日光の鬼怒川温泉にある巨大廃墟「鬼怒川第一ホテル」が話題になっています。
この記事では鬼怒川第一ホテルが廃墟になるまでの経緯、詳しい場所、昔や当時の様子、修学旅行者の思い出、経営者の夜逃げの噂や廃墟スポット、心霊スポット化したその後や現在などについてまとめました。
この記事の目次
鬼怒川第一ホテルは鬼怒川温泉の巨大廃墟ホテル群の中の有名廃墟
「鬼怒川第一ホテル」とは、栃木県日光市藤原で2008年11月30日まで営業していた観光ホテルです。
鬼怒川第一ホテルは、1956年に鬼怒川温泉の宿泊施設運営の老舗である「あさやホテル」の支店の1つとして開業しました。地下5階、地上4階(崖淵に建つホテルで崖側から見ると地上9階)、部屋数65室の大型ホテルで、「鬼怒の八湯」と名付けられた8つの天然温泉が人気を呼びました。
しかしその後、バブルの崩壊に伴う鬼怒川温泉の人気低迷とともに経営不振に陥って閉館。運営会社「第一商事株式会社」は約3億9000万円の負債を抱えて自己破産申請し、2018年11月30日付で清算されています。
その後、鬼怒川第一ホテルの建物はそのまま放置されて廃墟化しています。(鬼怒川巨大廃墟群、鬼怒川温泉巨大廃墟ホテル群などと呼ばれて廃墟マニアの間では人気の高いスポットとなっている)
鬼怒川第一ホテルの廃墟の場所の詳細
現在は廃墟化している鬼怒川第一ホテルの場所の詳細な住所は「栃木県日光市藤原2」です。
最寄りの駅は東武鉄道鬼怒川線「鬼怒川公園駅」で、駅から鬼怒川第一ホテルの場所までは南へ約550メートルほどで、徒歩約6分でたどり着けます。
難所はなく、侵入可能な場所へも比較的簡単にたどり着けますが、建物内部に入ることは不法侵入にあたるため外観を眺めるだけにしておきましょう。
鬼怒川第一ホテルの昔や営業当時の様子
鬼怒川第一ホテルの昔や営業当時の画像などを紹介します。
鬼怒川第一ホテルの昔や営業当時の画像① エントランスの外観
出典:https://crayonimg.e-shops.jp/
鬼怒川第一ホテルの営業当時のエントランス外観の画像です。
鬼怒川第一ホテルの昔や営業当時の画像② 1970年代頃発行のパンフレット
鬼怒川第一ホテルのパンフレットで、1970年代頃に発行されていたもののようです。
鬼怒川第一ホテルの昔や営業当時の画像③ 食堂や料理
かつて存在した鬼怒川第一ホテルの公式ウェブページに掲載されていた食堂や料理の画像です。
鬼怒川第一ホテルの昔の画像や営業当時の画像は現在はほとんど残されておらず、当時発行されていたパンフレットなどもプレミアがついてマニアの間で高値で取引されています。
鬼怒川第一ホテルの昔や営業当時の画像③ 鬼怒の八湯
鬼怒川第一ホテルの当時の売りの1つが、「鬼怒の八湯」と名付けられた、8種類の温泉でした。
この温泉の営業当時の画像も、一部の個人ウェブサイトなどで紹介されているのですが、権利の関係などもありここでは紹介できません。代わりに、当時の「鬼怒の八湯」の様子を紹介してくれているYouTube動画があるので紹介しておきます。
この「鬼怒の八湯」は当時からかなり人気の高い温泉施設だったようで、この温泉施設のためにも鬼怒川第一ホテルを復活させたいと活動されている方もいらっしゃいます。(上のYouTube動画作成者と同一人物)
YouTubeからお借りした現在の当館の様子でございます。
ロビー、客室、鬼怒の八湯、宴会場「きさらぎ」でございます。
このような状況のため、復活したいと思いました。
@JAPAdveNturer 様、素晴らしい動画ありがとうございます。 pic.twitter.com/EvogihRQAS— 鬼怒川第一ホテル【非公式】 (@KinugawaDaiichi) December 4, 2021
この方の活動を応援されている方も多いようです。
鬼怒川第一ホテルは当時は修学旅行の宿泊先にも利用されていた
鬼怒川第一ホテルは、営業されていた当時は修学旅行の宿泊先としてもよく利用されていました。
学生時代に修学旅行で宿泊したことが思い出に残っている方も多いようです。
鬼怒川第一ホテルって
修学旅行で泊まった場所だったと
わたしの記憶が申しておりますよ、、、?
廃墟になってるのか、、、
時代を感じる(´;ω;`)— ゆきほし (@4mb4rsSt4ll1) May 6, 2019
今は亡き鬼怒川第一ホテル。確か修学旅行で泊まったわ https://t.co/iMA8FjkK0i
— とあるド田舎の工務店 (@doinakakoumuten) April 8, 2019
ひいい
鬼怒川第一ホテルって、修学旅行で泊まったけど、ここかしら😅— アヤノっち💉💉💉勉強中 (@ayano_tb) April 8, 2019
鬼怒川第一ホテルの最後の経営者は八木澤文仁で夜逃げはしていない
鬼怒川第一ホテルは、2008年11月30日に閉館になり、運営会社も多額の負債を抱えて自己破産し、その後精算されています。
鬼怒川温泉では、鬼怒川第一ホテルと同様に、バブル崩壊後に経営不振に陥った温泉旅館やホテルが次々と廃業し、経営者の中には夜逃げして連絡がつかない人も多いようです。
ただし、鬼怒川第一ホテルの廃業時の経営者だった八木澤文仁氏は夜逃げはしておらず、その後、鬼怒川第一ホテルの運営会社は精算されています。
また、鬼怒川第一ホテルと鬼怒川を挟んだ場所で、「鬼怒川温泉旅館あさやホテル」が現在も経営されています(一度は事実上倒産したが再建された)。そもそも鬼怒川第一ホテルはこのあさやホテルの支店として開業しており、同じ創業者一族によって経営されていました。
なので、現在のあさやホテルの社長は八木澤哲男という方と、鬼怒川第一ホテルの経営者だった八木澤文仁さんとは親族関係にあるようです。
こうした背景を見ると、鬼怒川第一ホテルの経営者は、大元の創業者一族の母体がしっかりしていたため、夜逃げをせずに済んだという事も考えられるかも知れません。
なお、鬼怒川第一ホテルに隣接する「きぬ川館本店」(1999年に倒産し現在は廃墟化)の元経営者は夜逃げをして消息不明のようです。
鬼怒川第一ホテルのその後と現在① 廃墟スポットとして人気に
ここまででも触れているように、鬼怒川第一ホテルはその後放置されて廃墟化しており、現在も廃墟マニアの間では人気スポットとなっています。
現在も多くの廃墟ファンが訪れており、TwitterやYouTubeなどでも画像や動画が数多く紹介されています。
こちらも有名鬼怒川第一ホテル🏨
まだ比較的綺麗なので、崩壊美と言うよりは寂しさを感じる物件でした。
半濡れお馴染みホテルが川を望む写真も📸
やはり廃墟+川はよく合いますね😌 pic.twitter.com/WuTIYoVPqD— 半分濡れたタオル (@M18118417) June 22, 2019
次に見えてくるのが鬼怒川第一ホテル
こちらは80年代にできて00年代に倒産
バブルの時代は団体客で賑わっていたようだが
バブル崩壊後に団体客がとれなくなり経営が苦しくなって倒産したようだ pic.twitter.com/Myq80Ru1yT— 千葉県産養殖(茨城)本鰹の素揚げ(体調不良陰キャ) (@katuonotataki3) January 4, 2022
廃墟ホテル、鬼怒川第一ホテル@栃木
鬼怒川温泉の廃墟群、予定してたカッパ風呂に行けず隣のこちらに。広い浴場、個室の高級和食レストラン、VIPカラオケルーム、バーとか色々あってバブル期の楽しみ方を垣間見れる、あと頑張れば泊まれるくらいの汚さ pic.twitter.com/sy1bq79P7E
— 南 (@natsukiiii123) August 17, 2021
鬼怒川第一ホテルを含む鬼怒川温泉の巨大廃墟群はまるで軍艦島や九龍城を彷彿とさせ、廃墟マニアにとってはたまらない物件です。ただ、一部の廃墟マニアの中には外観を眺めるだけでは満足できず、内部に侵入してしまう人もいるようです。中に入ってみたいという気持ちは痛いほどよくわかるのですが、違法行為ですし、崩落の危険もあるため絶対にやめておきましょう。
鬼怒川第一ホテルのその後と現在② 心霊スポット化し幽霊目撃談が多数
廃墟マニアにとってはたまらない物件である鬼怒川第一ホテルですが、心霊現象の噂もあり、心霊スポットとしても有名になってしまっています。
鬼怒川第一ホテルと向き合う形で鬼怒川対岸で営業しているホテルに泊まった人が、廃墟で誰もいないはずの鬼怒川第一ホテルの中に、動き回る人影や首のない着物を着た女性が窓際に佇んでいるのを目撃したといった心霊話が数多く伝わっています。
また、対岸からの目撃体験だけでなく、実際に鬼怒川第一ホテルに肝試しに入った不良グループが、女性の幽霊を目撃したという心霊話も伝わっています。
さらに、廃墟になる以前に、修学旅行で鬼怒川第一ホテルに宿泊したという方が、真夜中、誰もいないはずの場所にある鏡に人影が映っているのを見て怖かったという体験談を話されていました。
ちなみに、鬼怒川第一ホテルに隣接するきぬ川館本店も心霊スポットとして有名で、同ホテルの浴場である「かっぱ風呂」の跡地から、女性の悲鳴が聞こえるという心霊話がよく知られています。
鬼怒川第一ホテルのその後と現在③ 行政が不法侵入への対策を開始
出典:https://www.shimotsuke.co.jp/
廃墟スポットや心霊スポットとしてはかなり人気の高い鬼怒川第一ホテルや、その周辺の廃墟群ですが、地域住民にとっては、そうした目的の来訪者がしきりに訪れる事は迷惑でしょう。
来訪者の中には一部、モラルの低い集団もおり、治安の悪化や火災の恐れもあります。また、崩落などによって怪我人が出る恐れなどもあります。この地域で現在も宿泊施設経営を始め何らかの商売をされている方にとっては、そうした事が原因となったイメージの悪化は死活問題だと思われます。
そうした地域の声もあって、2021年12月に日光市が対策を講じ始めています。2023年にかけて定期的に調査を行い、防止策を講じるということで、それに関連して現在は警察の取り締まりも厳しくなっているようです。
鬼怒川温泉街にある廃ホテルへの不法侵入対策として日光市は24日、宇都宮大と共同で建物に立ち入るなど調査研究を開始し、危険箇所を確認した。2023年度にかけて定期的に調査し、防止策を講じる。
鬼怒川第一ホテルのその後と現在④ 解体が難しいなら観光資源化してはという声も
多額の費用がかかる事や一部の管理し責任者は夜逃げをして連絡がつかない事などから、廃墟群の解体も難しいようです。
この事から、いっそのこと観光資源として活用して鬼怒川温泉の振興に役立ててはどうかといった意見も出ているようですが、これも安全面の確保にかかる費用などを考えると難しいと言われています。
まとめ
今回は、栃木県日光市藤原で2008年まで経営され、現在は廃墟化している「鬼怒川第一ホテル」についてまとめてみました。
鬼怒川第一ホテルは、1956年から2008年まで営業した鬼怒川温泉でも人気の宿泊施設で、昔は修学旅行の宿泊先としても利用されるなど活気があり、当時は「鬼怒の八湯」と呼ばれる8種類の温泉を名物として全国からの観光客が訪れていました。
しかしその後、バブル崩壊の煽りを受けた経営不振から立ち直る事ができずに倒産し、建物もそのまま放置されたために廃墟化してしまいました。
鬼怒川温泉では、バブル崩壊から2000年代にかけて次々とホテルや旅館が閉館に追い込まれ、経営者の夜逃げが相次ぎましたが、鬼怒川第一ホテルの経営者は夜逃げはしていません。現在も親族が鬼怒川温泉で「あさやホテル」などを経営し高い評判を集めています。
鬼怒川第一ホテルのその後や現在については、廃墟スポットや心霊スポット化しており、若者を中心にその外観を眺めに訪れる人が大勢いるようです。ただ、地元では内部にまで入ってしまう不法侵入者に頭を悩ませており、防止策の検討に入っているようです。