急成長していた格安マッサージ店の「りらくる」の代表取締役社長である出上幸典さんが、2018年に転落死しました。
りらくる社長の出上幸典さんの経歴や創業者の竹之内教博氏による転落死の原因の解説や真相、現在などをまとめました。
この記事の目次
りらくる社長の出上幸典が転落死
出典：buzip.net
2018年11月14日にリラクセーションサロンの「りらくる」の代表取締役社長である出上幸典氏が転落死しました。
出上幸典さんは大阪市港区弁天の高層マンション下の植え込みにうつ伏せ状態で倒れているのをマンションの管理業者の従業員に発見され、救急搬送されました。その後、搬送先の病院で死亡が確認されています。
警察の捜査で、この男性が出上幸典さんであることが判明しています。
１４日午前７時５分ごろ、大阪市港区弁天の高層マンションで、男性が植え込みで倒れているのを通行人が見つけ、搬送先の病院で死亡が確認された。
大阪府警港署などによると、死亡したのはリラクセーションサロン「りらくる」運営会社社長、出上幸典（いでうえゆきのり）さん（３９）で、１５階に住んでいた。
出上幸典さんが植え込みで発見された時は、次のような状況でした。
・うつ伏せで倒れていた
・遺書はなかった
・紺のパーカーとズボン姿
・靴は履いていなかった
出上さんはこのマンションの15階に住んでいて、遺書などは発見されなかったものの、自殺と見られています。
りらくるは急成長の格安マッサージ店
出典：relxle.com
りらくるは2009年に創業した格安のマッサージ店です。創業者は美容師出身の実業家である竹之内教博氏です。
2009年に竹之内教博氏が大阪府和泉市で「りらく」を創業しました。りらくの特徴はほかのライバルマッサージ店の約半額という低価格サービスです。
2010年には法人化して株式会社りらくを設立（小泉智史が代表）しました。ちょっと不思議なのが、竹之内教博氏は創業者なのに、法人化した株式会社りらくでは、代表になっていないという点です。取締役にもなっていません。
また、出上幸典さんのインタビューでは会社設立の経緯を次のように話していました。
株式会社りらく（もしくは「りらくる」）は、美容室を7店舗経営していた会社が、2005年にリラクゼーション分野への新規参入を目的に設立した会社です。美容室業界で一般的に採用されていた業務委託契約という形式をそのままリラクゼーションの世界に持ち込みました。
2005年に設立・・・。2010年に「りらく」に屋号を変えたのでしょうか？
とりあえず、2009年に大阪で創業、2010年に法人化してから、低価格を武器にりらくる（当時の屋号はりらく）は一気に成長していきます。
りらくるのもう1つの特徴として、マッサージ師は個人事業主として委託契約をしていました。
つまり、マッサージ師は社員ではありません。りらくるはあくまでも「マッサージ」という業務を委託して、マッサージの場所を提供しているという形なので、りらくるは社会保険や給与保証の必要もないため、人件費にかかるコストを抑えられたということも、急成長の理由の1つかもしれません。
・2012年1月：グループ100店舗達成
・2012年12月：グループ200店舗達成
・2013年12月：グループ300店舗達成
・2015年4月：グループ400店舗達成
・2016年6月：グループ500店舗達成
・2017年5月：グループ550店舗達成
・2018年5月：グループ600店舗達成
創業から約10年で600店舗！すごい成長です。
2016年には「りらく」から「りらくる」店舗の名前を変えています。運営会社は「株式会社りらく」のままです。
2018年11月に代表取締役社長だった出上幸典さんが転落死したことで、代表取締役を退任しています。
代表取締役社長の永眠に関するお知らせ
当社代表取締役社長、出上幸典は、11月14日に永眠いたしました。これに伴い、同日をもって代表取締役を退任いたしました。ここに、生前のご厚誼に深謝いたしますとともに、謹んでお知らせいたします。
現在は伊佐治岳生氏が代表取締役会長に就任しています。
りらくる元社長・出上幸典の経歴
りらくる元社長の出上幸典さんは、1979年に広島県で生まれます。2001年に東京にある産業能率大学経営情報学部を卒業しました。
大学卒業後はシステム会社のSEとして8年間勤務します。その後、人材派遣会社などで事業計画や予算管理などの経営計画などに携わるようになりました。そして、2012年に株式会社りらくに中途採用で入社します。
2001年卒業で8年間SEとして勤務、その後数社で経営企画業務をしていたということですから、2009年～2012年まで短期間で1～2度は転職をしていたのでしょう。
りらくるには会社がスタートした1年後くらいにマイナビを経由して応募しています。当時の社長だった竹之内教博氏によると、前職は有名会社だったそうです。有名会社で働いていた出上幸典さんが駆け出しの会社に応募してきたことに驚いた竹之内教博氏が志望動機を尋ねたところ、「伸びている会社だと判断した」と答えました。
また、入社試験で竹之内教博氏が論理的思考を問う試験を行ったところ、出上幸典さんはパーフェクト・100点だったそうです。本当に優秀な方だったんですね。
その後、2012年に出上幸典さんは採用となり、最初から幹部候補として竹之内教博氏に見込まれていました。りらくる入社後は、SEの経験を生かして社内システムを構築し、さらに企業改革に取り組みました。
私が入社した2013年の頃には、既にロードサイドへの出店がハイペースで進んでいましたね。その一方で、社内の管理体制が追いついていませんでした。経理はまだ書類を大量に扱っていましたし、セラピスト様が入店するスケジュールの把握も大雑把。
本部には60名のスタッフがいましたが、新規出店すればする程、内部が混乱し疲弊してしまうという状況だったんです。「まずは本部のコストをどれだけ抑えるかが重要だな」と感じましたね。
その後、実力を認められて、執行役員になり、2015年5月からはりらくるの代表取締役社長に就任しています。りらくるに入社からたった3年で社長就任。本当にすごいですね。
社長になってからは、出店エリア拡大と共に会社の中を整備していきます。
3年後の夏に社長を任されてからは、店舗については関東関西中部が中心だった出店エリアを全国に拡大。社内の規程の整備なども進めていきましたね。
その後も社内のIT化などを進めていき、2018年には全国600店舗出店を達成しました。
しかし、2018年11月14日に出上幸典さんは転落死してしまうのです。
りらくる元社長・出上幸典の転落死の原因を創業者の竹之内教博が解説
りらくる元社長の出上幸典さんは、2018年11月14日に自宅マンションから転落死しました。出上幸典さんの転落死は自殺と見られていましたが、その原因はわからずじまいでした。
しかし、りらくる創業者の竹之内教博氏が2021年4月30日にYoutube動画の中で、出上幸典さんの転落死の原因を解説したんです。
創業者・竹之内教博とは令和の虎出演者
出典：marr.jp
りらくる創業者の竹之内教博氏は美容師出身の実業家・起業家です。1977年に大阪府で生まれた竹之内教博氏は高校を卒業後、大学に進学しますが、大学をたった4ヶ月で退学します。そして、美容師の道に進みました。美容師という仕事を選んだのは、起業するためです。
最初、間違えて理容室に就職したんです。すぐに美容室に移ったんですけどね。18歳のときです。美容室では1年半で店長になりました。最終的には、3店舗のプロデュースをしていました。
美容室に18歳で就職して、1年半で店長・・・。通信教育で19歳の時に美容師の資格を取得し、カリスマ美容師と呼ばれ、店長になったら売り上げを伸ばす。そんなすごい美容師だったんです。
その後、大阪・堺市の美容室に勤めるようになったのですが、店長になり、カリスマ美容師なんて言われるようになって（笑）。そのお店は、私が店長になった頃は売り上げが月間300万円程度だったのですが、1､2年で5～600万程度まで持って行ったこともあって
引用：りらく――リラクゼーションサロン業界に価格革命を起こして急成長、若き創業メンバーが下した決断 : 特集インタビュー : M&A情報データサイト | レコフデータ運営のマールオンライン
その後、経験を生かして、2009年にりらくるを起業しました。りらくるの社長を2015年に出上幸典さんに譲った後は会長になります。しかし、2017年に所有していたりらくるの株を全部売却しています。その利益はなんと270億円！
私は「りらくる」の経営に携わるメンバーに自分の考えを伝え、「りらくる」の株を売却することに決めました。
その額、およそ270億円。
2017年12月のことでした。
引用：「8割でいい」と割り切った。りらくる創業者が語る、7年で270億円手に入れた方法｜新R25 – シゴトも人生も、もっと楽しもう。
それからは、ビジネスプロデューサーとして、株式会社T’sインベストメントを設立し、様々な事業に投資し、幅広いビジネスを展開しています。
また、Youtuberとしても活動し、自身のYoutube動画のほかに、人気Youtubeチャンネルの「令和の虎」にも出演していました。しかし、2022年末から竹之内教博はガーシーこと東谷義和氏とトラブルを起こし、借金があり、青汁王子こと三崎優太氏からお金を騙し取ろうとしていたことを暴露され、令和の虎を降板することになっています。
“青汁王子”こと起業家の三崎優太氏から金をだまし取ろうとしていた動きなどを暴露された竹之内社長は、自身のYouTubeチャンネルで「本当に申し訳ございませんでした。ガーシーさんに対しても、青汁さんに対しても謝りたいと思います。シンプルにすべてを認めて謝罪したいと思います」と謝罪していた。
引用：ガーシー砲で「令和の虎」降板になった竹之内社長、ガーシー氏に謝罪 その後「反省してない」指摘に反応― スポニチ Sponichi Annex 芸能
270億円もあったのに、借金？？？ちょっと訳が分からない状況になっています。
創業者・竹之内教博がYoutubeで解説
りらくるの元社長である出上幸典さんの転落死の原因について、創業者の竹之内教博氏が解説していました。
りらくる創業者の竹之内教博氏にはYoutubeの視聴者などから、出上幸典さんの転落死の原因や真相に関する問い合わせ、DMなどがたくさん来ていました。そんなこともあり、出上幸典さんが亡くなってから2年以上経った2021年4月にYoutubeで転落死の原因や死の真相を語ることにしたそうです。
りらくる元社長・出上幸典の転落死の真相はFXによる借金苦
出上幸典さんの転落死の原因はFXによる借金とのことです。
そもそも、りらくるの社長だった出上幸典さんはそこまで忙しくなく、楽に仕事をしていたそうです。
これについては、出上幸典さんも自分で言っていました。
これは胸をはれることなのですが、うちは社員の離職率が非常に低いんです。その理由のひとつが、「いつでも休みがとれること」にあります。たとえば、「明日、交際１ケ月記念だから休みます」といったことでもOKなんですよ。
このフレンドリーさは、「社員のプライベートを大切にしよう」という前社長の考えを制度化し取り入れました。
また、竹之内教博氏は出上幸典さんは仕事をうまくサボっていたし、クラブなどで飲み歩いていたと話していました。
そして、りらくるは2013年にアドバンテッジパートナーズに売却、さらに2017年にCVCキャピタル・パートナーズ に売却しました。この売却の時に、出上幸典さんに何％かの利益が渡るような契約になっていました。これによって、出上幸典さんには数億円の大金が入ったそうです。
大金を手に入れた出上幸典さんはFXに手を出します。しかし、FXに失敗し、入手した数億円を失うどころか、逆に数億円の借金を背負うことになったのです。
転落死する1ヶ月前には会社に来なくなり、どうしたのかな？と思っていたら、転落死のニュースが飛び込んできたと語っていました。確かにニュースでも10月上旬から仕事を休んでいたと報じていました。
同社によると、出上さんは2015年5月に社長に就任したが、先月上旬から体調不良で休んでいたという。
竹之内教博氏は突然大金を手にして、使い方がわからなかったのでは？自分に相談してくれていたら、その借金を建て替えていたのに・・・と話していました。
りらくる元社長・出上幸典の転落死とその後現在：わかっていたけれど見殺し？
りらくる元社長の出上幸典さんの転落死の原因は、FXによる借金苦で間違いないでしょう。ただ、違う真相があるかもしれません。
元りらくる社員のYoutuberは、創業者の竹之内教博氏たちは出上さんが自殺を考えていることを知っていたのではないか？と話していました。
創業者の竹之内教博氏は出上さんがFXで失敗したことを知っていたのではないか？というのです。確かに、そう考えると、腑に落ちるところはあります。
・出上さんは1ヶ月以上出社していなかった
転落死の原因解説動画で、竹之内氏は出上さんは仕事をさぼるし飲み歩くと言っていました。でも、これって転落死の原因とは関係ないことですよね。それをわざわざYoutubeで言うなんて、出上さんの評判を落とそうとしているように感じます。
また、出上さんは亡くなる1ヶ月以上前から出社していませんでした。代表取締役社長が突然出社しなくなったら、「何かあったはず」と思いますよね。1週間ならともかく、1ヶ月も放っておくことはないと思います。
ということは、やはり竹之内氏は出上さんがFXで多額の借金を背負っていたけれど、それを放っておいたということなのかもしれません。上記のYoutuberは、堕ちていく様子をエンタテイメントとして楽しんでいたのではないか？と解説していました。
りらくる元社長・出上幸典と転落死まとめ
りらくる元社長の出上幸典さんの転落死の概要や経歴、創業者の竹之内教博氏による転落死の原因解説や死の真相や現在をまとめました。
りらくる元社長の出上幸典さんはFXで失敗してしまったんですね。人間は大金を持ってしまうと、人生が狂ってしまうのかもしれません。
