今ではネットの炎上は日常茶飯事になっていますが、2005年に2ちゃんねるで大炎上した事件がエアロバキバキ炎上事件です。
エアロバキバキ炎上事件の概要や内容、炎上した経緯、川野聡のその後や現在をまとめました。
この記事の目次
エアロバキバキ炎上事件とは川野聡がネット大炎上した事件
エアロバキバキ炎上事件とは2005年9月に2ちゃんねるで起こった炎上です。
明治大学4年生の川野聡が、バイクに乗っていた時に乗用車と事故を起こしそうになって、相手を土下座させて、その車をのエアロパーツをバキバキにしたことを自慢気にブログに書いていました。
そのブログを2ちゃんねらーが発見したことで、2ちゃんねるで大炎上しました。
2ちゃんねるの特定班が川野聡の個人情報などを特定し、さらに炎上したことが原因で内定を取り消される事態になりました。
この炎上事件は川野聡が「エアロバキバキにぶっ壊して終了!!!」とブログに書いたことから、「エアロバキバキ」や「エアロバキバキ事件」と呼ばれるようになっています。
エアロバキバキ炎上事件の内容
エアロバキバキ炎上事件の概要
エアロバキバキ炎上事件は、2005年7月17日、明治大学生の川野聡がバイクで近所を走っていました。
直線を爆走していたところ、電気店に右折して入庫しようとする車(三菱・シャリオ、※ブログでは「三菱のチャリオット」)がいて、その車に激突しそうになります。(事故には至らず、転倒もしていない)
川野聡はその車から運転手(30代男性)を引きずり出して、罵声を浴びせて土下座させたんです。車には運転手の妻と子供が乗っていて、妻と子供にも謝罪させました。
それでも、川野聡の怒りは収まらず、三菱シャリオのエアロパーツをバキバキに破壊してしました。
エアロバキバキ炎上事件のブログ
エアロバキバキ炎上事件は、川野聡本人がその経緯をブログに書いたことがきっかけで、2ちゃんねらーが知ることになりました。
川野聡は「bukuroking」という名前でブログを書いていて、そこに次のようなブログを書いたんです。
あやうく死・・・・・・。
俺は・・・・・すぐさま・・・・・・駐車場に停車する三菱のチャリオットに乗る
クソ運転手を引きずりだし、罵声かまして土下座させた。
なんかひ弱な30代の兄ちゃんだが、奥さんと子供出てきて、
平謝りかましてるから、車のボデイを蹴り飛ばして
エアロバキバキにぶっ壊して終了!!!
本当は、俺の先輩みたいに、フロントガラスとか蹴りで破壊したかったが、
さすがに22じゃ捕まってしまうからな・・・・・。
川野聡はこのブログの記事を「これから歌舞伎町、風林会館へ行って飲んだくれるわ。」といきった感じで結びました。
エアロバキバキ炎上事件が炎上した理由
エアロバキバキ炎上事件は、2ちゃんねるで一気に炎上しました。
炎上した理由は、犯罪行為を自慢気にブログに書いていたこと、DQN丸出しのイキったタイプだったためです。
・転倒せず事故にもなっていないのに、家族の前で運転手を土下座させた
・奥さんと子供にも謝罪させた
・謝っているのに車を蹴飛ばしてエアロバキバキにしている
土下座をさせたことは強要罪になりますし、車を蹴飛ばしてエアロパーツをバキバキにしていることは器物損壊罪になります。
このような犯罪行為を自慢気にブログに書いたことで、2ちゃんねらーの逆鱗に触れて、炎上することになりました。
エアロバキバキ炎上事件で炎上した経緯
エアロバキバキ炎上事件が炎上した経緯を見ていきましょう。
2005年7月17日に川野聡がエアロパーツをバキバキにする
→このことをブログに自慢気に書く
→2ちゃんねらーがこのブログを発見する
→約2ヶ月後の9月21日に2ちゃんねるにブログのURLを晒される
→2ちゃんねるで炎上する
→2ちゃんねらーが川野聡のブログに凸する
2ちゃんねらーはブログのコメント欄に次のようなコメントを残しています。
・おまへ、DQNだな?
・とりあえず大学にれんらくしておきました
・お前のやったことの方が重罪だな
・VIPからきました。ついでに器物破損でこのブログを警察に転送しておきました。
・お前は立派な犯罪者だよwwwwwww
・速度超過と器物損壊と恐喝罪と障害罪
2ちゃんねらーからブログに突撃を受けた川野聡は、すぐにブログを閉鎖し、mixiを退会しました。しかし、この川野聡の動きが2ちゃんねらーを刺激し、炎上はさらに加速します。
川野聡がブログ閉鎖&mixi退会
→2ちゃんねらーがブログのキャッシュを発掘する
→川野聡の大学や学部、卒業見込み証明書、内定先、父親の名前や勤務先がバレる
→さらに炎上する
→電話番号や住所が特定される
→さらに炎上が加速し、VIPや鬼女などに広がる
→大学や内定先、父親の勤務先などに2ちゃんねらーが電話したりメールしたりする
このエアロバキバキ炎上事件で川野聡の個人情報が2ちゃんねるを中心に流出し、まとめサイトまでできてしまいました。
エアロバキバキ炎上事件で川野聡の個人情報が流出
エアロバキバキ炎上事件では、川野聡の個人情報が流出しました。ここでは、エアロバキバキ炎上事件で流出した川野聡の個人情報の一部をご紹介します。
・名前:川野聡
・大学:明治大学二部商学部
・住所:埼玉県
・生年月日:1983年9月
このほか、父親の名前や会社、勤務先の支店や役職、愛車の車種とナンバーなどもすぐに特定されました。
なぜ、大学の学部や父親の名前・勤務先など、非常にプライベートな情報が特定されたのでしょうか?
川野聡の個人情報がすぐに特定された理由は、川野聡自身が個人情報をブログに書いていたからです。
464 名前:以下、名無しにかわりましてモナーを取り返します[] :2005/09/26(月) 19:38:26
コピペ見てきましたw
なんであんな個人情報でてんだよww
親父とかww
大学名も父親の名前も会社や勤務先も、愛車のナンバーも内定先も!川野聡はすぐにブログを閉鎖しましたが、Googleにキャッシュが残っていたので、2ちゃんねらーが全部発掘して「魚拓」にして残しました。
だから、ブログを閉鎖しても、川野聡の個人情報が流出してしまったんです。
2005年は現在のように「ネットに個人情報を書いたら危険。デジタルタトゥーとして一生残る」という認識は薄かったということもありますが、ここまで川野聡の個人情報が流出して晒されたのは、ある意味、川野聡本人の責任と言えるかもしれません。
風俗レポまで出てきた
ブログやmixiを閉鎖・退会しても、2ちゃんねらーにGoogleのキャッシュを発掘されて魚拓をとられた川野聡でしたが、なんと風俗に行った時のレポまで発掘されたんです。
風俗レポの中の次のワードは、2ちゃんねるでネットミームのように一時期流行しました。
エアロバキバキ炎上事件は川野聡の個人情報や顔写真、風俗レポなどが発掘され、2ちゃんねらーにとってたくさんのネタが出てきたので、川野聡のコラ画像まで作られ、ネットリンチのような状態になってしまいました。
エアロバキバキ炎上事件のその後①:ライブドア証券内定取り消し?
出典:jiji.com
エアロバキバキ炎上事件では、川野聡の個人情報が流出しました。この個人情報の中には、川野聡の内定先の情報もあったんです。
明治大学4年生だった川野聡はあのライブドア証券から内定をもらっていました。しかし、エアロバキバキ炎上事件があったことで、2ちゃんねらーがライブドア証券に「エアロバキバキ炎上事件があった」、「川野聡は犯罪行為(器物損壊や強要罪など)をしていた」など電話やメールで知らせました。
このことで、ライブドア証券は川野聡の内定を取り消しました。川野聡はエアロバキバキ事件をブログにイキって書いてしまったことで、内定を取り消され、就職先がなくなってしまったんです。
ただ、2006年には世間を騒がせたライブドア事件が起こり、ライブドア証券はかざかフィナンシャルグループの100%子会社になり、その後2014年には内藤証券に吸収合併されて解散していますので、「内定を取り消されて良かったのかも」という意見の2ちゃんねらーもいました。
しかし、この「ライブドア証券の内定取り消し」という情報は、あくまでもネット上の情報であり、本当に内定が取り消されたのかは不明です。2ちゃんねらーがライブドア証券に電凸した時も、ライブドア証券はノーコメントでした。
ライブドア証券の人事担当者は「ノーコメント」だった。
エアロバキバキ炎上事件のその後②:探偵ファイルが突撃
エアロバキバキ炎上事件は2005年9月21日に2ちゃんねるにブログのURLが貼られたことで、一気に大炎上しました。
その後、10月に探偵ファイルに突撃されました。探偵ファイルは事件や芸能ニュースなどを調査して掲載・告発するサイトです。
この探偵ファイルがエアロバキバキ炎上事件を起こした川野聡に直撃して独占インタビューを試みました。川野聡は探偵ファイルの取材を拒否していたのに、探偵ファイルが川野聡の画像を掲載しました。そのことに対して、川野聡が探偵ファイルに苦情の電話を入れてきました。
川●君「取材(時に)は画像とか一切使わないでくださいと言っていたんですが、これは一体どういうことなのか?」
と苦情を言ってきた。
この苦情に対して探偵ファイルは冷たくあしらっています。人気サイトの探偵ファイルがエアロバキバキ炎上事件を取り上げたことで、さらにネット上で拡散されることになりました。
この探偵ファイルのほかに、次のような有名メディアにも取り上げられています。
・週刊新潮
・日経BP デジタルアリーナ~ブログで自滅する人々~
・J-CASTニュース
その他まとめブログなどにもどんどんまとめられて、エアロバキバキ炎上事件は2ちゃんねるの代表的な炎上事件として語り継がれることになりました。
エアロバキバキ炎上事件の現在
エアロバキバキ炎上事件は、現在でもネット炎上事件のレジェンド的な存在・2ちゃんねるの炎上事件の代表格として語り継がれています。
ただ、川野聡は現在、何をしているのかは不明です。SNSなどもやっていないようです。ライブドア証券の内定は取り消されたと言われていますが、実は入社していた可能性はあります。
また、川野聡の父親も特定されて、会社に電凸されていましたが、父親は大手企業の2010年に「支配人兼東東京支社長」という役職に就いていますので、父親の出世に関してはエアロバキバキ事炎上事件の影響はあまりなかったものと思われます。
エアロバキバキ炎上事件のまとめ
エアロバキバキ炎上事件の概要や内容、経緯と川野聡の個人情報が流出した理由やその後と現在をまとめました。
このエアロバキバキ炎上事件は、インターネットには個人情報を書いてはいけないということをネットユーザーに教えてくれた炎上事件だったと言えるでしょう。