと、デジタル放送とアナログ放送で起き大変の様子が違うことです。
地上デジタル放送が全国で開始された2006年から、アナログ放送が終わる2011年までの間に起きた放送事故という点そのものが珍しく、同じ不具合でもこれだけ違うのか、デジタル放送に移行したらもう砂嵐のような映像を見ることもないのかと、視聴者に驚きを与えました。
おもいッきりDON!が検索してはいけない言葉の理由
『おもいッきりDON!』が検索してはいけない言葉と言われている理由は、検索すると放送事故の動画や静止画が上位表示されるためです。
放送直後に読売テレビ内でのトラブルが原因で起きた事故だと公表されましたが、それでも「夜に1人で見ると怖い」「生理的に恐怖を感じる」といった声も多いことから、怖いものが苦手な人は検索を避けた方が無難という扱いになっています。
また、これに関連して「おっさんカマンベール」という言葉も検索してはいけない言葉に数えられることもあります。
「おっさんカマンベール」とは下のピザーラのCMのことです。
視聴するとわかるのですが、とろけるカマンベールチーズの映像とともに流れる「フランス産カマンベール」というナレーションが、空耳で「おっさんカマンベール」と聞こえます。
そこから通称「おっさんカマンベール」と呼ばれるようになったのですが、このCMは『おもいッきりDON!』の放送事故直後にも流れていました。
そのため放送事故と結びついて有名になってしまい、「おっさんカマンベール」と検索しても放送事故の情報がヒットしてしまうことから、検索しない方が良いとされている様子です。
おもいッきりDON!は打ち切りだった?
『おもいッきりDON!』は2010年3月26日に第一部、第二部ともに放送終了を迎えました。2009年3月30日の開始からわずか1年で終了したことから、正式な理由は発表されていないものの視聴率低迷で打ち切りになったのでは?と見られています。
しかも調べてみると関西(読売放送地区)では、2009年5月末ですでに第一部の放送を終了しており、後続番組として旅番組の再放送とTVショッピングを流していたようです。
平日の午前中は在宅している人自体が少なく、さらにそのなかでTVを観る人というのは限られます。
少ない視聴者をライバル局と奪い合うわけですから、番組内容には工夫が求められます。そのため、2009年の下半期からは第一部は『おもいッきりPON!』と番組名を変えてバラエティ色を濃くし、第二部は情報番組へと路線を変えました。
しかし、放送時の口コミを調べてみると「内輪で盛り上がっている感じが見ていて寒々しい」「家にいても家事や仕事をしている人がほとんど。平日の午前はラジオ最強だと思うし、あのテンションはキツイ」といった厳しい意見が目立ち、路線変更の評判もあまりよくなかったようです。
とくに第二部は、当時お昼の番組の代名詞的な存在であった『笑っていいとも!』と放送時間が被っていたことから視聴率争いを制することが難しく、どうしても時間帯視聴率1位をとることができなかったといいます。そのため早期での終了が決まったのではないか、と予想されました。
また、日本テレビ系列で2011年から放送された日曜日の朝の情報番組『シューイチ』の司会者に中山秀征さんのキャスティングが決まったために、同じく中山さんが総合司会を務めた『おもいッきりDON!』の継続が難しくなったのではないか、とも指摘されています。
おもいッきりDON!の前番組と後続番組でも心霊騒ぎが起きていた
実は『おもいッきりDON!』以外にも、日本テレビ系列のお昼のワイドショーでは生放送中に何回か心霊騒動が起きています。ここでは『おもいッきりDON!』と関係のある日本テレビ系列の番組で起きた心霊騒ぎについて紹介していきます。
①午後は○○おもいッきりテレビ
『おもいッきりDON!』が放送される前、1988年10月3日から2007年9月28日まで平日12:00〜13:55の間、日本テレビ系列で放送されていた『午後は○○おもいッきりテレビ』。
総合司会のみのもんたさんが視聴者の電話相談に乗るという「ちょっと聞いてョ!おもいッきり生電話」や、夏休み期間の特別怪奇特集「あなたの知らない世界」などの人気コーナーを生み出した長寿番組です。
さて、『おもいッきりDON!』の第二部とほぼ同じ時間帯に放送されていたこちらの番組でも、当時世間を騒がせた放送事故が起きています。
話題になったのは1990年7月に放送された回で、「おもいッきり生電話」のコーナーに亡くなった美空ひばりさんの霊が現れたと騒ぎになりました。
この日の放送には稲川淳二さんやアグネス・チャンさん、ケント・ギルバートさんらが出演しており、霊らしきものが映ったとされているのが、上の画像の明るい箇所、アグネス・チャンさんの側頭部の付近です。こちらを拡大したのが下の画像となります。
出演者は何も気づかずに番組はエンディングを迎えます。しかし、日本テレビには視聴者からの問い合わせが殺到。
放送日が美空ひばりさん( 1989年6月24日死去)の一周忌の直後だったこともあり、「ひばりさんが映っていた!」と大騒ぎになったのです。
ただ、はっきりと顔が映っていても不気味、怖いと感じた視聴者は少なかったようで「ひばりさんが戻ってきてくれた!」「穏やかな表情をしている」といった声が目立ったようです。
また、『午後は○○おもいッきりテレビ』には「今日は何の日?」という、過去のその日付に起きた出来事や記念日、誕生花などを紹介する番組内コーナーがあったのですが、これが放送事故と関係しているのではないか?とも指摘されています。
この放送事故が起きる直前の1970年6月24日放送の「今日は何の日?」で、ひばりさんの逝去を取り上げ、その時に在りし日のひばりさんの写真をパネルで紹介、そのパネルを片付けていなかったため、映り込んでしまったのではないのかと考察されているのです。
いずれにしても、美空ひばりさんが国民から深く愛されていることがわかる放送事故でした。
②ヒルナンデス
現在、『おもいッきりDON!』の後継番組として放送されている『ヒルナンデス』でも、2021年に放送事故では?心霊現象だと噂になった出来事がありました。
話題になったのは最新の設備を備えた住宅を取材するコーナーで、鏡の部分を引き出すことで前かがみにならずにメイクができる、という洗面台を紹介するシーンが問題となりました。
上の画像のようにデモンストレーションで女性がメイクを実演したのですが、女性本人は右手で化粧パフを持ち、ポンポンとしっかり顔に粉をはたいているのですが、なぜか鏡に映った女性は手をほとんど動かしていないように見えるのです。
撮影現場もモデルハウスで事故物件などではなく、番組内でわざとそのような演出を仕組むメリットもありません。そのため意味がわからない、不気味だと言われたのです。
ただ、この後に問題のシーンについて番組が何も触れていないこともあり、これは鏡に映る角度と、手が横ではなく前後に動いていたことによって起きた目の錯覚ではないかとの説が有力視されています。
女性本人の姿は斜め後ろから撮影しているため、手の動きがはっきりわかるのですが、鏡像では手が正面に来ているため、前後の動きがはっきり確認できないだけではないか?と指摘されているのです。
③情報ライブミヤネ屋
『おもいッきりDON!』の次番組でもあり、現在も平日13:55から放送されている『情報ライブミヤネ屋』。
この番組も生放送中に霊が映ったと騒がれたことがあります。問題になったのは2014年7月6日の放送で、上の画像の赤枠の箇所、パネルの隙間に出演者以外の人物の顔が入り込んでいます。
少しも動かずにこちらをじっと見ている謎の人物に、ネット上でも「目があった!」「生気を感じない、怖い」との声が殺到。
あまりに騒がれたため、翌週の放送で宮根誠司さんが「あれは若いADがミスで入り込んでしなっただけです」と弁明したほどです。
ところがこれで一件落着とは行かず、その後も謎の顔の正体については考察が飛び交い、『日刊大衆』の取材では、ある芸能関係者が以下のようなコメントを出しています。
「確認してみると、おかしいんです。その男性ADは、一重まぶたの地味な顔。しかし、パネルの下に映った顔は、パッチリ二重で眉毛も濃く、本人よりも顔がずっと青白い。そのため、男性ADは、騒動を落ち着かせるために”正体役”を命じられたに過ぎないのとの憶測が出回っているんです」
おもいッきりDON!以外の怖い放送事故
現在も『おもいッきりDON!』の放送事故は怖すぎる、トラウマになると話題になることがありますが、近年もネット上で伝説となった放送事故は誕生しています。
ここでは最近の放送事故の中から、とくに怖いと言われたもので『おもいッきりDON!』のように原因がわかっているものを3つ紹介していきます。
三重テレビの釣り番組 ・the hitで一瞬流れた恐怖画像
上の画像は、2014年8月9日に三重テレビのローカル番組『 the hit』内で、台風14号の被害を中継していた際に一瞬だけ流れたものです。
番組内では謝罪も説明もされなかったため、放送当日はTwitterでもネット掲示板でも大騒ぎとなり、アップされた画像を見て三重県以外に住んでいる人からも「怖すぎる」「どういう状況なの?」という声が集まりました。
後日、三重テレビ公式のTwitterアカウントで「お騒がせしている画像は、前日のニュースで紹介したお化け屋敷のものです。機器の捜査ミスで一部録画していたものが入り込んでしまいました」との発表があり、放送事故だったことが明らかになっています。
おかあさんといっしょ・都市伝説の子
Eテレの人気番組『おかあさんといっしょ』でも、放送事故ではないのかと囁かれる回があります。
話題になったのは上の画像の奥に映っているピンクの服を着た子どもで、他の子ども達が体操に参加している間、ほとんど動かずに端にいたこと、その次の週も、次の週も同じ服装で同じ場所にずっと佇んでいたことから「あの子は生きているの?」「子どもの霊では?」と噂になったといいます。
『おかあさんといっしょ』には「体育座りの男の子」という都市伝説があり、内容は「スタッフがキャスティングしていないはずの男の子が毎回番組に映り込んでおり、いつも生気のない顔で体育座りをしている」というものだそうです。
この都市伝説に似ていることから、画像の女の子は「都市伝説の子ではないのか」と囁かれるようになった様子です。
ただ、『おかあさんといっしょ』に出演するくらいの年齢の子どもであれば、まったく体操に参加しない子や走り回っているだけの子がいても不思議ではありません。むしろ自由な振る舞いをしている方が自然です。
さらに体操のシーンは再放送が多いことから放送事故でもなんでもなく、単に都市伝説と結び付けられて大げさに騒がれてしまった普通の放送だと思われます。
なお、もとの都市伝説のモデルは自分ではないか?という男性も実在します。男性は自身のブログで「当時のことはあまり覚えていないけれど、たぶん自分です。親からも『10日くらい撮影に参加したけど、ずっと俯いて体育座りしてただけだった』と言われました」と綴っていました。
とんねるずのみなさんのおかげでした
2019年10月に放送された『とんねるずのみなさんのおかげでした』でも、正体の分からない白い顔が冷蔵庫の奥に映っている、と話題になりました。
問題となったのはチャチャッとキッチン」のコーナーで、キンタロー。さんの自宅を千秋さんが訪れるというシーンです。
上の動画の 00:09のあたりで、冷蔵庫の奥から長髪で青白い顔の何者かがひょっこりと覗いているのが確認できます。
このシーンはSNSで大きな騒ぎになり、台湾のニュースでも取り上げられたといいます。
しかし、家主のキンタロー。さんによると謎の白い顔の正体は霊ではなく、番組スタッフが映ってしまっただけとのことです。
これ。。スタッフさんが見切れてるだけだと思います😭wwww確かにスタッフさんで色白の幽霊っぽいロン毛の男性おりました笑
スタッフさんにしては色が白すぎる気もしますが、照明の関係なのでしょうか。
なお、千秋さんは一瞬この人物と目があっており、後に「人間かどうかわからなかった、とにかく見なかったことにしてロケを進めようと思った」とスタッフだと気づかず、本当に霊だと思っていと告白しています。
おもいッきりDON!と伝説の放送事故についてのまとめ
今回は2009年8月6日放送の『おもいッきりDON!』で起きた放送事故とその原因、心霊と騒がれた当時の様子などについて紹介しました。
結局、次番組へのバトンタッチミスで起きたことが明らかになっている『おもいッきりDON!』の事故。
デジタル放送に移行してからはこのように派手な放送事故は見なくなったため、少し寂しいような気もしますね。