ホテルセリーヌは長野県最強の心霊スポットと呼ばれるラブホテルの廃墟です。
今回はホテルセリーヌの場所や現在、ホテル内に10箇所以上もある不気味な妊婦の落書きや電話番号と事件の噂、その真相考察について紹介していきます。
この記事の目次
ホテルセリーヌとは長野県にある有名廃墟
あの特徴ある落書きで有名な戦慄系廃墟の元祖、ホテルセリーヌですが、今更行く人は少ないとは思いますが、数年前から「ホテルセソーヌ」になってるので注意が必要です。つか、まだあるんかいなここ。 pic.twitter.com/q9GQnfD2wd
— 鬼束7段 (@7dan) March 16, 2020
ホテルセリーヌは長野県にあるラブホテルで、現在は営業を終了して廃墟のまま残っています。
登記によるとホテルが開業したのは1981年（昭和56年）で、閉業したのは1998年（平成10年）です。閉業理由は近隣に新しいラブホテルができたことによる経営難と思われます。
なお、1984年の風俗営業法改正により、回転ベッドなど一部設備のある宿泊施設は18歳未満の入店禁止、病院や学校などの近くでの営業禁止などの規制がかかるようになったのですが、風営法改正前から営業していたため、ホテルセリーヌには回転ベッドがあります。
開業時は単なる昭和のラブホテルであったホテルセリーヌですが、ここ10年ほどの間で廃墟マニアの間で「日本屈指の不気味な廃墟」として有名なスポットになりました。
ホテルセリーヌの壁には、誰がいつ描いたのかわからない猟奇的な妊婦の落書きが複数されており、これを見るために全国から廃墟マニアが足を運ぶようになったのです。
また、かつてホテルセリーヌではホームレスが惨殺される事件が起きたという話もあり、怪奇現象が起きるという噂も囁かれています。
ホテルセリーヌの場所や行き方
ホテルセリーヌの住所は、長野県上水内郡信濃町野尻3635。県道18号線沿いに位置し、最寄り駅はえちごトキめき鉄道・しなの鉄道の妙高高原駅です。
妙高高原駅から向かう場合は県道39号を南西方向に進んで県道96号を経て県道18号線に入り、そのまま直進すると進行方向右手に見えてきます。
また新潟方面から向かう場合には妙高高原IC、長野方面から向かう場合には信濃町ICで下りて県道18号線に入り、そのまま道なりに進めば到着します。
ホテルセリーヌにある妊婦の落書きとは
ホテルセリーヌの客室や通路の壁には合計で15点以上もの妊婦の絵の落書きがされており、これが廃墟を一層不気味なものにしています。
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過去最大のポルターガイスト！ホテルセリーヌhttps://t.co/3LGFAVwZHX
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落書きのタッチはどれもよく似ていて、構図は上の画像のように妊婦を横から描いたものと、妊婦が性交している最中のものの2種類があります。
とくに薄気味が悪いのが、下の画像のような妊婦のお腹にナイフが突き立てられているのもです。
また、だいたいの落書きの横には「暴行などで望まない妊娠をしたが、もう中絶できない時期になってしまった。流産させたいので協力してくれる人を募集している」というメッセージとともに、女性の名前と電話番号が書かれています。
この妊婦の落書きを10点以上写真に撮ると呪われる、怪奇現象が起きるという噂もあります。
落書きの作者は誰？
当然ですが妊婦絵の落書きには作者のサインなどはされていないため、誰が描いたものなのかは不明です。
ただ、何度かホテルセリーヌを訪れている人たちの間では「妊婦の落書きは年々増えていっているのではないか？」という疑惑があるようです。
たしかにネットで調べてみても、2010年代はじめの頃のホテルセリーヌの様子を語る掲示板やブログを見ると妊婦の落書きの数は10〜13箇所と紹介されているのに対して、2020年前後の情報では15箇所以上と紹介されているうえ、新潟県出雲崎町の海岸沿いにある廃牛舎でも同じ妊婦の落書きが発見されています。（2022年現在、新潟の廃牛舎は倒壊しているため妊婦の落書きは残っていません）。
さらに山口県下関市の閉業したラブホテルの壁にも、同じ落書きがあったという情報までありました。
人気心スポYouTuberゾゾゾで紹介された長野県の心スポ、ホテルセリーヌに落書きされてる妊婦の絵と、同じような落書きを、山口県下関市の廃ラブホで見つけました。
雨と雷で雰囲気も出てめっちゃ怖かったw pic.twitter.com/qIctdrmrZJ— 京アニ信者@中村 (@8a6PzbzFhJjxEzo) June 11, 2022
また、ホテルセリーヌの妊婦絵の横に書かれた文章は「私わ」「このモーテルわ」「父親のわからない子お」といったように特徴的な誤字が見られるものと、誤字がないものに二分できます。
このことから、話題になった当初の妊婦の落書きは同じ作者が描いたものなのでしょうが、その後、増えたものや他の場所に描かれたものなどは誰かが面白半分に模写したものなのではないかと考えられます。
ホテルセリーヌの妊婦の落書きに書かれた電話番号は実在する？
ホテルセリーヌの妊婦の落書きには、横に電話番号が書かれているものがあります。この電話番号は2種類あり、両方とも市外局番から新潟県内にある固定電話の番号だということがわかっています。
2つの電話番号のうち、少なくとも片方は実際に使われているもので、かけると女性が出るという噂があるとのことです。
上の動画では、投稿者がホテルセリーヌの妊婦の落書きに書かれていた番号に電話していますが、片方は不通になっているものの、もうひとつの番号では女性が応答しており、「廃墟の壁に自分で番号を書くようなこともしていないし、なぜ自分の家の番号が落書きされているのかわからない」と話していました。
なお、動画では電話に出た女性の知り合いが合計4人でホテルセリーヌへ肝試しに行き、その時に交通事故に遭ってしまったこと、そしてそのうちの1人が妊娠中だったとの話も出ていました。
知り合いが妊娠中に事故に遭ったことと、この女性の電話番号が廃墟に落書きされていることの因果関係は不明です。しかし、奇しくも知り合いが妊娠中にホテルセリーヌに行き、事故に遭っていたとなると、落書きの作者はなにか意図があって、わざとこの女性の電話番号を廃墟の壁に書いていたという可能性も否定できません。
ホテルセリーヌ・妊婦の落書きの真相は？
ホテルセリーヌの落書きの横に書かれた女性の名前には、以下の4つのパターンあります。（電話番号を落書きされている方がいるため、名前は伏せ字で表記します）。
・人妻い○み
・○らしげ○子
・江○友○
・新○○子
おそらくなのですが、妊婦の落書きの元の作者が描いたのは横に電話番号が書かれていなかった絵なのではないかと思われます。
最初の落書きに実際に通じる電話番号が書かれていたり、個人が特定できる情報が書かれていたとすると、それ以降に描かれたものも模倣して、個人への風評や誹謗中傷に繋がるような事柄を書くのではないかと考えられるからです。
元の作者が描いたのは、やや病的な印象はあるものの作者の脳内で作られた単なる官能画像だったのに、それをいたずらや嫌がらせに使おうと考えた人が現れたのではないでしょうか。
わざわざ長野の廃ホテルに新潟に住む女性の電話番号を落書きしに来ているという点も、自分が嫌がらせの犯人だと知られないための小細工のように感じられます。
ただ作者が1人であったにしろ、元の作者にくわえて何人かが模倣して落書きをしているにしろ、少しずつ絵が増殖しているということは、未だにホテルセリーヌに妊婦の絵を描きに来ている人がいるということです。
仮に嫌がらせやいたずらであっても、このような猟奇的な絵と文章が書ける人というのは危険な人物だという印象があります。助けを呼べない廃ホテルのなかで遭遇したら、ある意味、霊よりもずっと怖い存在なのではないでしょうか。
ホテルセリーヌの噂① むかし殺人事件があった
ホテルセリーヌではかつて悲惨な事件が起きたという噂があります。噂されている事件は以下の2つです。
・若い女性が暴行されて、ホテル内で自殺した
・ホームレスが地元の不良に暴行され、ホテルの駐車場で焼き殺された
まず上の女性の暴行事件ですが、これは妊婦の落書きが元になって生まれた噂話と思われます。実際にホテルセリーヌの建物内で、女性の遺体が発見されたことはありません。
またホームレス殺害事件についても調べてみましたが、ホテルセリーヌが倒産した1998年から現在までの間に、長野県上水内郡でそのような事件が起きたという報道はありませんでした。
ただ、実際にホームレスの遺体が見つかったことがあるという情報（事件性はなかったため報道されなかった）や、首吊り用のロープが客室内にかかっているのを見たとの話もあるため、客室内に棲み着いている人や、命を絶とうとホテルセリーヌを訪れて途中でやめた人などは実際にいるのかもしれません。
ホテルセリーヌの噂② 妊婦やその家族は行ってはいけない
妊婦やその家族がホテルセリーヌに肝試しに行くと、必ず流産するという噂もあります。真偽不明ですが、ネット上には妊娠中に肝試しに行って後悔する結果になったという書きこみも見られました。
この噂もおそらく妊婦の落書きから派生したものと思われますが、何が落ちているかわからない場所に身重の女性が行くというのはそれだけでも危険です。ホテルセリーヌに限らず、妊婦が廃墟で肝試しをするのは避けるべきでしょう。
ホテルセリーヌの噂③ 心霊現象が起きる
ホテルセリーヌでは、さまざまな心霊体験が報告されており、なかでも報告数が多いのが以下のものです。
・自殺した女性の霊が出てくる
・現在のホテルセリーヌに行った後、営業していた頃の綺麗な状態のセリーヌの夢を見ることがあり、その夢を見た人は呪われる、近いうちに事故に遭う
・オーナー夫妻の写真が話しかけてくる
・誰もいないのに客室のドアが閉められることがある
・誰もいないのに人の話し声が聞こえる
・2階の窓からじっとこちらを見ている何かがいる
最初の自殺した女性の霊ですが、この女性自体が存在しませんのでこれは単なる噂、もしくは肝試しに行った人の思い込みによる錯覚の可能性が高いでしょう。
夢にホテルセリーヌが出てくる、という体験をしている人も多いようです。なお近隣に住んでいるという人からは、営業当時から、不倫客などニーズが限られた廃れた雰囲気のラブホテルだったので、綺麗な状態というのがいつのことなのかわからない、ピンとこないとの指摘もされています。
また誰もいないのにドアが閉まるというのは、単なる建具の劣化だと思われます。
ホテルセリーヌの噂④ 現在はヤクザが所有している
ホテルセリーヌは現在ヤクザの所有物になっていて、近づくと危険な目に遭うという噂もあります。これは廃墟の噂としてはよく聞かれるものです。
しかしホテルセリーヌには抵当権がついており、第一抵当権を持っているのはなんと農協だということが判明しています。
オーナーはこの建物を建てる際に農協（JA）から借り入れをしたのかもしれませんし、別の理由でJAから融資を受けて、その時にホテルセリーヌの土地建物を担保にしたのかもしれません。
いずれにしてもヤクザのような反社会的勢力が農協から融資が受けられるとは考えにくいため、オーナーはヤクザなどではなかったはずです。
また、ホテルセリーヌは1998年に破産しているので、現在の所有者は抵当権者の農協である可能性が考えられます。
そのためホテルセリーヌの現在の所有者がヤクザというのも、単なる噂だと言えるでしょう。
ただ所有者がヤクザであっても農協であっても私有地ですので、肝試し等で無断で立ち入ると罪に問われるおそれがあります。
ホテルセリーヌの現在
長野の心霊スポットのホテル「セリーヌ」って解体されたとか聞いたけどまだあった(゜ρ゜)#セリーヌ #心霊スポット pic.twitter.com/tVjelv6MD2
— ぐおじあ (@guojiax3) August 14, 2017
これまでホテルセリーヌには、近々解体される予定らしい、工事関係の車が前に停まっていたといった話がたびたび出ていました。しかし2022年現在の時点でも、まだ解体されておらず建物は残っています。
窓ガラスも割れているうえ看板も落ちかけていて危険な印象を受けますが、解体にかかる費用が工面できないのかもしれません。
ホテルセリーヌについてのまとめ
この記事では長野県にある廃墟、ホテルセリーヌの妊婦絵や電話番号、心霊現象に関する噂などを紹介しました。
ホテルセリーヌについての噂は妊婦絵から派生したものが多いようです。禍々しい絵なので、悲惨な事件があったという噂が生まれるのも納得できますが、実際に繋がる電話番号が書かれているという点が一番不気味な気がします。
ネット上にはこの電話番号がわかる状態の写真もアップされていましたが、絶対に電話はしないでくださいね。
