リンフォンの元ネタや実物は?実在する?地獄の門を開くパズルの洒落怖・怖い話・考察まとめ

「リンフォン」とは地獄の門を開いてしまうパズルだとされ、インターネット上で人気を集める怖い話の1つです。

 

この記事では「リンフォン」のあらすじ、元ネタである洒落怖への書き込み、実在するのかや実物を見たという人の書き込み、その正体の考察などをまとめました。

リンフォンは地獄の門を開いてしまうとされるパズル

 

出典:https://resize.blogsys.jp/

 

「リンフォン」とは、2000年代の半ば頃からネット上で語られている怖い話で、また、その話に登場するソフトボールくらいの大きさの黒色の正二十面体のパズルを指す言葉です。

 

このリンフォンと呼ばれるパズルの正体は不明ながら、かなり古い時代に作られた強力な呪物ではないかと言われています。

 

まず最初に、ネット上で語られている怖い話であるリンフォンのあらすじを見ていきます。

 

 

 

リンフォンの怖い話① あるカップルが古い骨董品店で正20面体のパズルを購入

 

2006年頃のある日曜日、若いカップルが主に彼女の方の趣味であるアンティーク店巡りをして楽しんでいました。カップルはいくつかの店を巡った後に、一軒の古びた骨董品店を見つけます。

 

その店は主に古書を扱っており、カップルの目当てにするようなアンティーク品はあまり置かれていなかったため、彼氏の方がもう出ようかと声をかけようとしていると、ぬいぐるみなどが雑多に詰め込まれたバスケットの前に立っていた彼女が「これすごい!」と声を上げます。

 

彼女は、バスケットをかき分けるようにして、一番底の方に入れられていたソフトボールくらいの大きさで、落ち着いた黒系の色合いの正二十面体の置物を手に取りました。

 

彼女の方はこの置物をとても気に入って購入を決め、座って古本に目を落としていた店主の老人の元へと持っていき「すいません、これいくらですか?」と声をかけました。

 

店主は古本から顔を上げ、彼女の持ってきた置物に目をやりました。その瞬間、店主は驚愕の表情を一瞬浮かべますが、すぐに表情を戻し「あぁ…これね…、いくらだったかな。ちょっと待っててくれる?」と言うと店の奥へと引っ込んで行きました。

 

この時、店の奥から店主と、奥さんらしき老女が何事か言い争っているような声が断片的に聞こえますが、すぐに店主は黄ばんだ古い紙切れを持って戻ってくると、カップルに説明を始めました。

 

「それは『リンフォン』という名前の玩具でね、この説明書に詳しい事が書いてあるんだけど」と言い、店主は持ってきた古い紙を広げました。

 

紙には、この正二十面体の置物の絵が描かれ、その横に「RINFONE(リンフォン)」という文字と、この置物が「熊」、「鷹」、「魚」の形に順番に変形する経緯が絵で描かれていました。

 

紙には、カップルには読めない外国語の文章も添えられており、店主はラテン語と英語で書かれていると説明しました。

 

店主はその紙を示しながら「この置物が色んな動物に変形出来るんだよ。」と言い、「リンフォンを両手で包み込むように持って、おにぎりを握るように撫で回してごらん」と彼女に伝えました。

 

彼女が言われたようにすると、「カチッ」と音がして、面の1つが隆起しました。

 

「わっすごい」驚嘆の声をあげる彼女に、店主はさらに「その出っ張ったところを回したり、さらに引き上げたりしてごらん」と伝えます。彼女が言われたとおりしてみると、今後は別の一面が陥没するように引っ込みました。

 

「すごい!パズルみたいなものなんですね。〇〇(彼氏の名前)もやってみて」と彼氏の方に手渡しました。彼氏はこのリンフォンなるパズルをいじってみて、男の子向けの玩具の「トランスフォーマー」のような印象を受けたようです。

 

すっかりリンフォンを気に入った彼女は、1万円と言われたのを値切り6500円で購入します。

 

 

 

リンフォンの怖い話② 彼女の方がパズルにハマり「熊」と「鷹」を完成させる

 

 

翌日の月曜日、仕事が終わって自宅に帰ってきた彼氏の元に彼女から電話があります。

 

彼女はすっかりリンフォンに夢中な様子で、興奮気味に「〇〇くん、あれ凄いよ。触っているとどんどん動物の形になっていくの。仕事中もその事ばかり考えてしまって、仕事が手につかなかった。下手なテレビゲームよりも面白い」と一方的に喋り続けました。

 

電話の後、彼女は、熊の頭部のような形状と足が2本出ている状態のリンフォンの写メを彼氏の携帯に送ってきました。

 

その翌日の火曜日、職場から車で帰宅中の彼氏の携帯電話に「昨日徹夜でリンフォンいじってたら、とうとう熊が出来た。見にきて」という内容の彼女からのメールが届きます。

 

彼氏はそのまま彼女の家を訪れると、テーブルの上には「熊」の形に変形したリンフォンが置かれていて、それをみた彼氏は「まじで凄いなこれ、仕組みはどうなってるんだろう」と驚きの声を上げました。

 

さらに、その翌日の23時頃、彼氏の元に彼女から「鷹」が完成したというメールが届き、翼を広げた鷹の形になっているリンフォンの写メも添えられていました。この鷹は今にも羽ばたきそうに見える見事なもので、彼氏は「凄いな、あとは『魚』のみじゃん。でも夢中になりすぎずにゆっくり作れよな」とメールを返信し、その日はそのまま眠っています。

 

 

 

リンフォンの怖い話③ 「魚」の完成が近づくにつれ奇妙な出来事が起こり始める

 

 

「鷹」が完成した翌日の夜、自宅で風呂から出たばかりだった彼氏の携帯電話に、彼女から着信があり「さっき電話した?」と尋ねました。彼氏が「いや、どうしたの?」と聞き返すと、彼女は、5分くらい前から30秒ごとに着信がきて、通話ボタンを押しても「ザワザワ」と雑踏の大勢の人々の話し声のような音が聞こえるだけですぐに切れてしまうと説明しました。

 

着信履歴には、電話帳に登録した覚えのない「彼方」という文字が表示されており、「気持ちが悪くて」と彼女は少し怖がっている様子でした。

 

彼氏は「今から行こうか?」と彼女を気遣いますが、「ううん、今日はもう(携帯電話の)電源を切って寝る」というので、「そっか、まぁ何かの混戦じゃないかな」と言い、「そういえばリンフォンどうなった?」と話題を変えると、彼女は「ああ、もうすぐ『魚』も出来るよ、終わったら〇〇くんにも貸してあげるね」と嬉しそうに答えました。

 

次の日の金曜日、仕事を終わらせた彼氏は、前日の不気味な電話のこともあって彼女を心配し、家を訪ねました。

 

彼氏が電話のことについて尋ねると、彼女は、今日の職場での昼休みに「非通知」で着信があり出てみると、「出して」という大勢の男女の声が聞こえてすぐに切れてしまった事を話しました。

 

「やっぱり混線かイタズラかな、明日携帯ショップに行ってみよう」という事になり、その後、2人で例のリンフォンをいじって時間を過ごしました。

 

リンフォンは、後は尾鰭と背鰭を出すだけという状態にまで完成していましたが、最後の工程が難しく、2人で四苦八苦しましたが、結局その日は完成できませんでした。

 

彼氏は次の日が土曜日で休みという事もあり、そのまま彼女の家に泊まる事にします。

 

そしてその夜、彼氏はとても嫌な夢を見ます。

 

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暗い谷底から、大勢の男女が這うように登ってきて、自分は必死にそれから逃げて崖を登っています。ようやく頂上に手をかけた瞬間、足首を女の手が掴みました。彼氏が振り向き、その女が必死の形相で「連れてってよぉ!!」と叫んだところで目が覚めました。

 

 

 

リンフォンの怖い話④ 占い師がそのパズルの正体は「地獄の門」だと明かす

 

 

翌朝、カップルは携帯ショップへ行き、彼女の携帯の奇妙な着信について相談しますが、原因はわかりませんでした。

 

2人はその後、気分転換もかねて、市内でも当たると有名な占い師のところへ行く事にします。予約の電話を入れたところ、あいにくその日は予約がいっぱいという事で、翌日の日曜日に予約を取りました。

 

カップルはその日は街で買い物などをした後、ラブホテルに一泊しています。

 

翌日の昼過ぎ、カップルは予約した占い師の店へと向かいました。入り口の扉を開けて中に入ったところ、そこにいた猫が「ギャッ!」と大きな声で威嚇すると、大慌てで店の奥へと逃げ去りました。

 

カップルがそのまま廊下を奥へと進むと、たくさんの猫に囲まれて座る占い師がいました。そして次の瞬間、猫たちは一斉に「ギャーォ!」を2人を威嚇すると、散り散りに逃げ去りました。

 

カップルが猫達の反応に驚いて顔を見合わせていると、占い師が険しい表情で「すみませんが帰ってください」と言ってきました。

 

彼氏は少しムッとして「どういう事ですか?」と尋ねると、占い師は「私が猫を飼っているのは、悪いものに敏感に反応してくれるからです。関わって良いものといけないものを選り分けてくれるの。そして、猫達がこんな反応をしたのははじめてです」といいました。

 

ここで、彼氏は反射的にひらめき、金曜日の夜に見た恐ろしい夢のことを占い師に話しました。

 

すると占い師は「彼女さんの後ろに動物のオブジェのようなものが見える。今すぐ捨てなさい」とだけ言うと、「お願いだから帰ってください、それ以上は言いたくもないし見たくもない」と、取り付く島もない様子でそっぽをむいてしまいました。

 

これを聞いて彼女は顔面蒼白になり、彼氏も只事ではないと、食い下がってどういう事か教えて欲しいと占い師に尋ねました。

 

すると、占い師は立ち上がり「あれは凝縮された極小サイズの地獄です!地獄の門です、捨てなさい!帰りなさい!!」と怒鳴りつけるように言いました。

 

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慄いたカップルは咄嗟に「あの、お金は…」とだけ言いますが、それに被せるようにして占い師は「いりません!!」と絶叫するように言い、カップルは逃げるようにしてその場を後にしました。

 

 

 

リンフォンの怖い話⑤ 彼女が恐ろしいアナグラムに気がつく

 

カップルはそのまま彼女に家へと戻り、すぐにリンフォンと説明が書かれた古い紙を新聞紙で包みガムテープでぐるぐる巻にしてゴミ捨て場に捨てました。

 

リンフォンはそのまま何事もなく回収され、その後は奇妙な出来事は何も起こりませんでした。

 

それから数週間後、彼女が「あのリンフォンて綴りは『RINFONE』だよね、この文字を並び替えると『INFERNO(地獄)』になるんだけど」と、紙にペンでこのアナグラムを示しながら彼氏に伝えました。

 

カップルは背筋に冷たいものを感じながら「魚、完成してたら一体どうなってたんだろう」と話しました。

 

 

 

リンフォンの元ネタは洒落怖に投稿された怖い話

 

 

ネットではかなり有名な怖い話「リンフォン」ですが、これの元ネタというか初出は、2006年5月13日に2ちゃんねるのオカルト板のスレッド「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」通称「洒落怖」に投稿された怖い話です。

 

洒落怖に投稿した主は、これを実体験という体(てい)で話しています。ただ、リンフォンの写メなどは怖くなり、すでに削除してしまっているので証拠を示すことはできないということで、本当の話かはわからないといったところです。

 

ただ、当時の洒落怖では、元ネタが本当かどうかはわからないが、まずは実話だと仮定してスレの住人皆で真剣に考察し、話自体を成長させていくという楽しみ方が定着していたので、リンフォンも話題になり、ネットでも人気の高い怖い話の1つになったのです。

 

 

 

リンフォンは創作で実在しないとされるが実物を見た事があるという人も

 

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出典:https://livedoor.blogimg.jp/

 

現在、「リンフォン」はあくまでも洒落怖で楽しむ事を目的に投稿された創作話であり、実在はしないというのが有力ですが、ネット上にはリンフォンの実物を見た事をあるという書き込みも存在します。

 

ある人物は、子供の頃に家族で島根県に旅行に行ったときに、松江城の近くにある土産物屋で、正二十面体の精巧なパズルを見た事があり、これがリンフォンだったのではないかと考えています。

 

また、ネット上では、リンフォンは2500年以上前から実在しているとし、実物を探しているという人も存在します。

 

 

 

 

リンフォンの正体の考察

 

 

洒落怖に投稿された怖い話が元ネタのリンフォンですが、ネット上ではその正体について様々な考察がなされています。

 

中でも信憑性を感じると言われている考察が、リンフォンの正体は、はるか古い時代、キリスト教が弾圧されていた当時に、弾圧者を滅ぼすために制作された呪物ではないかとするものです。

 

この考察では、リンフォンが形作る「熊」、「鷹」、「魚」は弱肉強食を表しており、特に「魚」はイエス=キリストを表しているのではないかとされています。

 

その根拠は、キリスト教は十字架がシンボルになる以前は「魚」がシンボルとして使われていた事があげられています。

 

さらに、この考察では、なぜキリストのシンボルが「魚」とされるかも説明されています。

 

それによれば、ギリシャ語で「魚」は「ΙΧΘΥΣ」と書き、この文字それぞれを頭文字として、

 

「ΙΗΣΟΥΣ=イエス」

「ΧΡΙΣΤΟΣ=キリスト」

「ΘΕΟΥ=神の」

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「ΥΙΟΣ=子」

「ΣΩΤΗΡ=救世主」

 

という暗号になっているという事でした。

 

リンフォンの話でも、「RINFONE」の文字を並び替えると「INFERNO」というアナグラムになるという内容がオチになっています。この奇妙な符合点もリンフォンの正体はキリスト教に関わる呪物であるとする考察に妙な信憑性を与えています。

 

 

 

まとめ

 

今回は、ネット上で人気の怖い話「リンフォン」についてまとめてみました。

 

リンフォンの話はあるカップルが「リンフォン」という名称の奇妙なパズルを見つけたところから始まります。カップルがそのパズルを解いていくにつれて奇妙な出来事が起こり始め、占い師によってその正体が「地獄の門」である事が明かされるという内容です。

 

リンフォンの元ネタは、2006年に2ちゃんねるオカルト板「洒落怖」スレに書き込まれた怖い話です。

 

書き込み主はこの話を実体験として投稿しており、リンフォンが実在するのかもネットで議論になりました。また、その実物を見た事をあるという人の書き込みもネット上で確認できます。

 

この正体の考察としては、キリスト教にまつわる呪物ではないかというのが有力されています。

 

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