日本の火山噴火・危険度+有名度ランキング30選【最新決定版】

日本国内には111座もの活火山が点在しており「火山列島」とも呼ばれ、噴火した際の被害や危険性にも関心が高まっています。

 

この記事では、日本国内の活火山のうち噴火した場合の危険度や有名度などでランキングしてまとめました。

火山噴火【日本】危険度・有名度ランキング:第26位〜第30位

 

日本の活火山を、火山噴火した場合の危険度に有名度を加味したランキング形式で紹介していきます。

 

なお、火山のプロフィールに記載されている「活火山ランク」は、気象庁が管轄する「火山噴火予知連絡会」が火山活動度に基づいて設定されたもので、火山の活動度を示す指標となっています。

 

 

 

第30位:鶴見岳・伽藍岳(大分県)

 

鶴見岳・伽藍岳

 

所在地   :大分県別府市

最高標高  :1375m

直近の噴火 :867年2月28日

活火山ランク:B

 

 

鶴見岳・伽藍岳は、大分県東部の別府湾西にある活火山群に対して気象庁が命名したもので、鶴見岳を主峰とする火山群の北端にあるのが鶴見岳で、その間約5kmにわたって火山が連なっています。

 

鶴見岳は別府市の観光地としても有名ですが、近年は地震が増加しており火山活動の活発化が懸念されています。

 

2023年2月20日には、地元の警察や消防、県職員などが参加し、火山活動の活発化を想定した初めての防災訓練が実施されています。

 

大分県の活火山のうち、別府市の観光地としても有名な鶴見岳で、火山活動の活発化を想定した初めての防災訓練が行われました。

 

引用:鶴見岳で火山活動の活発化想定した初めての防災訓練

 

 

 

第29位:草津白根山(群馬県)

 

草津白根山

 

所在地   :群馬県吾妻郡草津町

最高標高  :2160m

直近の噴火 :2018年1月23日

活火山ランク:B

 

 

草津白根山は、群馬県吾妻郡草津町の活火山です。周辺は草津の温泉で有名な観光地であり、大規模噴火した場合には被害が大きくなる事が危険視されています。

 

過去にも、火山活動による温泉地の被害が記録に残っていて、江戸時代の1783年(天明3年)には、温泉温度急上昇による温泉客の死亡が、1902年(明治35年)の水蒸気噴火では、浴場と事務所建物の全壊が記録されています。

 

また、1932年10月にも水蒸気噴火が発生し、火口付近にいた2名が死亡7名が負傷し、山上の施設にも甚大な被害が生じています。

 

近年では、2018年1月23日に噴火が発生して火砕流も観測され、噴石によって自衛隊員1名が殉職、スキー客など11名が重軽傷を負う大被害が生じています。

 

2018年1月23日、群馬県にある草津白根山の「本白根山」で噴火が起き、噴石により自衛隊員1人が死亡したほか、スキー客など11人が重軽傷を負いました。

 

引用:草津白根山噴火から5年 監視体制強化も突発的な噴火の備え課題

 

 

 

第28位:羊蹄山(北海道)

 

羊蹄山

 

所在地   :北海道後志地方南部

最高標高  :1898m

直近の噴火 :約2500年前(有史以降記録なし)

活火山ランク:C

 

 

日本百名山の1つで、「北海道の富士山」として有名な羊蹄山(ようていざん)は、北海道後志地方南部に所在する活火山です。

 

2003年に気象庁によって活火山指定されたばかりで、近年は大きな火山活動は記録されていません。

 

ただ、完新世の中頃から数千年にわたって、山頂を中心に断続的に噴火活動があり、約4000年前の噴火による溶岩流は現在の倶知安町市街の一部にまで到達している事から、大規模な噴火を起こした場合には被害が出る恐れがあります。

 

 

 

第27位:雌阿寒岳(北海道)

 

雌阿寒岳

 

所在地   :北海道東部阿寒カルデラの南西部

最高標高  :1499m

直近の噴火 :2008年11月

活火山ランク:B

 

 

雌阿寒岳(めあかんだけ)は、北海道東部、阿寒カルデラの南西部に位置する8つの火山の総称です。

 

近年火山活動が高まっており、注意が呼びかけられ、登山の禁止と解除が繰り返されています。周辺には観光地が多く、噴火した場合は人的な被害が出る恐れがあり注意が呼びかけられています。

 

 

 

第26位:吾妻山(福島県・山形県)

 

吾妻山

 

所在地   :福島県と山形県の県境

最高標高  :2035m

直近の噴火 :1977年12月7日

活火山ランク:B

 

 

吾妻山(あづまやま)は、福島県と山形県の県境に位置する火山群の総称です。

 

過去には火山噴火による被害が記録されており、1893年(明治26年)6月7日の噴火では、火口付近調査中の2名が死亡しています。

 

近年では、1977年の水蒸気噴火の影響で酸性の泥水が噴出して塩川に流れ込み、魚の大量死と養魚場に被害が出ています。

 

現在も活発な火山活動が続いており、2019年5月9日に気象庁は噴火警戒レベルをレベル1からレベル2に引き上げています。現在はレベル1に戻されているものの、再びレベル2に引き上げられる可能性が報じられており、警戒が強まっています。

 

福島県と山形県にまたがる吾妻山で、地下の火山ガスや熱水などの動きを示す「火山性微動」が観測されました。気象庁は吾妻山の噴火警戒レベルを今後、1から2に引き上げる可能性があるとして、今後の火山活動の推移に注意するよう呼びかけています。

 

引用:【臨時情報】吾妻山 火山性微動発生で火山活動高まる、噴火警戒レベル引き上げの可能性 気象庁

 

 

 

火山噴火【日本】危険度・有名度ランキング:第21位〜第25位

 

第25位:霧島山(宮崎県・鹿児島県)

 

霧島山

 

所在地   :宮崎県と鹿児島県の県境一帯

最高標高  :1700m(韓国岳)

直近の噴火 :2018年4月

活火山ランク:B

 

 

霧島山は、宮崎県と鹿児島県県境一帯に広がる火山群の総称で、特に新燃岳と御鉢で活発な火山活動が続いています。

 

平安時代から明治時代にかけて大規模な噴火が多数記録されており、少数ながら死者も出ています。

 

直近では、2018年3月にマグマ噴火が発生し、4月にかけて溶岩の流下や噴石の飛散、火砕流の発生が観測されています。

 

以降、活動は沈静化していますが、専門家は活動が再び活性化する可能性もあるとして危険視し注意が呼びかけられています。

 

火山活動は穏やかになっているものの、噴火の恐れは低くなった訳ではない。霧島連山を研究する鹿児島大学の中尾茂教授(地球物理学)は、「霧島山の山体膨張や断続的な火山性地震が続いている。活動が活発化することは十分ありうる」と話す。

 

引用:霧島山・新燃岳 300年ぶりのマグマ噴火から12年 18年6月以降 4年半、噴火なし 専門家「活発化 なお注意が必要」

 

 

 

第24位:鳥海山(山形県・秋田県)

 

鳥海山

 

所在地   :山形県と秋田県境

最高標高  :2236m

直近の噴火 :1974年5月

活火山ランク:B

 

 

鳥海山は、山形県と秋田県に跨がる標高2236mの活火山です。

 

1500年ほど前から噴火の記録が残されており、平安時代の871年(貞観13年)5月1日には、噴火による泥流が川に流入して増水し堤防が決壊し川魚多数が死んだ事などが記録されています。

 

江戸時代の1800年~1804年(寛政12年〜文化元年)には、長期間にわたって噴火が続き、登山者8名が噴石で死亡した記録が残されています。この噴火の後に発生した象潟地震では、死者333名、倒壊家屋5500余棟の被害が記録されています。

 

 

 

第23位:蔵王山(宮城県・山形県)

 

蔵王山

 

所在地   :宮城県と山形県の県境南部

最高標高  :1841m

直近の噴火 :1895年9月

活火山ランク:B

 

 

蔵王山(ざおうざん)は、奥羽山脈の宮城県と山形県の両県南部県境に位置する活火山です。美しい火口湖があり日本百名山にも選ばれパワースポットとしても有名な場所です。

 

蔵王山でも過去に何度か噴火による被害が記録されています。

 

鎌倉時代の1230年(寛喜2年)の11月22日の噴火では、火砕物の落下により人畜に多数の被害が記録されています。

 

江戸時代の1694年(元禄7年)5月29日には中規模の水蒸気噴火があり、神社の焼失と、その後の地震によって河川が毒水化し大量の川魚が死んだ被害などが記録に残されています。

 

1867年(慶応3年)10月21日にも水蒸気噴火が発生し、泥水の増水による洪水が発生し、3名の死者が出た事が記録されています。

 

 

 

第22位:渡島大島(北海道)

 

渡島大島

 

所在地   :北海道松前町西方沖50km

最高標高  :737m

直近の噴火 :1759年8月19日

活火山ランク:B

 

 

渡島大島(おしまおおしま)は、北海道松前町(渡島半島南西部)の西方沖約50kmに位置する無人の火山島です。

 

古くから無人島であるため、古い火山活動の記録はほとんど残されていませんが、1741年(寛保元年)の8月18日に西山で噴火が発生し、27日に寛保岳も大噴火を起こし、翌28日に大津波が発生(寛保津波)。

 

対岸の熊石から松前にかけて津波が襲い死者1467名、流出家屋791棟という甚大な被害が出ています。噴火による全体の死者は合計で2033人で、離れた新潟県佐渡島でも津波が観測されています。

 

津波の原因ははっきりとはわかりませんが、気象庁は噴火による大規模な山体崩壊によるものと推測しています。(地震が原因とする説もある)

 

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第21位:恵山(北海道函館市)

 

恵山

 

所在地   :北海道函館市

最高標高  :618m

直近の噴火 :1874年6月8日

活火山ランク:B

 

 

恵山(えさん)は、北海道函館市に所在する活火山です。

 

近代に入ってからは活発な火山活動は見られませんが、江戸時代に2度大被害が記録されています。

 

1度目は1764年(明和元年旧暦の7月)の噴気によるもので、死者多数と記録されています。2度目は1846年(弘化3月)の11月18日に水無沢火口で発生した小規模な水蒸気噴火によるもので、泥流が発生して家屋被害と死者多数が記録されています。

 

 

 

火山噴火【日本】危険度・有名度ランキング:第16位〜第20位

 

第20位:青ヶ島(東京都・伊豆諸島)

 

青ヶ島

 

所在地   :伊豆諸島(八丈島南約60km)

最高標高  :423m

直近の噴火 :1785年

活火山ランク:C

 

 

青ヶ島は伊豆諸島に属する火山島ですが、最も近い八丈島からも南へ約60km離れており、本州からはかなり南に位置しています。

 

江戸時代に何度か噴火の記録が残されており、1785年(天明5年)の4月18から5月にかけて発生した「天明5年噴火」では大規模溶岩流が発生し、当時327人いた島民のうち130名〜140名が死亡。残った島民も八丈島へと避難し、以降50年余にわたって無人島となりました。

 

現在は170名ほど島民が居住しています。

 

 

 

第19位:口永良部島(鹿児島県屋久島西方)

 

口永良部島

 

所在地   :鹿児島県屋久島西方約12km

最高標高  :657m

直近の噴火 :2020年8月29日

活火山ランク:B

 

 

口永良部島(くちのえらぶじま)は、鹿児島県の有名な世界自然遺産である屋久島の西方約12kmに位置する火山島です。

 

過去に何度か噴火による被害が記録されており、1841年(天保12年)の噴火では村落が焼亡して死者多数、1931年の噴火では、土砂崩壊による負傷者2名、馬、山林田畑に被害、1933年12月〜1934年1月にかけて続いた噴火では七釜集落が全焼し、死者8名負傷者26名、家屋全焼15棟、牛馬や山林耕地に大被害、1966年11月22日にも負傷者3名、牛被害1頭などの被害が記録されています。

 

近年は大きな被害は出ていませんが、頻繁に噴火が起きており危険視されています。

 

 

 

第18位:安達太良山(福島県)

 

安達太良山

 

所在地   :福島県中部

最高標高  :1728m

直近の噴火 :1900年7月17日

活火山ランク:B

 

 

安達太良山(あだたらやま)は、福島県中部に位置する活火山です。風光明媚な観光地として有名ですが、過去には火山災害が発生しています。

 

1900年(明治33年)7月17日に発生した水蒸気噴火では、熱灰や石を噴出して火口付近にあった硫黄採掘所が全壊し、労働者ら72名が死亡、10名が負傷する大災害となりました。

 

 

 

第17位:御嶽山(長野県・岐阜県)

 

御嶽山

 

所在地   :長野県木曽、岐阜県下呂・高山

最高標高  :3067m

直近の噴火 :2014年9月27日

活火山ランク:B

 

 

独立峰としては富士山に次いで高く、登山で有名な御嶽山は、長野県木曽郡木曽町・王滝村と岐阜県下呂市・高山市にまたがたる活火山です。

 

2014年9月27日に水蒸気噴火を起こし、火口付近に居合わせた登山者58名が亡くなり、行方不明5人が発生。1991年の雲仙普賢岳の火砕流の犠牲者数(43名)を上回り、日本における戦後最悪の火山災害となりました。

 

 

 

第16位:箱根山(神奈川県・静岡県)

 

箱根山

 

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所在地   :神奈川県足柄下郡箱根町〜静岡県

最高標高  :1438m

直近の噴火 :2015年7月

活火山ランク:B

 

 

観光地として有名な箱根山ですが、過去に何度か噴火を起こしている活火山です。

 

近年は大きな噴火はなく被害も出ていないものの、 約9万年前に起きた大規模噴火では火砕流がなんと約50km離れた現在の横浜市付近にまで到達した事などがわかっています。

 

箱根は有名な観光地であるため、再び大規模噴火が発生した場合甚大な被害が起こる可能性が危険視されています。

 

箱根は観光地のイメージが強く、荒々しい火山活動とは無縁とも見えるが、箱根山は過去に何度も噴火や火山性地震を繰り返している活火山だ。専門家は、富士山同様「危ない火山」と指摘している。

 

引用:箱根山、実は富士山なみに「危ない火山」 大昔の大噴火では横浜まで火砕流到達?

 

 

 

火山噴火【日本】危険度・有名度ランキング:第11位〜第15位

 

第15位:伊豆鳥島(伊豆諸島南方)

 

伊豆鳥島

 

所在地   :伊豆諸島南方(フィリピン海)

最高標高  :394m

直近の噴火 :2002年

活火山ランク:A

 

 

全島が国の天然記念物に指定され特別天然記念物のアホウドリの生息地としても有名な伊豆鳥島ですが、島の北方には海底火山、鳥島カルデラが存在しその南縁に位置する火山島です。

 

古い時代の噴火の歴史については記録が残されていませんが、1902年(明治35年)の8月上旬(7日〜9日のいずれか)に大噴火が発生し、月末まで続いて島の南西約1kmの海中と島の北西岸でも爆発が発生。島民125名全員が死亡するという大惨事が起こっています。

 

 

第14位:有珠山(北海道)

 

有珠山

 

所在地   :北海道洞爺湖南

最高標高  :737m

直近の噴火 :2000年4月

活火山ランク:A

 

 

有珠山(うすざん)は、、有名な北海道洞爺湖の南に位置する活火山で、江戸時代に何度も大規模噴火を起こしています。

 

特に、1822年(文政5年)3月に発生した大規模マグマ噴火では、大火砕流が発生(文政火砕流)。南東麓から西麓の森林が焼き尽くされ、海岸のアブタ集落で、死者103名(82名、50名とする記録も)という大きな被害を出しました。

 

この時の噴火は記録によると少なくとも4ヶ月以上続いています。

 

 

 

第13位:樽前山(北海道)

 

樽前山

 

所在地   :北海道苫小牧市・千歳市

最高標高  :1041m

直近の噴火 :1981年2月27日

活火山ランク:A

 

 

樽前山は北海道苫小牧市と千歳市にまたがる活火山で、珍しい三重式活火山として有名です。

 

江戸時代はじめから明治期までに何度か大規模から中規模の噴火を起こしており、1909年(明治42年)4月の中規模マグマ噴火で山頂付近に溶岩ドームが形成され、以降何度か亀裂が発生し水蒸気噴火を発生させています。

 

現在も活発な火山活動を続けており、噴火が懸念されています。

 

 

 

第12位:諏訪之瀬島(鹿児島県吐噶喇列島)

 

諏訪之瀬島

 

所在地   :鹿児島県吐噶喇列島

最高標高  :796m

直近の噴火 :2023年5月(入山規制)

活火山ランク:A

 

 

諏訪之瀬島(すわのせじま)は、鹿児島県の吐噶喇(トカラ)列島に属する火山島で、近年も活発な火山活動が記録されています。2023年5月に噴火、入山規制が行われています。

 

江戸時代後期の1813年(文化10年)には大規模噴火が起きており、火砕流の発生で溶岩が流出して海まで到達し、山体も崩壊を起こして全島民が避難。1883年(明治16年)まで無人島となりました。

 

 

 

第11位:十勝岳(北海道)

 

十勝岳

 

所在地   :北海道中央部

最高標高  :2077m

直近の噴火 :2004年2月26日

活火山ランク:A

 

 

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日本百名山の1つとしても有名な十勝岳は、北海道中央部に位置する活火山です。

 

1926年(大正15年)5月24日に発生した噴火では、上富良野と美瑛の村2つが埋没し、死者・行方不明者合計144名、負傷者約200名、建物372棟、家畜68頭、山林耕地被害という甚大な被害をもたらしています。

 

現在も活発な火山活動を続けており、大規模噴火発生の危険性が指摘されています。

 

 

 

火山噴火【日本】危険度・有名度ランキング:第6位〜第10位

 

第10位:富士山(静岡・山形県境)

 

富士山

 

所在地   :静岡県と山形県の境

最高標高  :3776m

直近の噴火 :1707年12月(宝永噴火)

活火山ランク:B

 

 

日本一有名な山である富士山も実は活火山で、平安時代の864年(貞観6年)6月と、江戸時代の1707年(宝永4年)に大規模噴火を起こした記録と痕跡が残されています。

 

富士山は首都圏に近いことから、大噴火を起こした場合に甚大な被害が出ると予想され、以前から危険性が警告されています。

 

 

 

第9位:北海道駒ケ岳

 

北海道駒ケ岳

 

所在地   :北海道森町、鹿部町、七飯町

最高標高  :1131メートル

直近の噴火 :2000年11月8日

活火山ランク:A

 

 

北海道駒ヶ岳は、北海道の渡島半島にある、森町、鹿部町、七飯町にまたがる活火山です。

 

江戸時代から昭和初期にかけて何度か大規模噴火を起こしており、その度に噴石、降下軽石、火砕流、火山ガスによって甚大な被害をもたらしています。1856(安政3年)9月25日の噴火では、噴石と火砕流により、19人から27人の犠牲者が出た事が記録されています。

 

1929年の大規模噴火で大きな被害をもたらして以降は大きな被害は出ていませんが、現在も活発に活動しており、大規模噴火が発生した場合は大きな被害が出る危険があります。

 

 

 

第8位:雲仙岳(長崎県)

 

雲仙岳

 

所在地   :長崎県島原半島中央部

最高標高  :1483m

直近の噴火 :1996年5月

活火山ランク:A

 

 

雲仙岳は、長崎県の島原半島中央部に鎮座する火山群で、島原半島西側にある橘湾は、雲仙岳の下の地溝から続く千々石カルデラで、その地下数十kmにマグマ溜まりが存在します。

 

雲仙岳は江戸時代の1792年(寛政4年)に大規模なマグマ噴火を起こしており、その後発生した大地震により眉山が大崩壊を起こして有明海へと流れ込み、大津波を起こして島原及び対岸の肥後や天草にも被害が出て死者約15000名と記録されています。(島原大変肥後迷惑)

 

それから198年後の1990年11月17日、雲仙岳の火山群を構成する普賢岳が水蒸気噴火を起こし活動が活発化。

 

1991年2月12日にマグマ噴火を起こし、5月24日から大火砕流が発生し、6月3日に火砕流災害による死者行方不明者43名、建物179棟被害、6月8日に建物207棟被害、9月15日にも建物218棟被害が記録されています。

 

その後も1996年まで火砕流が頻発し、1993年の火砕流災害では死者1人、建物187棟の被害が出ています。

 

 

 

第7位:浅間山(群馬・長野県境)

 

浅間山

 

所在地   :群馬県吾妻郡と長野県北佐久郡の境

最高標高  :2568m

直近の噴火 :2019年8月25日

活火山ランク:A

 

 

長野県と群馬県の境に位置する浅間山も、活発な火山活動で有名です。

 

約1500年以上前から数えて、不確かなものも含めて約100回の噴火の記録や痕跡が確認できます。

 

特に、1783年5月から8月にかけて断続的に大規模なマグマ噴火が発生した「天明噴火」では甚大な被害が生じています。

 

天明噴火では、火山雷・噴石、火砕流、岩屑なだれによって広範囲にわたって火災や家屋の崩壊が発生。火砕流が泥流に変化した事による河川の決壊も発生し、死者1151名、流失家屋1061棟、焼失家屋51棟、倒壊家屋130余棟という甚大な被害が記録されています。

 

 

 

第6位:三宅島(東京都・伊豆諸島)

 

三宅島

 

所在地   :東京都・伊豆諸島

最高標高  :775.1m

直近の噴火 :2013年1月

活火山ランク:A

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三宅島は過去500年で平均50年に1度の間隔で中規模以上13度の火山噴火が起きており、国内でもかなり有名な火山島の1つで、直近2度の中規模火山噴火が特に注目されています。

 

1983年10月3日〜4日にかけての中規模噴火では溶岩流が発生し、住宅の埋没・焼失約400棟、山林耕地等への被害が発生しました。幸いな事に人的被害は発生していません。

 

2000年6月にも中規模噴火が発生し、7月8日の山頂での噴火で山頂部が陥没し、約2500年ぶりのカルデラを形成する噴火活動として注目されました。以降、2002年まで断続的に小規模噴火が続き多量の火山性ガスが放出されましたが大きな被害は出ていません。

 

 

 

火山噴火【日本】危険度・有名度ランキング:第1位〜第5位

 

第5位:桜島(鹿児島県)

 

桜島

 

所在地   :鹿児島県鹿児島市鹿児島湾

最高標高  :1117m

直近の噴火 :2023年5月時点年間38回目の噴火

活火山ランク:A

 

 

鹿児島県のシンボルとして有名な桜島ですが、現在も活発に活動を続ける火山です。

 

桜島では約1500年前から数えて100回以上の噴火の記録や痕跡が残されており、特に文明(室町時代)、安永から天明(江戸時代中期)、大正の3度の噴火で大きな被害が出ています。

 

1471年~76年(文明3年~8年)の噴火では、死者多数、人畜多数死亡、家屋被害多数といった記録が残されています。

 

1779年(安永8年)11月8日に起きた「安永大噴火」では、1781年(天明元年)までに大規模噴火が繰り返され、津波の発生により船が転覆するなどの被害も多発し150余命が死亡したと記録されています。

 

1914年(大正3年)1月12日、「大正大噴火」が発生。小規模な津波、地震、噴火により鹿児島市内に甚大な被害が発生しており、死者58名、負傷者112名、噴火による埋没・全焼家屋2140戸、地震による全壊家屋120戸などの被害が記録されています。

 

桜島は、鹿児島市に隣接しており、もし再び大規模噴火が発生した場合は甚大な被害が生じる事が予測され最も危険な火山の1つに数えられています。

 

 

 

第4位:伊豆大島(東京都・伊豆諸島北部)

 

伊豆大島(三原山)

 

所在地   :東京都大島町(伊豆諸島北部)

最高標高  :758m

直近の噴火 :1990年10月25日

活火山ランク:A

 

観光地としても有名な伊豆大島ですが、活発な活動が続く火山島です。

 

1912年から1914年、1950年から1951年、そして1986年に中規模以上の噴火が起きており、1986年11月15日から23日にかけてのマグマ噴火では、溶岩流が島民の居住地域にも迫り、全島民約1万人が、約1ヶ月間島外への避難を余儀なくされました。

 

伊豆大島ではおおよそ30年から40年の周期で中規模以上の噴火が発生しているため、最後の噴火からちょうど30年〜40年が経過する現在は噴火の危険度が上がっているとも見られています。

 

 

第3位:薩摩硫黄島(鹿児島県)

 

薩摩硫黄島

 

所在地   :薩南諸島北部

最高標高  :703.7m

直近の噴火 :2020年10月6日

活火山ランク:A

 

薩摩硫黄島は、薩摩半島から約50km南の海底火山・鬼界カルデラのカルデラ縁(外輪山)の北縁にあたり、主峰の硫黄岳が常に噴煙を上げる火山島です。

 

今から約7300年前の縄文時代、この鬼界カルデラで発生した大規模カルデラ噴火は、過去1万年で発生した火山噴火の中では世界最大規模で、火砕流は海を渡って九州南部にまで到達し、そこで文明を育んでいた縄文人を絶滅に追い込んだと推定されています。

 

さらに、降り積もった火山灰によって、南九州はそれから約600年から900年間は照葉樹林が生えない不毛の土地となり、約1000年にわたって人が住めない場所になったと言われています。

 

直近のものは7300年前に現在の薩摩硫黄島(鹿児島県三島村)周辺で起きた鬼界カルデラ噴火である。この噴火では高温の火砕流が海を渡って九州を襲い、モダンな文化を育んでいた南九州縄文人を絶滅へと追いやった。

 

引用:最悪の場合、日本喪失を招く巨大カルデラ噴火

 

このような破滅的な噴火が再び起これば、九州の広大な地域が壊滅的打撃を受け、再び人の住めない場所になると言われており、鬼界カルデラの外輪山の1つである薩摩硫黄島も最も危険な火山の1つと見なされています。

 

 

 

第2位:阿蘇山(熊本県)

 

阿蘇山

 

所在地   :熊本県阿蘇地方

最高標高  :1592m

直近の噴火 :2021年10月20日

活火山ランク:A

 

国内でも最も有名な火山の1つである阿蘇山は、27万年前から9万年前までに4回の大規模な火砕流の噴出によって形成されたカルデラがあります。

 

4度目、9万年前に起きたカルデラ噴火での噴出物の量はほぼ富士山の山体全部の大きさに相当し、噴出した火山灰の総量は琵琶湖の約30杯分に相当。火砕流は九州の半分を覆ったと推定されています。

 

阿蘇山で再びこの規模のカルデラ噴火が発生した場合、凄まじい被害をもたらす事は間違いなく、危険度が非常に高いと見られています。

 

神戸大学教授の巽好幸さんは著作「富士山大噴火と阿蘇山大爆発」で、阿蘇山が破局的なカルデラ噴火を起こした場合、わずか2時間で火砕流が700万人の人々が住む地域を焼き尽くし、さらに噴き上がった火山灰が偏西風に乗って日本列島全土を覆って降り積り、ほぼ列島全域の電気や水道などのライフラインが停止。自動車での交通も遮断されて日本は壊滅状態に陥るとする内容を書いています。

 

神戸大学教授の巽好幸は『富士山大噴火と阿蘇山大爆発』のなかで、阿蘇山が破局噴火した場合、2時間ほどで火砕流が700万の人々が暮らす領域を焼き尽くす、火山灰が日本列島を覆い、北海道東部と沖縄を除く全国のライフラインは完全に停止する、と断言する。

 

引用:日本にも存在「破局噴火」で壊滅リスクある火山6つ

 

 

 

第1位:硫黄島(東京都・小笠原諸島)

 

硫黄島

 

所在地   :東京都小笠原諸島

最高標高  :170m

直近の噴火 :2019年7月(泥噴出・噴石)

活火山ランク:B

 

 

太平洋戦争の激戦地として有名な「硫黄島」は、数千年前に海底火山の活動によって隆起して誕生した火山島で、現在も以上な速さで隆起が続いています。

 

2015年11月、イギリスのマンチェスター大学で地球物理学を研究するアルバート・ザイルストラ教授が、火山愛好家の協力を得て「世界の危険な火山トップ10」というランキングを発表。その第1位に硫黄島の火山が選ばれています。

 

硫黄島の火山が世界の危険な火山世界1位に選ばれた理由は、地下にマグマが溜まって地盤を押し上げる事による隆起が4年に1mという驚異的なペースで進んでおり、大噴火が起こるのは時間の問題だとされ、そしてそれが起きた場合、高さ25mもの大津波が日本列島や香港を襲う可能性があるとされるためです。

 

マグマによる隆起が4年に1mという世界でも珍しいペースを保っている点だ。第二次大戦中の米軍上陸(1945年)当時と比べ、なんと17mも隆起しているという。この島で破局的な噴火が起きることは、もはや時間の問題とされ、”その時”には高さ25mほどの大津波が日本列島や香港などを襲う危険があるという。

 

引用:「世界で最も危険な火山」1位に日本の火山が選出される!! 近未来「カルデラ噴火」で日本壊滅か?

 

甚大な被害をもたらした、あの東日本大震災の津波が最大で16.7mと推定されているので、さらにそれよりも約10mも高い津波が日本列島を襲う可能性があると警告している事になります。

 

 

 

まとめ

 

今回は、日本国内に111座も点在する活火山を、噴火した場合の危険度や有名度などでランキングして紹介してみました。

 

噴火した際の危険度ランキング1位は、太平洋戦争の激戦地としても知られる硫黄島で、これはイギリスのマンチェスター大学のアルバート・ザイルストラ教授が世界で最も危険な火山として指定している事から選出しています。

 

また、2位以降の上位には、阿蘇山や薩摩硫黄島、伊豆大島、桜島といった国内でも有名で、過去に甚大な被害を出した火山災害や、噴火した場合の危険度が専門家に指摘されている火山がランクインしました。

 

ただ、下位にランクインしたものや、ここで紹介していない火山も噴火の可能性があり、大きな被害をもたらす危険性を持っています。常に警戒し準備を怠らない事が大切かと思います。

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