全国には自殺の名所と言われる場所がたくさんありますが、その多くは断崖絶壁などアクセスが悪い場所にあります。しかし、新小岩駅は例外です。新小岩駅はなぜ自殺の名所と言われるようになったのでしょうか?
新小岩駅の場所や路線図、自殺事件や人身事故が多い理由、心霊現象の噂と現在をまとめました。
この記事の目次
新小岩駅は自殺の名所&人身事故が多い場所
出典:chintai.net
総武線が走る新小岩駅は人身事故が突出して多く、自殺の名所と言われている場所です。
「鉄道人身事故データベース」によると、2010年からの駅別鉄道人身事故では次のようになっています。
・1位:新宿駅:65件
・2位:川崎駅:62件
・3位:新小岩駅:55件
これだけ見ると、新宿駅や川崎駅の方が人身事故件数は多いですが、日本有数のターミナル駅である新宿駅や川崎駅と新小岩駅では利用者数・乗降客数が異なります。しかも、この人身事故件数には駅間の人身事故も含まれています。
駅構内に限定した人身事故件数では、次のようにランキングが変わります。
・1位:新小岩駅:51件
・2位:新宿駅:50件
・3位:川崎駅:20件
このランキングを見ると、新小岩駅は異常とも言えるほど人身事故が多いことがわかります。
しかも新小岩駅の場合、ほかの駅とは違い、ただの「本当の事故」ではなく、自殺目的の人身事故が多いと言われています。
新小岩駅の場所や路線図
新小岩駅は東京都葛飾区新小岩にあるJR東日本の駅です。総武本線が走っていて、総武線各駅停車(三鷹~千葉)と快速(東京~千葉)が停車します。
停車するのは総武線(各駅・快速)だけですが、成田エクスプレスや特急のしおさい、あずさは新小岩駅を通過していきます。
・住所:東京都葛飾区新小岩一丁目45-1
・利用状況:66,535人(1日平均乗車人員)
・隣駅:平井駅~新小岩駅~小岩駅(総武線各駅停車)
荒川のすぐ近くに位置していて、小岩駅を越えればすぐに千葉県という場所にあります。東京の下町という雰囲気を残しているエリアでもあります。
新小岩駅は総武線快速が走っているので東京駅にすぐ行くことができますし、各駅停車で秋葉原や新宿にも乗り換えなしで行けるので、利便性が高い駅と言えます。
新小岩駅の人身事故一覧
新小岩駅では人身事故・自殺事件がとても多いです。本当に多いのかを確かめるためにも、一覧にしてまとめました。
新小岩駅の駅構内で起こった人身事故(駅間は含まず)は2010年から2023年までで51件起こっています。
・2010年1月:詳細不明
・2011年2月:女性無傷(線路立ち入り)
・2011年7月:40代女性死亡・4名負傷
・2011年7月:50代男性死亡
・2011年7月:30代男性死亡
・2011年8月:20代男性死亡
・2011年9月:40代女性死亡
・2011年12月:男性死亡
・2011年12月:60代女性死亡
・2012年1月:30代男性死亡
・2012年5月:40代男性死亡
・2012年5月:男性死亡
・2013年2月:詳細不明
・2013年6月:30代男性死亡・1名負傷
・2013年8月:男性死亡
・2013年10月:40代男性死亡
・2013年10月:20代男性死亡
・2013年11月:70代女性死亡
・2014年6月:詳細不明
・2014年7月:詳細不明
・2014年8月:男性死亡
・2014年9月:詳細不明
・2014年10月:20代男性死亡
・2015年3月:詳細不明
・2015年4月:男性死亡
・2015年4月:女性死亡
・2015年5月:男性死亡
・2015年8月:20代男性死亡
・2015年12月:男性死亡
・2016年2月:男性死亡
・2016年3月:詳細不明
・2016年7月:男性死亡
・2016年7月:男性死亡
・2016年10月:男性死亡
・2016年12月:詳細不明
・2017年1月:女性死亡
・2017年1月:女性死亡
・2017年1月:女性死亡
・2017年3月:50代男性死亡
・2017年3月:女性死亡
・2017年5月:男性死亡
・2017年9月:45歳男性死亡
・2018年1月:詳細不明
・2018年1月:詳細不明
・2018年8月: 詳細不明
・2018年10月:詳細不明
・2022年3月:詳細不明
・2022年9月:詳細不明
・2022年12月:詳細不明
・2023年6月:詳細不明
2017年までは被害者の詳細な情報を載せたニュースが多かったのですが、2018年以降になると、人身事故の詳細は掲載されなくなりました。
例えば、2023年6月に起こった新小岩駅の人身事故のニュースは以下のように報じられています。
27日午後3時24分頃、JR総武線の新小岩駅で人身事故が発生した。
この事故と、午後3時14分頃からJR中央線の中野―東中野駅間で行っていた線路点検の影響で、JR中央・総武各駅停車は三鷹―千葉駅間の上下線で運転を見合わせていたが、午後4時32分頃までに運転を再開した。
これは、なぜ電車が運転見合わせ・遅延しているのかという理由は掲載しなければいけないものの、詳細(被害者死亡など)を載せてしまうと、それに影響された人がさらなる人身事故を引き起こす可能性があるからと思われます。また、被害者のプライバシーに配慮しているという事情もあるでしょう。
新小岩駅で自殺事件はなぜ多い?人身事故が多い理由 ①・②
新小岩駅ではなぜ自殺事件・人身事故が多いのでしょうか?前述のように新小岩駅の人身事故件数は全国の駅の中でも突出しています。1位の新小岩駅と2位の新宿駅の人身事故件数と1日の平均乗降客数を比べてみましょう。
<新小岩駅>
・構内での人身事故件数:51件
・1日の乗降客数:約6万6,000人
<新宿駅>
・構内での人身事故件数:50件
・1日の乗降客数:約353万人
新宿駅は1日353万人の利用で50件、新小岩駅は1日6万6,000人の利用で51件ですから、やはり新小岩駅の人身事故件数・自殺事件は異常なほどに多いことがわかります。
では、なぜ新小岩駅は人身事故が多く、自殺の名所となったのか?その理由を考察していきましょう。
理由①:人間ミサイル事件があった
出典:twitter.com
新小岩駅が自殺の名所と言われるようになったきっかけは、2011年7月12日の人間ミサイル事件です。
それまでももちろん新小岩駅では人身事故がありましたが、現在のように突出して人身事故・自殺が多いというわけではなく、2002年4月から2011年6月までの9年間で自殺(人身事故)は6件しかありませんでした。
それなのに、そこから一気に人身事故が増えるのは2011年7月12日に人間ミサイル事件が起こったからです。
2011年7月12日午前10時5分ごろ、新小岩駅3番線を成田空港発大船行きの特急「成田エクスプレス10号」を通過しようとした時、江戸川区在住の45歳の女性がホームから線路に飛び込みました。
この飛び込んだ45歳の女性は成田エクスプレスに激突し、跳ね返される形になって、ホームにあるキオスクのガラスを突き破り、買い物客など4人を巻き込んだのです。
この事故で飛び込んだ45歳の女性は死亡し、巻き込まれた4人は軽傷を負っています。
懐かしの新小岩快速ホーム店キオスク、エクストリーム入店人身事故 pic.twitter.com/co2CPN0711
— 電波く総武 (@development_05) April 2, 2015
この事故で女性が跳ね返されて激突したキオスクは、店員さんがお店の中にいて対面型の店舗ではなく、四方をガラスなどの壁に囲まれたコンビニを小型にしたような店舗でした。そのようなキオスクの店内にいきなりガラスを突き破って女性が突っ込んできたら、まさに「地獄絵図」ですよね。
「ホーム中央付近で『バキッ』という物凄い音がしたので恐る恐る近づいてみると、店の窓ガラスが割れて、中に人間らしきものが横たわっていました。すでにピクリとも動かなかったです」(現場に居合わせた40代男性)
この事故で巻き込まれた買い物客の1人は、列車に飛び込んで跳ね返された死亡女性とぶつかって打撲、ほかの3人は割れたガラスを浴びて切り傷などを負ったとのことす。
この事故はただの人身事故ではなく、巻き込まれた人が軽傷を負ったことから、センセーショナルな自殺事件として大きく報じられました。
新小岩なう 電車にはねられた人が飛んで来てキヨスクの中まで吹っ飛んで来た辛い
— ken(髑髏我太郎) (@shyarekoube) July 12, 2011
通過電車に飛び込んで、自分が凶器になり、他の人を傷つける可能性がある!!絶対するな!!!入り口のドアを突き破ってレジのカウンターをぶち壊していた。中の客も店員も、かわいそうだった。
— ken(髑髏我太郎) (@shyarekoube) July 12, 2011
上記のツイートをした人は、ツイート時間を見ても本当にその場にいて、事故を目撃したようです。
この時の事故は人間がミサイルのようにキオスクに飛び込んできたことから、ネット上では「人間ミサイル事件」や「新小岩駅エクストリーム入店人身事故」のように呼ばれています。
ちなみに、この自殺事件の被害者である45歳女性は、一瞬ためらってしまったと言われています。
僕の友達が見たそうなのですが、飛び込むときに一瞬ためらったそうでそれで大きくはねられたそうです
成田エクスプレスに飛び込もうと思ってホームに立っていたけれど、一瞬飛び込むのをためらってから飛び込んでしまった。だから、正面ではなく、側面に近い場所に激突したために、ホーム側に跳ね返されてしまったようです。
この事件はセンセーショナルな人身事故・自殺だったために、「新小岩駅」では確実に自殺できると思う人が増えたと思われます。
ちなみに人間ミサイル事件のような巻き込み型の事故は、もう一件新小岩駅で起こっています。
2013年6月27日に新小岩駅で成田エクスプレスに飛び込んだ男性が電車に跳ね返されて、ホームを歩いていた女性を直撃しました。男性は死亡、女性は軽いけがを負っています。これ、巻き込まれた女性からすると、トラウマでは済まないですよね・・・。
理由②:成田エクスプレスが超高速で通過
出典:diamond.jp
新小岩駅で人身事故・自殺事件が多い2つ目の理由は、超高速で成田エクスプレスが通過するからです。
新小岩駅は各駅と快速が止まりますが、特急である成田エクスプレスやしおさいなどは通過します。この通過するスピードが時速120kmとかなり速いんです。
さっそくNEXの迫力を体感してしまった。そのスピードは時速120km/h。鉄道アナリストの川島令三氏によると「NEXの営業最高速度は時速130km/h」とのことなので、およそ全速に近いスピードで駆け抜けていることになる。
東京23区内でこれだけのスピードを出して通過するのは、なかなかありません。特に、新小岩駅は通過スピードが速いという特徴があるようです。
「近隣の総武線快速停車駅を見てみると、市川駅(千葉県)には追い越し車線があり、NEXはホームを通過しない。錦糸町駅(墨田区)では新小岩と同じようにホームを通過しますが、東京駅から来たNEXは地下の線路を走ってから地上に上がってきて、すぐ錦糸町駅を通過する。その時点ではまだスピードが上がりきっていないのです」(鉄道雑誌ライター)
自殺を決意した人は、「できれば苦しまずに確実に死にたい」と考えると思います。「痛い思いをして苦しみながら死にたい」という人はほぼいないですよね。だから、確実に死ぬために、できるだけスピードが速い電車に飛び込もうとするのです。
速い電車に飛び込めて、しかも東京駅からのアクセスが良い新小岩駅は自殺志願者が多く集まるのでしょう。
新小岩駅で自殺事件はなぜ多い?人身事故が多い理由 ③・④・⑤
理由③:運転士から視認しにくい
出典:sankei.com
新小岩駅の3・4番線はホームが緩やかにカーブしています。そのため、駅に差し掛かった時に運転士からはホーム全体を見ることができない。つまり、ホームに人が転落していても、それを視認することができないのです。
運転士が早めにホームに落ちた人を確認することができれば、急ブレーキをかけることができますが、新小岩駅ではそれができない構造になっています。
このことも、新小岩駅では自殺事件や人身事故が多い理由の1つと言えるでしょう。
理由④:ホームドアがついていなかった
出典:j-cast.com
新小岩駅で自殺事件や人身事故が多い理由の4つ目はホームドアがついていなかったことです。
ホームドアがついていれば、物理的に電車に飛び込むことができません。電車に飛び込むにはホームドアを飛び越えなければいけません。
ホームドアを飛び越えて線路に飛び込もうという意気込みがある人は、電車での飛び込み自殺は考えないでしょう。そもそも自殺しようと思わないし、自殺するにしてもほかの方法を探すはずです。
電車に飛び込んで自殺しようとする人の多くは、線路に吸い込まれるようにフラッと飛び込んでしまうケースが多いとされています。
だから、ホームドアは自殺抑止に大きな役割を果たすんです。
新小岩駅はホームドアは設置されておらず、あまりに自殺者が多かったことを受けて、2015年になってようやくホームドアの設置計画が立案され、2018年12月に運用が開始されました。
このホームドアが設置されて自殺件数は減っていますので、「ホームドアがなかった」ということが、新小岩駅で自殺事件が多かった大きな理由の1つと言えるでしょう。
理由⑤:「自殺の名所」としての印象が強い
出典:j-cast.com
新小岩駅がこれだけ人身事故が多くなり、自殺の名所と言われるようになった最大の理由は「自殺者が多かった」ことが挙げられます。2011年7月12日に起こった人間ミサイル事件は、センセーショナルに報じられたことで、自殺志願者が集まるようになりました。
あの人間ミサイル事件によって「キオスクのガラスを突き破るほどの衝撃で死ねる」というイメージが強くなったためと思われます。
実際に、7月12日の翌日にも新小岩駅で人身事故が起こりました。その後も、立て続けに人身事故が起こっています。
<2011年の新小岩駅での人身事故>
・2011年7月12日(人間ミサイル事件)
・2011年7月13日
・2011年7月25日
・2011年8月25日
・2011年9月18日
・2011年10月4日
・2011年12月5日
・2011年12月22日
2011年の下半期だけで8件の自殺事件が起こりました。これは、次のような流れで起こったと考えられます。
衝撃的な人身事故が起こった
→新小岩駅なら確実に死ねる
→自殺者が集まる
→さらに大きく報道される
→さらに自殺者が集まる
この悪循環によって、新小岩駅は自殺の名所と言われるようになったのでしょう。
新小岩駅は心霊現象がある
出典:asagei.com
新小岩駅は自殺の名所というだけでなく、心霊スポットとしても知られています。
十数年で50件以上の人身事故(自殺)があるのですから、幽霊が出ても何の不思議もありません。
ネット上の情報では、新小岩駅周辺でも自殺者が出るという噂もありますから。半透明の黒い人影のようなものが電車に飛び込むという目撃情報が多いようです。
https://twitter.com/ai_lv07/status/308594038704062466
新小岩駅で、宙に浮いてる様な人…を見た。人影にしては服装がしっかり見えたような気がする。一体あれはなんだったのか
— リラ (@jackwisz) April 1, 2021
1ヶ月前くらいに新小岩でも人が飛び込んで電車止まったけど人影何もなかったって話あったよね。
— アポカリプス (@apopon) November 16, 2014
これに関しては、噂が噂を呼んで、どんどん話が大きくなっていくということもあり得ますが、きっと新小岩駅で列車に飛び込んだ人たちはいろいろな未練・無念を持っていることが多いので、それが幽霊となって出てくる可能性はあると思います。
新小岩駅では自殺・人身事故防止の対策が進む
出典:twitter.com
新小岩駅ではあまりにも自殺や人身事故が多かったために、早急な対策が進められました。その中にはちょっとユニークなものも多かったんです。
対策①:青い光
新小岩駅ではホームの天井から青い光が差し込むように改築されました。
青い光は人間の精神を穏やかにするという効果があり、青い光を見てもらうことで、自殺を思いとどまってもらおうとしたようです。
2012年10月9日、東京大学大学院経済学研究科の澤田康幸教授らは、「首都圏のある鉄道会社のデータを用いた統計分析により、駅ホームにおける青色灯の設置後に鉄道自殺者数が平均して約84パーセント下落することが分かった」とする研究成果を発表している。
「そんなことで自殺抑止になるか!」と思う人もいると思いますが、新小岩駅ではあまりに自殺者が多いため、なりふり構っていられない。できることは全部やるというつもりでやっていたのだと思います。
対策②:いのちの電話
新小岩駅では、自殺対策のためにいのちの電話の電話番号や悩みを打ち明けるように促すメッセージが、ホームで電車を待っているとkに目に入る場所に書かれていました。
少しでも自殺を思いとどまってほしいという新小岩駅の願いの現れでしょう。
対策③:癒しの映像
新小岩駅では自殺志願者に飛び込みを思いとどまってもらうために、癒しの映像を流していました。
新小岩の自殺対策ほんと好き pic.twitter.com/R8VlF5yGBv
— たくぅみ (@majemajec) August 28, 2018
・パンダの映像
・シロクマの映像
・犬や猫などの映像
・自然の絶景の映像
これらを見てもらって、少しでもストレスを軽減させて、飛び込むのをやめてもらおうと考えたのでしょう。
さらに駅構内に2か所、ホームから階段を下りて改札に向かう場所に大型の液晶画面が3つ並んで置かれていた。滝や森などの美しい風景や、犬や猫といったかわいい動物の映像が絶え間なく映し出される。
本当に「自殺防止のためにやれることは全部やる」という苦肉の策ですね。
対策④:ベンチの向き
一般的に駅のホームにあるベンチは線路に向かって横並びになっていますよね。
そのようにベンチを配置すると、省スペースでたくさんのベンチを設置できますから。
でも、新小岩駅では2列の縦並びになっています。しかも、ベンチの設置位置によっては、目の前にかわいいペット画像が来るようになっています。
新小岩名物 リラックスベンチは落ち着くなあ☺️♨️ pic.twitter.com/apranYCZjn
— 水兵 (@mdvdt_f) May 21, 2018
これは線路に対面する形で座ってしまうと、ふとしたきっかけで線路に吸い込まれるように飛び込んでしまうリスクが高いからです。でも、縦方向にベンチが設置されていると、線路に飛び込むまでに立ち上がって横を向く必要があります。線路に飛び込むまでに1つの動作が加わるんです。
また、通り過ぎる電車を目の前で見ていると、死にたい気持ちが加速する可能性がありますが、横目で見るとそのリスクも減るのだと思います。
対策⑤:ロープを張る
新小岩駅ではホームドアが設置される前は物理的に線路に飛び込めないような対策が取られていました。
その対策とは、線路にロープを張ることです。
成田エクスプレスが通過する時はホームにロープが張られていて、飛び込めないようにしていたんです。
新小岩駅、特急列車が通過する時にロープが張られるようになっててヤバイ pic.twitter.com/zHVPPR26iL
— ぽやし (@m_i_n_a_se) May 31, 2017
もちろん、このロープをくぐったり飛び越えれば、線路に飛び込むことができますが、それでもふとした拍子に飛び込んでしまうということを防止することができますよね。
対策⑥:警備員増員
新小岩駅では自殺防止のためにホームに駅員・警備員を増員していました。
日曜日の22時、ある意味、心霊スポットの新小岩駅快速電車ホーム。
警備員が14名いる・・・怖い。— CHIBA (@CHIBA_BEAGLE) September 9, 2018
上記のツイートによると、ホームに14人もの警備員がいたんだとか・・・。これはかなり多いですよね。
日曜の夜となると、翌日からの仕事などを考えて絶望して自殺しようと思う人が多いのかもしれません。
警備員を雇うにもお金はかかりますが、自殺者が出て列車が遅延するよりは良いという判断でしょう。特に、成田エクスプレスが遅れると、出発便に間に合わなくなるので、JR東日本が補償する金額は大きくなりますし、「自殺の名所」と言われると営業面にも悪影響が出ますから。
対策⑦:ホームドア設置
新小岩駅の自殺対策の最後はホームドアです。
自殺者・人身事故の増加に伴い、2013年ごろからホームドアの設置要望が出ていましたが、2015年になってホームドア導入検討の正式プレスリリースが出て、2016年に正式導入が公表されました。
そして、2018年12月8日にようやく運用が開始されています。これはJR東日本千葉支社管内では、初のホームドア導入となりました。
新小岩駅の現在:ホームドアが設置されたが・・・
新小岩駅は2018年12月にホームドアが設置されました。その後、一気に人身事故・自殺事件は減少しました。
2018年12月から2022年2月までの3年3ヶ月間、なんと新小岩駅では人身事故はゼロでした。ホームドア設置がいかに大きな役割を果たしたかがわかりますね。
しかし、現在は再び雲行きは怪しくなってきています。2022年3月から2023年6月までの1年3ヶ月間で人身事故が4件起こっています。
これはどういうことなのでしょうか?
おそらくホームドアが設置されてすぐの頃は、「新小岩駅にホームドアが設置された」というニュースが流れ、「新小岩駅ではもう自殺できない」と思った人が多かったのでしょう。そして、そのままコロナ禍になっていきました。
コロナ禍が明けて日常が戻ってきた時、気づいた人がいたのでしょう。
「あれ?1・2番線にはホームドアがない」
そうなんです。
2018年のホームドア設置では成田エクスプレス通過する3・4番線のみにホームドアが設置されたようです。ということは、1・2番線ホームにはドアがありません。
実際に2022年以降に起こった新小岩駅での人身事故は中央・総武緩行線であり、快速線ではありません。だから、「新小岩駅」という思い込みで自殺志願者が集まり、再び自殺の名所になってきているのかもしれません。
新小岩駅のまとめ
新小岩駅の場所や路線図、人身事故一覧、自殺事件や人身事故がなぜ多いのかや心霊現象、自殺対策と現在をまとめました。
新小岩駅には1・2番線ホームにも早急なホームドア設置が求められますね。