地底人は地面の下に住んでいるとされる、人間に似た知的生命体のことです。この記事では地底人が実在するという説や写真、エドワード・スノーデンら有名人の証言から地底人が出てくる映画、漫画、アニメ、CMで地底人を演じた芸能人、女優まで紹介します。
この記事の目次
地底人とは
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地底人とは地面の下、つまり地球の内部に生息しているされる人類的生物です。小説や漫画、映画など多くのSF作品のほか、チベットなど複数の国の伝承にも登場します。
フィクション作品のなかに登場する地底人は種類や生態が一定ではなく、文化レベルも原始人程度のものから人類を遥かに超える超科学を持つものまで広く描かれています。
また、外見も人間に瓜二つのものから氷河期を生き延びた恐竜が2足歩行になったものなど、パターンが豊富です。
さまざまな作品に登場することから広く知られているものの、想像上の存在、よくあるSFの設定の一つと思われている地底人ですが、実在を訴える声も少なくありません。
近年ではNSAとCIAの元局員で、NSAによる監視活動を暴露して世界中から注目を集めた元スパイのエドワード・スノーデン氏が地球の内部に住む生命体について話をしています。
地底人は実在する?実在するという証拠① バード少将の日記と写真
アメリカの海軍士官で冒険家のリチャード・イヴリン・バード少将は、1926年に航空機による初の北極点到達を成し遂げたことで知られる人物です。
北極点到達後も南極などさまざまな場所への飛行実績で国民的英雄となり、軍の名誉勲章も受賞しています。
南北両極に到達した数少ない人類の1人であるバード少将は、1946年から1947年にかけて「ハイジャンプ作戦」というアメリカ海軍の南極観測プロジェクトの指揮を執っていました。
このプロジェクトの目的は南極に米軍基地を設置するための下調べや、寒冷地での兵士や機材の動向を調査でした。
ハイジャンプ作戦は1947年の3月には完了し、本来の目的以外に南極の航空写真を多数撮影したことなども評価され、成功に終わったとされます。
しかし、1957年のバード少将の没後、このプロジェクトの間に彼がとんでもない経験をしていたことが発覚したのです。
死後に発見された少将の日記によると、ハイジャンプ作戦の最中にバード将校は目的地前で白い霧に包まれてホワイトアウト状態になってしまい、突然、亜熱帯のジャングルのような場所に迷い込んでしまったといいます。
そこでバード少将は航空機の中から、絶滅したマンモスによく似た生物(上の写真)や町のようなもの(下の写真)、UFOのような円盤型の浮遊物まで確認したそうです。
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さらに1956年にも、バード少将は南極点探査中に再びこの不可解な世界に迷い込んだといい、金髪で2mを超す長身の人間によく似た生物(下の写真)と接触したといいます。
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人類型生物はドイツ語訛りの英語でここは地球の内部であること、地上で有名なバード少将に会ってみたくてこちらに呼んだことなどを説明し、友好的だったとのこと。
上で紹介した3枚の画像は実際にバード少将が地底世界で撮影したものとされており、当時の技術ではこのような合成画像は作れなかったこと、また地位も名誉も持っていた少将が日記に嘘を書き残す必要がなかったことなどから、「バード少将の日記」は地底人実在の証拠とされることが多いです。
地底人は実在する?実在するという証拠② 北極の大穴の写真
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地底人の実在を訴える人の中で支持されているのが、地球の内部は空洞になっているという「地球空洞説」です。
この説では地球の南極と北極に地底世界に繋がる穴が開いており、そこから出入りができるとされています。
そして北極にある地下世界への入り口がうつった写真とされているのが、上の画像です。
この画像は1968年にNASAの気象衛星「ESSA-7」が撮影したもので、中心にある黒い丸い影が地下世界へ通じる大穴ではないかと言われています。
これについては穴ではなく地球の影が映り込んだだけと説明されていますが、不自然に丸いことや不気味さを醸し出していることから、未だに大穴説が囁かれているようです。
なお、これは穴ではなく帯状の画像をつなぎ合わせて1枚の画像を作っているため、データがない箇所が丸く集まっただけだという説が現在では有力視されています。
ほかに1969年にアポロ11号が宇宙から撮影した地球の写真でも、北極周辺に丸い影のようなものが見えると指摘されており、こちらも地下世界の入り口ではないかと話題になりました。
地底人は実在する?実在するという証拠③ アメリカ政府関係者らの証言
1995年、アメリカの地質学者でエリア51、S4などでエンジニアとして働いたこともあるフィル・シュナイダーという人物が、「アメリカ政府は地下基地建設のために多額の予算を投入している」という暴露をしました。
シュナイダー氏は1979年、アメリカ政府が秘密裏に建設していたロスアラモス研究所の地下施設でエンジニアとして働いていたそうです。
そこで身長2mを超すような大柄な人型の生物に接触し、身の危険を感じて拳銃を撃ったところ抗戦されて青い光で指を焼かれたいいます。
シュナイダー氏によると人型の生物は以前から地中で生活していたと見られ、応戦したグリーンベレーやシークレットサービスが殺害されたとのこと。
一時期は「政府は地下に危険な存在が潜んでいることを知りながら、地下基地建設に私達を投入したのだ」と、講演会で興奮気味に語る様子がYou Tubeにもアップされていました。(現在、オリジナルの動画は削除済み)
また、シュナイダー氏は「アメリカ国内には131、世界全体では1477の地下基地があり、このほとんどが1〜2年というありえない早さで建設されたものだ」と証言。
地下基地には地底人が人間と共存しており、「ダレナダ条約」という協定を結んでいること、条約に基づいて技術を提供している代わりに生物実験用の人間や動物の誘拐を黙認していることなどを暴露していました。
突拍子もない話に聞こえますが、シュナイダー氏が怪死したことからこの話は真実だったのではないか?と囁かれるようになります。
シュナイダー氏は講演活動を始めた2年後の1997年にピアノ線を首に巻かれた遺体で発見されており、不審な点がありながらも「自殺」として処理されました。
そのため「話してはいけないことを公表したために暗殺されたのではないか?」と言われているのです。
地底人は実在する?実在するという証拠④ 地底の炭素
人間をふくむ地球上の生物の体は炭素を中心にできており、炭素は命を作る基盤と言えます。
裏返せば生き物が生活できる環境と豊富な炭素があれば、そこに生命が生まれる可能性があるとも考えられるわけですが、実は地球上の炭素の90%は地下にあり、地上より命が生まれやすい環境なのではないかとも指摘されているそうです。
現在、地中には150〜320億トンの生き物が存在すると言われており、それらはすべて微生物です。
しかし、微生物といえどこれだけの数の生き物が繁栄できるのなら、人間程度の大きさの生物が誕生していても炭素量的にはおかしくないのでは?とも言われています。
地中の環境については非常に高温で劣悪な環境であるため、少なくとも人間が生きられるような状態ではありません。
ですが、劣悪な環境を快適に整えられるだけの文明を持った生命体ならば、地下でも暮らせるのではないかといった理由から、やはり炭素が豊富にある地下には人間サイズの生命体がいても不思議ではないと囁かれています。
地底人は実在する?実在するという証拠⑤ 伝承のなかの地底世界
地底人や地底世界の存在は昨今になって語られるようになったわけではありません。ここでは伝承で語られてきた地底世界や地底人について紹介していきます。
アガルタ
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アガルタは19世紀から20世紀にかけて、アジアのどこかにあると語られていた地底都市です。
アガルタは地球の中心、もしくは中心に近い位置にあり、太陽によく似た内部太陽によって光源を得ていたとされます。
環境は過酷ですがアガルタに住む地底人は高度な文明や超能力を持っているために、適応して都市を築きました。
この話を最初に広めたのは19世紀にフランス領インドで裁判官をしていたルイ・ジャコリオという人物で、彼は本業の傍ら西洋オカルティズムの起源を求めてインドで独自の研究を行っていたとされます。
その過程であるバラモン僧から超古代にアスガルダ文明というものが存在したことと、文明の中心に太陽の都市・アスガルダがあったことを聞いて『神の子』という著書で紹介したのです。
これが1873年のことで、1876年には偶然にもフランスの神秘思想家、エルネスト・ルナンが著書『夢』で「北欧神話にはアースガルドという地下世界が登場する」と紹介したことから、アスガルダとアースガルドは同一なのではないか?とオカルティストの間で噂になりました。
そして1886年にフランスの思想家のアレクサンドル・サン=ティーヴ・ダルヴェードルが、上の2人の著作を混ぜたような内容の「インドのどこかにアガルダという高度に発展した地下世界がある」と、アガルダ伝説の原型とも呼べる説を発表。
さらに神智学の創始者として知られるブラヴァツキーが著書の『シークレット・ドクトリン』でアガルタを紹介し、一気に知られるようになりました。
こうしてアガルタの存在を信じる人は増えたとされ、アドルフ・ヒトラーもアガルタを探したと伝わっています。
シャンバラ
シャンバラはインド仏教最後の経典『時輪タントラ』に記された理想郷、伝説上の仏教王国です。
シャンバラは8つの花弁を持つ花の形をした国で、それぞれの花弁に12の国があるとされ、1つの国には人口10万の都市が100あると伝わっています。
場所は中央アジアのシーター側付近にあるとのことですが、シーター河自体が現存せず、どこを指しているのか不明です。
仏教における考え方では、シャンバラは仏教の英雄・カルキが治めており、国民はすべて「金剛のカースト」という既存のカースト制度とは違う身分が与えられるといいます。
『時輪タントラ』に書かれているとおりに考えれば、シャンバラの人口は8×12×100,000で9億6000万です。このような人数を収容できる巨大な都市が中央アジアに存在した形跡はないため、シャンバラは宗教の経典にのみ登場する架空の国と考えられます。
しかし、オカルティストの間ではシャンバラはゴビ砂漠の地下に広がっているのではないか、など地底にあるから発見されないという説が囁かれているのです。
また、アガルダの首都がシャンバラだったのではないかという説もあります。
地底人は実在する?実在するという証拠⑥ 地獄の音
「地獄の音」とは、1989年にソ連が行ったシベリアの地質調査プロジェクトで、地下14.4kmの地点で聞こえたとされる奇怪な音です。
この地点で調査チームは大きな空洞に行き当たったといい、観測機器やマイクを空洞内に降ろしたとされます。
そしてマイクが録音したのが、大勢の人が阿鼻叫喚しているような声だったのです。
空洞の内部はとても人間が生きてられないような高温で、どこから声が聞こえているのかも不明でした。
そのため不気味さと地獄の業火に焼かれている人々の呻き声のように聞こえることから、この音声は「地獄の音」と呼ばれるようになったのです。
「地獄の音」も地底人実在の証拠として扱われてきましたが、近年になって解析が進み、実は地底とは関係のない人工的に作られた音声であることが発覚しています。
音の正体は1972年公開の映画『バロン・ブラッド』のサウンドトラックを利用して作成されたもので、1989年にアメリカの宗教放送が「ソ連のシベリア探索で収録された地獄の声」としてこの音を紹介し、都市伝説化したことまで明かされています。
地底人は実在する?実在するという証拠⑦ エドワード・スノーデンの証言
エドワード・スノーデンはNSA(アメリカ国家安全保障局)およびCIAの元職員で、ワシントン・ポスト紙やガーディアン紙などに「NSAが世界を監視している」と告発したことで知られます。
この告発で同時多発テロ事件以降、NSAはテロ対策としてアメリカ国内の通信会社から市民の通話記録や電子メール、画像などを入手していたほか、日本やフランスなど友好国の大使館でも盗聴を行っていたことが発覚。世界的なニュースとして大きく報じられました。
その後、スノーデン氏は香港やロシアに亡命し、2022年には正式にロシア国籍を付与されたのですが、アメリカから逃げた後も「インターネットクロニクル」というサイトでNSAやCIAで知り得た情報を告発し続けています。
そしてその中に、地底人や地底世界の実在を仄めかすような文章が投稿されていたのです。
スノーデン氏によると「地球のマントル部分に人類よりも遥かに知力の高い生命体が住んでいる。これは国防高等研究計画局DAPRAの大半の人が確信していることだ」とのこと。
DAPRAは軍事目的の研究および技術開発を行う国防省の機関です。
スノーデン氏はDAPRAの職員が機密情報から地底人と、地底人が利用するという超科学的な乗り物の存在を知ったと指摘していました。地底人は超科学的な乗り物を使用して、地底世界と宇宙を行き来しているそうです。
また、この告発によると地底人は人類のことを人間から見たアリ程度にしか認識しておらず、共存を前提としたコミュニケーションを取る必要はないと考えているといいます。
そのため万が一、地底人が戦争を仕掛けてきた場合には人類は滅ぶしかないとのことです。
NASAの職員も「地底から知的生命体が発しているとしか思えない無線信号を感知した」という証言をしており、スノーデン氏の告発は信憑性があるとも言われています。
現在の時点で告発の内容が正しいのか、デマなのかは不明です。ただ、この告発が日本のネットニュースで報じられて話題になったのが2013年で、スノーデン氏は2019年に出版した回顧録『スノーデン 独白 消せない記録』では以下のようなことを書いていました。
「私に分かる限り、エイリアンが地球に接触した事実はない。少なくとも米情報機関に接触したことはない」
回顧録によると、スノーデン氏はアメリカ政府が地球外生命体の情報を所持していないかCIAのネットワークを駆使して調査していたとのこと。しかし、地球外生命体に関する報告は見つからなかったというのです。
地底人は地球外生命体に含まれないため、地底人についての告発はこれに含まれないのではないか?とも考えられますが、スノーデン氏は「地底人は宇宙と地球を行き来している」と明かしていました。
そうなると、スノーデン氏が告発した地底人は地球外生命体の可能性が高く、CIAは地球外生命体と接触していない、アメリカ政府も地球外生命体と接触しているとは考えられない、という回顧録の証言と地底人実在は矛盾することになります。
地底人が登場する映画・アニメ
映画やアニメにも地底人は多く登場し、友好的であったり、人間と敵対する存在であったりとパターンも豊富に存在します。ここでは近年に登場した映像作品のなかの地底人について紹介していきます。
①映画『ディセント』
『ディセント』は2005年公開のイギリス映画で、『ドッグ・ソルジャー』でデビューを果たしたニール・マーシャル監督作品です。
ストーリーは、好奇心からアパラチア山脈の国立公園内にある巨大洞窟内部に探検に入った主人公一行が、洞窟深くに住む獰猛な地底人に襲われるというもの。
本作に登場する地底人は高度な文明を持つような種ではなく、狩猟能力だけが突出したような原始人タイプで、完全に退化した視力と発達した聴力が特徴です。
また、元は地上を生きる人間だったのではないかと思わせるような演出や、彼らの生態が窺えるシーンもあり、『ディセント』の地底人の設定と造形はホラー映画ファンからも高い評価を得ています。
②アニメ映画『ドラえもん のび太と竜の騎士』
『ドラえもん のび太と竜の騎士』は、1987年に公開された劇場版ドラえもんの8作品目です。
本作に登場する地底人は恐竜と人間が融合したような外見をしており、原作者の藤子不二雄氏がカナダの古生物学者デイル・ラッセルが提唱した「ディノサウロイド」という恐竜人間から発想を得たといいます。
③アニメ『六畳間の侵略者!?』
『六畳間の侵略者!?』は2014年にTOKYO MXなどで放送されたアニメで、原作は健速氏の同名ライトノベルです。
本作には古代文明を築いた地底人・大地の民の末裔を名乗る倉野桐葉が登場し、地底人の兵器なども描かれています。
地底人が登場するCMが話題に!出演した芸能人・有名人・女優
2023年1月から放送開始したオープンハウスの新CMシリーズにも地底人が登場し、話題になりました。
このCMでモグラと人間が融合したような姿の地底人を演じたのは木村拓哉さんで、好奇心から地底世界を抜け出して地上に地底人が来てしまったという設定です。
また、木村さんとの共演で女子高生役を演じたのは『non-no』専属モデルの林芽亜里さんです。
地底人についてのまとめ
今回は地底人について、実在する根拠とされている説や地底人に遭遇したという体験談、地底世界の写真などを中心に紹介しました。
正式な記録上、地球は12㎞より深く掘り進められたことはなく、それより内部の様子を実際に目にしたことがある人類は存在しません。宇宙より身近でありながら謎に満ちているために、地底世界は人々の想像を掻き立てるのでしょう。