檜原村は東京都心から車で2時間ほどの場所にある自然豊かな秘境のような村です。
この記事では檜原村の場所や最寄り駅、数々の伝説や人口減少などの課題、治安状況やなぜ怖いと言われるのか、事件や事故、出身やゆかりのある有名人、現在の状況などについてまとめました。
この記事の目次
檜原村は東京都の自然豊かな秘境的な村で落人伝説などでも知られている
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檜原村(ひのはらむら)とは、東京都心から西へ約50km、自動車でおよそ2時間ほどに位置する村です。
檜原村は大都市東京の喧騒とは隔絶された静寂と豊かな自然に包まれた秘境的な世界が広がる場所で、島嶼部を除けば東京都唯一の「村」です。
檜原村は総面積の93パーセントを森林が占めており、その大部分が秩父多摩甲斐国立公園に指定されています。美しい滝や険しい渓谷、豊かな自然の恵みが人々を魅了し、東京都心から気軽にアクセスできる癒しの場所として注目を浴びています。
一方で、古くから語り継がれる伝説や、いくつかの理由による「怖い」というイメージ、そして過疎化という深刻な課題も抱えています。
檜原村の場所は東京都西部の西多摩郡で神奈川と山梨との都県境に位置
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檜原村の場所について詳しくみていきます。
檜原村は東京の西部に広がる西多摩郡に属しています。北は奥多摩町、東はあきる野市、南は神奈川県相模原市、西は山梨県上野原市と境を接しており、まさに都県の境界に位置する山村です。
檜原村の面積は105.41平方キロメートルで、東京都内の市区町村では3番目の広さを誇ります。しかし、そのほとんどが急峻な山岳地帯であり平地は極めて少ない場所です。
檜原村は三頭山(標高1531m)、御前山(標高1405m)、大岳山(標高1266m)といった奥多摩の主峰に囲まれ、村内には秋川の源流となる檜原川や神戸川(かのとがわ)が深い渓谷を刻んでいます。この雄大な自然こそが檜原村の最大の魅力であり、都心からわずかな時間でアクセスできる場所として、「秘境」として多くの人々に愛されています。
檜原村の最寄り駅とアクセス方法
続けて、檜原村の最寄り駅や詳しいアクセス方法について紹介します。
檜原村の最寄り駅はJR東日本五日市線「武蔵五日市駅」
檜原駅内には鉄道路線が通っていません。そのため、公共交通機関を利用する場合の最寄駅となるのはJR東日本の五日市線の終着駅「武蔵五日市駅」で、これが檜原村の玄関口となります。
電車とバスでの檜原村へのアクセス方法
檜原村へ電車やバスなどの公共交通機関を使ってアクセスする方法は以下の通りです。
② 「立川駅」からJR五日市線に乗り換えて最寄り駅の「武蔵五日市駅」へ(約40分)
③ 西東京バスを使い檜原村の中心地「本宿役場前」バス停へ(約30分)
檜原村内での移動は、観光名所の「払沢の滝入口」や、さらに奥地の「数馬(かずま)」方面へ向かう路線が運行されているためそちらを利用しましょう。
自動車で檜原村にアクセスする方法
自動車(自家用車やタクシーなど)を使って檜原村にアクセスする方法は以下の通りです。
② 首都圏中央連絡自動車道利用の場合は「あきる野IC」または「日の出IC」から約30分ほどです。
檜原村の都心から約2時間という距離感は、日帰りでの観光も可能で、都市の利便性からは一線を画した「非日常」を手軽に感じられる場所としての人気の要因となっています。
檜原村に伝わる複数の落人伝説と「神戸岩」と九頭龍伝説
檜原村には、その隔絶されたような地形と深い歴史を背景にして、多くの伝説や言い伝えが残されています。
檜原村の伝説① 平家の落人伝説
檜原村の伝説で最も有名なのが「落人伝説」です。
檜原村の落人伝説の1つが、平家の落人伝説です。檜原村の最奥部に位置する数馬(かずま)集落は、壇ノ浦の戦いで敗れた平家の一族が隠れ住んだ場所だという説があります。
檜原村の伝説② 甲斐武田氏の落人伝説
檜原村の落人伝説の2つ目は、甲斐国(現在の山梨県)の武田氏の落人伝説です。
武田氏は織田と徳川の連合軍に滅ぼされた際に、その一族の残党がこの地域に逃れてきたという伝説が根強く残されています。
檜原村の伝説③ 和田一族の落人伝説
檜原村の3つ目の落人伝説は、鎌倉時代の武将である和田義盛の一族が、人里(へんぼり)地区に住み着いて和田集落ができたとする説です。
このように、檜原村の険しい山々に囲まれて外部からの侵入を拒むような地形が、追われる者にとっては格好の隠れ家となった歴史を物語る落人伝説がいくつも残されています。
檜原村の伝説④ 「神戸岩」にまつわる九頭龍伝説
檜原村にある観光名所「神戸岩(かのといわ)」は、高さ約100メートルにも及ぶ巨大な岩壁が両側にそそり立つ圧巻の景勝地で、東京都の天然記念物にも指定されています。
この「神戸岩」という名称は岩の延長線上に大獄神社がある事から、神域へと至る「神の戸」と見なされた事に由来すると伝承されています。
そして、この神戸岩が出来たのは、大蛇(龍)が岩を2つに割って進んだという伝説があり、地域一帯には九頭龍大神(全国各地に伝わる9つの頭を持つ龍神・大蛇)にまつわる信仰も残されています。
この伝承から檜原村は古くからパワースポットとして、また神聖な場所として人々から畏敬の念を集めています。
檜原村がなぜ「怖い」と言われるのか理由
檜原村について「怖い」というワードが関連づけられているようです。
檜原村は自然が豊かで、訪れるだけで心が癒されるような場所ですが、なぜ「怖い」というイメージがあるのかについて、その理由について推察します。
檜原村がなぜ怖いと言われるのかの理由① 心霊スポットの噂がある
伝説のところでも紹介した「神戸岩」の近くにある「神戸岩トンネル(神戸隧道)」には、女性の幽霊が目撃される、声が聞こえるといった噂の絶えない心霊スポットとして知られています。
また、山梨県へと抜ける旧道にある「甲武トンネル」にも同様の怖い心霊の噂が存在します。これらの心霊の噂がインターネットや口コミで広がり「檜原村は怖い場所」というイメージを形成したと考えられます。
檜原村がなぜ怖いと言われるのかの理由② 自然環境がもたらす畏怖
檜原村は夜になれば完全な闇に包まれて、聞こえるのは川のせせらぎと風の音、獣の鳴き声だけになります。コンビニエンスストアも1軒もありません。
この静寂と暗闇に包まれた場所は、都市生活に慣れた者にとっては根源的な恐怖や不安を掻き立てられます。また、深い森や霧に包まれた光景は神秘的であると同時に、まるで得体の知れない存在が現れそうな雰囲気を醸し出し、「怖い」という感情を抱かせると考えられます。
檜原村がなぜ怖いと言われるのかの理由③ 落人伝説による物悲しいイメージ
前述の落人伝説は、悲哀や無念の歴史を想起させます。追われた人々が息を潜めて暮らしたという物語は、物悲しいイメージを与え、「怖い」というイメージを連想させるのかも知れません。
檜原村がなぜ怖いと言われるのかの理由④ 人口減少による過疎化の現実
檜原村は人口減少による過疎化が深刻な問題となっています。
そのために空き家や廃校になった校舎が点在しており、夜道を歩くと人影はほとんどなく明かりのない家々が並ぶ光景は、寂しさを通り越して「怖い」というイメージを抱く方もあるようです。
檜原村は人口減少により深刻な過疎と高齢化が問題に
檜原村の人口は、戦後間もない1947年の6642人をピークに現在まで一貫して減少し続けています。
以下は令和に入ってからの檜原村の人口推移です。
年度 | 男性人口 | 女性人口 | 合計人口 | 人口対前年度比 | 世帯数(戸) | 世帯数対前年度比 |
令和2年 | 1051 | 1087 | 2138 | △73 | 1160 | △21 |
令和3年 | 1048 | 1064 | 2112 | △26 | 1165 | 5 |
令和4年 | 1030 | 1039 | 2069 | △43 | 1137 | △28 |
令和5年 | 1010 | 1028 | 2038 | △31 | 1127 | △10 |
令和6年 | 987 | 999 | 1986 | △52 | 1118 | △9 |
令和7年 | 961 | 962 | 1923 | △63 | 1105 | △13 |
2025年現在の最新のデータでは人口は1923人と2000人を割り込んでいます。
さらに深刻なのが高齢化の進行で2020年の時点で高齢化率(65歳以上の人口が占める割合)は52.8%に達していてこれは村民の半数以上が高齢者である事を意味します。
いわゆる「限界自治体」の1つであり、地域コミュニティの維持や行政サービスの継続が大きな課題となっています。
人口減少の主な要因は死亡数が出生数を大幅に上回る「自然減」であり、これは高齢化が進んだ地域では避けられない構造的な問題です。
移住者の増加という希望も
人口減少が止まらない檜原村ですが、暗い面ばかりではありません。
コロナ禍を契機として、ライフスタイルの変化やリモートワークの普及により、檜原村の豊かな自然環境が再評価され、近年は移住希望者が増加しています。
実際、2017年頃から檜原村の人口は転出者を転入者が上回る「社会増」の傾向が続いていて、特に若い世代の移住も見られるようになりました。
檜原村もこの動きを後押しすべく、定住促進のための支援金制度や空き家バンクの整備、子育て支援の充実など、様々な施策を打ち出しています。ユニークな取り組みとして、村営住宅の建設が挙げられ、急峻な地形で宅地が少ないというハンデを克服するために村が積極的に住宅を整備し、若い世代を呼び込む事に成功しています。
現在では、村内の小中学生の約4割がこれらの新しい住宅から通っているという事です。
檜原村の治安は良好だが自然災害や野生動物出没のリスクが存在
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檜原村は都市部と比較して犯罪発生率は極めて低く、治安は良好だと言えます。
ただし、檜原村における安全を考える上で注意すべきは、人為的な犯罪よりも自然由来のリスクです。
檜原村の治安① 野生動物の出没
檜原村内ではツキノワグマの目撃情報が頻繁に寄せられています。特に観光名所である払沢の滝周辺や、集落近くでの出没も報告されていて、村は防災無線やメール配信サービスを通じて住民や観光客に注意喚起を行なっています。
熊だ毛でなく猿やシカ、イノシシなども生息しており、農作物への被害や道路への飛び出しによる交通事故のリスクも存在します。
檜原村の治安② 自然災害
檜原村は急峻な地形のため、大雨や台風の際には土砂災害のリスクが高まります。過去にも土砂崩れによる道路の寸断が発生しています。
また、冬季には積雪による道路の凍結や大雪による集落の孤立も懸念されます。
檜原村で起きた凶悪事件としては「檜原村義母殺人事件」が知られている
治安は極めて良好で犯罪発生率は低い檜原村ですが、1997年に「檜原村義母殺人事件」として知られる凶悪事件が発生した事があります。
これは、檜原村に住む事件当時39歳の主婦が、義母(事件当時83歳)の後頭部を消火器で十数回殴って惨殺した事件です。
犯人の主婦は、生活費や借金の返済のために義母の郵便貯金を無断で合計数百万円引き出していました。
1997年4月16日の夜、翌日に祖母が郵便局に行く事を知った主婦は、発覚すれば夫や子供たちを生活が続けられなくなると考え、謝罪するか殺害するか悩んだ末に4月17日午前9時40分頃、郵便局へ出かけようとする義母の後頭部を消火器で何度も殴り殺害しました。
さらに主婦は事件を隠蔽しようと、義母の遺体を紐で縛り、ビニールシートに包んで自宅の物置に隠し、翌日午前に家族が外出した後に、自宅敷地内で廃材やおが屑などをかぶせ、石油をかけて2日がかりで焼却。遺体の灰は自宅近くの川に流し、骨は一般のゴミに少しずつ混ぜて捨てていました。
事件の6日後、主婦と夫(殺害された義母の三男)は警視庁五日市署に義母が遊びに行くと言ったまま行方不明になったと説明して捜索願いを提出。
警視庁捜査一課は主婦が義母の郵便貯金を引き出していた事などから容疑者として事情聴取し、事件から1年半後の1998年9月25日に殺人と死体損壊の容疑で逮捕しました。
1999年4月27日、東京地裁八王子支部は主婦に対して懲役14年の実刑判決を言い渡しました。
檜原村で発生した事故
事件はほとんど発生しない治安の良い檜原村ですが、山村特有の事故は時折発生しています。
檜原村の事故① 2016年2月の工事現場での作業員落下死亡事故
2016年2月3日、檜原村の藤原地区で実施されていた急傾斜地の崩壊防止工事の現場で、作業員の当時21歳の男性が死亡する事故が発生しています。
東京都建設局は3日、西多摩郡檜原村藤原地区で行われていた急傾斜地の崩壊防止工事で、足場解体作業中に索道で運搬しようとして吊り上げた単管が落下し、単管が当たって滑り落ちた二次下請会社の男性(21)が死亡したと発表した。
檜原村の事故② 2019年4月に4人が死傷する自動車転落事故
2019年4月23日には、檜原村内で車が林道の崖下に転落し、男性2名が死亡、女性2名が負傷する事故が発生しています。
檜原村の道は狭く曲がりくねっており、ガードレールがない場所も多いため、こうした事故が起こるリスクが高いようです。
檜原村の事故③ 2023年8月の西東京バスの負傷者2名が出る事故
2023年8月5日には、西東京バスが運行する路線バスが、檜原村内のバス停付近でガードレールを突き破る事故を起こしています。
八王子市を拠点に東京西多摩地域や神奈川、山梨県などに路線バスや高速バスなどを運行する西東京バス(本社:八王子市、京王グループ)の路線バスが8月5日午後7時25分頃、檜原村で乗客が大けがを負う大事故を起こしていたことがわかりました。
この事故では運転手と乗客1名の計2名が大怪我負っています。バスを貫通したガードレールが乗客の脇腹に突き刺さったという事です。事故原因は運転手の体調不良だと報じられています。
東京民報が同社に問い合わせたところ事故を認めました。乗員・乗客6人の内けが人が2人の事故で、原因は運転士の体調不良。
檜原村の事故④ 2025年4月の登山者の滑落死亡事故
2025年4月29日には、大岳山を登山していた高齢男性が滑落し死亡する事故が発生しています。
29日午前11時5分ごろ、東京都檜原村の大岳山(1266メートル)の登山者から「男性が顔から出血して意識がない。滑落したようだ」と110番があった。五日市署によると、山頂付近の登山道から70メートルほど下で、高齢とみられる男性が血を流して倒れているのを署員が発見。男性は病院に運ばれたが、死亡が確認された。署は身元とともに原因を調べている。
檜原村の出身やゆかりのある有名人(著名人)
檜原村は人口の少ない地域ですが、多彩な分野で活躍する有名人を多く輩出しています。
檜原村出身の有名人① 坂本一角
檜原村の有名人・坂本一角のプロフィール
生年月日:1897年10月10日
没年月日:1947年4月8日
出身地 :東京府西多摩郡檜原村
戦前の時代の衆議院議員・坂本一角(さかもと・いっかく)は檜原村の出身です。
日本歯科医学専門学校(現在の日本歯科大学)、明治大学法律家で学び、教師や東京高等拓殖学校校長、拓殖大学教授を歴任し、東京市会議員を経て1928年に衆議院議員に初当選し以降4回連続で当選しています。
檜原村出身の有名人② 森屋隆
檜原村出身の有名人・森屋隆のプロフィール
生年月日:1967年6月28日
出身地 :東京都西多摩郡檜原村
2019年から2025年7月まで参議院議員を務めた森屋隆さんも檜原村の出身です。
檜原村出身の有名人③ 桧原さとし
檜原村の有名人・桧原さとしのプロフィール
生年 :1950年頃(2020年6月時点で70歳)
出身地 :東京都西多摩郡檜原村柏木野
第37回日本レコード大賞の作曲賞を受賞した桧原さとし(ひのきばら・さとし)さんは檜原村柏木野の出身です。
2020年には檜原村を舞台にした楽曲「檜原忘れ路(じ)」を発表されています。
檜原村出身で、日本レコード大賞作曲賞を受賞したことがある作曲家の桧原(ひのきばら)さとしさん(70)=写真=が村を舞台にした歌「檜原忘れ路(じ)」を完成させた。CD発売を記念して19日、村を訪れ、150枚を寄贈した。「故郷の歌を作曲するのは初めて。心に残る作品になる」と喜んでいる。
檜原村にゆかりのある有名人…玉袋筋太郎
玉袋筋太郎のプロフィール
生年月日:1967年6月22日
出身地 :東京都新宿区西新宿
身長 :180cm
血液型 :AB型
お笑いコンビ「浅草キッド」の玉袋筋太郎さんは檜原村の出身ではありませんが、檜原村の観光大使を務められています。
玉袋筋太郎さんはプライベートでも檜原村によく訪れており、探報番組のロケで村唯一のスナックへ訪れたとき、地元の人々と意気投合し村人の1人から当時の村長を紹介されたのをきっかけに観光大使に就任する事になりました。
イベントの開催などを通じて檜原村のPRに大きく貢献されています。
檜原村の現在
檜原村の現在についても見ていきます。
檜原村は人口の減少と高齢化という課題を抱えていますが、自然という最大の資本を活かして未来に向けた様々な新しい動きが生まれています。
檜原村の現在① 新しい観光スポットの展開
檜原村には「払沢の滝(ほっさわのたき)」や「神戸岩(かのといわ)」などの魅力的な観光スポットがありますが、現在はより観光客を呼び込むために新たな観光スポットの開発も進められています。
2021年には、廃校になった小学校の跡地に体験型美術館「檜原 森のおもちゃ美術館」がオープンしました。
檜原村産の木材を使った館内には、温もりあふれる木のおもちゃが並び、子供から大人までが楽しめる新たな人気スポットになっています。この美術館は村の森林資材を活かして、新たな雇用を生み出す地域活性化の核としても期待を集めています。
その他にも村の特産品のジャガイモを使った焼酎の製造工場「ひのはらファクトリー」や日帰り温泉施設「数馬の湯」、広大な自然公園「檜原都民の森」など多くの観光名所が新たにオープンしています。
檜原村の現在② 林業の再生と新たな産業
衰退する林業の世界に新しい風を吹き込む事を掲げる株式会社「東京チェンソーズ」が、檜原村の基幹産業であった林業に革命をもたらしています。
単に木を伐採・販売するだけでなく、森を適切に管理し「美しい森林」を次世代に残すことを理念に掲げ、伐採した木を1本まるごと使い切る工夫や都市部の消費者との交流イベントなどを通じて林業の新たな価値を創造するプロジェクトを推進しています。
また、豊かな自然環境を生かしたキャンプ場の開発、古民家を改装したカフェ、ワーケーション施設の開業なども相次ぎ、観光業やサービス業に新たな広がりが生まれています。
まとめ
今回は、東京都心から車で2時間ほどの場所にありながら、豊かな自然に囲まれ、多くの伝説が残る秘境的な魅力で注目を集めている檜原村についてまとめてみました。
檜原村の最寄り駅はJR東日本の五日市線「武蔵五日市駅」ですが、村内には鉄道路線は通っておらず路線バスでの移動がメインとなります。
檜原村には落人伝説や心霊スポットの噂などがあり、「怖い」というイメージがあるようですが、実際には治安は都内では際立って良好で事件はほとんど発生していません。ただ、山深い環境による事故や自然災害はしばしばあるためそういった注意は必要です。
檜原村は人口減少と高齢化という課題を抱えつつも、現在は様々な取り組みにより移住者の増加や新たな産業の創出といったポジティブな変化が起きています。