2014年11月に泉大津駅で人身事故が起こりました。この事件は飛び込んだ人が消えてしまったため、GANTZ(ガンツ)事件と呼ばれるようなっています。泉
大津市飛び込み人身事故(GANTZ事件)の概要や真相、新たな謎、別のGANTZ事件をまとめました。
この記事の目次
泉大津駅の飛び込み人身事故(GANTZ事件)とは
泉大津駅の飛び込み人身事故は、インターネット上でGANTZ事件と呼ばれています。GANTZ事件とはどのような事件だったのかを見ていきましょう。
女性が飛び込み電車が急ブレーキ
2014年11月16日午後4時20分ごろ、大阪府泉大津市にある南海本線泉大津駅構内で飛び込み事故がありました。
50~60代の女性が奇声を上げながら、ホームから線路に飛び込んだのです。そこに急行列車がやってきました。女性が飛び込んだのを見た運転士は、急ブレーキをかけて緊急停止しました。
泉大津駅は急行が停まる駅で、ホームに進入してきた電車は急行でした。そのため、急ブレーキをかけた時点では電車はあまりスピードは出ておらず、減速した状態だったと考えられます。
そこには誰もいなかった・・・
電車は泉大津駅で急ブレーキをかけました。そして、電車が止まった後に車掌が線路に降りて、どこに負傷者がいるのか?負傷者はどのような状況なのかを探します。
しかし、線路には誰もいなかったのです。警察も到着して詳しく調べましたが、電車には何かがぶつかった後はなく、血痕などもありませんでした。
運転手は確かに線路に人がいたことを確認しましたし、ホームから飛び込んだという情報も確かにありました。
それなのに、負傷者はどこにもいなかった。もちろん、線路内には車掌や駅員、警察関係者以外には誰もいないし、電車が何かにぶつかった痕跡もありませんでした。
飛び込み人身事故があったはずなのに、飛び込んだはずの人は忽然と姿を消してしまったのです。
負傷者が誰もいなかったために、電車は事故からわずか25分後の午後4時45分ごろに運転を再開しています。
泉大津駅の飛び込み人身事故がGANTZ事件と言われる理由
出典:ddnavi.com
泉大津駅の飛び込み人身事故はGANTZ事件と呼ばれるようになりました。この事件はGANTZの一場面と非常によく似ているからです。
TwitterなどのSNSでは、「泉大津駅でGANTZ事件発生」、「GANTZみたいじゃん!」と大きな話題になりました。
泉大津駅で何が?
奇声あげながら飛び込んだ女性がいた…
が、警察とかが、現場検証したが人はいない。しかも事故らしきものも無い
まさに映画のGANTZみたいと話らしい pic.twitter.com/ABt7Nw5yoT— kaz_b12d (@KAZ451231) November 16, 2014
https://twitter.com/___05___30/status/533956088836534272
南海本線泉大津GANTZ事件。
— 不夜城のバーサーカー (@naob12fl) November 16, 2014
https://twitter.com/nuruco_nmc/status/533908114542567424
Twitterで泉大津駅の飛び込み人身事故がGANTZに似ていると盛り上がったため、「GANTZ事件」はこの泉大津駅の飛び込み人身事故を指すようになりました。
GANTZのどこの場面と似ているの?
GANTZとは、2000年から2013年まで連載されていた奥裕哉先生の漫画作品です。死んだはずの人たちが集められ、GANTZと呼ばれる黒い球からミッションを与えられ、星人をやっつけるミッションを与えられるというストーリーになります。
GANTZは物語の冒頭で、主人公の玄野計と加藤勝が地下鉄のホームに落ちた酔っ払いを助けようとしたら、ホームに戻るのが間に合わず、そこに地下鉄が入ってきています。そして、主人公2人は電車にはねられたはずなのに、GANTZの世界に転送されたため、2人の姿は現場から忽然と消えてしまったというシーンがありました。
このGANTZの冒頭シーンが、泉大津駅の飛び込み人身事故にそっくりである。泉大津駅の飛び込み人身事故はGANTZを彷彿とさせるものだったため、Twitterなどで大きく話題になったのです。
GANTZは人気漫画でしたし、2011年には二宮和也さんと松山ケンイチさんが主演した実写映画もヒットしたため、GANTZの冒頭シーンはGANTZファン以外にも知られていたことが、Twitterで大きく話題になった要因の1つと思われます。
泉大津駅の飛び込み人身事故(GANTZ事件)の真相
出典:twitter.com
泉大津駅のGANTZ事件では、ホームから女性が飛び込んだはずなのに、その女性は消えていて、電車にはぶつかった痕跡も血痕も残っていませんでした。
ホームにいた駅員は確かに飛び込むのを見ていたし、駅員は「人が、人が消えた」と言っていて、摩訶不思議な事件だったんです。
しかし、このGANTZ事件の真相はその日の深夜に判明しました。
ホームから女性が奇声を上げながら、線路に飛び込みました。そして、女性は線路の中にうずくまっていて、線路と車体の隙間にすっぽりと入っていたため、電車にはぶつからず、ケガ1つしていなかったようです。
そして、電車から降りてきた車掌が車体の下にいた女性を見つけて「大丈夫ですか?」と声をかけると、女性は車体の下から這い出してきて、「飛び降りたんや」と言い残し、ホームに這いあがって、そのままいなくなってしまったとのことです。
↓
電車が急ブレーキ
↓
女性は線路と車体の間に入って無傷
↓
自力で這い出してきた
↓
ホームによじ登り、改札から出て行ってしまった
これがGANTZ事件(泉大津駅の飛び込み人身事故)の真相です。
Twitterで尾ひれがついた?
泉大津駅の飛び込み人身事故(GANTZ事件)は、真相が分かれば別に何の不思議もない事件でした。確かに飛び込みはあったけれど、運よく無傷、そのまま立ち去ってしまったという事件でした。
ただ、Twitterでこの人身事故は一気に広がり、駅や電車にいた人が「ケガ人いなくない?」、「駅員がケガした人いないって言ってた」のような形でどんどん情報が拡散していき、少しずつデマが混ざり大げさな感じになっていって、「飛び込んだ人が消えた!GANTZ事件だ」と言われるようになったと思われます。
さらに、心霊現象ではないか?と噂されるようにもなりました。
GANTZ事件で女の人がいなくなったのも怖いけど、それよりも怖いと思ったのはこの写真にたくさん顔が写り混んでること( ˙-˙ )
○つけたやつ以外にもなんかいっぱいいる。 pic.twitter.com/FAjJbrdRvz— 日向 (@Hyuga_aho) November 16, 2014
その証拠に、このGANTZ事件の真相は、事件当日の2014年11月16日23時43分には産経新聞が報じています。
このことから、別に駅員や車掌は「人が消えた・・・。謎だ・・・」と思っていたわけではなく、最初は「あれ?」と思ったものの、すぐに人が這い出してきたため、この飛び込み事故の真相がわかっていたと思われます。
泉大津駅の飛び込み人身事故(GANTZ事件)の謎
無事に真相がわかった泉大津駅の飛び込み人身事故(GANTZ事件)ですが、真相がわかると、さらなる謎が浮かび上がってきたのです。
なぜ警察は引き止めなかった?
出典:twitter.com
泉大津駅のGANTZ事件の1つ目の謎は、なぜ警察はその女性を引き止めなかったのでしょうか?電車と線路の間にはまっていたなら、無傷だったとは言っても、一応はケガがないかをしっかり確認した方が良いですし、電車を止めたのですから、その女性から事情を聞くべきです。
この女性の行動は「往来危険罪」に該当する可能性があります。
刑法第125第1項
鉄道若しくはその標識を損壊し、又はその他の方法により、汽車又は電車の往来の危険を生じさせた者は、2年以上の有期懲役に処する。
引用:往来危険罪(おうらいきけんざい) | 刑事事件の刑事犯罪集 | 私選弁護人、示談なら刑事事件の弁護士無料相談-名古屋市・愛知県
現場には警察官も到着していました。それなのに、この女性は「飛び降りたんや」と言い残して、現場を立ち去っています。その後の報道によると、警察では列車往来危険の可能性があると見て、この女性の行方を追っているそうです。
駅員も警察官も、なぜこの女性が立ち去ることを許したのでしょうか?引き止める間もないほど、ものすごい速さで立ち去ったのでしょうか?これは、大きな謎ですよね。
本当によじ登れたのか?
出典:twitter.com
この飛び降りた女性は線路に落ちて、電車の下から自力で這い出してきて、さらに「飛び降りたんや」と言い残し、自分でホームによじ登って、改札を通って立ち去りました。これ、すごくないですか?
まずはこちらの動画を見て下さい。泉大津駅のホームの様子です。
線路からホームまで結構な高さがありますよね。1m前後はあります。このGANTZ事件で飛び込んだのは50~60代の女性です。
「50~60代の女性が1mの高さから飛び降りて、線路と電車の間にはまり、そこから自力で這い出して、さらに1m上のホームによじ登り、駅員や警察官を振り切って、改札をすり抜けて立ち去る。」
え?忍者でしょうか?20代男性ならともかく50~60代の女性がこれをやり遂げるって、相当身体能力が高いと思うのですが。しかも、みんなに消えたと思わせるほどのすばやさで。普通の50~60代では無理だと思います。
そう思うと、GANTZ事件はどんどん謎が深まってくるのです。
泉大津駅以外でもGANTZ事件は起こっている
GANTZ事件は実は泉大津駅以外でも起こっているんです。泉大津駅以外のGANTZ事件をご紹介します。
酒田市JR南鳥海駅(2014年11月15日)
泉大津駅のGANTZ事件の1日前である2014年11月15日、山形県酒田市のJR南鳥海駅で、午前10時30分ごろ、運転士が貨物列車に人がぶつかるような音を聞いたため、緊急停止しました。
しかし、誰もぶつかっておらず、けが人もいないし、周囲に人もいませんでした。この直前に、運転士は白い服を着た成人女性を見ていましたが、停車後にはいなくなっていたとのことです。
茅ヶ崎駅(2015年6月2日)
2015年6月2日20時18分ごろ、茅ヶ崎駅のホーム内で子供が1人で遊んでいるのを運転士やホームにいた乗客が見かけたため、電車は緊急停止しています。
しかし、線路内を探しても、その子供は見つからなかったとのことです。
茅ヶ崎駅の線路に子供が立ち入ったため駅目前で電車はストップ。だが探しても見つからないってのはどういうことだ… アレか。
— From Seiji till Dawn (@SeijiLovinson) June 2, 2015
子ども版のGANTZ事件かもしれません。
東海通駅(2017年5月1日)
名古屋市港区の市営地下鉄名港線東海通駅で、2017年5月1日午前5時35分ごろ、ホームに電車が入ってきたタイミングで男性が線路に飛び込みました。男性は線路と電車の間にいて無事でした。
駅員が救急要請しましたが、その間に男性はその場を立ち去ってしっまい、行方が分からなくなってしまいました。
武蔵小金井駅(2019年3月25日)
2019年3月25日午後8時20分ごろ、新宿発松本行のあずさ33号が武蔵小金井駅に差し掛かった時、運転士がホームから線路に人が飛び込むのを確認し、緊急停止しました。
しかし、周辺には負傷者がおらず、電車に何かが衝突した痕跡もなかったとのことです。
「人が飛び込んだのは、あずさ33号の運転士が見たので間違いありません。線路には人影がなく、列車にも人が衝突した形跡がなかったため、当社としても困惑しております。監視カメラの映像については、お答えできないことになっています」
これもなかなか怖いGANTZ事件ですね。
泉大津駅のGANTZ事件のまとめ
泉大津駅の飛び込み人身事故(GANTZ事件)の概要やGANTZ事件と言われる理由とGANTZ事件の真相と新たな謎、泉大津駅以外のGANTZ事件をまとめました。
泉大津駅の飛び込み人身事故は本当にGANTZの冒頭シーンを思い出します。真相はわかったものの、新たな謎がやっぱり怖いですね。