エイリアン・ビッグ・キャットは60年代から頻繁に目撃され、その実在の信憑性が高いUMAです。
イギリスの各地・場所で90年代をピークに目撃情報が衰えますが、写真や動画にも収められている“四足歩行”の未確認生物であり、その正体に関しては諸説囁かれています。
この記事の目次
エイリアン・ビッグ・キャットというUMA
エイリアン・ビッグ・キャット(Alien Big Cat)は英国民の間では通称『ABC』と頭文字を取り呼ばれることが多く、太平洋戦争が終わりしばらく経ったころ…まことしやかにその存在が流布された未確認生物となります。
“Cat”の名が示すよう基本的に四足歩行のUMAであり“Alien Big”の枕詞は、本来イギリス連邦に生息しないはずの「(地球外生命体の様な)巨大なネコ科の猛獣」という意味を指しています。
このUMAの初出はイギリス国内ではかなり昔に遡ります。何と『中世』の詩人の一説にも登場しており、おおよそ猫の仲間とは言えないサイズ…ライオンほどの肉食獣級であったと確かに記述されているのです。更に1400年ごろの民話では神格的な想像上の生き物としても描かれています。
[「エイリアン・ビッグ・キャット」の人工生物説]「バイオテクノロジー(クローン技術など)によって生みだされた生物が脱走した」、という説。同種の説は、チュパカブラなどにも唱えられている。 pic.twitter.com/fP417yUCHK
— 都市伝説・超常現象アーカイブ (@mystery_guide) August 3, 2022
性質は極めて獰猛と言われ、同じネコ科の肉食獣“ライオン”や“ピューマ”などを彷彿とさせます。酪農家・農家などが飼育する家畜を度々襲い、甚大な被害を与えた事もあるほどです。
ここまでは単なる大型ネコ科の陸棲肉食獣にとどまりますが、エイリアン・ビッグ・キャットの最大の特徴は『テレポート・アニマル』という点に尽きるでしょう。勘違いしがちですがテレポート・アニマルの意味するものは、生物自体は確認済みであるものの本来ならばその地に決して存在しえないUMAのことを指します。テレポート能力を持つUMAという事ではないんですね。
海外では「テレポート○○」ではなく、幻の意を込め「ファントム〇〇」の呼称が通例であり、エイリアン・ビッグ・キャット自身もファントム・キャット(Phantom Cat)の範疇に入れられるケースもあります。
とにかく未確認生物・UMAとしての報告例が後を絶えず、イギリス中央政府に寄せられた未確認生物報告事例の実に30%を占めるほどです。国内のUMAマニアに認知されているのは黒色の大型肉食獣…というイメージですが、実はイギリス現地において色の区別はなされていません。
上の写真はかなり鮮明にエイリアン・ビッグ・キャットの撮影に成功したものですが、どことなく茶褐色の体色をしているのが伺えるでしょう。ただ中型~大型であり未だ捕獲に至らない点は、全てのエイリアン・ビッグ・キャットの共通項となります。
エイリアン・ビッグ・キャットの目撃例と場所
エイリアン・ビッグ・キャットの初出は定かではありませんが、イギリスに古くから伝わる伝説的なUMAとしての立ち位置を取ります。前述の様に民間伝承やお伽話の類では1400年代まで遡るほどで、戦後から90年代にかけて最も目撃報告が多数挙げられています。
目撃場所はイギリス本土(グレート・ブリテン島)と言われていますが「イングランド」「ウェールズ」「スコットランド」「北アイルランド」と言った場所でも確実な目撃例が存在します。かなり散発的に目にされるUMAであり、まさしくテレポートアニマルと言えるでしょう。
近年ではグロスターシャー州サイレンセスター近郊のバーンズリー村郊外で発見され、その姿が動画に収められています。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=65Xgwfoc-94]
エイリアン・ビッグ・キャットを収めた写真&動画
2000年代に入り、エイリアン・ビッグ・キャットの目撃例は減りつつあると言いましたが、現代ではまたしても報告例が相次ぎ、モバイル機器の普及によりその実像もかなり露わになりつつあります。
これはイングランドの西ヨークシャー州ハリファックスの町にて、数日間にわたって各地の防犯カメラに映りこんだエイリアン・ビッグ・キャットと思しき謎の生物の写真です。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=Ymv2Euhl8AE]
この動画は当時17歳の少年“ジョシュ・ウィリアムズ”が友人とピークディストリクトにキャンプに出かけた際、動物の死骸を貪り食うエイリアン・ビッグ・キャットを撮影したものとされています。
ただ実際、動画の真贋にやや欠ける部分があり…動画時間も短い事からネット上では「牛が牧草を食べているだけ」など、やや評価の低い動画となります。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=LbBDBuo_lLY]
こちらは日本のバラエティ番組『世界まる見え!テレビ特捜部』でも紹介された、世界的に有名な約20年前のエイリアン・ビッグ・キャットをフィルムに収めた動画の一部です。動画に関しては比較的近年の物が多く、その正体を探るには格好の資料となるでしょう。
出典:https://plaza.rakuten.co.jp/
出典:https://www.tokyo-sports.co.jp/
これまでと打って変わり、この2点はエイリアン・ビッグ・キャットの撮影に成功した最も古い写真・映像と言われています。ただ撮影年月日・場所が全く不明であり出自も定かではないことを付け加える必要があるでしょう。
こちらの写真は1985年10月14日、スコットランド・ダラスで射殺された正体不明の猫です。体長約80cmと明らかにイエネコとは異なり、解剖所見はまだまだ雌の幼獣でした。一般的な猫と比較すると手足や尾がとても長かったそうです。
解剖した専門家の所見は「ネコ科の生き物の混血種ではないか?」とのことでしたが、結局その正体についてはうやむやに終わっています。
出典:https://daimaohgun.web.fc2.com/
90年代に入ると徐々に目撃例は少なくなりますが、1992年1月にはエイリアン・ビッグ・キャットと思われる肉食獣の出没が、イギリス・コーンウォール~ギダーミニスター地方に出没します。長年この動物を追いかけるハンター“ナイジェル・ブリアリー”はトラップなどで捕獲を試みます。
捕獲は失敗しますが、住民“ピーター・ベイリー”家のガチョウ4羽と鶏が羽根と骨のみを残し餌食になります。この時木の茂みを失踪する黒い巨大猫を目撃しているのです。
出典:https://daimaohgun.web.fc2.com/
上記の様に足跡も確認されており、画像に収められています。
そして2005年以降、100件以上もの未確認生物目撃情報が政府機関にあがります。エイリアン・ビッグ・キャットの目撃例はこの内38件を占め、再度その存在がクローズアップされる事となります。
一見するとクマに見える写真ですが、イギリス国内に野生のクマは生息していません。
先ほどのTV番組よりやや遡りますが、これらは2017年4月15日当日イギリス・サマセット州の『クラウクーム・パーク』にて撮影されました。例に漏れず大自然が広がり絶好スポットである当公園、そこに訪れた親子連れが目撃した正体不明の動物です。
毎週金曜日にアップの「#山口敏太郎のUMA図鑑」の今回は「ABCは昔から存在していた?動画に捉えられた伝説の『タイネデールの黒猫』」です。
ちなみにABCとはエイリアン・ビッグ・キャット、つまりエイリアンのペットです。https://t.co/jKj1AgTJ4S pic.twitter.com/qoig0RNQFx
— 東スポUMAデスク (@tospo_UMA) March 11, 2022
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この様に撮影日時・場所にもバラつきがあり、年代的にもかなりの変遷が見られるのがエイリアン・ビッグ・キャットの写真・動画の共通点です。ただし、まだまだ紹介しきれないほどの証拠資料は数多く存在します。
エイリアン・ビッグ・キャットはかなりその実在性が裏付けられているUMAと言っても過言ではないでしょう。
エイリアン・ビッグ・キャットの実在性
これらの証拠写真や動画…そして目撃報告が多発し、とうとうイギリス政府がその実態に迫る調査を開始します。通称エイリアン・ビッグ・キャットの『Xファイル』…この作成に国家が携わるという大がかりな事態に発展するのです。
エイリアン・ビッグ・キャット目撃例は2000年代に入り再び過熱します。90~00年代の目撃・確認報告を受け遂に2010年、その存在をイギリス政府機関が正式発表し未知のネコ型大型肉食獣の存在を正式に認め調査すると言う見解を発表します。
また国家が正式にその存在を認めた後の2021年、イギリスの国民的番組「グッドモーニング・ブリテン」内でイングランド・ハートフォードシャーにあるリックマンスワース・アクアドロームという場所の中継中、その背後の岸辺に正体不明の動物が映りこみます。
当然、視聴者からの問い合わせが殺到し番組中継時にはスタッフがこの奇妙な動物に全く気づかず、番組司会者の“アンディ・ピーターズ”は後の番組で実際に現場に向かい検証を行っています。
「今日の朝、我々はハートフォードシャーのベリー湖にて中継を行ったところ、視聴者の皆様から『土手に黒い生物がいる』という情報を頂きました。その生物は立ち去っていきましたが、先ほど私たちは皆さんのためにこの周囲を見て回りましたが、何も見つけられませんでした。しかし、皆さんは確かにここの岸辺で何かを見たようです。もしかしたら犬を散歩させている人だったのではないか、またはオオカミだったのではないかと噂されていますが、現状では肯定も否定もできません」
引用:グッドモーニング・ブリテン公式HP
…という見解を示し、その実在性に関しては肯定も否定もしていません。
またエイリアン・ビッグ・キャットの正体に迫る説としては複数候補があり、その正体は今から100~200年ほど前にイギリスに生息していたとされる【オオヤマネコ説】が唱えられています。ただ現在、イギリス国内のオオヤマネコは完全絶滅しています…。
[「エイリアン・ビッグ・キャット」の新種のヤマネコ説]「従来の区別に当てはまらない、イギリス土着のヤマネコが存在する」というもの。約1万年前までイギリス本土に生息していた、ヨーロッパオオヤマネコの生き残りとされる。 pic.twitter.com/RY4U2EEsVx
— 都市伝説・超常現象アーカイブ (@mystery_guide) November 20, 2022
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そして口述に過ぎませんが、確かにエイリアン・ビッグ・キャットの目撃例はイギリス各地で次々と上がっているのが事実としてあります。
【オオヤマネコ説】そして飼育している何かしらのペットが逃げ出した【外来種説】…などが実在性の根拠として噂されますが、未知の巨大生物が長年に渡りイギリス国内で生活・繁殖などを営んでいるという【未確認生物説】どれもが筋道だっています。
実際にこの奇妙な動物『エイリアン・ビッグ・キャット』を捕獲することから、その実在性は論理だってくるのではないでしょうか?
エイリアン・ビッグ・キャットの正体は!?
最もエイリアン・ビッグ・キャットの正体に肉薄する説が【ヨーロッパオオヤマネコ(ユーラシアオオヤマネコ)の流入説】です。このネコ科の肉食獣は全長1mをゆうに超え、体重は30kgに達することもあるヤマネコの仲間の最大種となります。
分布図は画像の通りでスカンジナビア半島からロシア東部を縦断するように、ユーラシア大陸の広範囲に生息します。
注目点は既に絶滅してしまった地への再導入が活発に行われている点です。フランス・ドイツ・イタリア・オーストリア・スロベニア・チェコ共和国などが再導入を試みており、当のイギリスも再導入プロジェクトを計画しており、これらの国家と比べ決して例外ではありません。
もしかしたらマイナープロジェクトであり、すでに再導入が試みられており、それらを誤認した説も否定できないでしょう。
もう一つの説として【ペットの逃亡説】があります。密漁などで富裕層により持ち込まれた『トラ』や『ライオン』そして『ピューマ』『ヒョウ』などがあがります。仮にこれらの違法動物たちが逃亡したとしても、届け出ることはできません。その中でも有力視されているのが『クロヒョウ』です。
ヒョウの突然変異個体(黒化:メラニズム)であり、日本国内には僅か9頭しか飼育されていません。体長100~150cm/尾の長さ50~101cm/オス体重20~90kg/メス17~42kgであり、エイリアン・ビッグ・キャットと比較するとやや巨大な感が否めませんが、大型化するのはアフリカ南部・東部や中央アジアの個体群で、中央アジアや南アフリカ共和国沿岸部の山地の個体群は小型個体が多く、エイリアン・ビッグ・キャットと比べても遜色ありません。
王室や貴族階級の名残が残るイギリス。身分や財産の伝手で違法輸入してもおかしくはないでしょう。
《Footprints》Moggy
大型猫科動物の「足跡」に似た本種の虚像は、その「持ち主」と同様の姿を持つという。
ヨーロッパで報告がなされたUMA、「エイリアン・ビッグ・キャット」の正体ではないかと考えられている。#猫の日 pic.twitter.com/3MamVQ49NF— 不可視生物研究室 U人 (@hukashiseibutu) February 22, 2018
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そして可能性はかなり低いのですが…【新種説】もしばしば提唱されています。この説は「今まで発見されておらず定説にない、イギリスに根付いた未確認のヤマネコが存在する」ということを示唆したものとなります。過去イギリス国土に生息していたオオヤマネコの生き残りです。
現在から遡ること約2500万年前、イギリスに生息していた「ピューマのような頭と房毛のある耳を持ち毛色が茶色か金色、そして黒色種もおり木登りがうまい特徴を持つ」という特徴を持つヤマネコの祖先が化石などにより確認されています。
現在のイエネコの祖先である“プロアイルルス”という原始的な動物ですが、エイリアンビッグキャットと比較するとやや小型な感が否めません。このイエネコの源流を組むプロアイルルスが独自に進化したという説です。
補足ですが実はイギリス連邦を構成する『スコットランド』…その北部の人里離れた松林の中でわずか数百匹が生息し越滅寸前である『スコティッシュ・ワイルドキャット』というヤマネコが実際に存在しています。
ケンブリッジシャー州で目撃された大型猫科生物
大きさはラブラドールレトリバーよりも大きい
エイリアンビックキャット(ABC)なのか
はたまたスコティッシュ・ワイルドキャットなのか真実は誰にも分からない pic.twitter.com/poVZH0qUNF
— 未確認生物、怪奇現象を追い求めて (@red47474231) September 27, 2019
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この希少なヤマネコはサイズ的にエイリアン・ビッグ・キャットにピッタリなのですが、既知の動物であり絶滅寸前という事で厳重に管理・保護されているので、可能性は極めて低いでしょう。
最期にご紹介するのは【突然変異説】です。これは従来の飼い猫が繁殖する際に何かしらの遺伝子異常を起こし、見た目や大きさが従来の物より著しく異なります。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=a_U4t73TcUk]
ただここまで頻繁に目撃されるほど突然変異・遺伝子異常が頻発することはありえないでしょう。この説は可能性の一つとしてささやかれているにすぎません。
そして結論としては以下の説が最有力です。
正体はヒョウなどの大型ネコ科動物ということでほぼ確定している。 というか今までの報告でなぜ普通の生き物説が否定され続けてきたのか甚だ不思議である。 2011年にイギリスで捕獲されたABCの体を調べたところ、その骨格等の特徴は野生のヒョウとまるっきり同じである事が判明した。
引用:ピクシブ百科事典
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=lo8zfYxMUhU]
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=IjjLq9zYs5Y]
まとめると…やはり【ペットの逃亡説】すなわち【クロヒョウ正体説】が最も有力なのではないでしょうか?どちらにせよ、エイリアン・ビッグ・キャットの捕獲。その正体を探るにはそれを期待して待つしかありません。
まとめ
今回はエイリアン・ビッグ・キャットについて考察してみました。
このUMAは他の未確認生物とは一線を画し、公的にその存在が認められているという極めてレアケースなUMAとなります。事実、家畜などの被害記録が余りにも多く残っており、これらの実害からも比較的狭い国土であるイギリス内に潜む、何らかの「肉食獣」が存在するのは確かな事です。
写真はもちろんのこと動画にまでその姿は収められているほどで、素人目にも実在の可能性が極力高いことは明白です。
この『エイリアン・ビッグ・キャット』…多少まがい物や違和感が否めない他のUMAと異なり、必ず何かしらの根拠がある動物です。願わくば近い内に「実物捕獲の一報」を耳にしたいものですね。