太鼓ウェブとは、ブラウザ上で無料で遊べる『太鼓の達人』に酷似したゲームが公開されているサイトです。この記事では太鼓ウェブのやり方やカスタム曲の追加、違法性、やってしまった場合やウイルスの危険、できないという噂、現在について紹介していきます。
この記事の目次
太鼓ウェブとは【無料でできる太鼓の達人風ゲーム】
太鼓ウェブは、バンダイナムコの大人気リズムゲーム『太鼓の達人』そっくりのゲームがプレイできるサイトで、「『太鼓の達人』シミュレーター」として有志が作成したものです。
いつ開設されたのかは不明ですが、少なくとも2018年には稼働していたことがわかっています。
収録曲やゲーム性だけではなく、本家『太鼓の達人』に出てくる和太鼓をモチーフにしたキャラクター・どんちゃんに瓜二つのキャラクターが使われていることから、バンダイナムコ公認のサイトと勘違いされることもありますが、あくまでも非公式となっています。
SNSなどでは太鼓ウェブを「太鼓の達人のウェブバージョン」と勘違いしている方も見られますが、本家の太鼓の達人とは関係のない、ファンが作成したサイトです。
太鼓ウェブは現在できない?
現在の時点では、検索エンジンで『太鼓ウェブ』と検索して、一番上に表示されるサイトで太鼓ウェブを遊ぶことができます。
しかし太鼓ウェブはこれまでに閉鎖や移転を繰り返しており、バンダイナムコに法的措置を取られて閉鎖した過去もあります。
そのため、現在のサイトもいつまでアクセスできるかわからない、サイトの違法性が否定できないといった理由から、本記事内では太鼓ウェブのアドレスは紹介しないでおきます。
なお、一時期はGoogleからサイトにアクセスしてもセキュリティで弾かれてエラーが出てしまい、DuckDuckGoやなどの検索エンジンを使わないと遊べない状態になっていました。
太鼓ウェブのやり方・カスタム曲の追加方法
太鼓ウェブはダウンロードの必要がないブラウザゲームです。そのため、サイトにアクセスするだけですぐに遊べます。
ここではオンラインセッションのやり方やカスタム曲の追加など、太鼓ウェブの機能について紹介していきますが、繰り返し説明している通り、太鼓ウェブは法的に問題のあるコンテンツです。
決してプレイの推奨をしているわけではありませんので、こういう機能もあるサイトなんだという程度に参考にしていただければと思います。
太鼓ウェブでオンラインセッションをする方法
離れた場所にいる友人と太鼓ウェブでオンラインセッションすることも可能です。
セッションのやり方は、楽曲の選択画面で右下に表示される「オンラインセッションを開始する!」のボタンをクリックして、表示されたURLを一緒に遊びたい相手に送るだけです。
相手がURLにアクセスすれば、すぐにオンラインセッションを開始できます。
カスタム曲を追加する方法・スマホでもできる?
太鼓ウェブは本家の太鼓の達人に比べると収録曲が少なく、とくに直近(2023年以降)にリリースされた曲は人気曲でも入っていません。
ただ、太鼓ウェブにはカスタム曲を追加する機能があるため、遊びたい曲が入っていない場合には自分で追加することもできます。カスタム曲の追加手順は以下の通りです。
1.太鼓ウェブを開き、楽曲選択画面から「カスタム曲リスト」を選び、「ローカルフォルダ…」をクリックする。
3.追加したい曲の譜面(曲名.oggと曲名.tjaの2つ)を選択して、曲を追加する。
スマホでも、太鼓ウェブを開いているブラウザと、追加したい譜面のファイルを2画面同時に出せる機種であれば、曲の追加が可能です。しかし、データが重すぎる曲などスマホではプレイできない曲もあります。
太鼓ウェブは違法?やってしまった場合ペナルティはある?
上でも触れましたが、太鼓ウェブは2023年1月5日に閉鎖されており、その際にはっきりと「バンダイナムコからの法的措置により利用できなくなりました」という説明がありました。
その3ヶ月ほど後には新しいアドレスで太鼓ウェブは復活し、一度消えて現在も遊べるようになったのですが、本家から海賊版という指摘をされたにもかかわらず、未だに存在するというのはどういうことなのでしょうか。
太鼓ウェブのサイトにはこの件について説明がなく、バンダイナムコからもどのような法的措置をとったのかアナウンスがないため、正確な理由は不明です。
しかし、太鼓ウェブが太鼓の達人の単なるオマージュで違法性がないと認められ、バンダイナムコと和解して再開したわけではないと思われます。
バンダイナムコと和解して再開したのならば、ユーザーに無害さを訴えるためにもサイトにその旨がしっかり書かれるはずだからです。
太鼓ウェブを遊ぶのも違法?
少なくとも現在の段階では、単にサイトにアクセスして太鼓ウェブで遊んだ、というだけでは違法行為にならないと考えられます。
著作権法119条1項では「著作権を侵害した者には10年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金、もしくはこれを併科する」とありますが、これは違法に他人の著作物をアップロードした場合です。
さらに同法同条3項には、違法に他人の著作物をダウンロードした場合にも「2年以下の懲役又は200万円以下の罰金、もしくはこれを併科する」と定められています。
つまり、現在の時点では単に違法なコンテンツをサイトを閲覧しただけでは罪には問われないのです。
そのためブラウザ上で太鼓ウェブで遊んだからといって、それだけで警察に捕まるということはないでしょう。
しかし、太鼓ウェブは本家の太鼓の達人とあまりにも似ているため、二次創作ではなく本家のデータを非合法にコピーして作った違法ソフト、通称「割れ」に近い存在とも言えます。
したがって著作権法だけではなく、民法709条にも引っ掛かる可能性があるのです。
民法709条には「故意または過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」と定められています。
個人で太鼓ウェブにアクセスして遊んでしまったからといって、すぐにバンダイナムコから「損害賠償をしろ!」と訴えられる可能性は、会社側の労力を考えると極めて低いでしょう。
しかし「太鼓の達人そっくりのゲームが無料で遊べる!」「違法かもしれないけど高いスコアが出て楽しい!本家よりおすすめ!」といったようにSNSやブログなどを通して太鼓ウェブを宣伝した場合には、損害賠償請求をされる可能性があります。
遊んだだけでは罪に問われなくても、太鼓ウェブはバンダイナムコから法的措置をとられたサイトですから、興味本位でアクセスするべきではないサイトと言えます。
何も知らずに遊んでしまった、という方も今後はサイトにアクセスしないようにしましょう。
なぜ太鼓ウェブは復活しているのか
前述のように太鼓ウェブは2023年1月に閉鎖されており、この時にサイトの跡地に「バンダイナムコによる法的措置」という説明が書かれていたことから、永久閉鎖になるものと思われていました。しかし、なぜか現在も遊べるようになっています。
この理由については不明なのですが、おそらくバンダイナムコが太鼓の達人のために作成したナムコオリジナル曲など、一部の楽曲を削除することで太鼓ウェブの再開が黙認されているのではないかと思われます。
実際に閉鎖前の太鼓ウェブでは太鼓の達人に収録されていた曲がほぼすべて遊べたのですが、現在は楽曲が激減しています。
また、太鼓ウェブは広告なども表示されておらず、営利目的で運営していない点も平然と再開できていることと関係ありそうです。
製作者が利益を得ていないこと、楽曲の削除に素直に応じたことなどから目こぼしを受けている状態なのかもしれません。
太鼓ウェブは危険?ウィルス感染する?
調べたところ、これまでに太鼓ウェブで遊んでスマホやPCがウイルス感染したという報告は見つかりませんでした。
しかし、太鼓ウェブ自体に危険性はなくてもカスタム曲の譜面をダウンロードして使おうとした際、そのファイルにウィルスが含まれていればPCやスマホにも感染するおそれがあります。
そもそもカスタム曲の譜面のダウンロードも、法律的には問題のある行為です。
これまで権利者から訴えられたケースはないようですが、著作権の切れた楽曲や譜面の配布許可が出ている曲など一部を除いて、譜面の配布やダウンロードは著作権侵害にあたります。
おそらく楽曲そのものやライブ映像など、有料で販売・配信されているものを無許可で再販する行為などに比べると悪質性が低いため、黙認されているだけではないかと思われます。
そのため法律的な問題からも、ウイルス感染の危険性からも、非公式に配布されている譜面のダウンロードは避けた方が良いでしょう。
また、SNSなどでは「学校から貸与されたPCで太鼓ウェブを遊ぶ方法」を共有する投稿などもされていますが、借りているPCで違法サイトにアクセスするのは絶対にやめるべきです。
太鼓ウェブで遊ぶメリットはある?
無料で遊べる、ダウンロードしなくても遊べるという手軽さから、太鼓の達人をゲームセンターでプレイする前に太鼓ウェブで練習をしてみようと考える人も少なくないようです。
しかし、実際にプレイした人からは「処理落ちが多すぎて正確なスコアが出なかった」「音飛びがひどい」といった感想が出ており、太鼓の達人の練習にはならないとのコメントも多く見られました。
そのため、違法性があると知りながらわざわざ太鼓ウェブで遊ぶメリットはほぼないと言えます。
太鼓ウェブのようなゲームはある?
太鼓の達人スマートフォン最新作「太鼓の達人 RHYTHM CONNECT(リズムコネクト)」が日本をはじめとしたインドネシア、タイ、台湾、香港、マカオ(※50音順)の国と地域で配信決定❕
台湾では本日よりアーリーアクセスを開始いたしました✨
続報をお待ちください。#TTRC #リズコネ pic.twitter.com/2qPtIqiVlg— 【公式】太鼓の達人 スマートフォン (@taikosp) August 3, 2023
タブレットやスマホで遊ぶのであれば、本家・太鼓の達人のアプリ『太鼓の達人プラス』をダウンロードするのが一番おすすめです。
アプリ自体は無料で、課金をしなくても『ナムコットメドレー』や『轟け!太鼓の達人』などの20曲がプレイできます。
また7日間250円、1ヶ月500円の「楽曲取り放題」に加入すると700曲以上の曲が遊べるようになります。
現在の時点で、バンダイナムコから「2024年03月29日でサービスを終了する予定です」とのアナウンスが出ていますが、以降は台湾でアーリーアクセスが開始している『太鼓の達人 RHYTHM CONNECT(リズムコネクト)』に移行していくもとのこと。
なんと新しいアプリでは600曲が無料で遊べると発表されていますから、無課金で十二分に楽しめそうです。
『太鼓の達人 RHYTHM CONNECT(リズムコネクト)』の情報は太鼓の達人の公式X(@taikosp)で随時更新されていますので、日本でアーリーアクセスが始まったらいち早く遊びたい、という方は公式アカウントをフォローしておくとよいでしょう。
太鼓ウェブについてのまとめ
今回はブラウザ上でプレイできる太鼓の達人にそっくりのゲーム、太鼓ウェブについて違法性や危険性を中心に紹介しました。
無料で遊べることから人気を博した太鼓ウェブですが、現在では一時期あった似たような無料ゲームも軒並みなくなっており、太鼓ウェブで遊べる曲も減っている状況です。
本家の太鼓の達人が新しいアプリのリリースを発表していることもあり、違法とわかっていながら太鼓ウェブを利用するメリットはより一層なくなるものと思われます。
自宅で太鼓の達人の練習をしたいのならば、きちんと公式がリリースしているソフトやアプリを利用して、安全に楽しく遊びましょう。