山口県下関市の下関駅の北に位置するコリアンタウンが注目されています。
この記事では下関市のコリアンタウンの中心部である「グリーンモール商店街」の場所や、下関にコリアンタウンが形成された歴史と経緯、近くにある被差別部落「トングルトンネ」などについてまとめました。
この記事の目次
下関のコリアンタウンは「リトル釜山」と呼ばれ注目度を上げている
出典:https://yamaguchi-tourism.jp/
山口県下関市にあるコリアンタウンが話題になっています。
山口県下関市は、韓国・釜山市と姉妹友好都市として提携し、下関港国際ターミナルと韓国・釜山市を結ぶ「関釜フェリー」が就航するなどし、一帯のコリアンタウンは「リトル釜山」とも呼ばれて韓国好きの人々の間で注目度を上げています。
下関に仕事で行ったついでに、駅近くのグリーンモールに初めて行ってみた。下関のコリアンタウンと言えばいいのだろうか、韓国の食材店等々、いろいろめずらしい面白そうなお店があった。下関には何度も行ったことがあるのだけれど、こんな場所があるとは今まで知らなかった。 pic.twitter.com/pOEZeW8Vim
— 鎌田厚志 (@atsushikamata) April 13, 2018
下関のコリアンタウンの中心である「グリーンモール商店街」では、韓国ウォンが使える店舗もあり、直接韓国の業者と取引しているお店も多いため、より本格的な韓国食材や料理、韓国雑貨などが多く取り扱われています。
下関のコリアンタウンと近い場所にある下関港国際ターミナルと韓国・釜山市を結ぶ「関釜フェリー」は大人6000円、子供4000円程度の料金で、パスポートさえあれば気軽に両国を行き来出来るため、直接コリアンタウンの店主が韓国を訪れて食材や商品を仕入れたり、逆に韓国からの行商人なども訪れて盛んに取引が行われており、他の地域のコリアンタウンと比較してもより韓国と近しい地域となっています。
こうした理由もあり、日本国内にいながら本場韓国を体験できる場所としても下関のコリアンタウンは注目されています。
ただ、現在はコロナ禍や不景気の影響もあったのか実際のところかなり寂れており、下関のコリアンタウンの中心である「グリーンモール商店街」はシャッター商店街のようになってしまっているようです。
そんな下関のコリアンタウンの中心である「グリーンモール商店街」では、毎年11月23日は(イイプサンの日)として「リトル釜山フェスタ」という大規模なお祭りも開催されています。
出典:https://shimonoseki.travel/
「リトル釜山フェスタ」では、数多くのコリアンフードや韓国雑貨の屋台が出され、韓国伝統音楽や舞踏のステージ、チマチョゴリの試着などのイベントがあり、毎年盛況となっています。
リトル釜山フェスタ、色々な店が出てます。いつになく飲み食いしてます。 pic.twitter.com/E3MPrtYqTm
— 柏木哲夫 (@tkore61) November 23, 2019
一方で、下関市のコリアンタウンについては、親日的な大阪生野区のコリアンタウンと違い、反日的であり治安が悪いとする批判的な声も多くみられます。
⭕在日のガチ朝鮮人=親日
⭕在日偽朝鮮人=満州系もしくはエベンキ族朝鮮人=反日
である。
生野区コリアンタウン=ガチ朝鮮人の街
下関コリアンタウン=満州系エベンキ族朝鮮人の街
だから
街並みが大きく異なる。
下関商業の池永投手が野球界永久追放になったとされるが
下関はヤクザと繋がる
— 龍神カイロ 錦龍 モノポリー元チャンプ (@beikokukairo430) December 26, 2024
下関のコリアンタウンでは上画像のような政治的な看板も散見されます。
下関のコリアンタウンの場所は「グリーンモール商店街」とその周辺
山口県下関市のコリアンタウンの場所は、下関駅北側に位置する「グリーンモール商店街」とその周辺一帯です。
下関のコリアンタウンの中心である「グリーンモール商店街」の場所は下関市竹崎町2丁目および同市長門町10丁目〜11丁目にかけての一帯です。下関駅北側に位置しており、下関駅を東口から出ると左手にすぐ「ようこそしものせきへ」と書かれた巨大看板が確認できます。
出典:https://situurakai.up.seesaa.net/
この場所を目指してまっすぐに歩いて行くと「門山釜 GREEN MALL」と書かれた門があり、そこを潜ると下関のコリアンタウンの中心である「グリーンモール商店街」へ入れます。
なお、この門(釜山門)は、下関市と韓国・釜山広域市が姉妹友好都市締結35周年を記念して2011年に2600万円を投じて建設されたものです。
【山口】在日同胞の経営する小規模店舗が多いことから「リトル釜山」とも呼ばれている下関市竹崎町グリーンモール商店街入り口に、韓国風の楼門をイメージした「釜山門」が完成した。下関市が釜山市との姉妹締結35周年を記念、2600万円を投じて整備した。韓国色を前面に打ち出すことで商店街の活性化を図っている
下関のコリアンタウン一帯の場所の地図
下関のコリアンタウン一帯の場所の地図です。
下関市にコリアンタウンが形成された歴史
山口県下関市のコリアンタウンが話題ですが、この地域にコリアンタウンが形成された歴史についてもみていきます。
山口県下関市のある地域は、古くから関門海峡に接する港町として発展し、朝鮮半島とも近い事から大陸と朝鮮半島、九州と本土を連結する重要な玄関口でした。
遅くとも鎌倉時代頃には、朝鮮や大陸からの外交使節や商人が本土へ向かう際に必ず立ち寄る地域として栄えており、16世紀には多くの朝鮮の人々が居住していたとする記録も残ります。
1910年の韓国併合前の1905年より、下関と富山を結ぶ「関釜連絡船」の運行が始まり、日本から朝鮮半島、大陸へとわたる主要ルートとなりました。その後、日本の韓国併合を経て多くの朝鮮人が朝鮮半島と日本を行き来する主要港となり、1945年に太平洋戦争が日本の敗戦によって終結すると、下関港は在日韓国・朝鮮人の朝鮮半島引き揚げの主要港の1つとなりました。
各地から在日韓国・朝鮮人が朝鮮半島引き揚げのために数万人規模の人々が下関市に集まりましたが、終戦直後で連絡船が足らず、海峡には戦争による沈没船や日本軍とアメリカ軍が共に設置した機雷が多くあったため非常に危険であり運行船はほとんどありませんでした。
加えて経済的な事情もあって行くところのない大半の人々が下関市に足止め状態となりました。
そして、1950年に朝鮮戦争が勃発すると、朝鮮半島への引き上げ事業は停止し、むしろ朝鮮戦争から逃れた韓国の人々が下関に殺到し多くの韓国・朝鮮の人々がこの地域に集まり根を下ろす事になりました。これらの人々によって集落が形成され、線路の跡地に闇市が立てられて、これが現在の下関のコリアンタウンの中心である「グリーンモール商店街」の前身となりました。
戦後の混乱に乗じてこの地域に根を下ろしたとも言えますが、経済的な事情によりこの地域に留まらざるを得なかった人々が大半であり、経緯からしても致し方なかったと言えます。
下関のコリアンタウン付近には「トングルトンネ」と呼ばれた被差別地域も
下関のコリアンタウンの中心部である「グリーンモール商店街」とその周辺地域から、徒歩20分ほどの近い場所に「トングルトンネ」と呼ばれた被差別地域(朝鮮部落と呼ばれた集落)が存在します。
「トングルトンネ」とは日本語に直訳すると「糞窟村」で、かつては現在よりさらに貧しくインフラも整備されておらず不衛生であったため糞のような村といった意味合いでトングルトンネと呼称されるようになったと言われています。
また、この地域はかつは「大坪」と呼ばれていた事から「大坪トンネ」とも呼ばれていました。
トングルトンネの場所は、現在の神田町、東神田町、西神田町、中央町にまたがる地域一帯で、かつては関後地村、大坪地区と呼ばれていた地域が1969年に改組されて現在の地域名に変わっています。かつては雑木林に覆われ、公営の火葬場や刑務所などもあり一般の人々が好んで住むような場所でなく、太平洋戦争前から朝鮮半島出身者の集住地帯が形成されていたという事です。
また、トングルトンネと呼ばれる地域にはこのバラック小屋の集合地帯の他に「山口朝鮮初中級学校」や「在日大韓基督教下関教会」、朝鮮寺の「大韓仏教曹渓宗 光明寺」などがありコミュニティが形成されています。
出典:http://www.halmoni-haraboji.net/
2018年、共産党系の地方新聞「長周新聞」に、当時、トングルトンネの地域に居住していた在日韓国人の方が語った当時のトングルトンネについての貴重な証言が掲載されています。
この地域はもともと、松の木などの雑木林であり、火葬場と刑務所があり、被差別部落があるところだった。その奥の山のふもと、もともと人が住まなかったところに、日通などの企業が朝鮮人対象の社宅をつくり、ハーモニカのような長屋があった。日本人が経営していた豚小屋の汚物が雨が降れば流れてくるので、穴を掘ってためていた。だからこのあたりは臭くて「トンクルトンネ」といわれたが、直訳すれば「ウンコの部落」という意味だ。
この方の証言にあるように、トングルトンネの上にはかつて豚小屋があり、雨の日にはそこから斜面に沿って豚の糞が流れ込み、さらにインフラが整備されていなかったため地元の人々も道に溝を掘ってそこに糞尿をためていたため「糞の集落」を意味する「トングルトンネ」と差別的に呼称されるようになったとされています。
このトングルトンネと呼ばれる地域は現在でも古い家屋や廃屋がたくさん残されており、人1人がやっと通れるくらいの細い小道が入り組んで迷路のようになっていて、外部の人が入り込むと迷子になってしまいそうな場所です。
地元の人の間では、子供にはトングルトンネは危ないから行ってはいけないと教えている方もいるようです。また、この地域によるに迷い込んだ人が地元の人に袋叩きにあったといった噂話もあり、一部では行ってはいけない危険な場所として知られています。
一方で、県外から嫁いできて知らずにこの地域に立ち入った際にこの地域の人々に温かくしてもらったと証言している日本人母子の証言などもネット上で確認できます。この方は、自宅に帰った後にこの事を義母に伝えたところ、「2度とあの辺に近づくな、赤ん坊を連れてあんなところを歩くなんて!何かあってからでは遅いのよ!」と烈火の如く叱られ、この方は大変ショックを受けられたようです。
現在も一部の方の間では、根強くトングルトンネと呼ばれる地域への差別意識が残っているようです。
下関の朝鮮部落「トングルトンネ(糞窟村)」の歴史も教科書で教えるべき
本来なら帰国船に乗って朝鮮に帰るべき人達だった今はこの部落から消え去り消息不明。戸籍を隠し、日本人の通名を語り、特別待遇を受け、犯罪を重ね、日本を侮辱している
許されるはずがない https://t.co/Mi9oDqKz2F
— Cyber OSINT Japan 🇯🇵 (@MIKE75209538) October 6, 2023
人気YouTuberのジョーブログさんがこのトングルトンネを取り上げており、トングルトンネの歴史を紹介しながら街を歩く、かなり良質な動画となっておりトングルトンネについて知りたい方におすすめです。
まとめ
今回は、山口県下関市にあるコリアンタウンについてまとめてみました。
下関市のコリアンタウンの場所は、下関駅のすぐ北側に位置する「グリーンモール商店街」とその周辺一帯で、下関市竹崎町2丁目および同市長門町10丁目〜11丁目にあたります。
下関と韓国釜山は「関釜フェリー」を使えば気軽に行き来できるため交流が盛んで、本場の韓国食材や雑貨などが出回り、日本にいながらにして韓国の雰囲気を味わえる場所として注目されています。
下関は歴史的に在日韓国・朝鮮人が多い地域で、下関コリアンタウンの中心部の「グリーンモール商店街」から徒歩20分ほどの場所には「トングルトンネ」と呼ばれる朝鮮部落(被差別部落)が存在しています。
トングルトンネは、現在もバラック小屋や廃屋が立ち並んでおり、現在もこの地域に対して差別意識を根強く持っている方もいるようです。