ボディステッチを知っていますか?ボディステッチは一部の人から支持されているボディアートの一種です。
ボディステッチの元ネタや痛いのか?肉縫いとの違い、やり方、リボンなどのおすすめデザイン、気持ち悪いという意見や自傷行為かどうかなどをまとめました。
この記事の目次
ボディステッチとは
ボディステッチとは、皮膚に糸を通して模様を作るボディアートの一種です。皮膚に刺繡をして、好みの模様を作って、おしゃれを楽しむ文化が一部の若者の間で流行っています。
手や足にボディステッチをすることで、ワンポイントのおしゃれを楽しむことができ、個性的なファッションを楽しむことができます。
個性的でかわいいオシャレなのに、糸と針を用意すれば、だれでも簡単に難しい知識や技術が必要なく、ボディステッチを楽しむことができるので、10代の若者を中心とした一部の層にボデ
ィステッチは人気となっています。
ボディステッチの元ネタは東京喰種
出典:tc-ent.co.jp
ボディステッチの元ネタは東京喰種です。ボディステッチは2014年ごろあら10代の若者を中心に流行するようになりましたが。
これは人気漫画・アニメの東京喰種の登場人物である鈴屋什造がボディステッチを入れていたことで、東京喰種のファン、鈴屋什造ファンがボディステッチに興味を持ち、それから10代の若者を中心にファッションとして広まるようになったんです。
鈴屋什造は右手や目の下・口の下、首元などに赤い糸でボディステッチを入れています。これをファンたちが真似するようになりました。
鈴屋什造とは?
鈴屋什造は初登場時は三等捜査官で、アカデミー出身でないにも関わらず喰種捜査官に就任した異例の人物です。身体能力は高く、中性的な整った容姿をしていますが、精神的に問題が多く、善悪の判断に乏しく異常な嗜虐性を見せるキャラクターです。
幼少期はビッグマダムと呼ばれる喰種の「飼いビト」だったという過去があり、漫画ファン・アニメファンの心をがっちりつかむようなキャラなんです。
ボディステッチは鈴屋什造の人気もあり、若者の心をがっちりつかんで、ファッションとして広まったんですね。
ボディステッチは痛い?肉縫いは激痛
ボディステッチは皮膚に刺繍をするボディアートです。
ボディステッチは画像を見ているだけで「痛い!」と思ってしまう人も多いと思いますが、実際はどうなのでしょうか?
実は、ボディステッチはうまくやればそれほど痛くはありません。
なぜなら、ボディステッチは表皮に針を刺しているだけだからです。簡単に言えば、皮膚表面の「皮」の部分に針を刺して糸を通します。表皮には神経は通っていないのです。
表皮には、免疫に関与するランゲルハンス細胞やメラニンを合成するメラノサイト(色素細胞)が存在していますが、神経や血管は通っていません。
表皮には神経が通っていないので、表皮に針を刺して糸を通しても痛みはありません。
ただ、表皮は非常に薄く、手や足以外は0.2mm以下しかありませんので、針を通す時にはどうしても神経が通っている真皮(表皮の下にある部分)をちょっと刺してしまうことがあります。その時には痛みを感じることはあります。
ボディステッチに興味があるけれど、痛いのは嫌という人は、できるだけ表皮が厚い部分を選んで、神秘を刺さず、表皮だけを刺すようにする必要があります。人間の身体で表皮が厚い部分は手のひらや踵です。特に、踵は表皮が厚い人が多いです。
Twitterやインスタ食いラムでボディステッチの写真をアップしている人も、手のひらや踵にボディステッチをしている人が多いですね。
肉縫いは痛い!ボディステッチと肉縫いは違う?
ボディステッチを「肉縫い」と表現することがあります。肉縫い。確かに、ボディステッチは肉縫いに近いですが、厳密にはボディステッチと肉縫いは異なります。
大きく括れば、ボディステッチも肉縫いも、皮膚に糸を通してオシャレを楽しむものですが、ボディステッチは基本的に表皮に針を通すのに対し、肉縫いは表皮の下の真皮部分に針を刺すという違いがあります。
肉縫いは真皮の部分に針を刺して糸を通すので、本当に痛いです。
私は肉縫いをやったことはありませんが、どう考えても痛いです。家庭科の時間に、マチ針や縫い針を間違って指に刺して激痛に悶えたことがある人は多いと思います。
ちょっと刺さっただけであんなに痛かったのに、自分の皮膚に針を刺して糸を通し、しかもそれを1回だけでなく、お気に入りのデザインの刺繍をするために、何度も針を刺して糸を通すことを繰り返すのですから、どう考えても痛いですよね。
また、皮膚の深い場所まで針を刺し、異物(糸)を通すと、感染のリスクが上がりますので、肉縫いはおすすめできません。
ボディステッチのやり方
ボディステッチのやり方を紹介していきます。ボディステッチをやりたい人は、ぜひ参考にしてください。
ただ、ボディステッチをやる時には自己責任でお願いします。先ほど、ボディステッチは痛いわけではないと説明しましたが、それは「理論上」は痛くないだけです。
表皮を刺すつもりだったのに、真皮を刺して痛い思いをする人はいますし、真皮には血管が通っているので、ボディステッチをすると出血する時があります。
また、ボディステッチは表皮を通すとはいえ、身体に針を刺し、異物(糸)を通しますので、感染を起こす可能性がありますし、身体に刺した痕が残ることもあります。
そのリスクを承知した上で、ボディステッチをやるようにしましょう。
材料を用意する
ボディステッチをする時には、まずは材料を用意します。ボディステッチの材料はすぐに手に入るものばかりです。
・好きな色の糸
・消毒液
・下書き用のペン
これらのものを用意しましょう。縫い針はできるだけ細いものの方が良いです。表皮は薄いので太い針だと刺すだけで突き破ってしまうことがあります。できるだけ痛みをなくすためにも、細い針を選んだほうが良いでしょう。
また、糸は好きな色・好きな糸で構いませんが、柔らかい糸がおすすめです。また、初心者は細い糸が良いでしょう。おすすめは刺繍糸です。初心者は刺繍糸をほぐしてさらに細くしたほうが良いです。
細い糸にすると、ボディステッチのデザインがはっきり目立たないこともありますが、初心者は細い糸で練習して、慣れてから少しずつ糸を太くするようにしましょう。
皮膚をふやかす
次はボディステッチを入れる場所を決めて、その部分の皮膚をふやかします。
ボディステッチをやる部位は最初は踵がおすすめです。人間の身体の中で、最も表皮が厚い部分が踵~足の裏になります。最初から皮膚が薄い部分にボディステッチをすると、あまりの痛みに心が折れます。
だから、まずは踵付近にボディステッチをやってみましょう。あなたが右利きだったら、左踵を選ぶとやりやすいと思います。
ボディステッチを入れる部位を決めたら、その部分の皮膚をふやかします。踵や手のひらなど表皮が厚い部分は、皮膚が硬いですよね。皮膚が硬いと細い針は刺さりません。硬い皮膚に無理やり針を刺そうとすると、表皮を突き破って神経が通っている真皮にまで刺さってしまいます。
表皮を刺しやすくするために、皮膚をふやかして柔らかくしておきましょう。皮膚をふやかす方法は、ボディステッチをする部位をお湯につけておいても良いですし、クリームを塗ってラップをしておいても良いです。
デザインを決めて消毒・下書きをする
ボディステッチに必要なものを揃えて、皮膚をふやかしたら、次はデザインを決めて消毒し、皮膚に下書きをしましょう。簡単なデザインだったら下書きをせずにできますが、少し難しいデザインの場合は下書きをした方がきれいに仕上がります。
まずは消毒です。市販の消毒薬でOKですので、ボディステッチをする部分の皮膚の消毒をしてください。皮膚には目に見えないたくさんの雑菌がいます。感染のリスクを少しでも減らすために、消毒をしておきましょう。
下書きに使うペンは「水性の細いペン」です。油性のペンや太いペンを選ぶと、ボディステッチが完成した後も、下書きが目立ってしまってかわいくありません。だから、できるだけ細いペンを使って、軽く洗えば落ちるようなものを選ぶと良いでしょう。
ボディステッチをする
皮膚の消毒をして、下書きをしたら、いよいよボディステッチをします。針はライターやガスコンロの火で炙っておくと、消毒することができます。
それから針に糸を通して、慎重に表皮に針を刺していきます。「針を刺す」と言っても、皮膚に対してほぼ平行に針を当てるようにしましょう。上から刺すのではなく、平行にちょっと皮膚に引っ掛けるイメージです。
表皮を薄く通しているだけなので、糸を強く引っ張ると表皮がちぎれてしまいますので、慎重に丁寧にボディステッチを進めていきましょう。
一般的な刺繍は玉留めをして糸を切りますが、ボディステッチの場合は玉留めをしない人の方が多いようです。ボディステッチの場合、玉留めをすると不格好になってしまいますし、皮膚の場合そんなにスルスルっと糸が抜けることはないので、玉留めをしないという人もいます。
また、花模様のように玉留めを利用したデザインの場合は玉留めをする人もいますし、余った糸でリボン結びをしてかわいくまとめる人もいます。
アフターケアをする
ボディステッチが完成したら、糸を切って完成です。完成したら、一度簡単に消毒しておくと良いでしょう。ごしごし消毒すると、せっかく作った糸が切れてしまいますので、脱脂綿などに消毒液を含ませて、ちょんちょんと針を刺した部分を消毒しておくと安心です。
アフターケアのために、ハンドクリームを塗る人もいるようですが、下手にハンドクリームを塗ると、その刺激で糸が抜けてしまったり、皮膚が破れてボディステッチが崩れることがあります。
また、ハンドクリームで糸がベタベタして、そこに雑菌が繁殖することがありますので、あまりおすすめはしません。
長くても1週間で糸を抜く
ボディステッチをした後は、長くても1週間くらいで糸を抜くようにしましょう。長く糸を入れたままにすると、糸から雑菌が繁殖しますし、糸の色がくすんできて、汚い印象になります。
また、万が一肉縫いをしてしまった場合、糸を長く入れていると、真皮と糸が癒着して抜けなくなってしまうことがあります。
糸を切っても糸がするっと抜けずに、真皮の中に残ってしまうので、皮膚科を受診しなければいけないことがありますし、糸が抜けなかったらその部位を切開しなければいけないことがありますので、大変なことになるでしょう。
ボディステッチをした部位は皮膚が乾燥しやすいので、糸を抜いた後にはハンドクリームをつけて、しっかり保湿するようにしましょう。
ボディステッチのかわいいデザイン:リボンやお花
ボディステッチのかわいいデザイン、おすすめデザインをご紹介していきます。ボディステッチのデザインを決める時の参考にしてください。
■クロスや矢印
ボディステッチで最もベーシックなデザインは糸をクロスさせて「×」を作ったり、矢印にするタイプのデザインです。
クロスさせるデザインは誰でも簡単にできます。
また、矢印はボディステッチの元ネタである鈴屋什造が右手にしているデザインですので、ボディステッチのベースとなるデザインと言えるでしょう。手のひらや指、小指から手首にかけて、このデザインのボディステッチをすることが多いです。
■ハート
ボディステッチのおすすめデザインの2つ目はハートマークです。ハートマークは、下書きでハートを描いておけば簡単にできるデザインですし、かわいらしさが出るのでおすすめのデザインです。ハートマークはある程度の面積が必要ですので、踵や手のひらにやると良いでしょう。
■クロスからのリボン
クロスをしてのリボンもかわいらしいボディステッチになります。先ほど説明したようにボディステッチは玉留めしないことが多いです。でも、糸の切れ端が目立ってしまったり、するっと抜けてしまうのが心配というあなたは、クロスさせるデザインの後に糸を少し残してリボン結びをしましょう。
そうするとかわいくなりますし、糸が抜けにくくなります。
ただ、手のひらにボディステッチをしてしまうと、1人で片手ではリボン結びができませんので、誰かにやってもらう必要があります。
■お花マーク
お花マークもかわいらしいボディステッチです。写真のように玉留めをデザインの1つとして見せることができますし、糸の色を変えることで、同じデザインでも違った印象になります。ボディステッチは「中二病」のように見られることがありますが、かわいいお花マークなら、中二病と見られにくいのでおすすめです。
■リボンを縫い付ける
出典:twitter.com
ボディステッチでは、リボンを縫い付けるというデザインもあります。リボンをクロスさせて、そこを糸で縫い付けると、痛みは少ないのに、華やかなボディアートになります。
■バラマーク
バラもおすすめのボディステッチのデザインです。バラのマークは上品&華やかになります。
■六芒星や星マーク
星や六芒星のデザインをボディステッチにすることもあります。星や六芒星も簡単なデザインで、下書きをしておけば、失敗することもないでしょう。
ボディステッチは気持ち悪い?
ボディステッチは気持ち悪いとう意見があります。
確かに、ボディステッチを見たことがない人にとっては、ボディステッチは気持ち悪いかもしれません。特に、ボディステッチは元ネタが東京喰種のキャラクターからですし、中2病のような印象があります。
また、自分の皮膚に糸を縫い付けるなんて、信じられないという意見もあるでしょう。
ボディステッチから、タトゥー・刺青を連想する人もいると思います。ただ、自分でリスクを承知でボディステッチをやるのは特に問題はありません。誰にも迷惑をかけていませんし、法律で禁止されているわけでもありませんから。
ボディステッチ自体が気持ち悪いか気持ち悪くないかは、その人の価値観次第になります。しかし、ボディステッチの痕はちょっと気持ち悪いかもしれません。
出典:detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
ボディステッチはきれいに表皮だけ糸を通して、真皮を傷つけなければ、傷跡が残る心配はありません。
でも、真皮を傷つけた場合は、傷跡が残ります。こちらがボディステッチの痕です。これは、やっぱり気持ち悪いですよね。
また、この針を刺した痕の点々とした傷跡がなかなか消えず、他人から見ると「気持ち悪い」と感じることはあります。
ボディステッチは自傷行為なのか?
ボディステッチは自傷行為なのでしょうか?体を傷つける行為ですから、自傷行為と言えます。しかし、自傷行為ではないという意見もあるんです。
ボディステッチをする人は2つのタイプに分けることができます。
・完全にオシャレ目的でボディステッチをする
・オシャレ目的もあるけれど、モヤモヤした時にやりたくなる
このどちらに当てはまるかで、ボディステッチが自傷行為かどうかは変わってくるかもしれません。
完全にオシャレ目的でボディステッチをするなら、それは自傷行為とは言えないかもしれません。なぜなら、完全にオシャレ目的なら、それはピアスと同じ感覚だからです。
ピアスの穴を開けたら、それを「自傷行為」という人はいませんよね。だから、オシャレ目的であれば、それは自傷行為とは言えないのです。それでも、完全にオシャレ目的でボディステッチをしている場合でも、傷跡が残る可能性があることを考えると、ピアスと同列に考えるのは無理があるかもしれませんが・・・。
しかし、ボディステッチをする人の中には「親にやめろと言われてもやめられない」、「なぜやめなくてはいけないのかわからない」、「ボディステッチをすると、もやもやした気持ちが少しスッキリする」という人がいます。
こういうタイプの人がボディステッチをするのは、自傷行為と言えるでしょう。ボディステッチをする理由がリストカットと似ているからです。
自傷行為として、ボディステッチをしている人が周りにいたら、エスカレートする前に心療内科などに受診させた方が良いでしょう。
ボディステッチのまとめ
ボディステッチの元ネタややり方、痛いのか?肉縫いとの違い、リボンなどのおすすめデザインや気持ち悪いのか・自傷行為なのかなどをまとめました。
ボディステッチは上手にできればかわいいですが、痕が残ったり、化膿したりするリスクを考えると、違う方法でおしゃれしたほうが良いとは思います。