開聞トンネルの歴史と現在!場所と地図・写真・心霊スポット化もまとめ

開聞トンネルは鹿児島県指宿市の開聞岳にある2つのトンネルの通称で、周囲に戦争中に野戦病院があった、自殺の名所があるという噂とともに心霊スポットとして知られます。今回は開聞トンネルの歴史や写真、地図と場所・行き方、現在を紹介します。

開聞トンネルの概要と写真

 

出典:https://www.photo-ac.com/

 

開聞トンネルは、薩摩半島の最南端にある標高924mの火山・開聞岳の麓にあるトンネルです。

 

開聞トンネルという名前は通称で、南側(頴娃側)に位置する御倉本1号トンネル、北側(指宿側)に位置する御倉本2号トンネルの2つをあわせてこのように呼びます。御倉本1号トンネルは152m、御倉本2号トンネルは625mで、2つをあわせた全長は777mです。

 

下の画像のように天井の骨組みの部分のみが残った中庭部分があり、トンネルの屋根部分に太陽光が入る採光窓が開けられているなど、変わったつくりを持ちます。

 

 

トンネル内の道は曲がりくねって細く、普通自動車が1台通れる程度で対向車とすれ違うこともせきません。しかも対向車が来ているか否かはトンネルに入ってみないとわからないため、極めて不親切な設計と言えます。

 

御倉本2号トンネルにのみ対向車が来た場合の待避所が2ヶ所あるものの、そのほかの場所では車のドアを開けることさえ困難です。

 

出典:https://www.photo-ac.com/

 

また昼間でも薄暗いトンネル内は、人工照明が一切ついていないため夜になる真っ暗になります。

 

目立つ場所にあるわけでもなく、使い勝手も非常に悪い開聞トンネルですが、近年では中庭部分や採光窓からトンネル内部に光が降り注ぐ様子がSNS映えすると人気を博しています。

 

 

さらにトンネル周辺には戦時中に野戦病院があり、多くの人が亡くなった、自殺の名所とされる雑木林が近くにあるといった噂とともに、鹿児島有数の心霊スポットとしても有名です。

 

 

 

開聞トンネルの地図・場所と行き方

 

 

開聞トンネルは鹿児島県指宿市開聞川尻6743にあり、最寄り駅は指宿枕崎線の薩摩川尻駅です。

 

薩摩川尻駅から直線距離で2659m行った場所にある開聞山麓自然公園の、入り口手前50mほどの「いぶすきゴルフクラブ開聞コース」を右手に入ると到着します。

 

徒歩でも薩摩川尻駅から30分程度で着きますが、前述のように夜間のトンネル内は真っ暗になるため、必ず懐中電灯などを携行し、なるべく目立つ色の上着などを着て向かうようにしましょう。近隣には民家もなく、夜間はトンネル周辺も暗くなるため注意が必要です。

 

なお、Googleなどで「開聞トンネル 料金」という検索をしている方が多い様子ですが、開聞トンネルには料金所はなく、無料で通過できます。

 

 

 

開聞トンネルの歴史

 

出典:http://blog.livedoor.jp/

 

通常、山麓に位置するトンネルは目的地へ向かう際に山の周辺をぐるりとまわらなくて済むよう、山腹などに穴をあけて、移動距離を短くするためにつくられるケースが大半です。

 

しかし開聞トンネルは、もともとある林道を覆うようにつくられており、トンネルを使っても山の反対側へのショートカットはできません。

 

もともと開聞トンネルは、1966年に開聞山麓にゴルフ場と自然公園の建設話が持ち上がった際に、地元の観光開発業者が「外国や他県の観光客から、地元住民の畑や民家、作業風景が見えないようにしたい」と考えて、設置したものとされます。

 

設置目的がショートカットや崩落などから通行車を守るためではなく、単なる目隠しであったために、対向車とすれ違うこともできないような奇妙なつくりなのでしょうか。

 

なお、開聞トンネルがつくられるきっかけとなった自然公園は開聞山麓自然公園として、ゴルフ場はいぶすきゴルフクラブ開聞コースとして現在も運営されています。

 

 

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開聞トンネルで起きた心霊現象① 採光窓から女の霊が現れる

 

 

開聞トンネルで起きると言われる心霊現象のなかで、最も有名なのが「夜間に開聞トンネルに入ると、トンネルの天井部分に開いた採光窓から女の霊がこちらを見てくる」というものです。

 

女の霊はトンネルの外側にいて、採光窓からトンネル内を覗き込んでいたり、侵入者を睨みつけてきたりするそうです。

 

一説にはトンネル内で自殺した女性の霊だとされていますが、トンネルの外から垂れ下がっている蔦が長い髪の毛に見えるため、採光窓の外に女の霊がいるように見えるだけでは?との指摘もあります。

 

この女の霊と目があってしまうと、帰り道に事故に遭うとも言われています。

 

 

開聞トンネルで起きた心霊現象② 子どもの霊が出る

 

 

開聞トンネル内には、ランドセルを背負った小学生の男の子の霊が出るという噂もあります。

 

この男の子は家族で開聞トンネルを車で通過中に事故に遭い、車の窓から外に投げ出されて亡くなってしまったことから、トンネル内にいついてしまったといいます。

 

ほかにも着物を着た女の人と子どもの霊が出るなど、子どもの霊の目撃情報は多い様子です。

 

 

開聞トンネルで起きた心霊現象③ 車に異変が起きる

 

 

車やバイクでトンネル内を走っている最中に、アクセルが重くなった、急にエンジンがきかなくなったという話も見られました。

 

なお、アクセルが重くなる理由はトンネル内の勾配のせいだという指摘もあります。

 

またトンネル内では何もなく、帰宅しようとしたところで誰もいない車の後部座席や助手席が、見ただけでもわかるほどびっしょりと濡れていることに気づいたという不思議な体験をした人もいるようです。

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開聞トンネルの噂① 戦時中に野戦病院があった?

 

出典:https://auctions.yahoo.co.jp/

 

開聞トンネルが位置する場所には、第二次大戦中に野戦病院があって多くの兵士が命を落としたと噂されています。

 

しかし、開聞岳の山麓に野戦病院があったという事実はありません。

 

終戦前には本土決戦を見越して開聞岳北側から南九州市頴娃町別府に防御陣地が敷かれたのですが、これより敵陣に近い南側に野戦病院が置かれたとは考えにくいため、野戦病院があったというのは戦争が終わってかなり経ってから流れたデマだと思われます。

 

開聞トンネルは野戦病院の跡地につくられたいう噂がネット上でまことしやかに囁かれている理由として考えられるのが、以下の2点です。

 

・付近にある指宿エコキャンプ場は旧日本海軍の基地跡に建てられており、防空壕跡や慰霊塔が残されている

 

・開聞岳は戦時中に特攻隊が見た「最後の国土」として知られている

 

指宿エコキャンプ場は、開聞トンネルから車で30分程度の場所に位置するオートキャンプ場ですす。

 

出典:https://www.ibusuki.or.jp/

 

天然温泉のある指宿休暇村も併設されており、現在はレジャー施設として人気の指宿エコキャンプ場ですが、かつてこの土地には指宿海軍特攻隊基地がありました。

 

指宿海軍特攻隊基地は「下駄履き水上機」と呼ばれる航空機による特攻隊が飛び立った海軍基地で、基地があったことから周辺は激しい空爆にさらされました。

 

そのため付近には防空壕もつくられ、指宿エコキャンプ場の敷地内には防空壕跡も残っています。

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また、鹿児島県南九州市にある知覧にも旧陸軍の特攻基地があり、この基地からは数多くの青年が特攻隊として飛び立っていきました。

 

知覧から飛び立つ特攻隊は、左手に開聞岳を見ながら「二度と本土には戻れない」という決死の覚悟を胸に沖縄に向かっていったとされます。

 

開聞岳とその周辺は、戦争の悲しい歴史を色濃く残す場所です。

 

そこから「開聞岳には兵士の霊が出る」という噂が囁かれるようになり、いつしか「開聞岳の麓には野戦病院があったらしい」というデマが流れるようになったのかもしれません。

 

 

 

開聞トンネルの噂② 自殺の名所がある?

 

開聞トンネルの周辺にある雑木林は自殺の名所だという噂も、ネット上では多く見られました。

 

ただ東尋坊や青木ヶ原樹海など自殺が多発する場所には自殺を止めるような看板が建っているケースが多いですが、開聞トンネル周辺にそのような看板があるという情報は見つけられませんでした。

 

さらに過去のニュースを探しても、開聞トンネル周辺で身元不明の遺体が発見されたという記事は見当たりません。本当にトンネル周辺に「名所」と呼ばれるほど自殺志願者が次々に訪れる雑木林があるのでしょうか。

 

調べてみると、開聞トンネル付近に自殺の名所があるらしいという噂のなかには「地質のせいでコンパスが使えなくて、迷子になりやすい」という話も見られました。これは一時期、富士の青木ヶ原樹海で流れた噂と同じです。

 

おそらく、日本一有名な自殺の名所とされる青木ヶ原樹海を想像させるような雑木林が周辺に残っていることから、「開聞トンネルは自殺の名所らしい」という噂が流れたのではないかとも思われます。

 

また開聞周辺がその不気味な佇まいから心霊スポットとして有名になってから、あとづけで「自殺の名所が近くにあるから霊が出る」という話がつくられたのかもしれません。

 

 

 

開聞トンネルの現在

 

心霊スポットやインスタ映えするスポットとして、県外からも多くの人が訪れるようになったという開聞トンネル。

 

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このトンネルは現在も地元の人や釣り愛好家が日常的に使用しているそうで、ネット上には「通ってみて一番怖かったのは、見通しの悪さと道路の狭さだった」「前にも後ろにも地元の人と思われる車が通っていて、心霊スポットという感じはなかった」との意見も見られました。

 

また、初めて開聞トンネルを訪れると採光窓に目を奪われてしまう人が多いようで「上を見ていて危うく壁にぶつかりかけた」「運転中は採光窓を見ないほうがいい」とのコメントも少なくありませんでした。

 

 

 

開聞トンネル以外の鹿児島の心霊スポット① ガス爆発の家

 

ガス爆発の家は鹿児島県指宿市、県道238号線沿いにある廃墟です。もとは1965~1975年頃に建設された民家で、1990年代には廃墟になっていたといいます。

 

廃墟になってしまったのは、ガス爆発が起きて住んでいた家族が全員亡くなってしまったためだとの噂があり、そこから「ガス爆発の家」と呼ばれるようになりました。

 

 

 

放置されてから長い時間が建っているので現在は崩壊が進み、どのような家が建っていたのかもわからない状態です。

 

この周辺では、一家の主人だったと思われる火傷をした男性の霊を目撃した、壁を見ているとぼんやりと黒い人影が浮かび上がってくるという情報が多くあります。

 

 

開聞トンネル以外の鹿児島の心霊スポット② 武岡トンネル

 

出典:https://ja.wikipedia.org/

 

武岡トンネルは、鹿児島市街地と九州自動車道を結ぶ国道3号鹿児島バイパスのトンネルです。交通量が多いトンネルで、たびたび交通事故が発生しています。

 

武岡トンネルは墓地の真下を通っており、市街の入口には建部神社もあります。そのため眠りを妨害された霊の怒りが事故を誘発しているとも噂されています。

 

また過去に武岡トンネル内で首を吊って自殺した人がいて、それ以降、交通事故が増えたという噂もあるそうです。

 

 

 

  • 開聞トンネルについてのまとめ

 

この記事では鹿児島県指宿市にある開聞トンネルについて、場所や歴史、心霊現象について紹介しました。

 

開聞トンネルは周囲を含めて人工照明が少なく、なぜこんな場所に?と思われるようなところにポツンとあることから、心霊スポットとして人気が出たという印象があります。

 

現在も利用されているトンネルなので誰でも入れますが、中は見通しが悪く暗いため、向かう際にはくれぐれも事故に気をつけてくださいね。

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