シャドーピープルとは、アメリカを中心に目撃情報が相次いでいる黒い人影のようなものです。正体は幽霊、エネルギー生命体、UMAなどと言われてています。
今回はシャドーピープルの写真や動画、現れる前に起きる怪奇現象や正体の考察について紹介します。
この記事の目次
シャドーピープルの概要【怪奇現象】
出典:https://coreyquinlantaylor.wordpress.com/
シャドーピープルは、2006年からアメリカなど世界各国で目撃情報があがっている怪奇現象です。真っ黒い人間の影ような姿をしており、見た後に体調不良に陥るケースもあるといいます。
シャドーピープルが出現する時には周囲に青白い光が発生する、体に静電気が走るようなピリッとした痛みが走る、爆発音のような音がする、地震のような揺れが起きるなどの異変が起きるそうです。
またシャドーピープルが出現する前には、焦げ臭い匂いがする、屋内であれば家具が揺れるなどのポルターガイスト現象が起きるという報告もされています。
複数での目撃情報はあまりなく、一体のみで目撃されてることが圧倒的に多いことから、単独行動をする習性があると考えられています。
シャドーピープルは人に危害をくわえることはなく、その多くが、じっとこちらの様子をうかがうだけとのことです。なお、なかには言葉を話すものもいるため、知能も高いのではないかと考えられています。
動きがとても素早く、すぐに姿を消すことから幻覚症状ではないかと考えられてきましたが、写真や動画に収めることが成功したという例が増えてきたことや、目撃情報そのものが増えたことから、シャドーピープルの存在が議論されるようになりました。
同じ怪奇現象を指してシャドーマンやシャドーパーソンと呼ぶこともあります。
シャドーピープルの目撃情報と写真
出典:https://the-demonic-paradise.fandom.com/
シャドーピープルの目撃情報はアメリカを中心として数多くあがっており、近年では日本でも目撃情報が出てきています。ここではシャドーピープルの目撃情報と、証拠写真として発表されているものを紹介していきます。
①オレゴン州モンマスでの目撃例
この目撃者の男性は、オレゴン州モンマスにあるアパートに引っ越して以降、部屋で謎の影のようなものを見るようになったといいます。
この影が現れる前には決まって焦げ臭いにおいが漂い、男性は静電気のような鋭い痛みを感じたといいます。その後、すごい速さで影が部屋の中を移動し、消えていくという奇妙な現象が頻繁に起きたそうです。
2008年12月に黒い影が姿を見せた際には爆発のような音があがり、周囲が青白く発光。ベッドが揺れるというポルターガイスト現象が起きた後に、男性はいつものように焦げたにおいと鋭い痛みを感じました。
そして走り去って行った黒い影は人間の形をしており、帽子とコートを身に着けたようなシルエットをしていたといいます。
②ワシントン州ポートランドでの目撃例
ワシントン州ポートランドでは、ある一家の自宅にシャドーピープルが現れたという情報があがりました。
この家では数年に渡って、家の中のあちこちを移動する黒い影のようなものが目撃されていたといいます。目撃例①と同じく、黒い影が現れる前には決まって焦げ臭いにおいと静電気のようなピリッとした痛みがあり、その後に猛スピードで黒い影が通り過ぎていくとのことでした。
また、この家に現れたとされるシャドーピープルは言葉を話せたといい、一家の主に「近い将来に災いが起きる。時が来たら教える」と伝えられたとの話もあります。
③クイーン・メリー号での目撃例
出典:https://spiritedqueenmary.com/
現在はアメリカ西海岸のロングビーチで、ホテル兼博物館として運営されている豪華客船のクイーン・メリー号。
このクイーン・メリー号では複数の幽霊が目撃されており、ファーストクラスのプールでは上の写真にもうつっている黒い影(1930年代風の水着を着た女性の姿をしていたという話もあり)、2等クラスのプールには「ジャッキー」という愛称の少女の幽霊が出ると囁かれています。
さらにファーストクラスの個室にも下のような黒い影(1930年代風のスーツを着た男性の姿をしていたという話もあり)が、たびたび目撃されているそうです。
出典:http://www.hauntedamericatours.com/
この黒い影の正体はシャドーピープルではないかという説もありますが、あまりにも心霊現象が多発することで有名な客船のため、事故や病気が原因で船内で亡くなった人の霊ではないか?とも言われています。
④ローラーフォード・ロードでの目撃例
出典:https://www.paranormaltaskforce.com/
上の写真は2005年10月22日に、ミズーリ州のグレンコーに位置するローラーフォード・ロードで撮影されたものです。中心に写っている黒い影がシャドーピープルではないかと言われています。
この写真は超常現象研究グループ「パラノーマル・タスクフォース」によって発表されたもので、同グループは「同じ時間帯に黒い影があった場所に人や人形を置いて、似たような写真が撮れるか確認したが、再現できなかった」とも語っていました。
写真が撮影されたローラーフォード・ロードは別名「ゾンビロード」とも呼ばれ、わずか3km程度の長さの道でありながら1世紀前から怪奇現象の報告が相次いでいたという、いわくつきの場所です。
出典:https://www.paranormaltaskforce.com/
また、パラノーマル・タスクフォースは2006年4月にもゾンビロードで謎の黒い影が撮影できたとして、上の写真を公開しています。
ほかにも2005年に同グループは、黒い影の集団が列をなしている写真も発表していますが、いずれのケースでも影が人に接触してくることはなかったとのことです。
⑤ケンタッキー州の廃病院での目撃例
出典:http://www.theoccultmuseum.com/
上の画像はアメリカ・ケンタッキー州ルイビルにある「ウェイバリー・ヒルズ・サナトリウム」という廃病院で撮影された写真です。
ウェイバリー・ヒルズ・サナトリウムは1910年に結核患者の隔離施設として開設され、1961年に閉院になるまでに約6万もの患者が命を落とした場所とされています。
この廃病院は「国内でもっとも多くの幽霊が出る場所のひとつ」としてアメリカでは有名な心霊スポットで、年間で3万5000人もの人が訪れているとのことです。
写真を撮影したのも心霊現象の噂を聞きつけてこの場所を訪れた観光客の男性で、彼は「この写真を撮影した時、付近には誓って誰もいなかった」と語っています。
なお、ウェイバリー・ヒルズ・サナトリウムではこのほかにもシャドーピープルと見られる黒い影がうつりこんだ写真が複数報告されています。
⑥ウエストヴァージニア州の廃刑務所での目撃例
出典:https://www.mountaineerparanormal.com/
上の写真はウエストヴァージニア州にあるマウンズビル刑務所にて、「マウンテナー・パラノーマル」という超常現象調査グループのメンバーが撮影したものです。
この刑務所は1866年から1995年まで運営されており、長い歴史のなかでは処刑のほかに、リンチ、自殺、暴動などで数多くの囚人が命を落としたとされています。
写真の撮影者は「写真撮影時、影がある場所には誰もいなかった」と語っており、この人影は刑務所内で死んだ囚人の霊なのか、それともまったく別の存在なのか議論を呼びました。
⑦アルカトラズ連邦刑務所での目撃例
上の写真は、サンフランシスコ湾にあるアルカトラズ連邦刑務所で撮影されたものです。
アルカトラズといえば脱獄不可能と名高い刑務所で、刑務所のあるアルカトラズ島そのもので怪奇現象の目撃情報が相次いでいます。
撮影者の男性は「アルカトラズがもっとも呪われた刑務所であることが証明できる写真だと思う」と語っており、写真にうつっているのは受刑者の幽霊だと考えているようです。
⑧リマ結核病院での目撃例
出典:http://www.theoccultmuseum.com/
上の写真は、オハイオ州アレン郡にあるリマ結核病院で撮られたものです。向かって右側のマドのすぐ隣に見える人影のようなものが、シャドーピープルではないかと言われています。
この病院は1972年に閉院しており、以降は廃墟として放置されてきました。
閉院後は心霊スポットとして有名な場所になり、夜に病院の地下に行くと床に死体が出現する、病院着を着た幽霊が侵入者の跡をついて回るといった噂があります。
⑨ネバダ州パーランプの教会での目撃例
上の写真は2006年9月3日に、ネバダ州パーランプにある教会での集会中に撮影されたものです。
写真中央に黒い影がうつりこんでいますが、周囲の人は誰も気にする様子がありません。撮影者によると「写真を撮った時には、こんな影はなかった」とのことで、他の人々もシャドーピープルの存在には気づいていなかったといいます。
⑩オーストラリアでの目撃例
上の写真はオーストラリアにあるポートアーサーにあるトレンサムコテージで、2011年にある家族が撮影したものです。
トレンサムコテージはもともと刑務所であったといい、訪れた記念に何枚か写真を撮ったところ、その一枚に帽子を被った男性のような影がうつりこんでいたそうです。
このような姿の影は「ハットマン」と呼ばれシャドーピープルの一種とされており、世界各地で目撃情報があるといいます。
⑪浅草での目撃例
【毎日人型UMA】<異世界からの使者「シャドーマン」>
またも浅草に現れたUMA。人にまとわりつく黒い影。次の瞬間にはまた誰かの背中に移る。あるいはあなたの背中に…。『怪人・UMA図鑑』
https://t.co/X98BZeBF1c #UMA pic.twitter.com/KZ7QCW089F— 大和書房 (@Daiwashobou) November 7, 2016
近年では日本の浅草、浅草寺の周辺でもシャドーピープルの目撃情報があがっています。
上の写真も浅草寺の近くで撮影されたもので、中央下にうつりこんでいるフードを被ったような黒い人影はシャドーピープルではないかとされています。
シャドーピープルの動画
動いているシャドーピープルを撮影した動画も存在します。上はさまざまなシャドーピープルの動画をまとめたものです。とくに有名なのは1分22秒あたりから流れる動画で、これは防犯カメラの映像だとされています。
基本的にはシャドーピープルは無害なケースが多いため、このように積極的かつ攻撃的なタイプは珍しいようです。
シャドーピープルの正体①UMA説
UMAとは未確認生物のことです。影のように平面的なシャドーピープルを「生き物」と呼ぶのは違和感があるため、UMAではないと考える人も少なくありません。
一方、シャドーピープルはUMAだとする人々が唱えるのが「シャドーピープルは異次元の生物の姿が、私達の住む次元に影となって投影されたもの」という説です。
またシャドーピープルの正体が生物だとする説のなかには、自分の姿を自在に操れる宇宙人だという説や、未来人が意識的・無意識的に自分の姿を現代に投影したものという説などがあります。
シャドーピープルの正体②幽霊説
人が多く亡くなっているとされる心霊スポットでのシャドーピープル目撃情報が目立つことから、正体は幽霊だとする説もあります。
また目では見えないのに写真に黒い影としてうつりこむことから、亡くなった人の残留思念や不慮の死を迎えた人のマイナスの意識が残り続けたものがシャドーピープルなのではないかとも言われています。
ほかにも亡くなった人ではなく、生霊や幽体離脱した人の思念体がシャドーピープルの正体だとする説もあるそうです。
これらの説をとるのなら、人間の意識や魂は光を反射して影を作る性質があるということになるのでしょうか。
シャドーピープルの正体③誤認・デマ説
怪奇現象の正体としては夢もロマンもない、もっともつまらない考察になりますが、デマ・誤認識が正体だとする説も有力です。
事実、シャドーピープルの写真や動画には明らかにCGに見えるものも複数見受けられます。
下の写真はロサンゼルスの第4ブリッジで撮影されたもので、丸い円のなかにシャドーピープルがうつっているとSNSで話題になりました。しかし、よく見ると人気ゲーム『minecraft』のエンダーマンのような顔をしており、CGにしか見えません。
また、偶然それっぽいものが写真や動画に収められていたのを、シャドーピープルが撮影できた!と発表しているケースも少なくないような印象を受けます。
たとえば上で紹介した動画内の1分33秒から、サッカースタジアムの観客にシャドーピープルのような影が現れて走り去る映像が流れます。しかしこの影は単に黒い服を着た人が走っているところを、シャドーピープルと誤認したものではないかと思われます。
客席の通路を真っ直ぐに律儀に移動する姿は、どう見ても正体不明の怪現象ではなく人間にしか見えないのです。
このビデオは実際にTV放送されたサッカーの試合を録画したものですから、後から加工してシャドーピープルの偽動画を作ったわけではありません。
しかし、人間の影や残像などをシャドーピープルだと誤認したケースは比較的多く見受けられることから、本当はシャドーピープルは存在しない、デマや誤認、幻視による勘違いだとする説も否定できないでしょう。
シャドーピープルについてのまとめ
今回は2006年から目撃情報が多発している怪奇現象・シャドーピープルについて紹介しました。
手軽に画像加工できるようになってから目撃され始めたということもあり、シャドーピープルについては懐疑的な意見も多く、UMAとしての人気も日本では高いほうとは言えません。
ただ別次元の生物の影という説には、SF的なロマンを感じる人も多いようです。実在するか否かはともかく、考察にワクワクさせられるのも怪奇現象やUMAの面白さですよね。