チュパカブラは比較的近年その存在が目撃・確認された吸血UMAです。
目撃場所は主に南米大陸に集中しており、家畜などの動物を襲いその血液を奪うという恐ろしい習性を持ちます。実在についても度々議論され、写真や動画からその正体が度々憶測されています。
チュパカブラとはどの様なUMAか
チュパカブラが初めて確認されたのは1995年、南米大陸『プエルトリコ』が発端です。
その後時が経つにつれ『チリ』『メキシコ』『アルゼンチン』『ブラジル』…果てには『アメリカ合衆国』でもその姿が目撃され始めます。
目撃各所でこの得体の知れないUMAにより、家畜などが吸血され殺されてしまうという事件が相次ぎます。そのためこの未確認生物はスペイン語の「吸う」という意味の「チュパ」、ヤギを意味する「カブラ」を足した造語で「ヤギ(家畜)の生血を吸うもの=“チュパカブラ”」と呼ばれるようになります。
出典:https://zatsugaku-mystery.com/
最初のチュパカブラ被害はカリブ海に浮かぶ島国『プエルトリコ』から始まります。1995年11月に地元新聞紙「サン・ファン・スター」が一連のチュパカブラ被害について取り上げたのが、広く周知されるようになったきっかけです。記事内容は冒頭で話した、得体の知れない何者かによる家畜の虐殺被害と言ったものでした。
被害内容は飼い羊8頭が惨殺されるという凄惨なものでしたが、被害に合った羊の首筋付近を中心に直径6~12mmほどのごくごく小さな穴が、全ての羊に3つづつ開けられていた事です。当初傷の大きさや規則正しい3つの穴がある事から、獣医は何かしらの肉食獣に襲撃されたと推測されていました。
しかし突如として起こった襲撃事件はやがてプエルトリコの首都サン・ファンをはじめ、瞬く間に本国中に広がっていきます。
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対称動物は当初ヤギのみでしたが、次第にニワトリやウサギ・犬・猫・ペット動物など、徐々にその被害が拡大していきます。また歯が突き立てられたような鋭利な傷跡は動物たちの脳まで貫通しているケースもあり、失血している割には出血量が異様に少ないという不可解な点があります。
被害報告は犠牲になった家畜や犬などのペット等でも数百頭にも上り、被害届は僅か一年足らずで1000件以上を超える事態に陥ります。当然次は人間が襲われるのではないか?とプエルトリコ国民は戦々恐々としますが、政府は事態の収束のため野犬による襲撃という事で事態を収めます。
#ちょい見せ【世界の妖怪&モンスター超百科】
本日は「チュパカブラ」。
家畜の生き血を吸う吸血モンスター。
人間をおそうこともあるので、見かけたらダッシュで逃げるべし!#世界の妖怪モンスター #チュパカブラ #チュパさん #吸血 #妖怪 #モンスター pic.twitter.com/p17RzGUvFZ— 【公式】学研まんが日本の歴史とかの中の人 (@g_manganichirek) December 4, 2019
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ところが事態は一向に収まりません。次第に被害は海を隔てた南米・中米大陸国家…果てにはアメリカ合衆国にまで飛び火・拡大する事態に陥るのです。そしてとうとう恐れていたことが起こります。実際に人が襲われるという事例が起こってしまうのです。
この得も言われぬ事態に南米・中米を中心としたアメリカ大陸のほぼ全域が、恐怖のどん底に落とされます。
チュパカブラは実在する?
チュパカブラの実在性については賛否両論あり、当初プエルトリコ政府が発表した『野犬説』が支持されていました。ただ野犬説に寄せるには被害に合った動物たちの体内から、大半の血液が失われていることがどうにも説明が付きません。
後述しますが実際に現地に住む方の目撃報告もあり、その存在がにわかにクローズアップされます。
出典:https://zatsugaku-mystery.com/
目撃証言を基に作成された「チュパカブラ像」が上記のイメージ図になります。その特徴は体長(体高)60~120cmほどで頭部は真ん丸の卵型をしています。最も印象に残るのはグレイと見まがうような大きな赤い目と鋭く尖った耳…そして頭頂から尾骨にかけて連続して連なっているトゲ状の突起でしょう。
背中には羽根を持っているという説もありますが、真偽のほどはかなり不確かです。
目撃当初は四足歩行と言われていましたが、チュパカブラの被害が拡大するにつれ二足歩行であるという目撃談が多数寄せられるようになります。
【チュパカブラ】
南米でご活躍中のお方。「山羊の血を吸う」という名の通り、家畜を襲い血を吸う怪物です。
非常に健脚で、特にその跳躍力は驚愕!皮膚病の狼というのが近年の見解ですが、それが二脚の蜥蜴に見えますかな?本当に…pic.twitter.com/dDCB8jzxxE
— グリムちゃんとお友達bot (@gurifriends) September 1, 2022
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実在の可能性ですがその姿を収めた写真がフェイク画像と論争を呼んだり、出血量が少ないにもかかわらず総血液量がかなり減少していることから“キャトルミューティーレーション”などに代表される、地球外生命体ではないのか?という説があり今なお論争を呼んでいます。
チュパカブラの目撃例や場所
チュパカブラが初めて人の目で目撃されたのは1995年のプエルトリコですが、同年に実際に遭遇した警察官が驚きのあまり発砲したという話があります。
これは1995年10月の出来事でしたが、その時現場に残された血液を解析したところ…あらゆる既存の地球上生物のどれにも当てはまらなかったそうです。ただ公式記録はいくら探しても存在せず、かなり信憑性が疑われている話です。
血液解析からはマグネシウム・リン・カリウムの含有量が人と比較し極めて多く、血中アルブミンなどの比率から、極めて高度な遺伝子操作により産み出された生物…そして地球の環境では産まれえない生物という噂が流れますが、学会などの報告には一切挙がっておらず学者も動いていない事から前述の様に疑問符?がついてしまいます。
その2年後の1997年にはブラジルのテレビが以下の写真をチュパカブラの死骸として実際に紹介しています。
出典:https://zatsugaku-mystery.com/
死骸とはいえ一応目撃例に入るのですが、その真偽のほどは定かではありません。
目撃時期や場所により“二足歩行”・“四足歩行”と証言が移り変わるのも特徴的で、目撃場所は南米国家全域・中米・南アメリカ近辺にも及びますが、これぞチュパカブラだ!という決定的な目撃例がかなり分散しているのも、このUMAの特徴と言えるでしょう。
チュパカブラの写真や動画
この写真は一時期ネットを騒然させた「チュパカブラの胎児」です。
ただこれは紛れもない創作物であり、フェイクフィギュアという事が早々に明るみに出てしまいました。この様にチュパカブラについては偽物の画像が非常に多く出回っています。
次の動画は海外で有名であり幾多の実績を持つ『ディスカバリーチャンネル』が“チュパカブラ”についてリサーチした動画です。かなり信憑性の高い動画となるでしょう。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=es3rJhgtY2c]
次に紹介するのはアメリカ・テキサス州で教師で剥製技師である“ジェリー・エア”が冷凍保存して保管しているチュパカブラと主張されている死骸の冷凍保存です。
動画がこちらとなります。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=ohtO8znP-Ew]
一見すると現地に生息するコヨーテに瓜二つですが、ポイントは一切毛が生えていない無毛の動物であり、その牙や前脚も通常のイヌ科の動物と比較し非常に巨大です。テキサス州では近年チュパカブラの様な生物の目撃例が多く、ジェリー・エア氏も教え子の一報を受け世紀の大発見と思い毒殺し冷凍保存しました。
ゆくゆくは博物館等への寄贈を希望しているそうです。
これまでは4足歩行に近いチュパカブラの写真・動画を紹介しましたが、数は少ないのですが2足歩行のチュパカブラらしき生物を収めた画像などを紹介しましょう。
この写真はチュパカブラ?それとも狼男とも呼ばれている謎の画像です。
アメリカ・テキサス州にあるアマリロ動物園の監視カメラが偶然捉えた、敷地外フェンスの外にいた謎の生物です。二足歩行で歩いている様子が確認でき、頭の形状はかなり体毛が長くある種の獣のようにも見えます。
引きで見た画像がこちらですね。当日近隣には目立った事件などはなく、人のいたずらにしてもその目的が非常に不鮮明です。
チュパカブラの正体は?
チュパカブラの正体ですが諸説あり、最も有力なのは「現地に生息する哺乳類の誤認説」です。
【まじ?】チュパカブラの正体はアルマジロか、動画が話題https://t.co/IQh15OrLXG
アルマジロが仔牛に食らいつき内臓を啜っている姿が動画で収められた。吸血、生息地域などの要素を満たすため議論を呼んでいる。 pic.twitter.com/Re9vsTuKVo
— ライブドアニュース (@livedoornews) June 28, 2019
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にわかに信じがたい説ですがチュパカブラの正体は目撃付近一帯に生息する哺乳類『アルマジロ』『コヨーテ』などが有力です。
特にアルマジロは吸血地域・生息地域が被り、夜行性の一面もあるためかなりの誤認の確率が上がります。また上記のツイートの様に他の哺乳類の死骸を喰らう事もあります。
次に有力な正体は『疥癬』に罹患したコヨーテ…若しくはイヌ科の哺乳類という説です。
出典:http://umadaizitenda.seesaa.net/
出典:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/
疥癬とは“ヒゼンダニ”が皮膚に寄生し、毛の脱落・皮膚のただれ等…事前知識がなければ得体の知れない動物と見まがうほどの姿になります。コヨーテもチュパカブラの出現地域と合致する部分があり、その犬歯の形状からも襲われた家畜類に残された傷跡にも一応の整合性が認められます。また病気で弱ったコヨーテは食しやすい家畜類を襲う傾向があります。
二足歩行のチュパカブラの由来として、実は当のプエルトリコ環境省・自然省の調査では吸血は行われておらず、マンドリルやアカゲザルの誤認という説を推しているのです。当時のプエルトリコではアカゲザルが実験動物として盛んに用いられていた経緯があり、何かしらの要因で脱走した個体が各地で目撃されたという事です。
この2種は原始的な猿に分類されますが、ニホンザル同様2足歩行をし、その大きさもチュパカブラと合致します。誤認するのも納得の話です。
その他、現存する生物以外にも様々な説が浮上しています。
次点が『人間説』そして『未確認生物説』となります。『人間説』は悪魔崇拝者などのカルト集団が儀式などで家畜を殺害し、生贄に捧げたという話であり『未確認生物説』はそもそも、その存在が確認されていない未知の生物・UMAという話になります。
ただし、これらの説は未確認・不確定要素を含むので、チュパカブラの正体に迫るには今なおその謎が引き続くことになります。
総合的に踏まえるとどの説も確定的な根拠に乏しく、残念ですがチュパカブラの実像に迫るまでには至らないでしょう……。
まとめ
チュパカブラは90年代にその存在が示唆されており、比較的歴史が浅いUMAです。
その正体や実像はかなり憶測を呼び、2000年代に入った現在でもその姿を目にする人々が絶えません。
情報も錯綜している部分があり「これ」という確定要素が一切ないのが現状です。
今後その正体が明らかになっていくのか?不謹慎ですがその点でも楽しみが残る未確認生物となりますね。