闇スロットとは風営法に基づく認可を受けずに違法に運営されているスロット店です。
この記事では闇スロット店がある場所、危険で絶対に勝てない理由、摘発で客が逮捕される事例や多くの店が摘発されない理由、闇スロットに出入りしていた有名人や芸能人、現在についてまとめました。
この記事の目次
- 闇スロット店とは風営法に基づく許可を受けていない違法なパチスロ店
- 闇スロット店の場所は都内では副都心、地方では繁華街に多い
- 闇スロット店が危険な理由① 高レートで射倖心を煽られ闇金で借金の例も
- 闇スロット店が危険な理由② 遠隔操作や違法改造で絶対に勝てない場合も
- 闇スロット店が危険な理由③ 摘発に巻き込まれて賭博罪で逮捕される事も
- 闇スロット店でも摘発されない店が多い理由
- 闇スロット店に出入りの芸能人や有名人① 桃田賢斗と田児賢一(バドミントン)
- 闇スロット店に出入りの芸能人や有名人② 高木京介(元巨人投手)
- 闇スロット店に出入りの芸能人や有名人③ 越智大祐(元巨人投手)
- 闇スロット店に出入りの芸能人や有名人④ 狩野英孝
- 闇スロット店に出入りの芸能人や有名人⑤ 宇宙Six・山本亮太(元ジャニーズ)
- 闇スロットの現在
- まとめ
闇スロット店とは風営法に基づく許可を受けていない違法なパチスロ店
「闇スロット店」とは、風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)に基づく認可を受けずに違法に営業しているパチスロ店の事です。
現在は違法である4号機(ボーナス時の見返りが大きく、借金をして打つ人が急増したため禁止にされた)が設置されていたり、最大で相場の数十倍もの高レートの台(正規のパチスロ店で設置が認められていないハイリスク・ハイリターンの台)が置かれたりしていて、大きく勝つ快感が忘れられずにハマってしまう人が続出し、中には多額の借金を背負う人もいて社会問題化しています。
闇スロット店は違法に営業しているため、摘発を警戒して看板などは掲げず、繁華街の裏路地や雑居ビルの地下などわかりづらい場所に設置されているケースが多く、場所自体も定期的に移動して摘発されづらいようになっています。
また、集客についても、紹介による会員制や路上で通行人に声をかけて(キャッチ)、身分証明書(運転免許証や保険証など)を提示させた上で入店させるシステムによって顧客を管理(警察へのタレ込みや目立つ事を避けて摘発のリスクを抑える)し、客の方から闇スロット店を探して入店するのは難しくなっています。
闇スロット店の場所は都内では副都心、地方では繁華街に多い
違法である闇スロット店は、警察による摘発を避けるために場所は基本的に公開しておらず、看板なども掲げず一目につくような宣伝もしていません。
また、闇スロット店で遊ぶ事自体が賭博罪にあたり違法行為であるため、ここで詳細な場所を示す事はできません。
闇スロット店が設置されている場所をざっくり示すと、都内では新宿や渋谷、池袋などの副都心、地方では全国の繁華街やその周辺です。
闇スロット店が運営されている場所ですが、例えばごく普通の飲食店の隠し扉の先、雑居ビル内のエレベーターが停止せず従業員の案内がなければ入店できない特定の階、裏路地の細い道の先、雑居ビルの地下(入り口は分かりづらくされている)、ごく普通のマンションの一室などが多いです。
ただし、闇スロット店は看板を掲げていなかったり、全く別の内容の看板が掲げられていたり、入り口自体が巧妙にカモフラージュされたりしている場合が多く店の場所を見つけるのは難しくされています。
闇スロット店が危険な理由① 高レートで射倖心を煽られ闇金で借金の例も
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闇スロット店が危険である理由についてもみていきます。
通常のパチスロではメダルは1枚20円を超えない事が風営法で定められていますが、闇スロット店ではメダル1枚40円〜最大では500円といった高額のレートが設定されています。
要するにレートは高ければ高いほどスロットを1回まわすのに大きな金額がかかりますが、相対的に大当たりを引いた時のリターンも大きく、ハイリスクハイリターンなギャンブルという事になります。
また、闇スロットでは大当たり時に大きなリターンが見込める射幸性の高い4号機(現在は規制されている)の台が設置されています。
つまり、闇スロットは利用者の射倖心を煽る事で大きな金額を使わせるようになっています。
闇スロットにハマってしまうと、高レートで大きな損失を出し、射幸性の高い4号機での一発逆転を狙って消費者金融や闇金で借金をしてまで打ち続けてしまうため非常に危険だとされています。
闇スロットの常連客だったという方の証言によれば、1日に100万円勝つ事もあるが、数十万円単位で負ける事もザラにあるため、1回大きく勝った快感を忘れられずにギャンブル依存になり大きな借金を背負ってしまう人間が大勢いるという事でした。
闇スロット店が危険な理由② 遠隔操作や違法改造で絶対に勝てない場合も
業界の裏事情に詳しい方によると、闇スロット店に設置されている台はほぼ全て、遠隔操作や違法改造(裏ロムが仕込まれている)がされており、店側に当たりをコントロールされているため、トータルでは絶対に勝てないようにされているのだそうです。
闇スロット店側としては客を依存症にして常連化させたいため、遠隔操作などによりそこそこ勝たせた後に大きく負けさせる事で利益を上げていると言われています。
つまり、闇スロット店では長期的に見ると絶対に勝てないため、ハマればハマるほど損失額が膨らんでいき非常に危険だとされています。
闇スロット店が危険な理由③ 摘発に巻き込まれて賭博罪で逮捕される事も
闇スロット店は風営法に基づく認可を受けずに違法に営業しています。
闇スロット店が摘発された場合、店だけでなく摘発時に店内にいた客も賭博罪などで逮捕される危険があります。
栃木県警組織犯罪対策1課と宇都宮東署は17日、宇都宮市平松本町、ゲーム機賭博店店長(67)を常習賭博の疑いで、客の男3人(25~42歳)を単純賭博の疑いでそれぞれ現行犯逮捕した。
闇スロット摘発時に客として逮捕された場合は、「単純賭博罪」に問われ起訴されるケースが多いです。この場合の法定刑は「50万円以下の罰金または科料」となっています。科料とは1000円以上1万円未満の金銭を支払わせる刑罰です。
なお、取り調べなどで常習性が高いと判断された場合「常習賭博罪」で起訴される事があり、こちらに定められている刑罰は「3年以下の懲役」と単純賭博罪よりも重くなっています。
逮捕される危険があるため闇スロットで遊ぶ事はやめましょう。
闇スロット店でも摘発されない店が多い理由
闇スロット店は現在も、関東圏や全国の繁華街やその周辺の場所で多数営業されているとされています。多くの闇スロット店が摘発されない理由もネット上で話題になっているようです。
闇スロット店が摘発されない理由としては、警察はほとんどの闇スロット店やその場所を把握しているものの、著しく治安や秩序を乱したり派手な宣伝や客引きで目立ったりしない限りは摘発せずに見逃しているためと言われています。(あくまでも噂です。)
ただし、特定の闇スロット店が暴力団の資金源になっている事が判明したり、客の家族からの相談があったりした場合などはすぐに摘発に動くと言われています。
闇スロット店に出入りの芸能人や有名人① 桃田賢斗と田児賢一(バドミントン)
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続けて、闇スロット店に出入りしていた事が発覚し問題になった芸能人や有名人についてもみていきます。
2016年4月、有力バドミントン選手の桃田賢斗さん(BWF世界ランキングでの最高位1位)と田児賢一さん(BWF世界ランキングでの最高位は3位)が、闇スロット店に出入りしていた事が発覚し問題とされました。
発表によると、桃田賢斗さんと田児賢一さんは2014年10月から2015年1月にかけて違法なカジノ場でバカラ賭博をしていたとされ、同時期に別の闇スロット店にも出入りしていたという事です。
NTT東日本の調査によると、桃田選手は2012年ロンドン五輪代表の田児賢一選手(27=同社を解雇)に誘われ、平成26年10月から27年1月にかけて計6回程度バカラ賭博を行い、約50万円負けたほか、別の闇スロット店にも出入りし賭博行為をしていた。
田児賢一さんは闇スロット店には20回程度訪れて約50万円の損失を出し、田児賢一さんに誘われて来店したという桃田賢斗さんは5回程度入店して数十万円の損失を出したそうです。桃田賢斗さんは知人女性と2人で訪れた事もあったという事でした。
違法スロット店に出入りしていたのは違法カジノ店に訪れたのと同時期で、田児は20回程度訪れ約50万、桃田は5回程度で数十万負けたという。
また、8日の会見では、桃田は違法カジノ店へはすべて田児とともに訪れたとしていたが、新たな調査でそのうちの1度、一般女性と2人で訪れていたことが分かった。
闇スロット店に出入りの芸能人や有名人② 高木京介(元巨人投手)
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2016年3月には、プロ野球の読売ジャイアンツ(巨人)に所属していた投手の高木京介さんが闇スロット店に出入りしていた事が発覚しました。
高木京介さんは野球賭博に関与していたとして巨人を解雇されており、その発表時に闇スロット店にも出入りしていた事が明らかにされました。
巨人は22日、野球賭博に関与した高木京介投手との契約を解除するとともに、同投手が違法な「闇スロット店」に出入りしていたことを公表した。
高木京介さんは2013年から2014年にかけて闇スロット店に出入りしており、1回で約10万円程度の勝ち負けがあった事も発表されています。
闇スロット店に出入りの芸能人や有名人③ 越智大祐(元巨人投手)
2017年2月9日発売の「週刊文春」(2017年2月16日号)が、巨人の元投手の越智大祐さんが闇スロットに通っていた疑惑を報じました。
2月9日(木曜日)発売の週刊文春では、越智氏が現役時代に同僚選手と闇スロットに通っていた疑惑なども報じる。
当該の週刊文春の記事は無料公開はされていないので概要だけ書くと、越智大祐さんに結婚詐欺にあったと主張する女性が「彼は闇スロ(闇スロット)も大好きで、よく一晩中打ちに行っていました。明け方に同僚選手の名前を挙げて『〇〇と闇スロ行ってたわ』と電話が来たりしていました」と証言しています。
あくまでも被害女性の証言だけなので、越智大祐さんが本当に闇スロットに通っていたのかは分かりません。不確定情報だと捉えておく方が良いです。
闇スロット店に出入りの芸能人や有名人④ 狩野英孝
出典:https://www.sponichi.co.jp/
最近はYouTubeなどでの動画配信でも人気のお笑い芸人・狩野英孝さんですが、過去に闇スロット店出入りの疑惑が一部メディアで報じられていました。
匿名の元お笑い芸人の証言によるもので、狩野英孝さんは芸人としてブレイクする前に、ドロンズ石本さんとに誘われて闇スロット店にハマってしまったのだそうです。
狩野英孝さんはブレイクした後、闇スロット店側から有名人に来られると警察に目をつけられるからもう来ないでくれと言われたそうなのですが、狩野英孝さんは依存症のようになっていて返送してしばらく通っていたのだとか。
元芸人Aさんは狩野のギャンブル狂いの過去をこう語る。
「ギャンブル通いが報じられる前、狩野さんと同じ闇スロット店に出入りしていたんです。狩野さんからは、先輩のドロンズ石本さんに誘われてハマったと聞きました。しばらくして、狩野さんはブレークしましたが、その後も闇スロット店に通っていたため、店員が『有名人が顔を出すと目をつけられる。摘発されるからもう来ないでくれ』と注意したにもかかわらず、変装してしばらく通っていましたよ。かなりの依存症だったと思います」
ただ、これも匿名の元お笑い芸人による証言のみで、本当に狩野英孝さんが闇スロットに通っていたのかどうかは分かりません。こちらもあくまでも噂だと捉えておくのが良いです。
仮に本当だったとしてもかなり以前の出来事であり、これによって狩野英孝さんが批判されるといった事にはならないと思われます。
闇スロット店に出入りの芸能人や有名人⑤ 宇宙Six・山本亮太(元ジャニーズ)
2020年10月、「文春オンライン」(週刊文春のウェブメディア)が、ジャニーズJr.内ユニット「宇宙Six」(この報道直後に解散)の山本亮太さんが新宿歌舞伎町の闇スロット店に頻繁に出入りしているとの内容を報じました。
ジャニーズJr.内の人気ユニット「宇宙Six」に所属する山本亮太(30)が東京・新宿歌舞伎町にある“闇スロット店(風営法に基づく許可を受けていない無許可営業の店舗)”に頻繁に出入りしていることがわかった。言うまでもなく、闇スロットで遊技することは「賭博罪」にあたる違法行為である。「文春オンライン」特集班は山本が札束を手にして、闇スロット店を出入りする様子を撮影した。
山本亮太さんは、新宿歌舞伎町の雑居ビル3階の場所にある闇スロット店に「上島」という偽名を使って通っていて、オート機能を使って複数台をキープして明け方近くまで遊んでいたそうです。
山本亮太さんは1日で30万円〜40万円もの金額を使い、札束を手に闇スロット店に入っていく姿も週刊文春によって激写されていました。
かなり生々しい内容で本人の写真も撮影されたためか、この報道が出たのと同時にジャニーズ事務所(現在の株式会社STARTO ENTERTAINMENT)は、山本亮太さんとの契約を解除しています。
ジャニーズ事務所は2日、スロット店で賭博行為におよんでいたことが『文春オンライン』で報じられた、ジャニーズJr.内の人気ユニット・宇宙Sixの山本亮太について、専属契約をきのう10月1日付で解除したことを報告した。
闇スロットの現在
闇スロット店は現在も全国各地に存在しています。
闇スロット店の摘発や闇スロット店に関わる逮捕は現在も頻繁に報道されています。
2024年1月には、沖縄で指定暴力団所属の男が闇スロット店から売上の一部を受け取っていたとして組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕されています。
沖縄県公安委員会に無許可でスロットやパチンコなどの風俗営業をしていた「闇スロ」店から売り上げの一部を受け取ったとして、県警は16日、指定暴力団旭琉會二代目功揚一家の組員の容疑者(50)を組織犯罪処罰法違反の疑いで逮捕した。
2024年3月19日には、神奈川県川崎で闇スロット店を運営したとし、常習賭博容疑で3人の男が神奈川県警に逮捕されています。
これがきっかけとなり、2024年6月4日に神奈川県警、福島県警、宮城県警、千葉県警、群馬県警、鹿児島県警による合同捜査本部により、神奈川県藤沢市の違法パチスロ機の製造拠点や関連施設などが一斉に家宅捜索され、パチスロ機500台、違法ロムなどが押収されました。
全国複数の闇スロット店にパチスロ機を販売しメンテナンスなども請け負っていたグループも摘発され、参田一樹容疑者(逮捕当時26歳)ら複数の男が常習賭博ほう助などの容疑で逮捕されています。
現在、闇スロット店は離合集散を繰り返す犯罪グループによって高度に組織化されているとも言われており、特定の店舗が摘発されて廃止されたとしても次から次へと新たな闇スロット店や闇カジノ店が作られるという状態だという事です。
今回の参田一樹容疑者らの逮捕は、「機械屋」と呼ばれている闇スロット店に違法なパチスロ機を販売しメンテナンスも請け負う根幹となるグループの摘発でした。
「機械屋」が摘発されたのは全国初という事で、警察は本格的に闇スロット根絶の動きをし始めたという事かもしれません。闇スロット店の客に対する対応も厳しくなる事が予想されるため、誘われても闇スロット店には行かないようにしましょう。
まとめ
今回は、風営法に基づく認可を受けずに違法に営業しているスロット店「闇スロット」についてまとめてみました。
闇スロット店は基本的に場所は公開せず、摘発を避けるために巧妙にカムフラージュした上で運営されています。また、集客も関係者や既存会員による紹介や路上勧誘の上で身分証明書提出後に入店を認めるなど警戒されており、どこの場所で闇スロットが営業されているのかを見つける事は難しくされています。
闇スロット店は、最大で通常の数百倍もの高レートに設定されており、大きく儲ける可能性もあるものの、それ以上に大きな損失を出して消費者金融や闇金で借金をする危険も大きくなっています。
また、遠隔操作や違法な改造でトータルでは絶対に勝てないようにされている場合も多いとされ、何よりも店舗が摘発された場合、客も逮捕される危険があり、闇スロットで遊ぶ事は絶対に避けた方が良いです。
一方で、現在も全国各地多数の闇スロット店の営業が続けられていて、射倖心を煽られた人々の人気を集めています。多くの闇スロット店が摘発されない理由ですが、警察は大きく秩序を乱したり、治安を乱したり、目立った集客や宣伝をしない限りは見逃しているとも言われています。ただし、暴力団との関係が発覚したり客やその家族からの相談があった場合は即座に摘発に動くケースが多いようです。
闇スロットには一時期、有名人や芸能人の出入りの報道が相次ぎました。有名人や芸能人の闇スロットへの出入りで特に大きく報じられたのは、バドミントンの桃田賢斗さんと田児賢一さん、元巨人所属プロ野球選手の高木京介さんや越智大祐さん、芸人の狩野英孝さん、元ジャニーズJr.の山本亮太さんらがあげられます。
現在も闇スロット店は全国各地で運営されている模様ですが、全国の警察が本格的に摘発に動いているとの観測もあり、今後は逮捕者が増える可能性もあります。